2018/11/04

古い車のカタログ蒐集計画 ⑦

  古い車のカタログ蒐集に関するシリーズ。 在庫記事がなくなったので、今回で、一旦、終わります。 今回の分は、全て、カタログの内容紹介になります。 買ってないから、購入経緯の紹介記事がないというわけ。




【トヨタ・5代目カリーナの本カタログ 1989年1月版】

  去年(2017年)の8月末に、纏めて買ったカタログの内の一冊。 5代目カリーナ前期型の本カタログです。 これは、1989年1月版ですが、簡易カタログを紹介した時に書いたように、車がデビューした、1988年5月に発行された版と、中身は同じだと思います。 値段は、前期型の簡易カタログとセットで、432円でした。

  簡易カタログの時に、詳しく書いたので、繰り返しませんが、5代目カリーナは、1988年から、1992年まで、生産販売されていた車です。 本カタログなので、表紙・裏表紙を含めて、堂々38ページもあります。

≪写真1左≫
  表紙。 つまらん。 名前の下に、英文らしき物が書いてありますが、実は文ではなく、エンジンのデータを並べてあるだけです。

≪写真1右≫
  レイアウトの都合で、内装の写真を、先に出します。 外観に比べて、内装デザインは、オーソドックスです。 このクラスの車としては、高級感がある方ですが、木目調部品はなかったようです。 他のページで、アジャスターがたくさんついた、あちこち調整できる運転席シートが紹介されていますが、あまり、意味なし。 シートの可動部分なんて、前後スライドと、リクライニングだけで、充分でしょう。

≪写真2≫
  表紙を開いた、最初のページ。 イメージ・キャラクターは、松本孝美さんと、瀬川博さん。 この写真は、簡易カタログの方で、表紙に使われていました。 いい写真ですなあ。 「生きる歓び カリーナ。」というコピーを、ぎんがり、覚えています。 この車のテレビCMは、私にとって、車のCMとして、最高のものだったので、一生、忘れないと思います。

≪写真3≫
  説明文が、くどくどしいのは、簡易カタログの方と同じ。 全て読むのは、かなり、辛いです。 写真は、素晴らしいんですがねえ。 二人が打っているのは、ノート・パソコンではなく、ワープロです。 1988年だから、当然、ワープロ。 私も、据え置き型のワープロを買って、せっせと、文章を書いていました。 ああ、あれから、もう、30年も経ってしまったか・・・。

≪写真4≫
  ワゴン・タイプである、カリーナ・サーフも、載っています。 カリーナには、バンもありますが、バンは、別のカタログになっていて、確認はしていませんが、たぶん、松本さんと瀬川さんは出ていないと思います。


  松本さんと瀬川さんの写真は、全部で、11枚使われています。 いずれも、幸せ一杯なカップルの光景として、出色の出来。 これ以上、幸せそうな写真を、後にも先にも今後とも、目にするような気がしません。

  ただ、理屈で考えると、ちょっと、時代がズレていまして、80年代初頭から、女性の普通免許保持者が急激に増え、80年代半ば頃には、車は、大人一人一台という状況になりつつありました。 恋人同士や、夫婦で一台というのは、もう、時代を映していなかったんですな。 そのせいか、車に乗っている場面というのは、2枚しかなくて、運転席に座っているのが、松本さんが1枚、瀬川さんが1枚と、両性均等になっています。



【トヨタ・5代目カリーナ後期型の本カタログ 1991年1月版】

  去年(2017年)の、11月20日に、ヤフオクで落札し、23日に届いた、「5代目カリーナ後期型の本カタログ 1991年1月版」。 本体453+送料164円で、計617円でした。

  5代目カリーナがマイナー・チェンジして、後期型が出たのは、1990年5月なので、8ヵ月経ってから出た版という事になりますが、中身は、変わっていないと思います。 表紙・裏表紙合わせて、44ページもある、堂々たる作り。 これをタダで配っていたわけで、いかにも、バブル最高潮期のカタログという感じがします。

≪写真1≫
  イメージ写真のページ。 イメージ・キャラクターは、山口智子さんと、冨家規政さん。 サンフランシスコで撮影したテレビCMの方は、ネットでも見られますが、カタログの写真は、また、別に撮ったように思われます。 考えてみれば、テレビCМの撮影陣と、カタログ写真の撮影陣が、同じとは思えないし。 山口智子さんは、この頃も今も、外見的には、違いが分かりません。 28年も経っているのに。

≪写真2左≫
  レイアウトの都合で、ここに持って来ましたが、表紙です。 シルエットだけで、人物が誰か分かるのは、面白いですな。 英文らしきものが書いてありますが、例によって、エンジンのタイプを羅列してあるだけで、英文ではないです。

≪写真2右≫
  これも、レイアウトの都合で、ここに持って来ました。 裏表紙を除き、最後のページ。 山口智子さんと、冨家規政さんの写真としては、この一枚が、最も自然体です。 サンフランシスコに持って行った車は、深緑色(ダーク・ターコイズ・マイカ)の一台だけで、右ハンドル車です。 テレビCMの車も、これと同じでした。

≪写真3≫
  このカタログ、手に入れた直後には、見逃していたのですが、この8月に、一ページずつ、じっくり見ていたら、大変な事に気づきました。 全てのイメージ写真の人物が、山口智子さんと、冨家規政さんのペアではないのです。 冨家さんは、全てに出ていますが、山口さんではない女性とペアになっている写真が2枚あるのです。 いずれも、日本国内で撮影されたと思われるもの。

  恐らく、「同じ色の車ばかりでは、まずい」という事になり、別の車で追加撮影しようとしたものの、山口さんのスケジュールが合わず、やむなく、別の女性モデルを使ったんじゃないでしょうか。 顔をボカしてありますが、山口さんでない事だけは、はっきり分かります。

  やむを得ない事情があったとしても、イメージ写真で、こういうのは、かなり、まずいんじゃないですかね? 夫婦、もしくは、恋人同士という設定なわけですが、これでは、男性が、不倫、もしくは、二股がけをしている事になってしまいます。 まずいわ、それは。

≪写真4≫
  機能・性能説明がくどいのは、前期型のカタログと同じ。 もう、読む気にもなりません。 右の方に、アルミ・ホイールと、ホイール・カバーの種類が並んでいますが、こんなに用意されているのは、いかにも、バブル時代的です。 他の車種と共通というのもあったと思いますが。


  私がもっている、5代目カリーナのカタログは、これを含めて、3種類。 他に、存在が分かっているものだけで、5種類はあるようですが、もう、これ以上買わなくてもいいかなと思っています。 車自体を、もっていたわけでも、乗っていたわけでもないですし。 まあ、値段次第ですな。



【ダイハツ・3代目ミラturbo XXのカタログ 1990年3月版】

  「ダイハツ・3代目ミラturbo XXのカタログ 1990年3月版」。 一枚紙の三つ折れで、たぶん、簡易カタログだと思います。 本カタログがあるのかどうか、調べるほど、興味がありません。

  このカタログは、買った物ではなく、私の部屋にあったもの。 勤めていた会社の近くにあった、整備工場のスタンプが押してありますが、1990年に、そこへ、カタログを貰いに行った記憶がありません。 もしかしたら、会社の食堂に置いてあったのを、持って来たのかも。 他に、可能性が考えられないので。

  私は、今はもちろん、この当時も、軽のハイ・パワー・バージョンには、ほとんど、興味がなくて、なぜ、このカタログを貰って来たのか、理由が思い当たりません。

  よほど、腕に覚えがある人なら別ですが、普通の人が乗ると、こういう、ホイール・ベースが短く、パワーばかり大きい車というのは、はっきり言って、「危険」です。 また、性能を抑えて乗るのなら、高性能に払ったお金が、無駄になります。 3ドア・オンリーだから、使い勝手が悪いし。

  「TR-4」というタイプは、四輪操舵だったようです。 ミラにも、というか、軽にも、そういうのがあったんですねえ。 すっかり、忘れていました。 というか、当時も知らなかったのかも知れませんが。



【ダイハツ・3代目ミラのカタログ 1992年8月版】

  「ダイハツ・3代目ミラのカタログ 1992年8月版」。 私は、初代ミラを、1986年10月から、1992年10月まで所有していたのですが、その車を廃車にした時に、ディーラーの人間が置いて行ったのが、このカタログ。 ページの間に、担当者の名刺が挟まっていたから、間違いないです。

  私が、「車をやめる」と言っているのに、なぜ、また、カタログを置いて行くのか、気が知れませんでした。 そのディーラーの連中、毎年、点検・車検のたびに、「もっと新しい中古車に買い換えろ」と繰り返していましたが、新車のカタログを持って来たのは、最後の時だけでした。 それまでは、「新車を買う金なんか、ないだろう」と、ナメきっていたんでしょうな。

  そのディーラーについては、他にも、呆れる返るような記憶しかないのですが、細かく書くと、醜い愚痴になるので、やめておきます。

≪写真上≫
  表紙・裏表紙含めて、12ページ。 微妙なページ数ですが、たぶん、簡易カタログでしょうな。 本カタログは、別に存在すると思います。 確認するほど、興味が湧きませんが。

≪写真中≫
  イメージ写真は、ほとんど、なくて、すぐに、グレード・ページになります。

「J TYPE Q」
「J TYPE S」
「J TYPE P」
「J 4WD」
「J TURBO」
「GRAN」
「Si」
「Pit」
「VAN」
「VAN Pit」

  グレードが、多いです。 こんなに細かく設定しても、お客の方が、選ぶのに困るのでは? もっとも、バブル時代ですから、他の車も、みな、そうでしたけど。

  3代目ミラは、ミラ・デザインの最終型で、丸め方の質感など、極めて完成度が高いデザインでした。 3ドアと5ドアの写真を見比べると、5ドアの方が、カッコ良く見えるのは、私が、実用重視の人間だからでしょうか。 排気量やサイズは、すでに、セルボ・モードと同じですから、5ドアなら、ファミリー・カーとして、充分に使えたと思います。

≪写真下左≫
  「ミラturbo XX」のページもあります。 ハイ・パワー・バージョンは、値段が高いから、利幅が大きく、ディーラーとしては、推して売りたいタイプだったんでしょうな。

≪写真下右≫
  「RV-4」という、RV風タイプ。 元のデザインが優れているので、RV風装備を付けても、良く似合います。 そういや、この頃は、カンガルー・バーなんて、流行ってましたねえ。 「人をはねた時に、ダメージが大きくなる」と批判されて、見なくなりましたが。


  ミラは、軽のビッグ・ネームでしたから、たくさんの人達が買って、無数のカー・ライフ・シーンを作った事でしょう。 しかし、それも、今は昔。 もはや、この3代目が走っている姿を見る事は、全くなくなりました。 みーんな、スクラップになっちゃったんだわ。




  今回は、ここまで。

  車のカタログというのは、何年も過ぎてからだと、お金を出して買うしかありませんが、その車が現行で売っている時なら、タダで貰えるわけで、「気に入った車があったら、現行の内に、貰っておけばいいではないか」と思うでしょうが、なかなか、そういう気になりません。 メーカー系ディーラーに、いい印象がないので、近づく気にならないのです。

  ネットで請求して、送ってもらう事もできるらしいですが、個人情報を書き込まなければならないようで、「たかが、カタログの為に、そんな事までするかね?」と、尻込みしてしまいますなあ。 「カタログを送ったんだから、もちろん、車を買う気なんだろうな」という、無言の強迫が嫌なのですよ。 無言どころか、最寄のディーラーに個人情報が伝えられて、セールスの電話がかかってくるという話もあります。

  タダで送ってくれとは言わないから、本体100円くらいで、プラス送料取って、売ったら、どうですかね? それならば、請求する方も遠慮なく、申し込めるではないですか。 個人情報の書き込みが、住所・氏名だけになれば、相当には、抵抗感が減ります。

  もしかして、メーカーは、無条件で送るとなると、カタログを売って儲ける為に請求する者が出てくるから、それを警戒しているのかも知れませんな。 そういや、ヤフオクに、現行車のカタログを、何十と出している人がいますが、どうやって、手に入れているんでしょう?

  ディーラーで貰って来るにせよ、送って貰っているにせよ、面倒そうな小遣い稼ぎですなあ。 利益も少ないから、手間賃の方が上回って、逆に損になっている恐れがあります。 そもそも、現行車のカタログに、そんなにお客がいるとも思えません。 本当に、その車を買うか検討している人なら、何も、ヤフオクで買わなくても、貰ってくれば、タダですから、そちらを選ぶでしょう。