時代を語る車達 ⑦
出かけた先で撮影した車の写真に、個人の感想的な解説を付けたシリーズです。 それにしても、勤めている間は、車なんか、全然、見向きもしなかったのに、まさか、引退してから、興味が復活するとは思いませんでした。 ただ、私の場合、バイクでもそうだったように、「車、命!」というような熱心さはなくて、どこか、覚めたところがあります。
トヨタの、初代ラクティス。 2005年から、2010年まで、生産販売されていた型。 あまり、印象がありません。 ファンカーゴ(1999年-2005年)の後継車として登場して来たのですが、ファンカーゴのコンセプトが、大変はっきりしていたのに比べて、この初代ラクティスは、わざと、コンセプトを殺して、普通の車に近づけたもので、ヴィッツなどとの違いが目立たなくなってしまいました。
「ファンカーゴと同じような使い方もできますよ。 その上で、普通の車に近いデザインだから、目立ち過ぎる事もないですよ」というコンセプトだったのだろうと思いますが、車に限らず、「何にでも使えます」という汎用製品は、「これは、こういう目的に使ってください」という専門製品に、敵わないものです。
そういや、テレビCMがまた、どういう人達を購買対象にしているのか良く分からない、ただ、「新車が出ましたよ」という情報量しかないものでした。 ファンカーゴのテレビCMは、コンセプトを直接売り込んでいて、時代を代表するほど、印象に残っているのですが、ラクティスのCMは、車を買った人以外、覚えていないのではないでしょうか。
デザインだけを見るなら、決して、悪い形ではなく、よく纏まっているし、特徴もあると思うのですがね。
トヨタの、2代目VOXY。 カタカナで書くと、「ヴォクシー」ですが、なんだか、くどい感じがするので、VOXYで通します。 2007年から、2014年まで、生産販売されていた型。 ちなみに、「ノア」は、販売店系列が違う兄弟車で、デザインが一部異なっています。
2010年の10月から、12月まで、岩手工場へ応援に行っていた時に、その数年前に異動して、岩手に住んでいた先輩と同じ職場に配属されました。 その先輩が、VOXYに乗っていて、何回か、寮や駅まで送ってもらいました。 ただし、先輩の車が、初代(2001年-2007年)だったのか、2代目だったのかは、不明。 一枚も写真を撮らなかったのです。 それでなくても、初代と2代目のデザインは、キープ・コンセプトで、大変よく似ており、所有者でもない限り、見分けがつきません。
元は、タウンエースやライトエースで、ワン・ボックス・カーから来ているのですが、この形だと、もはや、ワン・ボックスとは言い難い。 ボンネットがあるものねえ。 もっとも、この車のエンジンが、どこにあるかも、私は知らないのですが・・・。 強いて、カテゴライズするなら、ミニ・バンの一種という事になるんでしょうか。
1990年代の後半、「セダンの時代は終わり、これからのファミリー・カーは、ミニ・バンになる」と言われたものですが、確かに、セダンの時代は終わったものの、ミニ・バンは、予想されていたほど振るわず、むしろ、軽ハイト・ワゴンの時代になったように見受けられます。
それ以前の問題として、車の時代そのものが、終わってしまった感じが、濃厚。 実際には、まだまだ、車に乗っている人は多いわけですが、車の事ばかり夢中で喋る人がいると、みんな逃げて行く時代になってしまいましたなあ。 わははは!
ホンダの5代目ライフ。 2008年から、2014年まで、生産・販売されていた最終型です。 確か、上野樹里さんが、CMをやっていたような記憶があるのですが、自信がありません。 牧瀬里穂さんとゴッチャになっていて・・・。 牧瀬さんは、確か、2代目トゥデイ(1993-98年)のイメ・キャラだったような・・・、いや、そちらも、自信がありません。
私、この車の存在をすっかり忘れていまして、ほんの数ヵ月前、見かけて、「なんだ、これは?」と首を傾げ、調べてみたら、5代目ライフだと分かった次第。 他の会社の軽トール・ワゴンと区別がつきにくいです。 「ホンダのマークがついていて、割と新しいのに、ザッツでも、ゼストでも、N-WGNでもないから、ライフとしか考えられない」という消去法で、何とか判断できるという、分かり難さ。
デザインですが、細部の処理を見ると、いかにも、21世紀に入ってからの車という感じがするものの、全体の形を見ると、これと言って特徴のない、トール・ワゴンですねえ。 ホンダの軽で限定すると、この車か、ゼストしか選べなかった時期があり、「ゼストよりはいい」という消去法で選んだ人も多かったのでは?
うちには、母の二台目の車で、4代目ライフがあったのですが、2008年に、母が免許を返したので、私が任意保険代を払って、一年間だけ乗り、車検が切れた2009年に売ってしまいました。 買い取り価格が、2008年の時点では、30万円だったのが、2009年には、15万円にガタ落ちしたのが、不思議だったのですが、ごく最近になって、その理由が分かりました。 つまり、モデル・チェンジして、この5代目が出たから、先代モデルの価値が落ちたんですな。
その一年間に、4代目ライフで、柴犬シュンを、週に一回、全部で、50回くらい、海に連れて行ったので、15万円が惜しかったとは思っていませんが、もし、ディーラーの人間が、モデル・チェンジの事を教えてくれていたら、一年早く売ったかも知れませんねえ。
トヨタの、8代目カローラ。 1995年から、2002年まで、生産・販売されていた型。 世紀を跨いだモデルだったんですな。 この型の事も、すっかり忘れていました。 9代目は、まだ、よく見ますが、この8代目は、見かけなくなりましたねえ。 私が注意していないだけかもしれませんが。
先代の7代目は、トーラス・デザインの系統でしたが、その高い完成度を、いかに崩すかに腐心したら、こうなったわけだ。 一貫したデザイン・コンセプトが感じられず、どうにもこうにも、誉める所が見つかりません。 さりとて、6代目のように、醜さを感じるほどでもないです。 「ただの車」という言い方が最も適当ですが、「車なんか、ただの道具だから、走れば充分」という割り切りがある人には、逆に、良く似合うと思います。 別に、皮肉ではなく。
ちなみに、販売店系列が異なる兄弟車、スプリンターが存在したのが、この型の時までです。 なんで、ここで、それを書くかというと、今後、私が、その最終型スプリンターに遭遇する可能性が非常に低くて、ここで書かなければ、もう書く機会がないかもしれないからです。
トヨタの、「小さな高級車」、プログレ。 1998年から、2007年まで、生産販売された車。 足掛け10年間も売っていたのだから、それなりに人気があったのだと思いますが、一代限りで終わりました。
売っていた当時は、未来を向いていないコンセプトを評価する気にならなかったんですが、今になって見ると、いいですなあ、これ。 つまりその、「車の進化は、もう終わった」という認識をベースにして見ると、こういう浮ついたところがないデザインで、高密度な雰囲気がある車に、価値が感じられて来るのです。 後ろ向きなデザインだけど、レトロではないところが、また良い。
惜しむらく、車体は、5ナンバー・サイズなのに、エンジンが、2500ccと、3000ccというのは、大き過ぎでして、2000ccで充分だったと思います。 「高級車=大排気量」という固定観念から逃れられなかったわけですな。 排気量が大きいと、燃費に響いて来るので、そのせいで、早く手放すオーナーが出て来るかも知れません。
今回は、以上、5台まで。
運動登山で、週に三日は登っている、うちの近所の山に、ゴルフ練習場があります。 いわゆる、打ちっ放しですな。 今回の写真は、全部、そこの駐車場で撮ったものです。
ところが、先頃、その練習場が営業終了してしまいまして、駐車車両が、ほぼ、ゼロになりました。 山へ行くから、カメラを持って行って、ついでに車の撮影をしていたのですが、わざわざ、車を撮影する為だけに、カメラを持って出たりしないので、今後、このシリーズは、先細りになると思います。
トヨタの、初代ラクティス。 2005年から、2010年まで、生産販売されていた型。 あまり、印象がありません。 ファンカーゴ(1999年-2005年)の後継車として登場して来たのですが、ファンカーゴのコンセプトが、大変はっきりしていたのに比べて、この初代ラクティスは、わざと、コンセプトを殺して、普通の車に近づけたもので、ヴィッツなどとの違いが目立たなくなってしまいました。
「ファンカーゴと同じような使い方もできますよ。 その上で、普通の車に近いデザインだから、目立ち過ぎる事もないですよ」というコンセプトだったのだろうと思いますが、車に限らず、「何にでも使えます」という汎用製品は、「これは、こういう目的に使ってください」という専門製品に、敵わないものです。
そういや、テレビCMがまた、どういう人達を購買対象にしているのか良く分からない、ただ、「新車が出ましたよ」という情報量しかないものでした。 ファンカーゴのテレビCMは、コンセプトを直接売り込んでいて、時代を代表するほど、印象に残っているのですが、ラクティスのCMは、車を買った人以外、覚えていないのではないでしょうか。
デザインだけを見るなら、決して、悪い形ではなく、よく纏まっているし、特徴もあると思うのですがね。
トヨタの、2代目VOXY。 カタカナで書くと、「ヴォクシー」ですが、なんだか、くどい感じがするので、VOXYで通します。 2007年から、2014年まで、生産販売されていた型。 ちなみに、「ノア」は、販売店系列が違う兄弟車で、デザインが一部異なっています。
2010年の10月から、12月まで、岩手工場へ応援に行っていた時に、その数年前に異動して、岩手に住んでいた先輩と同じ職場に配属されました。 その先輩が、VOXYに乗っていて、何回か、寮や駅まで送ってもらいました。 ただし、先輩の車が、初代(2001年-2007年)だったのか、2代目だったのかは、不明。 一枚も写真を撮らなかったのです。 それでなくても、初代と2代目のデザインは、キープ・コンセプトで、大変よく似ており、所有者でもない限り、見分けがつきません。
元は、タウンエースやライトエースで、ワン・ボックス・カーから来ているのですが、この形だと、もはや、ワン・ボックスとは言い難い。 ボンネットがあるものねえ。 もっとも、この車のエンジンが、どこにあるかも、私は知らないのですが・・・。 強いて、カテゴライズするなら、ミニ・バンの一種という事になるんでしょうか。
1990年代の後半、「セダンの時代は終わり、これからのファミリー・カーは、ミニ・バンになる」と言われたものですが、確かに、セダンの時代は終わったものの、ミニ・バンは、予想されていたほど振るわず、むしろ、軽ハイト・ワゴンの時代になったように見受けられます。
それ以前の問題として、車の時代そのものが、終わってしまった感じが、濃厚。 実際には、まだまだ、車に乗っている人は多いわけですが、車の事ばかり夢中で喋る人がいると、みんな逃げて行く時代になってしまいましたなあ。 わははは!
ホンダの5代目ライフ。 2008年から、2014年まで、生産・販売されていた最終型です。 確か、上野樹里さんが、CMをやっていたような記憶があるのですが、自信がありません。 牧瀬里穂さんとゴッチャになっていて・・・。 牧瀬さんは、確か、2代目トゥデイ(1993-98年)のイメ・キャラだったような・・・、いや、そちらも、自信がありません。
私、この車の存在をすっかり忘れていまして、ほんの数ヵ月前、見かけて、「なんだ、これは?」と首を傾げ、調べてみたら、5代目ライフだと分かった次第。 他の会社の軽トール・ワゴンと区別がつきにくいです。 「ホンダのマークがついていて、割と新しいのに、ザッツでも、ゼストでも、N-WGNでもないから、ライフとしか考えられない」という消去法で、何とか判断できるという、分かり難さ。
デザインですが、細部の処理を見ると、いかにも、21世紀に入ってからの車という感じがするものの、全体の形を見ると、これと言って特徴のない、トール・ワゴンですねえ。 ホンダの軽で限定すると、この車か、ゼストしか選べなかった時期があり、「ゼストよりはいい」という消去法で選んだ人も多かったのでは?
うちには、母の二台目の車で、4代目ライフがあったのですが、2008年に、母が免許を返したので、私が任意保険代を払って、一年間だけ乗り、車検が切れた2009年に売ってしまいました。 買い取り価格が、2008年の時点では、30万円だったのが、2009年には、15万円にガタ落ちしたのが、不思議だったのですが、ごく最近になって、その理由が分かりました。 つまり、モデル・チェンジして、この5代目が出たから、先代モデルの価値が落ちたんですな。
その一年間に、4代目ライフで、柴犬シュンを、週に一回、全部で、50回くらい、海に連れて行ったので、15万円が惜しかったとは思っていませんが、もし、ディーラーの人間が、モデル・チェンジの事を教えてくれていたら、一年早く売ったかも知れませんねえ。
トヨタの、8代目カローラ。 1995年から、2002年まで、生産・販売されていた型。 世紀を跨いだモデルだったんですな。 この型の事も、すっかり忘れていました。 9代目は、まだ、よく見ますが、この8代目は、見かけなくなりましたねえ。 私が注意していないだけかもしれませんが。
先代の7代目は、トーラス・デザインの系統でしたが、その高い完成度を、いかに崩すかに腐心したら、こうなったわけだ。 一貫したデザイン・コンセプトが感じられず、どうにもこうにも、誉める所が見つかりません。 さりとて、6代目のように、醜さを感じるほどでもないです。 「ただの車」という言い方が最も適当ですが、「車なんか、ただの道具だから、走れば充分」という割り切りがある人には、逆に、良く似合うと思います。 別に、皮肉ではなく。
ちなみに、販売店系列が異なる兄弟車、スプリンターが存在したのが、この型の時までです。 なんで、ここで、それを書くかというと、今後、私が、その最終型スプリンターに遭遇する可能性が非常に低くて、ここで書かなければ、もう書く機会がないかもしれないからです。
トヨタの、「小さな高級車」、プログレ。 1998年から、2007年まで、生産販売された車。 足掛け10年間も売っていたのだから、それなりに人気があったのだと思いますが、一代限りで終わりました。
売っていた当時は、未来を向いていないコンセプトを評価する気にならなかったんですが、今になって見ると、いいですなあ、これ。 つまりその、「車の進化は、もう終わった」という認識をベースにして見ると、こういう浮ついたところがないデザインで、高密度な雰囲気がある車に、価値が感じられて来るのです。 後ろ向きなデザインだけど、レトロではないところが、また良い。
惜しむらく、車体は、5ナンバー・サイズなのに、エンジンが、2500ccと、3000ccというのは、大き過ぎでして、2000ccで充分だったと思います。 「高級車=大排気量」という固定観念から逃れられなかったわけですな。 排気量が大きいと、燃費に響いて来るので、そのせいで、早く手放すオーナーが出て来るかも知れません。
今回は、以上、5台まで。
運動登山で、週に三日は登っている、うちの近所の山に、ゴルフ練習場があります。 いわゆる、打ちっ放しですな。 今回の写真は、全部、そこの駐車場で撮ったものです。
ところが、先頃、その練習場が営業終了してしまいまして、駐車車両が、ほぼ、ゼロになりました。 山へ行くから、カメラを持って行って、ついでに車の撮影をしていたのですが、わざわざ、車を撮影する為だけに、カメラを持って出たりしないので、今後、このシリーズは、先細りになると思います。
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