2006/12/24

ネットのどこじゃ?

  よく新聞記事で、「ネット上では○○が話題になっている」といった書き方をして、世の流れを分析している文章がありますが、新聞記者というのはつくづくとことん頭の暗い連中ですな。 一体、その≪ネット上≫というのは、具体的にネットのどこの事を言ってるのよ? ○チャンネルの事か? そんな所ばっかり読んでるんだろ? この俗物が!

  あのなあ、ネットというのは現実の世界と同じくらい広大な世界なんだよ。 ほんの数人だけで話をしている個人サイトの掲示板でも、そこで話題になっていれば、「ネット上では○○が話題になっている」と言えるわけだ。 「ネット上で」というからには、最低限、ネット上に存在する掲示板やブログの半数以上で話題になっていなければなりませんが、無数にあるものを新聞記者ふぜいが調べきれるはずがありません。 何の疑いも無く、これらの記者は、普段自分が覗いている掲示板の話題だけを見て、それが世の流れと決め付けてしまっているのです。 そんないい加減な情報で、新聞記事を書くな、この馬鹿どもめ!

  同様の理由で、≪ネット・アンケート≫というのも全く、全然、金輪際、信用が置けません。 ネットの利用者の半分は、学生、フリーター、ひきこもりです。 そんな、社会との関連の薄い連中の意見ばかり集めて、≪世論≫などと言われてはたまったものではありません。 馬鹿も休み休み言うべし。 もっとも、新聞社がやっている、≪電話アンケート≫というのも、負けず劣らず、ズレ捲っています。 笑っちゃう事に、電話帳からランダムに抜き出しているらしいですぜ。 アホか、おまいら? 電話帳には世帯主の名前しか載ってないだろうがよ! 世帯主ばかりの意見を集めたら、内容が偏ると思わないのか? 統計学の「と」の字も知らんのか? 大丈夫か、ドタマは?

  ≪トリビアの泉≫などで、統計が関わってくると、統計学の学者が登場して来て、「約2000人の意見を聞けば、ほぼ全体の傾向を推測するのに充分でしょう」と言いますが、あれは、サンプルの2000人が完全に無作為に選ばれている場合です。 そして、何が難しいといって、無作為に選ぶという、そこが一番困難なのです。 アンケート調査そのものは、単なる作業に過ぎません。 重要視するポイントを間違えているんです。 無作為に選ぶ段階を疎かにすれば、まーず、正確な統計値など出ないでしょうな。

  統計というのは本来、現状を分析する為に集めるものですが、日本ではむしろ、現状を粉飾する事を目的とする場合が多いです。 統計値が出れば、反対者に対して数字で反論できますから、嘘でも何でもデッチあげるわけですな。 いつまでたっても野蛮性が抜けない民族で、科学的思考法など理解してませんから、科学的手法の一つである統計の使い方も分かっちゃいないのです。 恐らく、今後も分かる事はないでしょう。

  うーむ、今回も言いたい放題な事を書いてしまいました。 まあ、自分のブログだから何を書いてもいいんですが、こうとブツクサブツクサ腹が立つ事ばかり書き続けていると、自分でうんざりして来ますな。 私も、書こうと思えば、良心的で希望に溢れていて、尚且つ心温まる一文を書けないではないんですが、現実の世界を見ると、腐れ切ったような事ばかりなので、嘘が嫌いな私としては、どうしてもこういう醜い事を書かざるを得なくなってしまうのです。 もっとも、最近思うんですが、世の中、つまり人間社会というものは、元々醜いものであって、理想的状態などというのは想像の中の産物でしかないのかもしれませんなあ。 悪い所があるから、少しでも良くなるように批判するわけですが、その悪さが人間社会の本質的なもので、どんなに努力して決してなくならないのであれば、批判するだけ無駄、怒るだけ寿命をすり減らすというものです。  やはり、文章なんぞにエネルギーを割くのはやめて、ぶらぶらと写真でも撮って、人生の後半を心安く過ごすべきなんでしょうか。