お蔵入り腕時計
先日、腕時計を復活させた話を書きましたが、その勢いで、≪腕時計欲しい病≫に罹ってしまいました。 よくある≪手段の目的化≫という奴でして、本来、撮影に行く為に腕時計が必要だったのが、いつの間にか、撮影と関係なく、ただただ腕時計が欲しくなってしまったのです。 私だけでなく、そういうパターンでコレクションの蟻地獄に落ち込んで行く人は非常に多いと思いますが、これねえ、れっきとした心の病なんですよ。 神経症の一種ですな。 腕時計は高い物は天井知らずなので、新しい物をほいほい買い込んでいたのでは、あっという間に身上潰してしまいます。 そこで、無駄金使わず満足感を得る為に、机の引き出しに眠っていた他の時計の復活に走る事にしました。 いずれも買ったから20年以上たっている猛者揃いです。
まず、高校入学前に父に買ってもらった、≪シチズンのソーラー・デジタル≫ですが、外観はキズ一つない状態で残っていたものの、復活には最初から黄信号が灯っていました。 ソーラー時計には、サイリスタという蓄電池が使われている場合が多いのですが、ボタン電池と違って規格品として流通しているわけではないので、四半世紀も前の時計では、とても交換部品がないと思われたからです。 時計屋さんに持っていけば、何か修理方法が見つかるかもしれませんが、向こうも初期のソーラー時計の構造などすっかり忘れているはずなので、分解してみなければ何とも言えないはずで、分解したはいいが結局修理不能と分かったとしたら、工賃だけ取られる事になりかねません。 ≪時計は直らん、金は取られる≫では馬鹿な話。 きっぱり諦める事にしました。 ちなみに、この時計、3万円くらいしたと思いますが、三年くらいで文字が消えてしまい、いくら太陽に当てても復活しないのでお蔵入りにしたという経緯があります。
次に高校時代に母に買ってやった≪カシオの女物デジタル≫がありました。 8000円くらいでしたかね。 小遣いを溜めて買ってやったにも拘らず、「文字が薄くて見にくい」とさんざんケチをつけられ、結局、私が回収したという曰く付き。 かなりキズがついていましたが、ボタン電池なので、試しに交換電池を買って来て入れてみた所、まるまる20年ぶりに蘇りました。 これには感動! でも確かに文字が薄い・・・。 説明書を紛失していましたが、まあ時計の使い方なんぞ、あれこれいじっていれば分かってくるものです。 この時計、≪時分≫と≪月日≫の切り替えの他に、当時流行った≪デュアル・タイム≫という機能が付いていました。 主時間の他にもう一つの時分設定が出来て、時差にも対応できるというものです。 すっかり忘れていたので、「こんな機能、何に使うんだ?」としばらく悩んでしまいましたよ、わはははは!
三番目は、最も思い出深い、≪カシオの薄型デジタル≫。 20年程前、≪ペラ≫という名前の時計が売り出されたんですが、その後継機種の一つです。 カシオは膨大な種類のデジタル時計を発売しているので、まあその中の一つだと思ってください。 厚さが5ミリくらいしかない上にオール・プラスチックで滅法軽いので、私のお気に入りでした。 若い頃、東京の専門学校に一年間通っていたのですが、そこを中退して、「これでもう東京に来る事はあるまい」と思った最後の日に、東京駅の地下街にあった時計屋さんで、これを買ったのです。 2000円か3000円くらいだったと思います。 当時すでにデジタル時計は値崩れしていて、最新型でも捨て値同然で売っていました。
その後今の会社に入ってから、オペル時計を入手するまでの12年間この時計を使っていました。 間に三年間電車通勤していた時期があるのですが、すっかり忘れているものの、時計無しで電車通勤するとは思えないので、たぶん毎日これを着けて行ったのでしょう。 バイクに乗り始めてから数年間、連休ごとに本州・九州・四国の海岸線を回るツーリング出かけましたが、その時にもしていきました。 私の人生の中で、最も長くつきあった時計と言えます。
ボタン電池なので本体は簡単に復活させられますが、残念な事に、プラスチック・ベルトが切れてしまい、お蔵入りにしていたのです。 このベルト、バネ棒を使う普通のタイプとは違っていて、横からスライドしていれるタイプなんですが、こんな特殊なベルトはどこを探しても売っていません。 カシオのサポート・センターに電話しても、「7年前くらいまでの部品しか保存してません」との返事。 取り付け基部だけ自作しようと試みましたが、細かい加工が出来ずに失敗を繰り返し、結局諦めました。
他にも、人材派遣で働いていた頃から専門学校時代にかけて使っていた≪アルバのソーラー・デジタル≫というのが、本体のみ残っていましたが、これは分解するように出来ておらず、壊れたら捨てる事を前提に設計されたようなので、最初から直す気になりませんでした。 この時計も2年くらいで文字が消えてしまったような記憶があります。 ソーラーというのはおよそ使えませんなあ。 最近の時計は、≪電波ソーラー≫というのが流行っているそうで、「電池交換不要」などと書いてありますが、私は全っ然信用していません。 宣伝文句に乗って買った人は、数年後に私と全く同じ見解を持つに至ると信じています。
それと、もう一つ。 植木屋見習いをしていた時に400円で買った時計がありました。 どうせキズがつくので安ければ安いほど良いと思って、特売品を買ったんですが、一ヶ月もしない内に死にました。 安物だったからというよりも、たぶん非防水だったんでしょう。 着けたまま手を洗ったりしていたので、水滴が入って回路がショートしたのだと思います。 今、見直しても、どこにも≪防水≫を示す文字がないので、まず間違いありません。 説明書をよく読まなかったのが悔やまれます。 ちなみに、現在売っている100円ショップの腕時計はみんな非防水なので、濡らしたらアウトです。 逆に言うと、濡らしさえしなければ、壊れるような事はありません。
他にも若い頃に買った時計はあったんですが、いずれも壊れた後に捨ててしまったようで、残っていませんでした。 どの時計にもそれぞれ思い出があるので、とっておけばよかったと今では後悔しています。 結局、復活させられたのは≪カシオの女物デジタル≫だけでしたが、問題はこれをどう使うかですな。 せっかく生き返らせたんだから、使ってやらなければ可哀想ですけんの。
まず、高校入学前に父に買ってもらった、≪シチズンのソーラー・デジタル≫ですが、外観はキズ一つない状態で残っていたものの、復活には最初から黄信号が灯っていました。 ソーラー時計には、サイリスタという蓄電池が使われている場合が多いのですが、ボタン電池と違って規格品として流通しているわけではないので、四半世紀も前の時計では、とても交換部品がないと思われたからです。 時計屋さんに持っていけば、何か修理方法が見つかるかもしれませんが、向こうも初期のソーラー時計の構造などすっかり忘れているはずなので、分解してみなければ何とも言えないはずで、分解したはいいが結局修理不能と分かったとしたら、工賃だけ取られる事になりかねません。 ≪時計は直らん、金は取られる≫では馬鹿な話。 きっぱり諦める事にしました。 ちなみに、この時計、3万円くらいしたと思いますが、三年くらいで文字が消えてしまい、いくら太陽に当てても復活しないのでお蔵入りにしたという経緯があります。
次に高校時代に母に買ってやった≪カシオの女物デジタル≫がありました。 8000円くらいでしたかね。 小遣いを溜めて買ってやったにも拘らず、「文字が薄くて見にくい」とさんざんケチをつけられ、結局、私が回収したという曰く付き。 かなりキズがついていましたが、ボタン電池なので、試しに交換電池を買って来て入れてみた所、まるまる20年ぶりに蘇りました。 これには感動! でも確かに文字が薄い・・・。 説明書を紛失していましたが、まあ時計の使い方なんぞ、あれこれいじっていれば分かってくるものです。 この時計、≪時分≫と≪月日≫の切り替えの他に、当時流行った≪デュアル・タイム≫という機能が付いていました。 主時間の他にもう一つの時分設定が出来て、時差にも対応できるというものです。 すっかり忘れていたので、「こんな機能、何に使うんだ?」としばらく悩んでしまいましたよ、わはははは!
三番目は、最も思い出深い、≪カシオの薄型デジタル≫。 20年程前、≪ペラ≫という名前の時計が売り出されたんですが、その後継機種の一つです。 カシオは膨大な種類のデジタル時計を発売しているので、まあその中の一つだと思ってください。 厚さが5ミリくらいしかない上にオール・プラスチックで滅法軽いので、私のお気に入りでした。 若い頃、東京の専門学校に一年間通っていたのですが、そこを中退して、「これでもう東京に来る事はあるまい」と思った最後の日に、東京駅の地下街にあった時計屋さんで、これを買ったのです。 2000円か3000円くらいだったと思います。 当時すでにデジタル時計は値崩れしていて、最新型でも捨て値同然で売っていました。
その後今の会社に入ってから、オペル時計を入手するまでの12年間この時計を使っていました。 間に三年間電車通勤していた時期があるのですが、すっかり忘れているものの、時計無しで電車通勤するとは思えないので、たぶん毎日これを着けて行ったのでしょう。 バイクに乗り始めてから数年間、連休ごとに本州・九州・四国の海岸線を回るツーリング出かけましたが、その時にもしていきました。 私の人生の中で、最も長くつきあった時計と言えます。
ボタン電池なので本体は簡単に復活させられますが、残念な事に、プラスチック・ベルトが切れてしまい、お蔵入りにしていたのです。 このベルト、バネ棒を使う普通のタイプとは違っていて、横からスライドしていれるタイプなんですが、こんな特殊なベルトはどこを探しても売っていません。 カシオのサポート・センターに電話しても、「7年前くらいまでの部品しか保存してません」との返事。 取り付け基部だけ自作しようと試みましたが、細かい加工が出来ずに失敗を繰り返し、結局諦めました。
他にも、人材派遣で働いていた頃から専門学校時代にかけて使っていた≪アルバのソーラー・デジタル≫というのが、本体のみ残っていましたが、これは分解するように出来ておらず、壊れたら捨てる事を前提に設計されたようなので、最初から直す気になりませんでした。 この時計も2年くらいで文字が消えてしまったような記憶があります。 ソーラーというのはおよそ使えませんなあ。 最近の時計は、≪電波ソーラー≫というのが流行っているそうで、「電池交換不要」などと書いてありますが、私は全っ然信用していません。 宣伝文句に乗って買った人は、数年後に私と全く同じ見解を持つに至ると信じています。
それと、もう一つ。 植木屋見習いをしていた時に400円で買った時計がありました。 どうせキズがつくので安ければ安いほど良いと思って、特売品を買ったんですが、一ヶ月もしない内に死にました。 安物だったからというよりも、たぶん非防水だったんでしょう。 着けたまま手を洗ったりしていたので、水滴が入って回路がショートしたのだと思います。 今、見直しても、どこにも≪防水≫を示す文字がないので、まず間違いありません。 説明書をよく読まなかったのが悔やまれます。 ちなみに、現在売っている100円ショップの腕時計はみんな非防水なので、濡らしたらアウトです。 逆に言うと、濡らしさえしなければ、壊れるような事はありません。
他にも若い頃に買った時計はあったんですが、いずれも壊れた後に捨ててしまったようで、残っていませんでした。 どの時計にもそれぞれ思い出があるので、とっておけばよかったと今では後悔しています。 結局、復活させられたのは≪カシオの女物デジタル≫だけでしたが、問題はこれをどう使うかですな。 せっかく生き返らせたんだから、使ってやらなければ可哀想ですけんの。
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