2025/07/13

鼠蹊ヘルニアから糖尿病 ⑦

  月の第二週は、闘病記。 前回は、2024年の12月10日まででした。 今回は、その続き。 まだまだ、先は長い。 しかし、すでに、通院はやめているので、無限に続くわけではありません。




【2024/12/11 水】
  外科との悶着があった後、昼飯を抜いて、その分、朝夕に、多めに食べる方針に切り替えたのですが、これは、失敗だと分かりました。 血糖値が下がらないのです。 食前インスリンを打っている身なのだから、昼飯を食べないと、インスリンも一回分打たないわけで、そのせいかと思ったんですが、更に良く考えてみると、別の理由が思い当たりました。

  分かり易い数字で説明しますと、三食、食べていた時には、血糖は、

「朝 +2」「昼 +2」「夕 +2」

 で、1日に、+6でした。 それを、食前インスリンの注射で、

「朝 -2」「昼 -2」「夕 -2」

  にして、+-0にしていたのです。 ところが、二食にすると、昼の食事量を、朝夕に振り分けるので、

「朝 +3」「夕 +3」

  になります。 食事による血糖の増加は、+6で、変わりませんが、食前インスリンの方は、朝夕二回に減ってしまうので、

「朝 -2」「夕 -2」

  合計、-4にしかならず、+6の血糖の増加を抑え切れません。 ちなみに、低血糖を避ける為に、食事をしない時には、食前インスリンを打てないのです。

  なんだ、そういう事だったのか。 まったく、血糖値のコントロールは、案配が難しい。 インスリン注射が絡んで来ると、複雑になり、なかなか、仕組みが頭に入りません。 割と早く気づいて、良かった。 手術ができなくなってしまうところでした。

  やむを得ないので、昼食抜きは、やめて、三食に戻す事にします。 食前インスリンを打っている間は、食事を一日三回に分けて、一食の量を減らす方が、有効だからです。



【2024/12/12 木】
  徒歩で出て、近所のスーパーで、「苺のショート・ケーキ 2個入り」を買って来ました。 母の誕生日に、毎年買っているもの。 今年は、私が、自分の病気に気を取られて、過ぎてしまったのですが、まあ、食べ物のプレゼントだから、遅れがあっても、問題ないでしょう。

  例年、2個入りの内、1個は、私がもらうのですが、今年は、2個とも、母に食べてもらいます。 ケーキなんか食べたら、血糖値を戻すのに、大苦労してしまいますから。

  スーパーまでの歩数は、往復で、2千歩ちょっと。 通り過ぎて、もう少し歩き、3千歩にしました。

  夕食後に、血糖値計測。 食後に、ぬるま湯を、1リットル飲み、座敷を15分歩いてから測ったにも拘らず、189。 正常値の上限が、180ですから、そんなにオーバーというわけではないですが、過去には、同じタイミングで、100以下だった事もある事を考えると、跳ね上がったと言えます。

  昨日の宵に、親戚から、お歳暮のリンゴが16個送られて来て、今日の昼と、夕食後に、1個ずつ食べたのですが、まず、疑われるのは、それです。 先だって、別の親戚が送って来た、小蜜リンゴ9個の時には、血糖値が上がるような事はなかったので、絶対に、リンゴが原因とは言い切れませんが、とりあえず、リンゴを食べるのは、中止ですな。 母は、歯が少なくて食べられないので、最悪、庭で土に戻すしかありませんが、やむを得ない。 私の血糖値を上げない事の方が大事です。

  次に疑わしいのは、食事の時刻です。 今日から、三食に戻し、「朝6時半、昼11時、夕3時半」だったのですが、随分 前にも書いたように、これだと、食事間隔が昼間に詰まり過ぎです。 特に、「夕3時半」というのは、二食ならば、許されると思って、数日間、そうしていたのであって、三食に戻したら、当然、見直すべきものでした。 明日から、血糖値が低かった頃の、「朝6時半、昼12時、夕6時」に戻します。

  前回の内科の診察で、私の自己管理ノートを見た医師が、「数値が低過ぎる」と言って、インスリン注射の量を減らすよう指示が出たのですが、それは、確実に、血糖値を上げる方に、影響しているはず。 その分、私が、努力しなければならないのですが、最初から、躓いた感あり。 なんとか、しなければ・・・。 まったく、日々、薄氷を踏む思いです。



【2024/12/13 金】
  今日から、また、昼食が、12時になりました。 血糖値の推移がどうあれ、もう、他の時刻に変える事はないです。

  午後、運動散歩で、八重坂峠を越え、清水町の外原まで行って、帰って来ました。 ウインド・ブレーカー上着に、ニットの手袋で、完全装備。 寒くはありませんでした。

  夕食は、午後6時に。 4時頃、台所から居間に移った後の、2時間が長い。 その分、食事は、おいしく感じられます。



【2024/12/14 土】
  午後1時頃から、徒歩で、図書館へ。 ヴァン・ヴォークト作、≪非Aの世界≫、≪非Aの傀儡≫を借りました。 SFです。

  その後、駅北の銀行まで、足を延ばしました。 遠い遠い。 家から図書館までと、同じくらいの距離がありました。 かなり、へばって、3時過ぎに、家に着きました。 歩数計は、14000歩も行っていました。 歩き過ぎです。 こんなのは、運動として、間違っています。 足を痛めてしまったら、翌日以降が続かないからです。



【2024/12/16 月】
  正午前に、血糖値計測。 97。 空腹時の正常値上限は、110ですから、収まっています。 食事時刻を、朝6時半、昼12時、夕6時に戻してから、数値が収まるようになりました。 やはり、時間配分は、重要なようです。 空腹時で、70台を記録していた頃もありましたが、その頃より、インスリン注射の量が減らされているから、もう、そこまで、下がらないでしょう。 ちなみに、70を割ってしまうと、低血糖で、危険な状態になります。



【2024/12/17 火】
  指先の角質化による皮膚の割れが激しいです。 いわゆる、パックリ割れ。 11月までは、逆に、「今年は、角質化しないようだ」と思っていたのですが、それは、今年の11月が、記録的に暖かかったからだったんですな。 12月に入り、寒い日が続いたら、覿面に悪化しました。 水に当てると、痛くて困ります。

  誰にでも起こるわけではないようで、どうも、糖尿病の症状である疑いが濃厚です。 高血糖になると、体の末端の血管が詰まり、指先まで血が通い難くなるとの事。 私の場合、糖尿病対策で、現在の血糖値は正常値に入っているのですが、過去数年間の高血糖期間に詰まってしまったものが、回復していない可能性があります。

  こうと割れまくっては、家事に支障を来すので、「極力、濡らさない。 極力、冷やさない」という方針で、行く事にしました。 水を使う時には、ビニール手袋。 それ以外の時や、眠る時には、ニットの手袋をします。 すでに割れてしまった所は、皮膚が突っ張らないように、ハンド・クリームを塗り、油分を、一日中 絶やさないようにします。 ハンド・クリームを、指の腹側に塗ると、その指で触った所まで、ベタつきそうですが、それを、ニットの手袋で防ごうという作戦です。 手袋の中がベタついても、洗えばいいわけですから。



【2024/12/18 水】
  午後、昼寝してから、運動散歩。 八重坂峠を越えて、往復5千歩地点で引き返して来ました。

  午後6時。 夕食前に、血糖値計測したら、125でした。 空腹時の正常値上限は、110なので、オーバーです。 夕食前は、24時間インスリン、食前インスリンの、2本とも、打つ直前でして、私の体内で、インスリン注射の効力が、最も低くなっているタイミングなので、高くなるのです。 即ち、インスリン注射の助けを借りないと、私の血糖値は、正常値内に入っていないという事ですな。 まだまだ、先は遠い。



【2024/12/19 木】
  昨日の運動散歩で、また、足を痛めてしまったので、今日は、家の中を歩くだけにしました。

  ビニ手で、極力 水に触れないようにし、ハンド・クリームを、手指の腹側にも塗り始めて、二日目。 パックリ割れは塞がり、角質化も、少しずつ、目立たなくなって来ました。 一度、角質化した皮膚は、元には戻らないと思うので、剥がれ落ちてしまうのを待つ事になります。

  ハンド・クリームは、イオン系スーパーで買った、70グラム入りの、そこそこ大きなチューブですが、200円もしなかったと思います。 その程度の金額で、パックリ割れから解放されるなら、大いに安いもの。 とっくに、やれば良かった。

  先週の水曜に、外の洗濯機の排水ホースを交換した時、右手親指の甲を、直線 1センチくらい切ってしまいました。 大抵の小傷は、就寝前に、オロナインを塗り、ティッシュ・セロテープ絆創膏をして眠れば、早くて一晩、遅くても二晩くらいで塞がるのですが、今回は、なかなか、良くなりません。

  「高血糖だと、傷口が塞がり難くなる」という、最近 病院で仕入れた知識を思い浮かべ、ゾーッとしていたのですが、左右の浮いている皮を剥ぎ取ってしまったら、昨日から、回復に向かい始め、今朝には、塞がりました。 思うに、普通の擦り傷より深く切っていて、肉まで達していたのかも知れません。 でなければ、一週間もかかりますまい。 とにかく、高血糖が関係していない事が分かったので、ひと安心。 これで、ティッシュ絆創膏から、解放され、心置きなく、ハンド・クリームを塗れます。



【2024/12/21 土】
  右足の踵が角質化して、ヒビ割れ、傷口が開いてしまいました。 角質化対策に、ハンド・クリーム、もしくは、ムヒを塗っていたのですが、塗り始めたのが、遅過ぎました。 11月が暖かかったせいで、油断していたのです。

  「傷が出来てしまった以上、殺菌軟膏だろう」と気づき、昨日から、オロナインを塗り始めました。 効くかどうかは、まだ、分かりません。 傷口が塞がってから、ハンド・クリームに戻そうと思っています。

  痛いので、靴を履いて、外は歩けません。 やむなく、座敷を、爪先立ちで歩いている次第。 それでも、1万歩 行くのだから、虚仮の一念とは、凄いものですな。

  それはさておき、三度の食事がおいしいです。 引退以降、腹が減らなくなり、食事は、時間が来たから食べるものであって、おいしいと思う事は、滅多になかったのですが、間食をやめたら、食間に腹が減るようになり、食べる物が、何でも、うまく感じられるようになりました。 これも、糖尿病になったお陰ですな。 病気なので、感謝するような事ではないですが、人生観に変化が起こったのは、確かです。



【2024/12/23 月】
  昼食前に、血糖値計測。 98。 空腹時の正常値上限は、110ですから、まあまあの数値です。 測る前に、屋内歩行を3千歩と、ぬるま湯を1リットルくらい飲むのですが、もはや、一日中、歩いたり飲んだりしているので、インチキとは言えません。 こういう生活習慣にしてしまえば、いいわけだ。




  今回は、ここまで。

  手の指先や、踵の角質化に関する記事が多いですな。 これは、この年の冬に始まったわけではなく、3年くらい前から、起こっていました。 水仕事が多いからだと思っていたのですが、恐らく、その頃から、糖尿病になり、体の末端の毛細血管が詰まって、血行が悪くなっていたのでしょう。 恐ろしい事だて。