井川ダム
前回に引き続き、≪紀行≫を書こうと思います。 といっても、何せ数年分も溜まっているので、今回紹介するのも、まだ三年前の話です。 ≪伊豆アンディランド≫の次というと、2007年の6月2日土曜日に行った、井川ダムになります。
これはゴールデン・ウイークでも何でもない普通の土曜日だったのですが、その前日の金曜日が有休消化で休みになり、個人的に金土日と三連休になったので、「暇だから、バイクでどこか行くか」と思い立ち、「どうせ出掛けるなら、中日になる土曜日が良かろう」と思って、土曜に出掛けた次第。
「よく、三年も前の事を覚えているな」と思うでしょうが、そんなこと覚えているわきゃないのであって、日記を調べて、思い出して書いているわけです。 やはり、日記は、どんなつまらん事でも、書いておくものですな。 どんな内容か、そのまま引用しますと・・・、
≪≪≪≪≪
午前6時35分に出発。 7時35分に富士で休憩。 静岡駅前で曲がる交差点を間違え、通り過ぎてから曲がった為に、安倍川街道に入るのに手間取った。 8時35分に安倍川沿いの牛妻という所の神社で休憩。 油島から井川方面に曲がり、山中を走る。 9時35分に、井川ダムの手前8キロくらいの所で休憩。 峠の茶屋の残骸あり。
10時10頃、井川ダムに到着。 巨大巨大。 ツーリングライダーが、三人ばかりいた。 井川展示館を見る。 井川本村のスタンドで給油。 店員の一人は指に刺青をしたおじさん。 もう一人の若い人が、ご丁寧に奥大井の観光マップをくれた。
更に上流の畑薙ダムに向かう。 11時30分頃、畑薙第一ダムに到着。 広々。 井川ダムよりも大きく見える。 私のほかには車で来たおじさんが一人いるだけだった。
そこから引き返して、12時半頃、井川に戻る。 途中、看板につられて、≪井川大仏≫を見に寄る。 井川本村にはコンビニが見あたらず、飲まず食わずで更に引き返す。
午後1時ちょい前頃、安倍川沿いの≪サークルK≫でパン(116円)を一個買い、近くのスタンドの脇でキリンレモンの蓋付き缶を買って、そこで食べる。 目安にしていた1時15分前には牛妻まで戻れた。 帰りは標識に従い、静岡市街に入る前に静清バイパスに乗った。 もうバイパス高架の端の方だった。 安倍川街道自体が静岡市の西外れにあるから、考えてみればこれは不思議でも何でもない。
その後、富士の道の駅で休み、後はノンストップで沼津に帰って来た。 予定通り、4時15分には家に着いた。 走行距離は250キロくらいか。 最近では相当走った方だ。 とにかく疲れた。 腰も痛い。 山道を走るのは技術的にも年齢的にも、もう無理かもしれない。
≫≫≫≫≫
というような事が書いてあります。 いやあ、パソコンで日記をつけていると、こういう時に、コピー貼り付けで、そっくり持って来れて、非常に便利ですな。 手書きだったら、これだけ打ち込むのは一苦労ですわ。 ありがたやありがたや。
補足しますと、私は静岡県東部の沼津市に住んでおり、井川ダムは静岡県中部に位置する静岡市の山中にあるので、まず静岡市の市街地まで行って、そこから安倍川沿いに北上し、途中で西に曲がって、山道を延々と走り、井川ダムへ向かうわけです。
山に入ってからは、ほぼ一本道だったので迷う事は無かったのですが、その前に、静岡市街地で、曲がる交差点を間違え、安倍川沿いの道に出るのに時間を食ってしまいました。 大型二輪の免許を取った時、安倍川の河川敷にある試験場まで何度も来ていたのに情けない。 でもまあ、最終的には到着したから、いいんですがね。
以下、いつものように、写真でご案内。 往路でも何枚か写真を撮ったんですが、休憩した場所とか、変な看板とか、どーでもいーよーな物ばかりなので、端折ります。 というわけで、いきなりダムの写真から。
≪井川ダム≫です。 越すに越されぬ大井川の上流にあり、南アルプスの山の中に突如として出現します。 中空重力式という変わった構造のダムで、堤の中が空洞になっているらしいです。 何となく、マチュピチュの遺跡っぽいですな。
井川ダムの正式名称は、≪井川五郎ダム≫です。 建設した主任技師の名前だそうで、この土地が元々、井川という地名だったわけではないようです。 どうでもいいけど、この名板、≪井川五郎ダムー≫になってますな。 失われたムー大陸の方言でしょうか? そんな事はないか。
井川ダムによってできた井川湖。 広いです。 関西方面からツーリングに来ていた二人連れが、「琵琶湖より広いなあ」などと話してましたが、嘘うそ嘘うそ! そんなに広いわきゃありまへんがな。 ダム湖は岸辺の角度が急で、緑が削り取られた部分が見えるので、すぐに自然湖と見分けられます。
井川ダムのすぐ隣に、中部電力の電力資料館があります。 ダムの構造、電力会社の宣伝、井川周辺の自然などの解説が、パネル・模型・ビデオなどで展示されています。 入場無料。 私一人の貸切状態でしたが、独占しても虚しいだけの薄い内容でした。 山の急斜面にかぶせるように建てられているので、建物の構造だけは妙に複雑でした。
井川ダムの構造模型。 こんな具合に、堤体の中が空洞になっているんですな。 総重量が軽いと何だか不安ですが、今まで崩れもせずにもっているという事は、一応計算が合っているんでしょう。 あくまで、今の所ですが。
井川から少し上流へ遡った所に架かっている吊り橋。 大きく見えますが、幅は3メートルくらいしかなく、桁は木の板を並べたもの。 自動車用ではなく、人や自転車、せいぜい原付くらいまでが対象のようです。 高所恐怖症でなくても、この長さはちょっと怖いですな。
井川ダムから川沿いの道を遡ること約一時間。 畑薙第一ダムに到着しました。 このダムは、中空重力式としては、日本最大だそうです。 水の色がセメント工場の排水のようで、現実離れしていました。
ダムが全部そうだというわけではないと思いますが、井川ダムも、この畑薙ダムも、堤体の上が道路になっています。 たぶん、県道。 ダムは中部電力の物なので私有地ですが、ここを通らないと上流に進めないので、県道にせざるを得ないのでしょう。
こりゃ何だ? と思うでしょうが、畑薙ダムの滞留物なんですな。 どうやら、上流で伐採された杉の皮のようです。 桧皮葺に使えると思うと宝の山に見えますが、拾いに行くのは命懸けになります。
これまた一見しただけでは何だか分かりませんが、それがあーた、展望台なんですな。 この上に登ると、ダムの全景がよく見えるというわけ。 場所が広いから出来る事で、下界では見られない、なかなか洒落たデザインです。
中部電力のマスコットのようですな。 私は良く知りませんが。 同じ静岡県でも、沼津市は東京電力の支配下にあるので、中部電力の事情には、とんと疎いのです。 中部電力のサイトを見ても載っていない所を見ると、既に廃止になったキャラなのかもしれません。 秘境でのみ生き残ったか。
これは畑薙第一ダムの近くにあった謎の建造物。 たぶん、ダムを建設する為の補助施設の跡ではないかと思います。 たとえば、これを土台にしてワイヤーを張り、資材を運んだとか。 写真だと分かりにくいですが、ぎっとするほど巨大な物です。
超巨大ベルギー・ワッフル。 おそらく、土砂土砂っと崩れてしまったんでしょうな。 この赤石山脈近辺は、山肌が急峻な割に脆く、大規模な土砂崩れを起こす事で有名です。 名所になっている所もあります。 ちなみに、その後、県内ニュースで知ったところでは、この付近で、私が行った二年くらい後に大規模な崖崩れがあり、道が通行不能に陥ったらしいです。 もしかしたら、ズバリ、ここだったのかもしれません。
井川ダムの近くまで戻って来ました。 ≪井川大仏≫の看板が目に入り、ちょっと寄り道してみたんですが、それほど大きな物ではなく、肩透かしを食いました。 台座を入れても8メートルくらい。 しかも、コンクリート製で、ありがたみが今一。 周囲に寺も無く、土産物屋も無く、いるのは私一人きり。 寂しい所でした。
ここは、井川ダムから安倍川沿いへ戻る途中の道です。 山道は神経を使うので、疲れて疲れて・・・・。 30分に一度は休憩しないともちません。 こういう時は、撮る対象が無いので、とりあえず、バイクを撮っておきます。 こういう時でもないと、バイクの撮影なんかしませんから、後々結構、記念になるものです。
以上、三年前の、≪井川ダム≫紀行でした。
これはゴールデン・ウイークでも何でもない普通の土曜日だったのですが、その前日の金曜日が有休消化で休みになり、個人的に金土日と三連休になったので、「暇だから、バイクでどこか行くか」と思い立ち、「どうせ出掛けるなら、中日になる土曜日が良かろう」と思って、土曜に出掛けた次第。
「よく、三年も前の事を覚えているな」と思うでしょうが、そんなこと覚えているわきゃないのであって、日記を調べて、思い出して書いているわけです。 やはり、日記は、どんなつまらん事でも、書いておくものですな。 どんな内容か、そのまま引用しますと・・・、
≪≪≪≪≪
午前6時35分に出発。 7時35分に富士で休憩。 静岡駅前で曲がる交差点を間違え、通り過ぎてから曲がった為に、安倍川街道に入るのに手間取った。 8時35分に安倍川沿いの牛妻という所の神社で休憩。 油島から井川方面に曲がり、山中を走る。 9時35分に、井川ダムの手前8キロくらいの所で休憩。 峠の茶屋の残骸あり。
10時10頃、井川ダムに到着。 巨大巨大。 ツーリングライダーが、三人ばかりいた。 井川展示館を見る。 井川本村のスタンドで給油。 店員の一人は指に刺青をしたおじさん。 もう一人の若い人が、ご丁寧に奥大井の観光マップをくれた。
更に上流の畑薙ダムに向かう。 11時30分頃、畑薙第一ダムに到着。 広々。 井川ダムよりも大きく見える。 私のほかには車で来たおじさんが一人いるだけだった。
そこから引き返して、12時半頃、井川に戻る。 途中、看板につられて、≪井川大仏≫を見に寄る。 井川本村にはコンビニが見あたらず、飲まず食わずで更に引き返す。
午後1時ちょい前頃、安倍川沿いの≪サークルK≫でパン(116円)を一個買い、近くのスタンドの脇でキリンレモンの蓋付き缶を買って、そこで食べる。 目安にしていた1時15分前には牛妻まで戻れた。 帰りは標識に従い、静岡市街に入る前に静清バイパスに乗った。 もうバイパス高架の端の方だった。 安倍川街道自体が静岡市の西外れにあるから、考えてみればこれは不思議でも何でもない。
その後、富士の道の駅で休み、後はノンストップで沼津に帰って来た。 予定通り、4時15分には家に着いた。 走行距離は250キロくらいか。 最近では相当走った方だ。 とにかく疲れた。 腰も痛い。 山道を走るのは技術的にも年齢的にも、もう無理かもしれない。
≫≫≫≫≫
というような事が書いてあります。 いやあ、パソコンで日記をつけていると、こういう時に、コピー貼り付けで、そっくり持って来れて、非常に便利ですな。 手書きだったら、これだけ打ち込むのは一苦労ですわ。 ありがたやありがたや。
補足しますと、私は静岡県東部の沼津市に住んでおり、井川ダムは静岡県中部に位置する静岡市の山中にあるので、まず静岡市の市街地まで行って、そこから安倍川沿いに北上し、途中で西に曲がって、山道を延々と走り、井川ダムへ向かうわけです。
山に入ってからは、ほぼ一本道だったので迷う事は無かったのですが、その前に、静岡市街地で、曲がる交差点を間違え、安倍川沿いの道に出るのに時間を食ってしまいました。 大型二輪の免許を取った時、安倍川の河川敷にある試験場まで何度も来ていたのに情けない。 でもまあ、最終的には到着したから、いいんですがね。
以下、いつものように、写真でご案内。 往路でも何枚か写真を撮ったんですが、休憩した場所とか、変な看板とか、どーでもいーよーな物ばかりなので、端折ります。 というわけで、いきなりダムの写真から。
≪井川ダム≫です。 越すに越されぬ大井川の上流にあり、南アルプスの山の中に突如として出現します。 中空重力式という変わった構造のダムで、堤の中が空洞になっているらしいです。 何となく、マチュピチュの遺跡っぽいですな。
井川ダムの正式名称は、≪井川五郎ダム≫です。 建設した主任技師の名前だそうで、この土地が元々、井川という地名だったわけではないようです。 どうでもいいけど、この名板、≪井川五郎ダムー≫になってますな。 失われたムー大陸の方言でしょうか? そんな事はないか。
井川ダムによってできた井川湖。 広いです。 関西方面からツーリングに来ていた二人連れが、「琵琶湖より広いなあ」などと話してましたが、嘘うそ嘘うそ! そんなに広いわきゃありまへんがな。 ダム湖は岸辺の角度が急で、緑が削り取られた部分が見えるので、すぐに自然湖と見分けられます。
井川ダムのすぐ隣に、中部電力の電力資料館があります。 ダムの構造、電力会社の宣伝、井川周辺の自然などの解説が、パネル・模型・ビデオなどで展示されています。 入場無料。 私一人の貸切状態でしたが、独占しても虚しいだけの薄い内容でした。 山の急斜面にかぶせるように建てられているので、建物の構造だけは妙に複雑でした。
井川ダムの構造模型。 こんな具合に、堤体の中が空洞になっているんですな。 総重量が軽いと何だか不安ですが、今まで崩れもせずにもっているという事は、一応計算が合っているんでしょう。 あくまで、今の所ですが。
井川から少し上流へ遡った所に架かっている吊り橋。 大きく見えますが、幅は3メートルくらいしかなく、桁は木の板を並べたもの。 自動車用ではなく、人や自転車、せいぜい原付くらいまでが対象のようです。 高所恐怖症でなくても、この長さはちょっと怖いですな。
井川ダムから川沿いの道を遡ること約一時間。 畑薙第一ダムに到着しました。 このダムは、中空重力式としては、日本最大だそうです。 水の色がセメント工場の排水のようで、現実離れしていました。
ダムが全部そうだというわけではないと思いますが、井川ダムも、この畑薙ダムも、堤体の上が道路になっています。 たぶん、県道。 ダムは中部電力の物なので私有地ですが、ここを通らないと上流に進めないので、県道にせざるを得ないのでしょう。
こりゃ何だ? と思うでしょうが、畑薙ダムの滞留物なんですな。 どうやら、上流で伐採された杉の皮のようです。 桧皮葺に使えると思うと宝の山に見えますが、拾いに行くのは命懸けになります。
これまた一見しただけでは何だか分かりませんが、それがあーた、展望台なんですな。 この上に登ると、ダムの全景がよく見えるというわけ。 場所が広いから出来る事で、下界では見られない、なかなか洒落たデザインです。
中部電力のマスコットのようですな。 私は良く知りませんが。 同じ静岡県でも、沼津市は東京電力の支配下にあるので、中部電力の事情には、とんと疎いのです。 中部電力のサイトを見ても載っていない所を見ると、既に廃止になったキャラなのかもしれません。 秘境でのみ生き残ったか。
これは畑薙第一ダムの近くにあった謎の建造物。 たぶん、ダムを建設する為の補助施設の跡ではないかと思います。 たとえば、これを土台にしてワイヤーを張り、資材を運んだとか。 写真だと分かりにくいですが、ぎっとするほど巨大な物です。
超巨大ベルギー・ワッフル。 おそらく、土砂土砂っと崩れてしまったんでしょうな。 この赤石山脈近辺は、山肌が急峻な割に脆く、大規模な土砂崩れを起こす事で有名です。 名所になっている所もあります。 ちなみに、その後、県内ニュースで知ったところでは、この付近で、私が行った二年くらい後に大規模な崖崩れがあり、道が通行不能に陥ったらしいです。 もしかしたら、ズバリ、ここだったのかもしれません。
井川ダムの近くまで戻って来ました。 ≪井川大仏≫の看板が目に入り、ちょっと寄り道してみたんですが、それほど大きな物ではなく、肩透かしを食いました。 台座を入れても8メートルくらい。 しかも、コンクリート製で、ありがたみが今一。 周囲に寺も無く、土産物屋も無く、いるのは私一人きり。 寂しい所でした。
ここは、井川ダムから安倍川沿いへ戻る途中の道です。 山道は神経を使うので、疲れて疲れて・・・・。 30分に一度は休憩しないともちません。 こういう時は、撮る対象が無いので、とりあえず、バイクを撮っておきます。 こういう時でもないと、バイクの撮影なんかしませんから、後々結構、記念になるものです。
以上、三年前の、≪井川ダム≫紀行でした。
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