2025/09/14

鼠蹊ヘルニアから糖尿病 ⑨

  月の第二週は、闘病記。 前回は、2025年の1月13日まででした。 今回は、その続き。 世に糖尿病患者は多いですが、この記録は、私個人にしか当て嵌まらない事の方が多いので、頭に入れる必要はありません。 テキトーに読み飛ばしてもらって、ご自分に都合のいい箇所だけ、「こういう考え方もあるか」程度に、とってもらえば、それで、充分です。




【2025/01/14 火】
  座敷を歩いて、歩数を稼いでいるわけですが、ここ数日は、午前中に、5千、昼過ぎに、5千、夕食後に、2千というところでしょうか。 合計1万2千歩で、目標の1万歩を超えてしまっていますが、そのくらいの方が、食べるものに余裕が出て良いのです。

  「間食と甘い物を絶って以来、三度の食事が、おいしく感じられる」というのは、前に書きましたが、ますます、その傾向が強くなっている感あり。 しかし、食べる事だけが楽しみになってしまうと、どうしても、一回一回の食事の量が増えてしまいます。 で、その分、歩行でカロリーを消費しなければならないわけですな。

  引退後、運動量が少なかったから、糖尿病になったと言っても、外れてはいますまい。 人間、自然状態では、常に、木の実や獣など、食べる物を求めて、動き回っていたのであって、動いている方が、正常なんですな。 家事と昼寝で、一日を終えてしまうような生活が間違っていたのでしょう。



【2025/01/15 水】
  バイクでプチ・ツーに行った上に、家で、14000歩も歩いたのだから、もう、動き詰めです。 血糖値が、107と、夕食前にしては珍しく、正常値に入ったのも、むべなるかな。



【2025/01/17 金】
  毎度毎度、ブログで報告するような事でもありませんが、今日、便が出ました。 ありがたや、ありがたや。 しかし、まだ、少ないです。 やはり、作られる便の量自体が、少ないのだと思います。

  私自身、高校の頃から、仕事をやめるまでの数十年間に、分厚い経験がありますが、便秘というのは、よほど長引いても、死ぬような事はなく、いつかは出るものなんですな。 肛門の手前まで来ているのに、硬くなって出ない場合、糞詰まりで、痛かったり、苦しかったりしますが、それでも、いつかは、出ます。 出なかったら、死んでいるものねえ。

  それが分かっていれば、「出ない出ない」と、心配して、気分を暗くするのは、百害あって一利ない態度という事になります。 まして、糞詰まりではなく、便意そのものが感じられない場合、肛門の手前まで来ていないのだから、どんなに頑張ってイキんでも、出るはずがありません。 それこそ、鼠蹊ヘルニアになるだけでしょう。



【2025/01/20 月】
  まず、座敷を歩いて、5千歩を超えさせておき、それから、旧母自で、病院へ。

  採血、採尿、心電図、胸部レントゲン、内科検診、眼科検査・検診。 朝9時15分から、午後1時15分まで、ぎっちり、かかりました。

  糖尿病の方は、血糖値も、ヘモグロビンA1Cも、次第に下がっており、経過が良いとの事。 手術も大丈夫だろうと言われました。 しかし、それは、外科の医師に訊かなければ、決定ではありません。 内科の次の診察は、3月です。   眼科の方は、例の、瞳孔を開く目薬を3回され、目の奥を撮影。 問題ないとの事。 眼科の次の診察は、5月。 糖尿病患者は、眼科の受診も、セットになるようです。 そういえば、うちの母も、心臓病病院、糖尿病医院の他に、眼科医院にも通っています。

  外科の検査もしたので、一日に、3科にかかったせいで、料金が、15800円。 13000円しか持ち合わせがなく、内金に全額入れて、領収書をもらいました。 足りない分は、次に行った時に払います。 次は、外科で、今月末。

  そうそう、採尿の時に、トイレに入ったら、便が出ました。 柔らかいですが、長さがあり、そこそこの量でした。 良かった良かった。

  瞳孔が開いているので、帰りは、おっかなびっくり帰って来ました。 眼鏡をかけているのに、かけていないような見え方でした。

  帰って、風呂。 血糖値計測。 午後2時過ぎに、昼食。 やれやれ、忙しい一日だった。



【2025/01/21 火】
  午前10時前に、母を車で、眼科医院へ送りました。 家に戻り、11時半頃、電話が鳴って、迎えに行きました。

  母ですが、「目に糖尿の影響が出ている」と言われたらしいです。 今までに、そんな事は言われた事がなかったとも。 私が余り物を食べなくなった分、母が食べる量が増えているのだから、当然ですな。 食いきれないほど、食材を買って来て、どかどかと料理を作るからです。

  「罰が当たって、様あいい」と言えば いいのですが、母に失明されると、困るのは私なので、他人事と笑ってはいられません。 しかし、母は、失明・落命の危険があると言われても、食べ続けそうだな。 もう、人の言う事なんぞ、聞かないのです。



【2025/01/24 金】
  外掃除。 水やり。 部屋の拭き掃除。 掃除機かけ。 亀の水換え。

  これだけ動いても、2500歩しか行きません。 座敷を歩いて、昼下がりだけで、1万にし、夕食後、更に、3千歩 足しました。 一生、これが続くと思うと、長生きしたい欲望が失せますな。



【2025/01/25 土】
  一日一回、タイミングをズラして測っている、血糖値。 空腹時の正常値上限は、110なのですが、それを、なかなか、割れなくなりました。 まずいな・・・。 ちなみに、空腹時というのは、その前の食事を食べ始めてから、3時間以上 経ってからの時間です。 食べ終わってからではなく、食べ始めてから。 なぜかというと、血糖値は、食べ始めると、すぐに上がり始めるからです。

  私の場合、食前インスリンを注射しているので、食後血糖値、つまり、食べ始めてから、3時間以内の方は、正常値上限の180を下回っているのですが、食前インスリン注射の効果がなくなる、空腹時が、駄目なのです。 120台が多い。 私の膵臓から分泌される、自然インスリンの量が少ないんですな。

  なぜ、割れないのか、理由は分かっています。 食事を食べ過ぎているのです。 その点に関しては、自覚があります。 ほぼ毎回、満腹するまで食べているのですから、糖尿病患者とは思えない量、いや、健康な人であっても、こんなには食べないだろうと思われる量を腹に入れているのです。 分かっていながら、食欲に突き動かされて、やめられません。 強迫神経症的に、病的だ。

「間食と甘い物を絶ったのだから、三度の食事だけは、満腹するまで食べたい」

  という気持ちは、自分でも分かるのですが、超過した血糖値が、その理屈が通らない事を教えてくれています。 「三度の食事だけは」の、「だけ」にも、限度というものがあるのでしょう。 明らかに、私の食べる量は、食事制限をしている者として、間違っているのです。 多過ぎるのです。

  そもそも、10年半前に引退して以降、糖尿病と指摘される前までの生活を振り返ると、私は、食欲らしい食欲を感じた事が、ほとんど、ありませんでした。 大きな理由は、運動量が少ない生活だったせいだと思います。 常に、栄養が過多状態で、物を食べても、おいしいと感じられなかったのです。

  おいしいと思っていたのは、食事なら、カレー・ライス、スパゲティー、ハンバーグ、餃子くらい。 菓子なら、ピーナッツ・チョコレートと、甘い系のポテト・チップスくらいのものでしょうか。 それらも、どうしても、食べたいと思っていたわけではなく、食事の時刻が来たから、食べる。 菓子類は、居間で、母とテレビを見ながら、口寂しいとか、間が持たないから、食べるという風でした。 だから、血糖値が上がる物は食べていたけれど、量は、それほどでもなかったのです。

  それが、糖尿病対策で食事制限を始めてから、間食と甘い物を絶ったせいで、普通の食事が、異様においしく感じられるようになりました。 キャベツや牛乳が、甘く感じられるなどとは、かつて、想像した事もありませんでした。 味覚とは、こんなにも変わるものなのか。 で、「三度の食事だけは・・・」を、口実にして、毎回、満腹するまで、食べるようになってしまったのです。

  当然、血糖値には表れて来るわけですが、「食べた分、運動すれば、カロリーを消費できるはず」と考えて、歩数がだんだん、増えて来ました。 本来、目標は、一日10000歩だったのが、今は、少なくても、13000歩。 多い日には、15000歩も、歩いています。 だけど、運動量を増やして、食事量とのバランスを取るのは、時間的にも、体力的にも、限度があります。 まあ、一日、15000歩、歩いてみて下さい。 誰でも、「とても、毎日は続かない」と思うから。

  やはり、私は、間違っているのです。 ここは、断腸の思いで、馬謖を斬り、食事を減らさなければなりません。 そもそも、「満腹感」というのが曲者なのであって、所詮、その時その時の、「感じ」に過ぎません。 体に必要な食事量を、100と仮定して、100食べれば、常に満腹するかというと、そうではなく、120でも、150でも、入ってしまうから、満腹感は、食事量と、精確に、一致、もしくは、比例するわけではないのです。

  「腹八分目に、医者要らず」と言うように、人間、必ずしも、食事のたびに、満腹しなければならないわけではなく、八分目でも、死なないのはもちろん、特に不具合が出るわけでもなく、むしろ、少し足りないくらいの方が、体調に良いとも言えます。 食事制限以降、満腹感に拘り過ぎた、私がおかしかったのです。

  糖尿病の食事制限メニューは、食べる順番に、「野菜」、「おかず」、「ご飯・麺類」の三点に分けて考えるのですが、今後は、「野菜」はともかく、「おかず」と、「ご飯・麺類」は、予め、厳密に量を決めて、食べ過ぎないようにします。 どうしても、満腹感が欲しい時には、葉物野菜を増やす事にします。 真面目に取り組まなければ、また、外科から、鼠蹊ヘルニアの手術を拒まれてしまうよ。



【2025/01/27 月】
  血糖値。 今日の計測タイミングは、昼食前で、102。 空腹時の正常値上限、110以内に収まりました。 米・麺の量を減らした成果が、出たのかも知れません。 炭水化物の摂取量は、血糖値に、覿面に出易いようです。

  ここ数日、朝食と夕食は、お歳暮でもらった、乾麺蕎麦を片付けているのですが、小さい茶碗に一杯分だと、二口くらいで、ペロリですな。 まったく、食べ甲斐がない。 でも、このくらいで、ちょうど良いのです。 代わりに、葉物野菜に、塩茹でのもやしを追加して、満腹感に近づけています。



【2025/01/31 金】
  旧母自で、病院へ。 今日は、外科の診察です。 手術にゴー・サインが出るかどうかが告知される日。

  なんと、駄目でした。 血糖値はいいけれど、肝機能の数値が、糖尿病の治療開始以降、鰻登りに上がっているので、もう一度、内科へ行って、これで大丈夫かどうか、訊いて来るように言われました。 またかよ。 何かしら、粗を探して、手術を先延ばしにされているような気がしないでもなし。 そんなに、鼠蹊ヘルニアの手術をしたくないのかねえ?

  通い始めてから、血液検査は、4回もやっているから、上がっているのなら、とっくに言ってくれればいいのに。 もっとも、血糖値と違って、原因が分からないと、下げ方が分からないですが。 で、来週の月曜日に、また来て、内科の糖尿病専門医に訊く事になりました。

  それと、並行して、内科で問題ないと言われた時に備えて、鼠蹊ヘルニア手術の説明も受けました。 それは、丁寧なものでした。 手術する気がないのかあるのか、ますます、分からない。 22歳の時に受けた、胆嚢摘出手術では、医師が説明に来ず、助手につく看護師から簡単な説明をされたのですが、その時とは、大違いです。

  手術の時に、自転車で来ていいか訊いたら、「そんな事を言う患者は、初めて見た」という反応でした。 退院後、押して帰るのなら、医学的には、問題ないとの事。 入院中、駐輪所に置いておいてもいいかが問題ですが、看護師さんが病院の事務方に訊いてくれたところ、別に禁止ではないようで、「盗まれても、自己責任」という事のようでした。 ボロボロの旧母自を盗む奴もいなかろうて。 セカンド&サード・ロックもかけておけば、尚の事。

  部屋は大部屋。 着替えは、自分で持って来るのを選びました。 ほんの数日だから、安い方が良かろうと思って。

  全身麻酔なので、歯の検査が必要との事。 院内の歯科に、来週月曜、3日に予約が入れられました。 内科に訊きに来る日です。 内科の返答次第では、歯科の予約はキャンセルという事になります。

  どうも、あれこれ、警戒し過ぎだな、この病院は。 急患で担ぎ込まれて、緊急手術が必要という場合には、どうしているのだろう? 高齢になれば、全身健康なんて人は、いなくなるのに、そんなに細かい条件を課していたのでは、手術なんて、できなくなってしまうではありませんか。

  帰って、4時半くらい。 母相手に、愚痴を零しまくりました。 愚痴を聞いてくれる家族がいるだけ、マシか。 一人暮らしでは、こういう時、精神的に参ってしまうと思います。 病気を苦にして、自殺する人の気持ちが良く分かる。

  肝機能の数値ですが、糖尿病の治療を始める前までは、正常値だったらしいので、何か、治療開始後に始めた事が原因という事になります。 インスリン注射は、まず、関係なし。 薬ではないからです。 運動療法で、健康に害が出るとは思えません。 となると、食事制限の内容という事になります。 食べる順序を変えましたが、それは、問題にならないでしょう。

  米・麺類を減らし、その分、キャベツを食べるようになったわけですが、キャベツそのものが悪いとは思えません。 となると、毎食、キャベツにかけていた、マヨネーズでしょうか。 調べたところ、マヨネーズそのものは、特に健康に悪いわけではないようですが、添加物次第では、悪さをする場合もあるとの事。 ただし、肝臓に関係するかどうかは、不明。

  冬場、汁物があると、リッチな気分になれるので、朝食の手作り味噌汁以外に、昼食・夕食にも、即席味噌汁や、お吸い物を飲んでいたのですが、それも、治療前には飲んでいなかったわけだから、容疑がかかります。 とりあえず、マヨネーズと即席系の汁物は、やめる事にします。

  健康上の新たな問題点を指摘されると、げんなりしてしまいますが、あまり、気にし過ぎると、生きる気力まで失ってしまうから、要注意ですな。 心気症と戦って来た私としては、「病は気から」は、核心を突いた真理としか思えません。



【2025/02/03 月】
  9時から、旧母自で出て、病院へ。 寒い。 北の方に最強寒波が来ているだけの事はあり、寒波に覆われていない地域でも、寒いです。

  予定になかった、採血・採尿。 どうも、内科で入れた模様。

  10時半頃に、内科。 糖尿病専門の先生は、肝機能数値の上昇には気づいていなかったらしく、申しわけなさそうにしょげて、さながら、敗軍の将の趣きでした。 どうも、この人は、楽観的過ぎる嫌いがあるようです。 今までに、何回、「手術はできます」と言われた事か。 ことごとく、外科で突っぱねられてしまいましたが・・・。

  私が、マヨネーズの摂り過ぎではないかと言うと、そういう可能性もありうるという程度の返事。 先週の金曜日に、肝機能数値の事を指摘されてから、マヨネーズを絶ち、今日で三日目ですが、これまで、検査のたびに上昇して来た数値が、今日の検査では、僅かながら、下がっており、やはり、マヨネーズが原因である可能性は高いと思います。 毎日、朝昼晩三食、キャベツやブロッコリに、マヨネーズをかけて来たのですから、どれだけ、体に入れたか分かりません。

  とりあえず、来週の月曜にも、内科にかかる事になりました。 血液検査をする為です。 今の時点では、手術の日程は、取り消されていません。 どうなるか、分からないだけ。

  その後、院内にある歯科口腔外科で、手術前の検診。 よくある、歯の検診と、歯茎の検診、歯間ブラシで掃除、歯の表面の研磨などを受けました。 手術をする上での、歯の問題はないとの事。

  最後に、肝臓エコー。 これは、今日、内科でやるように決まったもの。 まあ、エコーは、みな、同じようなものです。 部位が異なるだけで。 10月からこっち、ほとんど、人間ドック並みに、あちこち、検査されてしまったなあ。

  帰って、12時45分くらい。 風呂。 血糖値計測。 食前インスリン注射。 ようやく、昼食。 魂が戻って来た感じです。

  母に、手術入院直前の検査の日まで、脂っこい料理を作ってくれるなと、頼んでおきました。 「難しいねえ」という返事でした。 母は、揚げ物が得意なのです。 次が、炒め物。 脂ばかりだな。




  今回は、ここまで。

  ようやく、2025年の、1月分が終わりました。 病院通いは、まだまだ、続きますが、行く間隔が広くなっているせいか、日記に、病気関係の記述がない日が増えて来ました。

  肝機能がおかしくなった事について、私の個人的な、原因の推測が書かれていますが、今から振り返ると、全く見当外れなので、真に受けないで下さい。 今現在の見解としては、何か特定の食べ物が原因ではなく、急激に糖分の摂取量を落としたせいで、内臓のバランスが崩れたのだと思われます。