2017/07/02

捨てた本 ②

  捨てた本の二回目。 これらは、自室押入れに、ダンボール箱に入れて、しまってあったもの。 死蔵も死蔵、読み返す事がないまま、30年から40年は経っているはず。






≪北杜夫作品≫
  私の読書体験の初期の頃に、初めて、同じ作家の本を纏めて読んだのが、北杜夫さんの本でした。 もっとも、友人が嵌まっていたので、それを真似しただけで、私が自発的に、ファンになったわけではないのですが。

  とはいえ、初期の読書体験は、やはり、影響が大きいもので、私の文章や、ものの考え方に、下等ながらも、常に、ユーモアらしきものが含まれているのは、北杜夫さんの作風が響いているのだと思います。 そのせいで、真面目な文章を書けなくなってしまったという見方もありますが・・・。

【夜と霧の隅で】
【どくどるマンボウ航海記】
【どくどるマンボウ昆虫記】
【船乗りクプクプの冒険】
【楡家の人々 上下】
【遥かな国 遠い国】
【高みの見物】
【南太平洋ひるね旅】
【星のない街路】
【奇病連盟】
【あくびノオト】
【天井裏の子供達】
【マンボウおもちゃ箱】
【月と10セント】
【黄色い船】
【マンボウ周遊券】
【狐狸庵VSマンボウ】
【どくどるマンボウ青春記】
【どくどるマンボウ途中下車】
【どくどるマンボウ小事典】
【人間とマンボウ】

  結構、買ってますな。 大して、小遣い、貰っていなかったのに。 ほとんどは、1970年代半ば、小学生の頃に買ったものだと思いますが、【マンボウ周遊券】だけは、1983年の版で、これは、もしかしたら、後々、古本屋で買ったのかも知れません。

  北杜夫さんの作品には、純文学小説、ユーモア小説、随筆と、三種あります。 その内、世間で最も歓迎されたのが、随筆の、「マンボウ・シリーズ」です。 確かに、面白い。 今でも、「面白かった」と、はっきり言えます。 だけど、いかんせん、昔の作品でして、今から読み返すと、過去の渦潮に呑み込まれてしまいそうなのが怖くて、開かずに捨てました。

  北杜夫さんの随筆は、北杜夫さんの人生について書いてあるのであって、私は、私の人生を生きねばなりません。 残りが、何年もない可能性があるとなれば、昔読んだ本を読み返すゆとりはないのです。



≪遠藤周作作品≫
  私が小学校高学年くらいの頃、ユーモア小説のジャンルで、北杜夫さんと、人気を二分していたのが、遠藤周作さんでした。 

【大変だァ】
【おバカさん】
【狐型狸型】

  三冊、買ったわけですが、どうも、波長が合わなくて、その頃、他の友人から、星新一さんの作品を紹介されて、そちらへ小遣いを回すようになったので、遠藤作品とは、それっきりでした。 三冊とも、私個人の好みを度外視すれば、面白い作品だったと思います。  


≪アルセーヌ・ルパン≫
  モーリス・ルブランさんの、ルパン・シリーズですな。

【813】
【続813】
【ルパン対ホームズ】
【バーネット探偵社】
【カリオストロ伯爵夫人】

  買ったのは、【ルパン対ホームズ】だけ、中学の頃で、他は、大人になって働き始めてからです。 【813】と【続813】は、三島の古本屋で、二冊セットで買ったような記憶がありますが、どこの古本屋だったのか、覚えていません。

  新潮文庫のルパン・シリーズが、ホームズ物ほど、ファンが多くないのは、作品そのものがつまらないというより、堀口大學氏の翻訳のまずさが祟っていまして、ストーリーの理解に苦しむほど、分かり難い文章でした。 訳者本人も、分かって訳していたのかどうか、大いに疑わしいです。

  【カリオストロ伯爵夫人】だけは、創元推理文庫で、訳者が異なるお陰で、面白かったです。 ちなみに、≪ルパン三世≫の劇場版アニメ、≪カリオストロの城≫とは、全く関係ありません。


≪紅楼夢 7・8・10巻≫
  紅楼夢は、清代末期の長編小説。 岩波文庫で、全12冊なのですが、ダブっているものが三冊あったので、捨てました。 なぜ、ダブっているかというと、人にやろうと思って買ったから。 ところが、買いに行くのを、母に頼んだら、第1巻がなかったそうで、7、8、10巻だけ買って来たのです。

  7、8、10だけやるのも、変な話なので、結局、やらずじまいでした。 誰にやろうと思っていたのかを、忘れているところが、我ながら、凄い。 それが、一番大事な事のような気がするのですが、よっぽど、忘れたい相手だったんでしょうかねえ。 それすら、覚えていません。



≪その他の文庫本≫

【公式・定理ズバリ暗記】
  中学の時に買ったもの。 因数分解とか、連立方程式が載っています。

【年代ズバリ暗記法】
  同上。 「いいくに作ろう、鎌倉幕府」の類が載った本。

【水辺の鳥・野山の鳥】
  小学生の頃、別に、野鳥に興味がなかったのに、なぜか、買った本。

【日本の切手I】
  同上。 切手を少し集めていたんですが、真似事で終わりました。 小遣いが、月600円なのに、切手蒐集なんて、できるわけがないのですよ。

【役に立つ性格学】
  これは、高校時代くらいでしょうか。 読み返してみたんですが、あまりにも、つまらないので、捨てる方へ入れました。

【反日本語論】
  大人になってから買った本。 つまらないの一語に尽きる。 これ以降、評論家の書いた本を読まなくなりました。

【世界史こぼれ話①②③】
  高校一年の時に買った本。 覚えている項目もありますが、そんなに面白い本ではなかったです。

【合気道】
  高校三年の時に買いました。 本を読んでも、護身術は、身に付きません。 覚えているのは、「刃物を持った相手を取り押さえる場合、相手に怪我をさせないで行なうのは、難しい」という言葉だけです。

【遊びの数学】
  買った時期も、内容も、全く覚えていません。 私は、「数学は、苦手だ」と、この歳になったら、はっきり言えます。

【幻想の技術超大国ニッポン】
  ひきこもり時代(1983~85年)に買ったもの。 これは、面白かったです。 これから、バブルへ向かう時代の雰囲気に、水を注すような内容でしたが、そこが、辛口で、面白かったのです。 だけど、さすがにもう、時代が変わってしまってしまいました。

【なんとなく、クリスタル】
  ひきこもり時代に買ったもの。 この作品自体は、傑作とまでは言いませんが、時代をよく映していました。 映画にもなりましたが、そちらは、イマイチ。 小説の方が、面白いです。

【ブンとフン】
  これは、中学くらいですかねえ。 井上ひさしさんの、子供でも読めるユーモア小説。 だけど、タイトルからイメージされるほどは、面白くなかったです。

【ただの歌詞じゃねぇか こんなもん】
  ひきこもり時代に買った、桑田佳祐さんの曲の歌詞集。 もはや、私には、不要。

【愛が好きです】
  ひきこもり時代に買った、中島みゆきさんの曲の歌詞集。 もはや、私には、不要。

【楊貴妃伝】
  高校の時に買った、井上靖さんの歴史小説。 井上靖さんの歴史小説は、はっきり言って、つまらないです。 史実に縛られ過ぎているのかも知れません。 想像で膨らませて、史実を曲げてしまうより、いいのかどうかは、難しいところ。  

【ねこに未来はない】
  中学の頃、何となく、タイトルが気に入って、値段も安かったので、衝動買いした本。 私小説みたいな話でした。 面白いというわけではなかったですが、話は、今でも、大体、覚えています。




  今回は、ここまで。 


  余談ながら、ここ最近の私は、車(セルボ・モード)のエア・フィルターを、ネット・ショップに注文したものの、なかなか発送されないのを、呑気に待ちながら、過ごしています。 読書は、母の蔵書の、西村京太郎作品を読み終わり、同じく、母の蔵書の、山村美紗作品を、今、読んでいます。