愚兄
今回も、父の死に関係した事です。 いつまでも、暗い話ばかり引きずるのは、どうかと思うのですが、悪い時には、悪い事が、塊になってやって来るものでして、書いて、鬱憤を晴らしでもしないと、ムシャクシャして仕方ないので、書いておきます。 読んで、気分がいい内容でもないと思うので、今現在、幸福感に浸って暮らしている方は、読まないで下さい。
父が残した預金は、相続人になる、兄へ行く事になったのですが、その手続き中に、兄が、お金を貯めた事がない人間である事が判明し、私と母を驚かせました。 一つ例を挙げると、定期預金と、定額貯金の区別がつかず、定額貯金の口座を持っていたものの、それは、兄嫁が作ったものだった、という有様でした。
兄は、中学時代のアルバイトから、仕事経験を始めたのですが、そういう人間にありがちな事で、「稼いだ金は、全部使っていいもの」という考え方を持っているのではないかと思っていたら、案の定、そうだったわけです。 そういう人間が、纏まった金額を、突然、手にすると、パーッと使ってしまいがちですが、兄も、たぶん、そうなるものと思われます。 自分が稼いだ金でない、あぶく銭なら、尚の事。
しかも、重ねて、悪い事に、母が父名義でお金を入れていた預金が出て来て、これが、父本人が残した預金とほとんど変わらない額で、びっくり。 今更、母が、「名義は夫になっているが、貯めたのは自分だ」と言っても、証明できないので、そちらも、兄に譲るしかありません。 だから、私が、「人の名義を勝手に使うな」と、あれほど、言っていたのに。
母が死んでも、私は相続放棄しますから、母のお金も、兄のところへ行く事が決まっているわけで、結局は同じなのですが、それにしても、いきなり、大金が転がり込んだ兄が、これから、どういう行動に出るか、想像するだに、恐ろしいです。 大金は、人間を変えてしまうものだからです。
兄は、金銭感覚がおかしくて、父の残した預金額を見て、「少ない」と言い、「普通なら、5000万は残す」などと、何を根拠にしているのか、さっぱり分からない戯言を口にしている有様でしたから、大いに心配です。 自分自身は、僅かな預金しか持っていなくて、「年金受給が始まる、68歳まで働く」などと言っているくせに、一体、どこから、5000万なんて数字が出て来たんでしょう?
一方、兄嫁の方は、常識程度には、お金の貯め方の知識を持っているようですが、この一連の出来事を通して観察した結果、兄と兄嫁の関係は、かなりはっきりした主従関係である事が分かりまして、兄が言い出したら、兄嫁には止める事ができない危険性が、極めて高いです。 おそらく、兄の事ですから、「金は、使ってこそ、活きる」、「とりあえず、半分だけ残して、半分は使おう」、「もう、だいぶ経ったから、また半分使おう」といった口説き方で、段階的に、兄嫁の防御を切り崩して行くものと推測されます。
私は、兄と仲が悪く、大人になってからは、話をする事がなかったのですが、「もう、30年以上経っている事だし、向こうも大人になっているだろう」と思って、今回の一件で、仲直りするつもりで、極力、兄を立て、和やかに接していました。 ところが、向こうは、そんな気が全くないようで、相変わらず、人を人とも思わない態度を取り続け、しかも、私だけでなく、母や兄嫁に対しても、同じように、刺々しい言葉を吐いています。
これはおかしいと思って、一体、どういうつもりなのか、喧嘩覚悟で、カマをかけてみたら、分かったのは、兄が、若い頃から今現在まで、人間的に、全然、成長していないという、恐るべき事実でした。 自分の事を、「偉い人間」、「世故長けた人間」だと思い込んでいて、人の話を聞かず、そのせいで、逆に、世間知らずになってしまっているのですが、自分では、その事に気づいておらず、人が何か言うと、揚げ足をとって、猛烈な毒を含んだ嫌味を浴びせかける始末。 相手が言い返すと、中学生みたいな屁理屈を並べて、相手が引くまで突っ張り続けるという、90年代風に表現すれば、「ゲロゲロ」な性格だったのです。
これには、たまげた。 30年以上、全く成長せず、人間が丸くなるどころか、むしろ、性格を悪くする方へ、せっせとエネルギーを傾注して来たようなのです。 おそらく、他人に対しても、同じような態度で接していて、これまでに、計り知れないくらいの恨みと軽蔑を買って来たのではないでしょうか? 私が勤めていた時、そういうタイプの人間を、何人か見ましたが、まさか、身内にもいたとは、あまりにも大き過ぎる盲点でした。
こういうタイプの性格は、相手が引くと、ますます、増長し、「自分が勝った」と勘違いして、「負けた奴は、こちらの言う事を、何でもきくはずだ」と考えます。 自分以外の人間を、全て、敵と見做しているのであって、うまくやって行く事など、まず、無理です。 損害を受けない為には、そもそも近寄らないようにするか、何か言われるたびに、こちらも、同じ態度でやり返して、中学生レベルの屁理屈が、大人の世界では通じない事を、そのつど、思い知らせてやるしかありません。
だけどねえ・・・、冗談じゃないですよ。 こちとら、引退して、ようやく、他人との緊張関係から解放されたというのに、身内相手に、そんな疲れる事ができるものですか。 それに、もう、50歳を過ぎていますから、根気よく相手をしてやっても、今更、性格が直るとは、考えにくいです。 手遅れなんだわ。
私の推測では、父と母からもらった、あぶく銭を、あっという間に使ってしまい、金の使い癖がついて、今度は、自分の金を使ってしまい、次には、借金に走って、母のところに泣きつき、母の貯金を使ってしまい、離婚、自己破産、生活保護と、人生の転落スパイラルを描くのではないかと思うのですが、私にまで火の粉が降りかかって来てはたまらないので、そうならない事を祈るしかありません。
亡き父が、自分の残したお金が、どういう人間に渡ったか知ったら、身震いするでしょうなあ。 「そんな人間に育ててしまった父親にも、一半の責任はある」という理屈も成り立ちますが、兄の性格は、父にも母にも、全然、似ていませんから、父としては、困惑するばかりでしょう。
兄が中学生の頃、母が、「あいつは、友達が悪い」と、どこの母親でも言いそうな事を口にしていましたが、今にして思うと、当たっているところもあったかもしれません。 大人のフリをしているだけの、低劣な連中を、大人だと思い込み、その真似をしている内に、自分も、低劣な人間になってしまったわけだ。 当時、私は、そういう兄を見て、「こりゃ、とても、ついていけんな」と袂を分かったわけですが、それは大正解でした。 50過ぎて、屁理屈並べているような人間にならなくて良かった。
世間知らずで、間違った知識を自信満々で口にし、人の気持ちも全然分からないような薄っぺらい人間なのに、私の事を言い負かそうと、必死になっているのを見て、情けなくて、泣けて来ました。 「こんなにも、成長しない人間がいるのか・・・」と。 道理で、父が死んだ時も、大きな葬式を出す事ばかり考えていて、涙の一つも流さないわけだよ。 一緒に住んでなくたって、子供の頃の記憶はあるだろうに。
通夜の時に、父の遺体が、すぐそばにあるのに、オリンピック中継に夢中になっていた様子も、そういう性格であれば、納得できます。 だけどよー、兄貴よー、てめーの通夜の席で、自分の子供が、テレビに夢中だったら、あんた、どう思うね? 悲しくはないかい? 子供がいないから、分からん? そんな、屁理屈を訊いてるんじゃないんだよ。 なんて、愚かなんだ。
介護の甲斐なく、父が死んだ事だけでも、敗北感に打ちのめされて、精神的ダメージが大きいというのに、こんな醜い人間性を見せつけられるとは、神も仏もあったもんじゃない。 どうしても、私に、安楽な引退生活を送らせたくないらしい。 一体、今更、私に何をしろというのよ? 何もできんぞ、実際。
父が残した預金は、相続人になる、兄へ行く事になったのですが、その手続き中に、兄が、お金を貯めた事がない人間である事が判明し、私と母を驚かせました。 一つ例を挙げると、定期預金と、定額貯金の区別がつかず、定額貯金の口座を持っていたものの、それは、兄嫁が作ったものだった、という有様でした。
兄は、中学時代のアルバイトから、仕事経験を始めたのですが、そういう人間にありがちな事で、「稼いだ金は、全部使っていいもの」という考え方を持っているのではないかと思っていたら、案の定、そうだったわけです。 そういう人間が、纏まった金額を、突然、手にすると、パーッと使ってしまいがちですが、兄も、たぶん、そうなるものと思われます。 自分が稼いだ金でない、あぶく銭なら、尚の事。
しかも、重ねて、悪い事に、母が父名義でお金を入れていた預金が出て来て、これが、父本人が残した預金とほとんど変わらない額で、びっくり。 今更、母が、「名義は夫になっているが、貯めたのは自分だ」と言っても、証明できないので、そちらも、兄に譲るしかありません。 だから、私が、「人の名義を勝手に使うな」と、あれほど、言っていたのに。
母が死んでも、私は相続放棄しますから、母のお金も、兄のところへ行く事が決まっているわけで、結局は同じなのですが、それにしても、いきなり、大金が転がり込んだ兄が、これから、どういう行動に出るか、想像するだに、恐ろしいです。 大金は、人間を変えてしまうものだからです。
兄は、金銭感覚がおかしくて、父の残した預金額を見て、「少ない」と言い、「普通なら、5000万は残す」などと、何を根拠にしているのか、さっぱり分からない戯言を口にしている有様でしたから、大いに心配です。 自分自身は、僅かな預金しか持っていなくて、「年金受給が始まる、68歳まで働く」などと言っているくせに、一体、どこから、5000万なんて数字が出て来たんでしょう?
一方、兄嫁の方は、常識程度には、お金の貯め方の知識を持っているようですが、この一連の出来事を通して観察した結果、兄と兄嫁の関係は、かなりはっきりした主従関係である事が分かりまして、兄が言い出したら、兄嫁には止める事ができない危険性が、極めて高いです。 おそらく、兄の事ですから、「金は、使ってこそ、活きる」、「とりあえず、半分だけ残して、半分は使おう」、「もう、だいぶ経ったから、また半分使おう」といった口説き方で、段階的に、兄嫁の防御を切り崩して行くものと推測されます。
私は、兄と仲が悪く、大人になってからは、話をする事がなかったのですが、「もう、30年以上経っている事だし、向こうも大人になっているだろう」と思って、今回の一件で、仲直りするつもりで、極力、兄を立て、和やかに接していました。 ところが、向こうは、そんな気が全くないようで、相変わらず、人を人とも思わない態度を取り続け、しかも、私だけでなく、母や兄嫁に対しても、同じように、刺々しい言葉を吐いています。
これはおかしいと思って、一体、どういうつもりなのか、喧嘩覚悟で、カマをかけてみたら、分かったのは、兄が、若い頃から今現在まで、人間的に、全然、成長していないという、恐るべき事実でした。 自分の事を、「偉い人間」、「世故長けた人間」だと思い込んでいて、人の話を聞かず、そのせいで、逆に、世間知らずになってしまっているのですが、自分では、その事に気づいておらず、人が何か言うと、揚げ足をとって、猛烈な毒を含んだ嫌味を浴びせかける始末。 相手が言い返すと、中学生みたいな屁理屈を並べて、相手が引くまで突っ張り続けるという、90年代風に表現すれば、「ゲロゲロ」な性格だったのです。
これには、たまげた。 30年以上、全く成長せず、人間が丸くなるどころか、むしろ、性格を悪くする方へ、せっせとエネルギーを傾注して来たようなのです。 おそらく、他人に対しても、同じような態度で接していて、これまでに、計り知れないくらいの恨みと軽蔑を買って来たのではないでしょうか? 私が勤めていた時、そういうタイプの人間を、何人か見ましたが、まさか、身内にもいたとは、あまりにも大き過ぎる盲点でした。
こういうタイプの性格は、相手が引くと、ますます、増長し、「自分が勝った」と勘違いして、「負けた奴は、こちらの言う事を、何でもきくはずだ」と考えます。 自分以外の人間を、全て、敵と見做しているのであって、うまくやって行く事など、まず、無理です。 損害を受けない為には、そもそも近寄らないようにするか、何か言われるたびに、こちらも、同じ態度でやり返して、中学生レベルの屁理屈が、大人の世界では通じない事を、そのつど、思い知らせてやるしかありません。
だけどねえ・・・、冗談じゃないですよ。 こちとら、引退して、ようやく、他人との緊張関係から解放されたというのに、身内相手に、そんな疲れる事ができるものですか。 それに、もう、50歳を過ぎていますから、根気よく相手をしてやっても、今更、性格が直るとは、考えにくいです。 手遅れなんだわ。
私の推測では、父と母からもらった、あぶく銭を、あっという間に使ってしまい、金の使い癖がついて、今度は、自分の金を使ってしまい、次には、借金に走って、母のところに泣きつき、母の貯金を使ってしまい、離婚、自己破産、生活保護と、人生の転落スパイラルを描くのではないかと思うのですが、私にまで火の粉が降りかかって来てはたまらないので、そうならない事を祈るしかありません。
亡き父が、自分の残したお金が、どういう人間に渡ったか知ったら、身震いするでしょうなあ。 「そんな人間に育ててしまった父親にも、一半の責任はある」という理屈も成り立ちますが、兄の性格は、父にも母にも、全然、似ていませんから、父としては、困惑するばかりでしょう。
兄が中学生の頃、母が、「あいつは、友達が悪い」と、どこの母親でも言いそうな事を口にしていましたが、今にして思うと、当たっているところもあったかもしれません。 大人のフリをしているだけの、低劣な連中を、大人だと思い込み、その真似をしている内に、自分も、低劣な人間になってしまったわけだ。 当時、私は、そういう兄を見て、「こりゃ、とても、ついていけんな」と袂を分かったわけですが、それは大正解でした。 50過ぎて、屁理屈並べているような人間にならなくて良かった。
世間知らずで、間違った知識を自信満々で口にし、人の気持ちも全然分からないような薄っぺらい人間なのに、私の事を言い負かそうと、必死になっているのを見て、情けなくて、泣けて来ました。 「こんなにも、成長しない人間がいるのか・・・」と。 道理で、父が死んだ時も、大きな葬式を出す事ばかり考えていて、涙の一つも流さないわけだよ。 一緒に住んでなくたって、子供の頃の記憶はあるだろうに。
通夜の時に、父の遺体が、すぐそばにあるのに、オリンピック中継に夢中になっていた様子も、そういう性格であれば、納得できます。 だけどよー、兄貴よー、てめーの通夜の席で、自分の子供が、テレビに夢中だったら、あんた、どう思うね? 悲しくはないかい? 子供がいないから、分からん? そんな、屁理屈を訊いてるんじゃないんだよ。 なんて、愚かなんだ。
介護の甲斐なく、父が死んだ事だけでも、敗北感に打ちのめされて、精神的ダメージが大きいというのに、こんな醜い人間性を見せつけられるとは、神も仏もあったもんじゃない。 どうしても、私に、安楽な引退生活を送らせたくないらしい。 一体、今更、私に何をしろというのよ? 何もできんぞ、実際。
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