セルボ・モード補修 (21)
車の修理・整備記録のシリーズ。 記事の残りが、6件あったので、今回と次回に均等に分けて、とりあえず、終わりですな。 春からこっち、車の補修の記事ばかりだったような気がしますが、寒くなると、去年同様、やる気が、ぱったりと失せました。
【メーター枠を木目調に交換 ①】
≪写真1≫
10月6日に、車の「エアコン吹き出し口 左右」を木目調に交換した結果、こういう見てくれになりましたが、すぐに手に入る木目調部品に、もう一つ、「メーター枠」があり、それも交換したくなりました。 すっかり、「木目病」に罹っていたんですわ。 今でも、治ってませんけど。
で、10月16日に、ヤフオクで、「木目調メーター枠」を落札。 本体は、1800円。 前期型の「エアコン吹き出し口 中央」とセットだったので、高かったです。 そちらは不要で、送られても、死蔵するだけなので、メーター枠だけ送ってもらいました。 送料は、西濃運輸の着払いで、1023円。
合計、2823円は、かなりの高額で、今までに買った木目調部品の中では、最大の出費です。 しかし、木目調メーター枠は、滅多に出てこないので、この機会を逃す気にならなかったのです。
≪写真2左≫
10月18日に届いたのが、この荷物。 ダンボール箱の外を、ラップで包んで、防水してあります。 こういう荷姿は、初めて見ました。 なるほど、これなら、雨によるダメージは、ほとんど避けられます。 メーター枠そのものは、濡れても問題ありませんが、ダンボール箱が濡れると、形が崩れて、衝撃吸収ができなくなる事があります。
≪写真2右≫
開梱した様子。 ペットボトル飲料のダンボール箱を改造して、中身のサイズに合わせたものでした。 プチプチ・ビニールで包んだ上に、上下に、新聞紙を小さく切って丸めた緩衝材で挟んでありました。 これは驚いた。 あまりの完成度の高さに、感服仕りました。 送り主は、工夫好きで、手先が器用である上に、責任感も強い人なんでしょう。
≪写真3左≫
交換作業は、10月22日に行ないました。 まずは、付いている黒のメーター枠を外さなければなりません。 この写真は、外す前に、ハンドルとコラム・カバーにタオルを掛けて、養生した様子。 だけど、タオルでは、大き過ぎて、見るのに邪魔になったので、この後、とってしまいました。 どこをどう養生すべきかは、作業を始めてみないと、分かって来ません。
≪写真3右≫
レイアウトの都合で、写真をここに持って来ましたが、外した、黒のメーター枠です。 手前に、緑と白のスイッチ・ユニットが見えますが、これのコネクターが外れなくてねえ。
≪写真4≫
メーター枠は、ダッシュ・ボードに、4本のビスで締め付けられていて、それは、簡単に外せます。 ところが、リヤ・ワイパーと、熱線デフォッガーのスイッチがあるせいで、コネクターのある所まで、メーター枠が手前に出て来ません。 右側に出来た隙間から、何かしようとしても、何もできないのです。 みてくれを良くしようとして、壊していたのでは、話にならんので、とりあえず、中止しました。
昼飯を挟んで、ネットで、やり方を検索したのですが、参考になる情報は、僅かでした。 もう、車が古いから、弄っている人が少ないんですな。 僅かな情報の中の、「スイッチ類はそのままにして、メーター枠を右に回転させるように外す。 回転しない場合は、ステアリング・ポストを下げる」という一文から、いろいろと考えました。
「ステアリング・ポストを下げる」と簡単に書いてありますが、そちらの方が大変なのでは? ステアリング・ポストを下げる為のナットを露出させるには、コラム・カバーを外さなければなりません。 とりあえず、邪魔になるハンドルのホーン・パッドを外してみたら、割と簡単に、コラム・カバーが外れました。
で、そこまで行ったら、メーター枠を引き出せるようになり、スイッチの内側側面が見えて、コネクターを外す事に成功。 メーター枠が外れました。 ハンドルを外したり、ステアリング・ポストを下げたりしなくても、コラム・カバーさえ外れれば、メーター枠は外せるわけですな。 それにしても、これ、ネット情報がなかったら、交換を断念していたかも知れませんなあ。 不完全な情報でしたが、参考にはなりました。
写真は、外した後、というより、木目調メーター枠を取り付ける直前です。 ダッシュ・ボード側の接触部分を、マスキング・テープで、養生してあります。 スイッチのコネクターが見えています。 二つあるわけですが、色分けされているので、間違える心配はありません。
【メーター枠を木目調に交換 ②】
≪写真1≫
外した部品。 上が、ハンドル・ホーン・パッド。 これは、爪で嵌まっているだけなので、力任せに引っ張れば、外せます。 書き忘れましたが、全ての作業を始める前に、バッテリーの端子を外してありました。 電気が来ていなければ、ホーンが鳴る事はありません。
このホーン・パッドにも、木目調が存在するのですが、セルボ・クラシックの専用部品で、クラシックの「C」マークが入っているので、セルボ・モードには使えません。 それ以前に、木目調ホーン・パッド自体が、ハンドルのデザインに合わないという問題もあり、私は、交換する気がないです。
左下は、コラム・カバー上側。 右下は、コラム・カバーの下側。 下側から、ビス3本で留まっています。 穴は、5個ありますが、小さい穴二つは、貫通しておらず、分解には関係ありません。 ビスを抜いてしまえば、上下の部品は、爪で噛み合わさっているだけなので、一ヵ所ずつ、外していけば、取れてきます。
メーター枠を外すのに邪魔をしているのは、コラム・カバーの上側なのですが、そこだけを単独で外す事は、できないようです。
≪写真2≫
メーター枠。 外した黒と、これから付ける木目調。 スイッチ2個と、ダミー1個は、外してあります。 スイッチ類は、爪を外せば、手前側に抜けて来ます。 コネクターが、後ろに抜け、スイッチ本体が、前に抜けるようになっているから、メーター枠を外す前に、スイッチだけ外すという事ができないのです。
ヤフオクで買った、木目調メーター枠ですが、状態は、新品同様でした。 一度、取り付けてしまえば、触るような所ではないからでしょうかね? 「木目調メーター枠」は、「木目調エアコン吹き出し口 中央」とセットで、セルボ・モードのオプション部品だったのですが、当時のカタログを見ると、「21800円(本体価格20000円+標準取付費1800円)」とあります。 高いなあ。 洒落にならんなあ。 中古部品が高いなんて、言ってられんなあ。
この後、スイッチ類を、木目調メーター枠に付け替えて、今度は、逆の手順で、組み直して行きました。 どこも壊さずに分解できたという事は、どこも壊さずに組み立てられるという事でして、その通りになりました。
≪写真3≫
取り付け後の様子。 おお、いいじゃん。 想像していたよりも、木目調が目に入る面積が多かったです。 もっとも、運転中は、メーター枠なんか、見ていませんけど。 信号待ちで停まった時などに、ダッシュ・ボードが、黒づくめなのと、木目調が目に入るのとでは、気分が違ってくるのです。
≪写真4≫
全体の様子。 水平方向に、木目調部品が並んで、いい感じです。 木目調部品は、とりあえず、ここまでですな。 もし、「オーディオ・パネル」と「シフト・インジケーター・カバー」が、ヤフオクに出てくれば、値段次第で買うかもしれませんが、恐ろしく、出品頻度が低い品のようなので、何年後になるか分かりません。
メーター枠の交換作業は、午前9時半頃から始めて、昼食を挟み、午後1時半までかかりました。 しかし、やり方が分かっていれば、たぶん、30分くらいで、できると思います。
これで、木目調部品は、4点交換しましたが、「エアコン吹き出し口 中央」以外は、どれも、作業難易度が高かったです。 「よく、自力でやったなあ」と、自分を誉めてやりたい気分です。 私は別に、こういう作業が好きなわけではなく、もし、タダでやってくれるという人がいたら、喜んで頼むタイプです。
【バック・ドア・ロック調整】
2016年7月末に、この車を買った時、すでに、運転席のオープナーで、バック・ドア・ロックを解除する事ができませんでした。 バック・ドアのキー・ホールにキーを挿して回せば、開けられたから、「中古車じゃ、こんなものだろう」と思って、気にせずに、キーで開けていました。 2年間も、気にしなかったのだから、それはそれで、凄い。
≪写真1≫
それが、今年7月の、最初の車検前頃から、妙に気になり始め、車検から戻って来てから、バック・ドア・ロックのラッチを外してみました。 この写真に写っているのが、ラッチという部品なのです。 ちなみに、新品を買うと、6千円くらいします。
外して、中を見ても、どこが悪いのか、よく分かりません。 ドライバーの軸をストライカー代わりにして、ロックすると、ちゃんと締まり、ロッドを引くと、ちゃんと解除されます。
分からないまま、ラッチを元通り付け直し、以前から重いと感じていたダンパーに、シリコン・スプレーを吹いたところ、驚いた事に、運転席オープナーで、ロックを解除できるようになりました。 それまでは、一度も作動した事がなかったから、どこかが変わったんでしょうな。 ラッチが壊れていたわけではなかったのだと、この時点で、確信しました。
3ヵ月くらい、その状態で使っていましたが、確実性が低く、5回に一度は、バック・ドアを開く事ができませんでした。 オープナーで解除した後、運転席ドアを閉めると、その衝撃で、バック・ドアのロックが、また締まってしまうのです。 嘘みたいですが、本当の話。 再ロックする音が聞こえるのですよ。
ダンパーが重いという現象は、油をさせば軽くなるというものではなく、ダンパーが弱っているという事なのだと気づくのに、だいぶ、時間がかかりました。 この重さは、バック・ドアの重量なのであって、ダンパーが弱ったから、重く感じられるようになったのです。 ロックの方も、ダンパーに、バック・ドアを持ち上げる力が足りないから、再ロックしてしまうのだろうと思われました。
もし、そうなら、ダンパーを換えればいいわけですが、新品で、1万円くらいします。 ヤフオクで探すと、2千円くらいですが、中古品では、どの程度、弱っているか分からず、無駄な出費になる危険性があります。
≪写真2左≫
というわけで、ダンパーを換えるのは気が進まないので、セコい工夫で、フェイク修理をしてみようと考えました。 ブリキ板を切って曲げて、こんなバネを作りました。
≪写真2右≫
黒のビニール・テープを巻いて、車にキズがつかないようにします。 最初は、黄色いテープで巻いていたのですが、目立つので、黒に換えた次第。
≪写真3≫
ストライカーの横に、嵌め込んだところ。 ちょうど、隙間があったのです。 このバネで、弱ったダンパーに加勢して、オープナーでロック解除した後、バック・ドアを支え、再ロックを防ごうという目論見です。
最初は、うまく行っていたのですが、時間が経つと、バネの向きが変わって、機能しなくなってしまいました。 ラッチ側の当たる面が、斜めになっているせいだと思いますが、何せ、フェイク修理なので、ラッチ側を加工するような大掛かりな事をする気にはなれませんでした。
≪写真4≫
一週間くらい、加勢バネの改良を続けていましたが、「結局、駄目」という結論に至りかけた、10月29日の事。 ふと気づいて、バック・ドアの裏側左右にある、隙間調整ゴムを、少し緩めてみたら、なんと、直ってしまいました。 再ロックしなくなったのです。
ネジになっているゴムを緩めると、車体とバック・ドアの隙間が広がります。 閉める時には、勢いで、ガチャンとロックされるので、ゴム程度では、抵抗になりません。 バック・ドアが閉まっている間は、ゴムは押し潰された状態になっています。 ロックが解除されると、ゴムがバック・ドアを僅かに持ち上げてくれるので、再ロックを防げるわけです。
まあ、たまげるじゃありませんか。 オープナーで解除できなかった原因は、ロックのラッチでも、ダンパーでもなく、この隙間ゴムだったんですな。 誰が、そんな事に気づくでしょう? いいや、誰も気づきはしない。 こんな下らない事で、2年以上も、オープナーを使えずに過ごして来たんですなあ。 とにかく、直って良かった。 オープナーが使えるのと、使えないのとでは、大違いです。
もし、同じ症状が出ている車に乗っているのなら、試しに、ゴムを調整してみる事をお勧めします。 もっとも、該当するのは、専ら、キーレス化以前の車です。 キーレス化以後の車は、バック・ドア・ロックも電子式ですから、仕組みそのものが違います。 ロックは、電子的に解除されるけれど、ドアを開ける為には、ノブを引く動作がいるという車の場合、そもそも、運転席オープナーがありますまい。
今回は、ここまで。
木目調部品が、一通り揃ったので、大変満足し、ダッシュ・ボードの全体写真を、A4コピー用紙に印刷して、机の上に飾り、悦に入っていたのですが、こういう、見てくれの変更というのは、割と、すぐに見慣れて、何とも思わなくなってしまうものでして、今では、もう、現物を見ても、感動がありません。
とはいえ、もし、この状態から、黒に戻したら、気が滅入るのは間違いないところで、木目にして良かったとは思っています。 結局、木目調部品だけで、購入に、5000円くらい使ってしまった事になりますが、もし、新車の時に、オプションで新品の木目調部品をつけたら、3万円以上したわけで、それに比べれば、安いもの。 まあ、気休め的な相対化ですけど。
運転席オープナーで、バック・ドアを開けられるようになったのは、実用的な面で、大いに使い勝手が向上しました。 なぜ、車を買ってすぐに、この問題に取り組まなかったかなあ。 2年半前でも、あれこれ考えていれば、隙間調整ゴムを緩めれば直る事に、気づいていたと思うのですが。
バック・ドアのロック解除方式は、大きく分けて、3種類あると思います。
【キー式】
バック・ドアに、キー・シリンダーが付いていて、キーを使わないと開けられないタイプ。
【キー&ワイヤー式】
キー式に加えて、運転席からワイヤーを使って、ロック解除できるタイプ。
【電子ロック式】
左右のドアと同じ仕組みが、バック・ドアにも付いていて、運転席のドア・ロックを解除すると、バック・ドアのロックも解除されるタイプ。 普通、キー・レス・エントリーとセットになっています。
上の二つは、ロック解除すると、バック・ドアが、ガチャッと、5ミリくらい、持ち上がります。 電子ロック式だと、外見上の変化はなくて、そこから更に、ノブを引かないと、バック・ドアは開きません。 つまり、電子ロックの方が、一動作多くなるわけです。 私は、どちらも使った事がありますが、どちらが便利という優劣はつけられません。 どちらも、一長一短で、大差ないんですな。
上二つの場合、一度、ロック解除したら、バック・ドアを閉め直さないと、走行中に開いてしまう恐れがありますが、電子ロック式は、ノブのロックが解除されるだけで、バック・ドア・ロックそのものは解除されないので、他のドアと同じように、走行中に開いてしまうような事はないです。
しかし、上の二つの方式の場合、確実に、荷室を使う用がない限り、そもそも、ロック解除しませんから、解除したままで走り出すという事は、まず、ないです。 何か、積むつもりで、バック・ドア・ロックを解除したけれど、先に他の事をしている内に、忘れてしまい、そのまま走り出したという場合にのみ、その問題が起こりますが、まあ、無視していいほど、頻度は少ないでしょう。
しかし、キー・レスが加わるとなると、話は別で、電子ロックの方が、遥かに、便利になります。 運転席に行かなくても、バック・ドアだけ開ける事ができるわけですから。 今売っている新車は、みんな、そうなっているから、そちらに慣れてしまうと、上二つの方式は、面倒臭いと感じられるでしょうなあ。
実は、セルボ・モードでも、キー・レスが採用されている型があり、やろうと思えば、キー・レス化できるのですが、お金がかかる上に、取り付け作業が厄介なのに決まっているので、その気になりません。
【メーター枠を木目調に交換 ①】
≪写真1≫
10月6日に、車の「エアコン吹き出し口 左右」を木目調に交換した結果、こういう見てくれになりましたが、すぐに手に入る木目調部品に、もう一つ、「メーター枠」があり、それも交換したくなりました。 すっかり、「木目病」に罹っていたんですわ。 今でも、治ってませんけど。
で、10月16日に、ヤフオクで、「木目調メーター枠」を落札。 本体は、1800円。 前期型の「エアコン吹き出し口 中央」とセットだったので、高かったです。 そちらは不要で、送られても、死蔵するだけなので、メーター枠だけ送ってもらいました。 送料は、西濃運輸の着払いで、1023円。
合計、2823円は、かなりの高額で、今までに買った木目調部品の中では、最大の出費です。 しかし、木目調メーター枠は、滅多に出てこないので、この機会を逃す気にならなかったのです。
≪写真2左≫
10月18日に届いたのが、この荷物。 ダンボール箱の外を、ラップで包んで、防水してあります。 こういう荷姿は、初めて見ました。 なるほど、これなら、雨によるダメージは、ほとんど避けられます。 メーター枠そのものは、濡れても問題ありませんが、ダンボール箱が濡れると、形が崩れて、衝撃吸収ができなくなる事があります。
≪写真2右≫
開梱した様子。 ペットボトル飲料のダンボール箱を改造して、中身のサイズに合わせたものでした。 プチプチ・ビニールで包んだ上に、上下に、新聞紙を小さく切って丸めた緩衝材で挟んでありました。 これは驚いた。 あまりの完成度の高さに、感服仕りました。 送り主は、工夫好きで、手先が器用である上に、責任感も強い人なんでしょう。
≪写真3左≫
交換作業は、10月22日に行ないました。 まずは、付いている黒のメーター枠を外さなければなりません。 この写真は、外す前に、ハンドルとコラム・カバーにタオルを掛けて、養生した様子。 だけど、タオルでは、大き過ぎて、見るのに邪魔になったので、この後、とってしまいました。 どこをどう養生すべきかは、作業を始めてみないと、分かって来ません。
≪写真3右≫
レイアウトの都合で、写真をここに持って来ましたが、外した、黒のメーター枠です。 手前に、緑と白のスイッチ・ユニットが見えますが、これのコネクターが外れなくてねえ。
≪写真4≫
メーター枠は、ダッシュ・ボードに、4本のビスで締め付けられていて、それは、簡単に外せます。 ところが、リヤ・ワイパーと、熱線デフォッガーのスイッチがあるせいで、コネクターのある所まで、メーター枠が手前に出て来ません。 右側に出来た隙間から、何かしようとしても、何もできないのです。 みてくれを良くしようとして、壊していたのでは、話にならんので、とりあえず、中止しました。
昼飯を挟んで、ネットで、やり方を検索したのですが、参考になる情報は、僅かでした。 もう、車が古いから、弄っている人が少ないんですな。 僅かな情報の中の、「スイッチ類はそのままにして、メーター枠を右に回転させるように外す。 回転しない場合は、ステアリング・ポストを下げる」という一文から、いろいろと考えました。
「ステアリング・ポストを下げる」と簡単に書いてありますが、そちらの方が大変なのでは? ステアリング・ポストを下げる為のナットを露出させるには、コラム・カバーを外さなければなりません。 とりあえず、邪魔になるハンドルのホーン・パッドを外してみたら、割と簡単に、コラム・カバーが外れました。
で、そこまで行ったら、メーター枠を引き出せるようになり、スイッチの内側側面が見えて、コネクターを外す事に成功。 メーター枠が外れました。 ハンドルを外したり、ステアリング・ポストを下げたりしなくても、コラム・カバーさえ外れれば、メーター枠は外せるわけですな。 それにしても、これ、ネット情報がなかったら、交換を断念していたかも知れませんなあ。 不完全な情報でしたが、参考にはなりました。
写真は、外した後、というより、木目調メーター枠を取り付ける直前です。 ダッシュ・ボード側の接触部分を、マスキング・テープで、養生してあります。 スイッチのコネクターが見えています。 二つあるわけですが、色分けされているので、間違える心配はありません。
【メーター枠を木目調に交換 ②】
≪写真1≫
外した部品。 上が、ハンドル・ホーン・パッド。 これは、爪で嵌まっているだけなので、力任せに引っ張れば、外せます。 書き忘れましたが、全ての作業を始める前に、バッテリーの端子を外してありました。 電気が来ていなければ、ホーンが鳴る事はありません。
このホーン・パッドにも、木目調が存在するのですが、セルボ・クラシックの専用部品で、クラシックの「C」マークが入っているので、セルボ・モードには使えません。 それ以前に、木目調ホーン・パッド自体が、ハンドルのデザインに合わないという問題もあり、私は、交換する気がないです。
左下は、コラム・カバー上側。 右下は、コラム・カバーの下側。 下側から、ビス3本で留まっています。 穴は、5個ありますが、小さい穴二つは、貫通しておらず、分解には関係ありません。 ビスを抜いてしまえば、上下の部品は、爪で噛み合わさっているだけなので、一ヵ所ずつ、外していけば、取れてきます。
メーター枠を外すのに邪魔をしているのは、コラム・カバーの上側なのですが、そこだけを単独で外す事は、できないようです。
≪写真2≫
メーター枠。 外した黒と、これから付ける木目調。 スイッチ2個と、ダミー1個は、外してあります。 スイッチ類は、爪を外せば、手前側に抜けて来ます。 コネクターが、後ろに抜け、スイッチ本体が、前に抜けるようになっているから、メーター枠を外す前に、スイッチだけ外すという事ができないのです。
ヤフオクで買った、木目調メーター枠ですが、状態は、新品同様でした。 一度、取り付けてしまえば、触るような所ではないからでしょうかね? 「木目調メーター枠」は、「木目調エアコン吹き出し口 中央」とセットで、セルボ・モードのオプション部品だったのですが、当時のカタログを見ると、「21800円(本体価格20000円+標準取付費1800円)」とあります。 高いなあ。 洒落にならんなあ。 中古部品が高いなんて、言ってられんなあ。
この後、スイッチ類を、木目調メーター枠に付け替えて、今度は、逆の手順で、組み直して行きました。 どこも壊さずに分解できたという事は、どこも壊さずに組み立てられるという事でして、その通りになりました。
≪写真3≫
取り付け後の様子。 おお、いいじゃん。 想像していたよりも、木目調が目に入る面積が多かったです。 もっとも、運転中は、メーター枠なんか、見ていませんけど。 信号待ちで停まった時などに、ダッシュ・ボードが、黒づくめなのと、木目調が目に入るのとでは、気分が違ってくるのです。
≪写真4≫
全体の様子。 水平方向に、木目調部品が並んで、いい感じです。 木目調部品は、とりあえず、ここまでですな。 もし、「オーディオ・パネル」と「シフト・インジケーター・カバー」が、ヤフオクに出てくれば、値段次第で買うかもしれませんが、恐ろしく、出品頻度が低い品のようなので、何年後になるか分かりません。
メーター枠の交換作業は、午前9時半頃から始めて、昼食を挟み、午後1時半までかかりました。 しかし、やり方が分かっていれば、たぶん、30分くらいで、できると思います。
これで、木目調部品は、4点交換しましたが、「エアコン吹き出し口 中央」以外は、どれも、作業難易度が高かったです。 「よく、自力でやったなあ」と、自分を誉めてやりたい気分です。 私は別に、こういう作業が好きなわけではなく、もし、タダでやってくれるという人がいたら、喜んで頼むタイプです。
【バック・ドア・ロック調整】
2016年7月末に、この車を買った時、すでに、運転席のオープナーで、バック・ドア・ロックを解除する事ができませんでした。 バック・ドアのキー・ホールにキーを挿して回せば、開けられたから、「中古車じゃ、こんなものだろう」と思って、気にせずに、キーで開けていました。 2年間も、気にしなかったのだから、それはそれで、凄い。
≪写真1≫
それが、今年7月の、最初の車検前頃から、妙に気になり始め、車検から戻って来てから、バック・ドア・ロックのラッチを外してみました。 この写真に写っているのが、ラッチという部品なのです。 ちなみに、新品を買うと、6千円くらいします。
外して、中を見ても、どこが悪いのか、よく分かりません。 ドライバーの軸をストライカー代わりにして、ロックすると、ちゃんと締まり、ロッドを引くと、ちゃんと解除されます。
分からないまま、ラッチを元通り付け直し、以前から重いと感じていたダンパーに、シリコン・スプレーを吹いたところ、驚いた事に、運転席オープナーで、ロックを解除できるようになりました。 それまでは、一度も作動した事がなかったから、どこかが変わったんでしょうな。 ラッチが壊れていたわけではなかったのだと、この時点で、確信しました。
3ヵ月くらい、その状態で使っていましたが、確実性が低く、5回に一度は、バック・ドアを開く事ができませんでした。 オープナーで解除した後、運転席ドアを閉めると、その衝撃で、バック・ドアのロックが、また締まってしまうのです。 嘘みたいですが、本当の話。 再ロックする音が聞こえるのですよ。
ダンパーが重いという現象は、油をさせば軽くなるというものではなく、ダンパーが弱っているという事なのだと気づくのに、だいぶ、時間がかかりました。 この重さは、バック・ドアの重量なのであって、ダンパーが弱ったから、重く感じられるようになったのです。 ロックの方も、ダンパーに、バック・ドアを持ち上げる力が足りないから、再ロックしてしまうのだろうと思われました。
もし、そうなら、ダンパーを換えればいいわけですが、新品で、1万円くらいします。 ヤフオクで探すと、2千円くらいですが、中古品では、どの程度、弱っているか分からず、無駄な出費になる危険性があります。
≪写真2左≫
というわけで、ダンパーを換えるのは気が進まないので、セコい工夫で、フェイク修理をしてみようと考えました。 ブリキ板を切って曲げて、こんなバネを作りました。
≪写真2右≫
黒のビニール・テープを巻いて、車にキズがつかないようにします。 最初は、黄色いテープで巻いていたのですが、目立つので、黒に換えた次第。
≪写真3≫
ストライカーの横に、嵌め込んだところ。 ちょうど、隙間があったのです。 このバネで、弱ったダンパーに加勢して、オープナーでロック解除した後、バック・ドアを支え、再ロックを防ごうという目論見です。
最初は、うまく行っていたのですが、時間が経つと、バネの向きが変わって、機能しなくなってしまいました。 ラッチ側の当たる面が、斜めになっているせいだと思いますが、何せ、フェイク修理なので、ラッチ側を加工するような大掛かりな事をする気にはなれませんでした。
≪写真4≫
一週間くらい、加勢バネの改良を続けていましたが、「結局、駄目」という結論に至りかけた、10月29日の事。 ふと気づいて、バック・ドアの裏側左右にある、隙間調整ゴムを、少し緩めてみたら、なんと、直ってしまいました。 再ロックしなくなったのです。
ネジになっているゴムを緩めると、車体とバック・ドアの隙間が広がります。 閉める時には、勢いで、ガチャンとロックされるので、ゴム程度では、抵抗になりません。 バック・ドアが閉まっている間は、ゴムは押し潰された状態になっています。 ロックが解除されると、ゴムがバック・ドアを僅かに持ち上げてくれるので、再ロックを防げるわけです。
まあ、たまげるじゃありませんか。 オープナーで解除できなかった原因は、ロックのラッチでも、ダンパーでもなく、この隙間ゴムだったんですな。 誰が、そんな事に気づくでしょう? いいや、誰も気づきはしない。 こんな下らない事で、2年以上も、オープナーを使えずに過ごして来たんですなあ。 とにかく、直って良かった。 オープナーが使えるのと、使えないのとでは、大違いです。
もし、同じ症状が出ている車に乗っているのなら、試しに、ゴムを調整してみる事をお勧めします。 もっとも、該当するのは、専ら、キーレス化以前の車です。 キーレス化以後の車は、バック・ドア・ロックも電子式ですから、仕組みそのものが違います。 ロックは、電子的に解除されるけれど、ドアを開ける為には、ノブを引く動作がいるという車の場合、そもそも、運転席オープナーがありますまい。
今回は、ここまで。
木目調部品が、一通り揃ったので、大変満足し、ダッシュ・ボードの全体写真を、A4コピー用紙に印刷して、机の上に飾り、悦に入っていたのですが、こういう、見てくれの変更というのは、割と、すぐに見慣れて、何とも思わなくなってしまうものでして、今では、もう、現物を見ても、感動がありません。
とはいえ、もし、この状態から、黒に戻したら、気が滅入るのは間違いないところで、木目にして良かったとは思っています。 結局、木目調部品だけで、購入に、5000円くらい使ってしまった事になりますが、もし、新車の時に、オプションで新品の木目調部品をつけたら、3万円以上したわけで、それに比べれば、安いもの。 まあ、気休め的な相対化ですけど。
運転席オープナーで、バック・ドアを開けられるようになったのは、実用的な面で、大いに使い勝手が向上しました。 なぜ、車を買ってすぐに、この問題に取り組まなかったかなあ。 2年半前でも、あれこれ考えていれば、隙間調整ゴムを緩めれば直る事に、気づいていたと思うのですが。
バック・ドアのロック解除方式は、大きく分けて、3種類あると思います。
【キー式】
バック・ドアに、キー・シリンダーが付いていて、キーを使わないと開けられないタイプ。
【キー&ワイヤー式】
キー式に加えて、運転席からワイヤーを使って、ロック解除できるタイプ。
【電子ロック式】
左右のドアと同じ仕組みが、バック・ドアにも付いていて、運転席のドア・ロックを解除すると、バック・ドアのロックも解除されるタイプ。 普通、キー・レス・エントリーとセットになっています。
上の二つは、ロック解除すると、バック・ドアが、ガチャッと、5ミリくらい、持ち上がります。 電子ロック式だと、外見上の変化はなくて、そこから更に、ノブを引かないと、バック・ドアは開きません。 つまり、電子ロックの方が、一動作多くなるわけです。 私は、どちらも使った事がありますが、どちらが便利という優劣はつけられません。 どちらも、一長一短で、大差ないんですな。
上二つの場合、一度、ロック解除したら、バック・ドアを閉め直さないと、走行中に開いてしまう恐れがありますが、電子ロック式は、ノブのロックが解除されるだけで、バック・ドア・ロックそのものは解除されないので、他のドアと同じように、走行中に開いてしまうような事はないです。
しかし、上の二つの方式の場合、確実に、荷室を使う用がない限り、そもそも、ロック解除しませんから、解除したままで走り出すという事は、まず、ないです。 何か、積むつもりで、バック・ドア・ロックを解除したけれど、先に他の事をしている内に、忘れてしまい、そのまま走り出したという場合にのみ、その問題が起こりますが、まあ、無視していいほど、頻度は少ないでしょう。
しかし、キー・レスが加わるとなると、話は別で、電子ロックの方が、遥かに、便利になります。 運転席に行かなくても、バック・ドアだけ開ける事ができるわけですから。 今売っている新車は、みんな、そうなっているから、そちらに慣れてしまうと、上二つの方式は、面倒臭いと感じられるでしょうなあ。
実は、セルボ・モードでも、キー・レスが採用されている型があり、やろうと思えば、キー・レス化できるのですが、お金がかかる上に、取り付け作業が厄介なのに決まっているので、その気になりません。
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