2012/06/17

目と解像度

  ここ一ヵ月ばかり、右目の下に赤い隈が出来て、皮膚がひび割れて白く浮き上がる状態が続いています。 原因は一つしか思い当たりません。 ≪1024×768≫のせいです。


  ≪1024×768≫というのは、パソコンのモニターの解像度の事。 私の使っているモニターは、11年も前の製品なので、解像度は、≪800×600≫と、≪1024×768≫の二種類しか選べません。 今までは、ずっと、≪800×600≫で見ていたのですが、今年の三月末にパソコンを買い替えてから、三ヶ月弱、≪1024×768≫にしていたのです。

  理由は、新しいパソコンで、≪800×600≫にしたら、上下のバーが太くなり過ぎて、画面が異様に小さくなってしまったからです。 ≪Windows 7≫のせいなのか、≪IE8≫のせいなのかは不明。 前のパソコンでも、終りの頃は、≪IE8≫にしていましたが、そんな問題は起こっていなかったから、≪Windows 7≫の方に問題があるのかも知れませんな。


  2001年に、初めてパソコンを買った時、初期設定が、≪800×600≫になっていたので、解像度が変えられる事を知らないまま、「そういうもんなのだろう」と思って使っていたのですが、半年くらい経って、自分のサイトを立ち上げた時、掲示板のお客から、「ページ・デザインが、一部、崩れていますよ」と指摘され、初めて、解像度の概念を知った次第。

  当時は、モニターと言ったら、スクエア・タイプだけでしたが、一般の人達はみんな、≪1024×768≫で見ているらしいと知り、「それなら、そちらに合わせなければ、ホームページのレイアウトが侭ならんなあ」と思って、≪1024×768≫に変える事にしました。

  ≪800×600≫に比べて、字は、小さく細くなり、画像は、小さく緻密になりました。 写真が綺麗に見えるので、その時は、「おお、こちらの方が、断然良いではないか。 もっと早く知っていれば良かった」と思ったものです。

  ところがどっこい、一週間もしない内に、目がチカチカするようになり、二週間もすると、目尻の肉が切れ始めました。 涙が傷口に入って、ヒリヒリ痛いのなんのって。 最初は、何が原因なのか分からず、ホームページの更新や、掲示板のレス書きの負担が大きくなり過ぎて、疲れているのか?」とか思っていたのですが、いつからおかしくなったか、仔細に思い返してみたら、どうも、≪1024×768≫に切り替えた頃が怪しい。

  そこで、試しに、≪800×600≫に戻してみたところ、ほんの三日ほどで、目の痛みが消え、目尻も切れなくなりました。 やはり、原因は解像度だったのです。 それ以降、11年間、ずーっと、≪800×600≫で押し通して来ました。 画像が粗い点は、どーしょもないですが、文字に関しては、大きく太くなるので、見易さが、段違いなのです。


  で、今年三月にパソコンを買い替えた時にも、解像度を≪800×600≫にして、使い始めたのです。 ところが、上述したように、上下のバーが太過ぎて、有効画面が狭くなってしまい、とても、使えたもんじゃありません。 それでなくても、≪800×600≫だと、横幅が入りきらず、右端が切れる事が多いのに、この上、縦まで狭くなったのでは、たまったもんじゃありません。 ルーペで見てるんじゃないんだから。

  確か、≪XP≫では、画面の細かい設定を変える事ができて、上下のバーの太さも、変更可能だったような記憶があるのですが、≪7≫だと、機能が単純化されているのか、その設定画面が、どうしても出て来ないのです。 他にも、≪7≫には、便利なんだか、不便なんだか、評価に困るところが、多々見られます。 設計者が、自分の好みを基準にして作ったのと違うか?

  また、デスクトップのアイコンも、≪XP≫に比べると、やたら大きく、何だか、幼児向けの道具みたいで、馬鹿っぽいです。 アイコンの大きさを選べるのですが、≪小≫にしても、まだ大きいのだから、使い物にならぬ。 前のパソコンで並べていたアイコンを全部並べると、画面の左から右まで、ほとんどを埋め尽くしてしまい、背景画像が、ほんとに背景画像になってしまいます。

  仕方なく、≪1024×768≫にしたのですが、目を痛めるのは避けたいので、拡大率を125%に上げました。 文字と画像の大きさは、≪800×600≫とほぼ同じになります。 デスクトップのアイコンも、必要な物を全部並べて、尚、背景画像に被らないようにレイアウトできました。 よし、これで、何とかなったぞ。


  ・・・と、思ってたんですがねえ・・・。 世の中、思うに任せない。 やはり、目に来てしまったんですなあ。 画像は、さほど、関係していないと思うのですが、文字が、やはり、いけません。 拡大率125%で、大きさは、≪800×600≫と同じにできますが、太さが足りないんですな。 文字が細いと、濃さが出ないので、文字の方から目に入って来る事が無く、目の方で、文字を探しに行かなければなりません。 これが、目の負担になったと思うのです。

  しかし、≪800×600≫にすると、上述した不都合が一気に噴き出すので、おいそれと戻すわけには行きません。 モニターを大きいのに買い換える事も考えましたが、大きいモニターにしても、≪1024×768≫以上である限り、文字の太さは変わらないのであって、根本的な解決は望めないような気がします。 ちなみに、大きいモニターで、≪800×600≫にすると、粗い画面が、更に粗くなり、馬鹿っぽさが、より助長されます。


  ・・・と、弱っていたところ、一つの事件が起きました。 ある日、パソコンを起動したら、ブラウザのデザインが変わっているのです。 勝手に変更されてしまったのかと思って、≪復元≫機能で、前日の設定に戻したのですが、二日くらい経つと、また同じ事が起きました。 「なんじゃ、こりゃ?」と首を傾げること、数分。 はっと、思い当たったのが、≪IE9≫です。 自動アップデートで、≪IE9≫がインストールされたのではありますまいか?

  マイクロソフトのサイトへ行って、調べてみると、なるほど、≪IE9≫と同じデザインです。 そーに違いない。 ≪XP≫の頃には、ユーザーの了解を取らずに、ブラウザが変更されてしまう事などなかったのですが、この点でも、≪7≫は、ちょっと変なOSと言えます。

  使い慣れたブラウザを変えるのが嫌なので、≪IE8≫に戻そうかと思ったのですが、その前に、≪IE9≫の画面を観察していたら、上下のバーを減らすために、いろいろと工夫がされているのが分かって来ました。 下はタスクバーだけ。 上は、バーを一本も出さなくても、今までと同じ機能を操作できそうです。

  メニュー、お気に入り、コマンド、ステータスの各バーは、出そうと思えば出せますが、それらを使わなくても、右上にある、≪家、星、歯車≫のマークをうまく使えば、ホームページ、お気に入り、履歴は出せます。 メールは、スタート・メニューで出せば良し。 ソースは、右クリックで選択すれば、出て来ます。

  ソースは、初期設定のままだと、≪スタイル付要素ソース≫という、赤文字や青文字が入った、書き換えできないものが出て来てしまうのですが、≪歯車≫マークから、≪F12開発者ツール≫というのを開いて、あれこれ弄って行ったら、黒文字だけで、書き換え可能な、≪HTMLソース≫に変更する事ができました。 しかし、同じ事をもう一度やれと言われたら、できません。

  検索のキーワード打ち込み窓は、URLの表示部分で代用できるので、これも、問題無し。 専用の窓でないと、最初は抵抗があるのですが、慣れてしまえば、どうという事はないものですな。 ちなみに、私は、≪bing≫を使っています。


  とまあ、こんなところですかね。 上のバーが無くなれば、≪800×600≫でも、有効画面は充分に取れます。 というわけで、またまた、≪800×600≫の利用者に戻る事になりました。 歴史は繰り返す、か? 歴史というほどの事でもないか。

    ≪800×600≫の最大の欠点は、画面の右端が切れてしまう事ですが、目を守るためだったら、やむを得ません。 何と言っても、目は大事ですから、その健康に他の物は代えられませんな。 目を悪くするくらいなら、パソコンなどやめてしまっても、あながち、損な選択とは言えますまい。

  それにしても、バーの太さや、アイコンの大きさを自由に変えられないのは、不便ですねえ。 ≪7≫には、首を傾げたくなる事ばかりです。