2012/04/08

新パソコン

  例の、会社の福利サービスのポイント消化問題ですが、年度末の期限までに、とりあえずの解決を見ました。 買ったのは、パソコンと眼鏡ですが、今回は、パソコンの方の経緯について、書く事にします。


  前回の報告の時点で、ほぼ決まっていたのは、パソコンの機種と、ネット・ショップでした。 機種は、エイサーの、≪AX1930 A34D/T≫。 CPUは≪インテル Core i3≫、メモリーは4ギガ、HDDが500ギガで、20インチのモニター付き、というセット。 これを、ネット・ショップで注文し、系列の実店舗で、店頭受け取りすると、46800円で買えるというので、「買うとしたら、これだな」と、目星を付けていたわけです。

  しかし、ネットで注文するのが、何となく、気が進みませんでした。 理由は、注文してから、店に届くまでに日にちがあるため、受け取りに行くタイミングを計るのが面倒だった事が一つ。 もう一つは、店に置いてある品の方が、高い値札がついていたので、「何か、悶着が起こるのでは?」と、恐れを抱いていたからです。

  3月24日の土曜日に、もう一度、パソコン店に行ったところ、なんと、店に置いてある品も、値段が46800円になっていました。 「これは、『ここで買え』という、天の声なのか?」と思いましたが、なぜか、買う気になりません。 この期に及んで、クローズ・アップされて来た障碍が、「モニター付きは、まずいのではなかろうか?」というもの。 福利ポイントで買えるパソコンの条件に、「本体のみ」と明記されているからです。

  悩むこと、一日。 翌25日の日曜日に、「これが、店で買える最後の機会となるだろう」と、腹を括って家を出でました。 ところが、店に行く度に、新たな状況が発生して来るもので、デモ機を弄っている内に、≪ウインドウズ7≫に、サンプル・ビデオが含まれているのを発見しました。 ≪野生動物≫というタイトルで、馬とか、オットセイとか、コアラとかが写っている、ほんの短い映像です。

  店の中に並んでいるデモ機で、片っ端から、それを再生して行ったところ、CPUの性能が異なっていても、動画の再生能力に、見てわかるような差が無い事が分かりました。 私が、新しいパソコンに求めているのは、「動画が、ストレス無く見られること」だけですから、差が無いのであれば、別に、CPU性能に拘る必要はないわけです。

  家に戻り、2年前に買った居間用のパソコン、≪eMachines EL1352 H22C≫で、≪野生動物≫を再生してみたら、やはり、大差ありません。 いや、大差どころか、小差もありません。 よしんば、あるにしても、私の目では、見分けられないのです。 それなら、店で、29700円で売っている、≪EL1352≫シリーズの最新版、≪A22D≫でも、充分ではありませんか。

  ≪H22C≫が、2年前に、39800円でしたから、≪A22D≫は、29700円でも、大変安いと思うのですが、念のため、ネットで、最安店を探したところ、なんと、同じ品を、25830円で売っているところがありました。 何でも、とりあえず、検索してみるものですな。 ここに至って、店で買うのは、あっさり諦め、ネット・ショップで注文する事に決定しました。

  よく分からん事に、本体のみの商品でも、ワイヤレスのキーボード・マウスがセットの商品でも、値段が同じ。 流通のマジックという奴ですな。 これには、少し迷いましたが、なんと言っても、福利ポイントの条件に、「本体のみ」とありますし、キーボード・マウスは、今使っているもので間に合うので、損を承知で、本体のみの方にしておきました。

  ≪eMachines EL1352 A22D≫のスペックは、CPUが≪AMD AthlonⅡ X2 260(3.2GHz)≫、メモリー2ギガ、HDD500 ギガです。 一方、2年前に買った、≪H22C≫の方は、CPUが≪AMD AthlonⅡ X2 215(2.7GHz)≫、メモリー2ギガ、HDD320ギガでした。 性能は上がり、値段は下がっているわけですな。 それにしても、十分な性能を持った最新パソコンが、25830円で買えるというのは、10年前だったら、全く信じられない話ですな。 感謝すべきは、デフレか、円高か、技術革新か。

  ちなみに、≪eMachines≫というのは、元は、アメリカのメーカー名だったらしいですが、紆余曲折を経て、現在は、台湾のエイサーに吸収され、同社のブランドの一つになっています。 製品の中身は、エイサーそのもので、説明書にも、エイサーの名前が入っています。


  で、日曜の夜に注文し、火曜の夜7時には、佐川急便で、配送されました。 配送員のお爺さんが、荷物を二つ運んで来たので、「本体しか頼んでいないのに、どういう事だろう?」と、不安な気持ちになりましたが、見ると、母が注文した梅干が、たまたま同時に届けられたというオチでした。 それなら、配送前の電話確認の時、そう言ってくれればよかったのに。 まあ、大した事ではないですが。

  夜9時40分頃から、開梱。 箱は、≪H22C≫のと同じ大きさですが、キーボードとマウスが入っていません。 なぜか、スピーカーは入っていました。 説明書も、ほぼ同じ。 パソコン本体も、ケースは、全く同じ物です。 恐らく、値段を抑えるために、モデル・チェンジの際、変更点を極力少なくしているのでしょう。 本体しかないので、旧パソコンからケーブルを外して、モニター、マウス、キーボード、LANを繋いで、立ち上げてみました。

  同じ、≪windows7 Home Premium 32bit版≫なのに、≪H22C≫とは、やり方が違っていて、ユーザー名やパスワードを決めるように要求されました。 どうやら、起動するたびに、パスワードを入力しなければならないようで、ちと面倒です。 ≪H22C≫は、何もせずに、デスク・トップが出るんですがね。 単なる、設定方法の違いでしょうか。

  モニターの左端が切れて、黒い部分が出来てしまうのには、驚きました。 解像度が、1024×768だったので、800×600にしたら、ほぼ、直りましたけど。 こういうのは、モニターの方の調整で直るのかな? モニターのボタンなんて、もう何年も弄っていないので、操作方法を忘れてしまいました。

  ネット閲覧は、問題なくできますが、問題は、更新です。 ≪FFFTP≫の移植をどうすればいいのか、さっぱり分かりません。 ダウンロードから、やり直した方がいいのか、それとも、ファイルをコピーすれば、そのまま繋げられるのか。

  メールも問題。 ≪アウト・ルック≫と、≪ライブ・メール≫の関係がよく分からない段階。 まあ、現パソコンが壊れたわけではないので、ぼちぼち、やればいいんですがね。

  とりあえず、動く事は分かったので、その日は、それでおしまいにし、周辺機器の配線は、旧パソコンに戻しました。 新パソコンは外して、週末まで放置です。 平日に、頭を使う作業をすると、疲労が激しく、仕事に差し支えてしまうのです。 そうそう、モニターの調整だけは、翌日、試してみて、どうにでもできる事を確認しました。 大した問題では無かったです。


  で、週末。 新パソコンに移行すべく、土日掛けて、データやソフトを移動させたのですが、前に移行してから、9年近く経っているために、システムの変化が凄まじく、悪戦苦闘しました。 データの方は、外付けHDDを媒介に使ったので、割と簡単に移動できましたが、ソフトの方が、えらい事に・・・。

  ≪エンカルタ百科事典2001≫は、ディスクを入れれば使えるものの、HDDにコピーできず、諦めざるをえませんでした。 年賀状用のソフト、≪筆ぐるめ8.0≫は、アイコンがインストールされず、開けませんでした。 これだけで、真っ青。

  幸い、画像加工ソフトの、≪フォト・デラックス≫がインストールできたから、良かったようなものの、もし、それも駄目だったら、新パソコン移行を諦めるところでした。 ちなみに、ウインドウズに入っている、≪ペイント≫は、≪XP≫の頃と大差無く、写真の加工には、全く使えませんでした。

  ≪FFFTP≫は、データをコピーして、ホストのアドレスを打ち直しただけで、使えるようになりました。 そういえば、9年前も、どうやったのか忘れるくらい、簡単に移行できたような気がします。 うーむ、よく出来ている。 作者の人は、実に親切だ。

  夜になってから、≪ライブ・メール≫の設定に取り掛かったのですが、これがまた、七転八倒。 プロバイダーから送られて来た書類を見ながら、アカウントの設定をしたのですが、何度やり直しても、サーバーを認識しません。 前のパソコンに繋ぎ直して、≪アウト・ルック≫のアカウントを写真に撮り、一字一句違わず打ち込んだら、ようやく、うまく行きました。 プロバイダーの書類の記述と、実際のアカウントが全然違うって、どういうこっちゃねん?

  それにしても、どうしてこう、変えなくてもいいような事を、ことごとく変更するかな、マイクロソフトは。 大体、≪エンカルタ≫は、マイクロソフトの製品ですぜ。 自社の製品が使えなくなるようなOSを、なぜ作る? 解せんわ。


  翌週、つまり、今週なんですが、火曜日に有休が取れたので、パソコンを弄る時間が出来ました。

  まず、月曜の夜中に、年賀状の宛名印刷に使っていた、≪筆ぐるめ≫について、調べてみました。 新パソコンにインストールできなかったソフトです。 私が持っているのは、Ver.8で、最新版は、Ver.19でした。 Ver.16より前のサポートはしていないらしいです。 最新版を買うと、4980円。 問題外に高過ぎなので、検討無用で、パス。

  そこで、フリー・ソフトが無いか検索したら、≪はがき作家6≫というのがあったので、ダウンロード・インストールしてみました。 実際に使ってみなければ分かりませんが、宛名印刷に関しては、≪筆ぐるめ≫とほぼ同じ機能らしいです。 フォントも同じ物が使えるし、これで、充分でしょう。 住所録を写し出したら、止まらなくなり、0時50分までかかって、全部打ち込みました。 よしよし、これで、年賀状はどうにかなりそうだ。

  火曜の朝になって、「年賀状のフリー・ソフトがあるなら、百科事典のオンライン無料版もあるのでは?」と思って、検索してみたら、≪ヤフー百科事典≫と、≪ネイバー知識百科≫の二つが見つかりました。 ヤフーの方は、小学館の≪日本大百科全書≫から。 ≪ネイバー知識百科≫は、≪ブリタニカ≫から、内容を写してあるらしいです。

  前者の方が、記述内容が多く、写真や、単語からのリンクも多いようです。 一応、両方とも、お気に入りに入れておきました。 無料で、こういう物が使えるようでは、そりゃ、マイクロソフトも、≪エンカルタ百科事典≫を絶版にするわけですなあ。

  これで、ほぼ、旧パソコンと同機能のアプリケーションが揃った事になります。 よしよし。 一時はどうなる事かと思ったが、どんな事にでも、解決法はあるものだな。


  とまあ、ここまでが、新パソコン立ち上げの記録です。 現在も、上記の態勢で、使っています。 以下は、付随して起こった、ちょっと不思議な現象。


  火曜の夕方の事です。 旧パソコンから、まだ取り出したいデータがあったので、ケーブル類を繋ぎ直したんですが、電源ボタンを押しても、うんともすんとも言いません。 何度やっても、駄目。 なんと、壊れたのです。 新パソコンにバトン・タッチした途端に壊れるとは、なんと、健気な奴でしょう。 後釜が来るまで、歯を食いしばって耐えていたんでしょうか。

  いや、機械は所詮、物ですから、そんな心が無いのは、分かっちゃいますがね。 実際には、移動した時の衝撃で、物理的にどこかが壊れたのでしょう。 全く反応しないという事は、電源に問題がある可能性が高く、修理に出せば、たぶん、直ると思いますが、新パソに引き継いだ後となっては、そんな事をしても、無意味です。 このまま、眠って貰う事にしましょう。

  ≪イイヤマ KDV993RW≫を買ったのは、2002年の12月28日でしたから、9年と3ヶ月と6日、動いた事になります。 15インチのCRTモニターとセットで、5万円でした。 そもそも、KDVを買った理由は、≪日中漢字読み替え表≫を作るのに、外国語フォントを打ち込める、XP機が欲しかったからなのですが、こんなに長く付き合う事になるとは思っていませんでした。

  物であっても、長い間、私のネット生活を支えてくれた事に、感謝しなくてはなりますまい。 ありがとう、KDV993RW。 よく働いてくれた。