2016/05/01

錆との戦い⑪ 【父自 前編】

  今回から、ストックしておいた、父自のレストアの記事を出します。 父自の方は、作業期間が短かったので、日記からの移植を、前後編で2回、ビフォー・アフターの写真を、同じく、2回で、ざっと片付ける予定。 同じような作業を、二台繰り返したわけですから、旧母自の記事で書いた文と、内容がダブっているところがあるかもしれませんが、対照してチェックするのが面倒なので、そのまま出します。




≪2016/02/08 (月)≫
  今日から、父自の錆取り作業に取りかかりました。 朝方、色見本をもって、父に、本体の色は何がいいか訊きに行ったら、最初は、「グレー」と答えましたが、2時間くらい経ったら、「黒」に変更して来ました。 黒の場合、新たに、カラー錆どめを買って来なければなりませんが、それはまあ、問題ないです。

  解体する前に、要所要所を撮影しておきます。 これを怠ると、元に戻せないという、最悪の事態が出来しかねません。 バイクや車では、よくある話で、バラしたはいいが、元に戻せず、ディーラーに持って行って、「人がバラしたものなんて、組めないよ」と、思いっきり迷惑がられた上に、工賃をがっぼり取られるという、情けなくも惨めな結末に至るわけです。 まあ、自転車の場合は、よほどの機械音痴でない限り、そこまでひどい事にはなりませんけど。

  午後から、解体に着手。 旧母自の時には、錆取りのペースに合わせて、少しずつ部品を取り外して行ったのですが、父自では、一気にバラバラにしてしまいました。 二台目となると、少しは、効率的に事を進められるというわけです。 今日の内に、錆びている小物部品を集め、酸に浸けました。 自転車の部品というのは、ボルト・ナットのような汎用部品でも、使われている箇所によって、サイズや外観が違うので、組み立てる時に間違える事は、まずないと思います。

  父自には、父自独特の問題箇所があり、それらは、一つ一つ乗り越えていかなければなりませんが、まあ、2週間もあれば、終わるでしょう。



≪2016/02/09 (火)≫
  よく晴れていましたが、風が強かったです。 外は寒いので、自室に新聞紙を敷き、粉塵が広がらないように、ダンボールで三方の囲いを作って、その中で、父自部品の錆取り作業をしました。 一日かけて、荷台、スタンド、後輪、ハンドルと済ませ、前輪をやりかけたところで、時間切れ終了となりました。 やはり、全部バラしてからやると、進捗が速いですな。

  旧母自の時には、水を使いましたが、父自では、基本的に使わない方針。 その方が、布鑢のもちがいいからです。 順序的には、スクレイパーで、浮いた錆を掻き落とし、金ブラシでこすって、それでも落ちない錆は、紙鑢を使うというパターンです。 コンパウンドは、ほとんど使いませんでした。 どうせ、上から、透明錆どめか、錆どめ塗料を塗ってしまうので、あまり意味がないと分かったから。

  経験というのは、やはり、凄い力があるもので、試行錯誤していた旧母自の時よりは、ずっと、迷いが少ないです。 もっとも、金ブラシや布鑢をかけるのが、重労働である事は、変わりがないのですがね。



≪2016/02/10 (水)≫
  穏やかに晴れました。 昨日に引き続き、父自部品の錆取り。 午前中は、自室で、水を使わずにやっていたのですが、錆の細かい粉塵がひどくて、マスクが錆色になってしまい、健康を害する恐れが出て来たので、午後からは、庭に場所を移し、水をつけながら磨きました。 結局、水を使った方が、いいのかな?

  今日やったのは、前輪、サドル、チェーン・カバー、前後泥除け、馬蹄錠、本体。 本体は、フォークがついたまま、やっています。 大物部品の処理が終わったので、かなり気楽になりました。 酸に浸けておいた小物部品は、アルカリ液に移したものの、まだ、先に進めていません。

  前輪スポークは、腐蝕が激しく進んでいて、錆を取りきれませんでした。 透明錆どめを塗るだけでは、汚らしいので、その上から、シルバーの塗料で塗ってしまおうかと思っています。 そういや、サドルのスプリングを外す事ができず、金ブラシで、磨けるだけ磨いたんですが、やはり、錆を落としきれませんでした。 そちらも、透明錆どめの上からシルバーで塗るか、カラーサビ・グレーを塗る事になりそうです。

  今週末は雨だそうで、天気と相談しながら、塗装日を決めなければなりません。 明日、ペンキを買って来て、塗るだけ塗ってしまって、小物の方の処理は、屋内で進めるという算段をしていますが、実際には、どうなる事やら。 旧母自の時の経験から推すと、予定通りには行かないような気がします。



≪2016/02/11 (木)≫
  今日は、小物部品の錆どめ塗りから始めました。 旧母自の時と違って、一点ずつではなく、纏めて塗ったので、乾かす為に吊るす場所がなくて困りました。


  昼前に、旧母自で、図書館へ行こうとしたら、いくらも走らない内に、もまたぞろ、左クランクがぐらつきだし、落下しない内に、引き返しました。 ボトム・ブラケットのシャフトを黒く塗ったのが邪魔をして、クランクが奥まで入っていかないのかも知れません。 今日は、直している暇がないので、そのまま置き、バイクで出直し。

  図書館で、ディクスン・カーの、≪仮面劇場の殺人≫を返し、新たには借りずに出て、ホーム・センターのカーマへ。 父のリクエストに従い、「カラーサビ鉄用」の「黒」を買って来ました。 200ml缶で、税込み、820円。


  この種のペンキ缶は、缶の方は、全色共通で、蓋に貼ったシールだけで、色の違いが分かります。 色に関係なく、値段は同じ。 ちなみに、カラーサビ鉄用にある色は、白、アイボリー、グレー、黒、こげ茶、赤、黄色、ライトグリーン、グリーン、青の、10色でした。

  午後は、ステー類、前ブレーキ・ユニット、前輪スポークの錆を落としつつ、錆どめ塗り。 クランクは、左右とも、錆が手強そうで、金ブラシや紙鑢ではどうにもならないと思われるので、明日、グラインダーを使って削る予定。

  そうそう、昨夜、アマゾンに、父自用の、前輪タイヤを注文しました。 907円。 チューブを米式から英式に換えるついでに、一本だけボロい前輪タイヤを処分してしまおうという算段です。 父自レストアにかけたお金は、前籠まで入れると、すでに、3475円となりました。 恐らく、父に言えば、全部出してくれると思いますが、チューブやタイヤは、私が勝手に換えたがっているだけなので、請求しない事にしようと思います。



≪2016/02/12 (金)≫
  父自の錆取りですが、最後に残った、左右クランクを、グラインダーで削りました。 うるさくて近所迷惑なので、ビクビクしながらの作業です。 本来、こういう電動工具は、大きなガレージか、防音作業室で使うべきものなのでしょう。

  これで、錆取りの方は終わり、透明錆どめ塗りに移行。 予報だと、雨は夕方からとの事だったので、今日中に、本体の塗装もしてしまおうと目論んでいたのですが、昼頃には雨が降り出して、断念せざるを得ませんでした。 全く、天気予報が当たらない。

  アマゾンに注文していた、父自前輪のタイヤが、到着。 旧母自用に買った24インチと同じく、共和の「MILLION」という製品でした。


  こちらは、26インチですが、値段は同じ、907円。 送料込みですから、ホーム・センターで買うより、ずっと安いです。 しかも、アマゾンに在庫があれば、注文した翌日には届くという速さ。 自分で買いに行くのが、馬鹿馬鹿しくなってしまいます。 



≪2016/02/13 (土)≫
  今日から雨のつもりでいたんですが、起きてみたら、まさかの晴れ。 これは天佑とばかりに、塗装に取りかかりました。 塗装は、苦手な作業でして、苦手な作業というのは、精神的な抵抗が大きくて、始めるまでが大変。 しかし、始めてしまえば、単純な事なので、割とスイスイ進みます。

  ところが、それが落とし穴でして、苦手な事をさっさと済ませてしまおうと、急いで塗ると、塗り残しが出たり、筆目が残ってしまったりと、まずい結果になり易いのです。 本来なら、天気が良くて、風のない日に、一日かけて、ゆっくりと取り組みたいものですが、今日は、雨に追いかけられるような、慌しい作業になってしまいました。

  まず、前輪スポークをシルバーに塗りました。 どうしても、錆を取りきれず、透明錆どめだけだと、茶色っぽく見えてしまうので、やむなく、家にあった、トタン・シルバーを塗った次第。 ちなみに、このトタン・シルバーは、父が、かつて、仕事場にしていた、プレハブ離屋の屋根に塗っていた物の、残りです。 屋根の元の色は赤だったんですが、夏場、暑くなるのを防ぐ為に、シルバーにしていたというわけ。

  トタン・シルバーで、スポークを塗るのは、貧乏臭さ的に、どうかと思ったんですが、やってみると、少なくとも、綺麗にはなりました。 「他人が乗っている自転車なんて、誰も見ていない」という真理がありますし、たとえ、見られても、塗ってある事まで気づかないのではないかと思います。 スポークを塗る人って、ほとんどいないと思いますから。

  続いて、チェーン・カバー、前後泥除けの裏側、本体、前後泥除けの表側の順で塗って行きましたが、午後1時半頃、本体を塗っている時に、とうとう雨が降り出しました。 やはり、一日はもたなかったか。 しかし、塗りかけでやめるわけにはいきません。 吹っかけてこない内は、ベランダの下で粘り、吹っかけて来てからは、場所をプレハブの中に移して、続行。 3時過ぎには、一通り、塗り終わりました。

  やれやれ、やっと、大きな作業が終わったか。 明日も雨らしいので、一日、プレハブの中で乾かし、月曜から、乾き具合と相談して、組み立てを始めるつもり。 ここまで来れば、焦る事はありません。




  日記は以上です。 実際に作業をした時から、すでに、2ヵ月近く経っており、記憶が曖昧になっているせいで、補足解説すると、ますます、内容がダブりそうで、怖いから、やらない事にします。 他のブログ用に書いた文章を移植すると、同じ話を繰り返す事になり易いんですわ。

  酒が入ると、同じ話を何度も繰り返す人がいて、非常に嫌がられますが、あれと同じですな。 ブログ記事の場合、同じ話でも、何ヵ月か間が開いていれば、読む方も適度に忘れているから、目立たないんですが、書いている当人に、リピートしている自覚がない場合、やはり、「こいつ、ボケとるんとちゃうか?」と思われてしまいます。

  それを恐れるあまり、「これは、前にも書きましたが・・・」という前置きを連発していると、「くどい奴」と思われて、やはり、信用失墜してしまい、処置なし。 結局、認知不全扱いされたくなかったら、マメにチェックするしかないのか。 面倒だなあ。 ネットで、文章を公開する場合、作者だけでなく、編集者まで、一人でやらなければならないから、手間がかかるんですよ。

  そんなだから、長文を書く人がどんどん減って、猫も杓子も、ツイッターに逃げ込んでしまったわけだ。 ツイッターでも、同じ事ばかり繰り返していたら、もう、重症ですけど。


  ところで、父自の前輪タイヤを、アマゾンで買った件りですが、荷姿は、↓こんな感じで、届けられました。


  ただし、これは、旧母自の前輪タイヤが届いた時の写真。 宛名の大きなシールが貼ってありますが、その裏に、送り状が封入されているので、要注意。 うっかり、シールをそのままにして、ビニールを丸めて捨てたりすると、個人情報が流出しかねません。 自転車のタイヤを買ったのが誰かなんて、誰も知りたがらないかもしれませんが、用心するに越した事はないです。