セルボ・モード補修 ⑳
車の修理・整備記録のシリーズ。 今回、前2件は、取扱説明書を買ったという記事でして、補修ではないのですが、一応、備品を揃えたという広い意味で、補修の内に含めます。 後ろ2件は、「エアコン吹き出し口 左右」を木目調に交換する記事で、悪戦苦闘した分、結構長くなってしまったのですが、これから、交換するという人がいたら、読んでおいて、損はないと思います。
【取扱説明書 第10版 1996年9月 ①】
もう、随分前から、ヤフオクに出ていたのを、9月11日に落札し、13日に、レターパックライトで届いた、「セルボ・モード 取扱説明書 1996年9月発行 第10版」。 私の車の、ドンピシャ版です。 最初の持ち主が、新車で買った時には、この版のカタログが付いて来たはず。 その後、失われたわけですが・・・。 ヤフオクでの購入金額は、スタート価格のまま、送料込み1000円でした。
セルボ・モードの取説としては、第10版は、5型後期に当たります。 私が、2016年10月に、同じく、ヤフオクで手に入れたのは、「1995年10月発行 第8版」で、5型前期のものでした。 という事は、第9版が、5型中期という事になりますが、それはまだ、ヤフオク上に出て来たのを見た事がありません。
ちなみに、「1997年5月発行 第11版」からは、6型用になり、1998年10月の生産・販売中止までに、第15版くらいまで出たようです。 表紙・裏表紙のデザインは、第10版から、最終版まで、変わらなかった模様。
この取説、実は、「セルボクラシックの取扱説明書」として、出品されていたのですが、セルボ・モードと共通です。 中をめくってみても、クラシックに、特に言及しているページはありません。 その後、知ったところでは、クラシックには、共通取説の他に、クラシック用の「外観イラスト目次」の紙1枚が添付されていたようです。 つまり、私が買った、この取説には、その紙が欠けていたわけですが、必要ないから、問題なし。
≪写真上・中≫
表紙と、裏表紙。 左が、第8版、右が、今回買った、第10版です。 第10版は、22年も前の品にしては、大変、程度が良いものでした。 前の持ち主が、ほとんど、読まなかったのでしょう。 第8版と第10版とでは、色だけでなく、デザインが、少し変わっています。 方向性としては、バブル崩壊後の世の中の景況に沿う形で、シンプル化が進んでいると言えます。 ちなみに、第7版以前の、前期型の取説は、もっと、豪華な作りでした。
≪写真下≫
裏表紙の右下隅に、記号があり、版の区別ができます。 「99011-50E08」が、第8版。 「99011-50E10」は、第10版。 第10版の方は、親切に、発行年月まで書いてあります。 いや、書いてあるから親切と言うより、書いていない方が不親切だと思いますけど。
一度、取説が失われると、その車が人手に渡った後で、ドンピシャ版を特定するのは、結構、大変です。 車を手放す際、廃車にするのなら、取説だけ記念に取っておくのもいいですが、中古車として下取りしてもらうのなら、取説は、付けたままにして欲しいものです。 記念にするなら、写真を撮っておけばいいんじゃないでしょうか。
【取扱説明書 第10版 1996年9月 ②】
≪写真上≫
目次です。 左が、第8版、右が、第10版。 第10版は、全136ページあって、第8版に比べて、ページ数が、8ページ多いのですが、満遍なく分散して増えていて、特に追加されたページというのは、見当たりません。
≪写真中・下≫
ほぼ同じページの、イラストです。 中が、第8版、下が、第10版。
内容は、ほぼ同じですが、イラストは、相当な枚数が、新たに描き直されています。 第8版と、同じイラストレーターの手になるものですが、何百枚と描き直すのは、大変だったでしょうねえ。
具体的に見ると、第8版のイラストの車は、車種の特定ができないような、大雑把な形であるのに対し、第10版の車は、フロント・グリルなど、セルボ・モード後期型である事が、はっきり分かるように描かれています。 この点は、シンプル化の流れに逆らっていますな。
ほとんど、同じ内容の取説を、二冊も買って、どうするのか? いやいや、買った理由は、ちゃんと、あるのです。 取説は、基本的に、「常時携行」らしいので、一冊は、車内に積んでおく予定です。 車内で読むような事はないと思いますが・・・。
【「エアコン吹き出し口 左右」を木目調に交換 ①】
9月に、煩雑極まりない手続きを経て、ようやく、ヤフオクの本人確認を終え、認証制限がかかった出品物にも、入札できるようになりました。 で、10月に入って、最初に入札したのが、車の、「木目調エアコン吹き出し口 左右」です。 前々から、目をつけていたもの。
≪写真1左≫
出品者は、愛知県のストアでした。 10月1日、税込み1080円で落札。 2日に、送料800円を足して、合計1880円を支払ったところ、同日中に発送されて、3日には届きました。
梱包が大きいのは、「木目調エアコン吹き出し口 中央」とセットだったからです。 「中央」は、すでに買って交換してあり、要らなかったのですが、「分離してくれ」などと頼むと、揉めてしまうので、そのまま送ってもらいました。 「左右」は、ほぼ、美品でしたが、「中央」には、正面の目立つ所に、ざっくり、深いキズが入っていて、使えるものではありませんでした。 それは、ネット上で写真を見た時に分かっていた事です。 どうせ、使わないから、問題なし。
≪写真1右≫
レイアウトの都合で、写真を、ここに持って来たのですが、10月4日に、「吹き出し口 右」を外そうとして、手持ちの工具では外せずに、一度、断念。 5日に、ダイソーで買って来たのが、この、「フレキシブル・ジョイント」です。 90度くらいまで曲げて使えるドライバーの継ぎ手ですな。 108円。
結局、これを使っても、外せなかったのですが、工具は、他の時にも使えるので、別に、無駄にはなりません。
≪写真2左≫
6日に、再挑戦しました。 これが、「エアコン吹き出し口 右(運転席側)」の、元の状態。 黒の吹き出し口が付いています。 セルボー・モードは、黒が標準で、セルボ・クラシックは、木目調が標準です。
「中央」、「左右」、「ホーン・パッド」の3点は、クラシックの標準装備だから、割と多く、ヤフオクに出て来るのです。 「中央」は、セルボ・モードのオプションにもありますが、「左右」は、ありません。 なぜ、「左右」が、オプションから外されていたのか? それは、たぶん、ディーラーで交換するには、作業難易度が高過ぎるからではないかと思います。
以下、ハウツー情報調に書きます。 もし、これから、同じ交換作業をする人がいたら、参考になると思うので。
≪写真2右上≫
「吹き出し口 左右」は、後ろ側から、ビス2本で締め付けられていて、まず、それを外さなければなりません。 運転席側の場合、上にある、ポケットを外して、その開口部から作業します。 ポケットは、後ろ側に爪があるので、前に押しながら持ち上げれば、外れて来ます。
で、この穴ですが、大きいようで、ビスを外す作業をするには、小さいんですわ。 フロント・ガラスが邪魔で、覗き込むのも難しく、写真も思うように撮れない有様。 開けたドアの前側に回って、手だけ車内に入れて、作業する事になります。
普通のドライバーでは、全く入りません。 フレキシブル・ジョイントも、入りませんでした。 やむなく、「ベタ・ラチェ」と呼ばれる工具を使いました。 しかし、ラチェットが普通に作動するだけの空間がないので、少し回しては、ベタ・ラチェを外し、ビットを指で回して、角度を変え、また挿して、少し回す、というのを繰り返しました。 短いビスなので、最初の硬いところを緩めてしまえば、あとは、ビットに一番細いボックスを付けただけの工具でも、指で回す事が可能です。 2本のビスの内、左側は、それで外せました。
≪写真2右下≫
これは、吹き出し口を外した後の写真ですが、ビスの外し方についての説明を続けます。 ダクトは、下に大きいもの、上に薄いものの、2本があります。 右側のビスを外すには、上の薄いダクトを、炊き出し口から外さなければなりません。 引っ張っただけでは外れませんが、爪が引っ掛かっている部分を、適当な太さの針金を曲げたもので、引き上げてやれば、抜けて来ます。
そうすると、ほんの少し、空間が出来るので、ベタ・ラチェで、ビスを、少しずつ回して行きます。 右のビスに関しては、ボックスをつけてビットを入れるゆとりがないので、ベタ・ラチェと指だけで外します。
そうそう、書き忘れていましたが、ビスをダッシュ・ボード内に落とすと、えらい事になってしまうので、2ミリくらい緩んだら、見えてきたネジ山の部分に、凧糸を縛って、外に垂らしておくと良いです。 凧糸がなければ、普通の裁縫用の糸でもよし。 その糸は、吹き出し口の交換後に、ビスを締め直す時まで、付けておきます。
ビス2本が取れたら、吹き出し口を外しますが、下側に引っ掛かっている所があって、大変、外し難いです。 あまり、力任せにやると、外側にある、爪を折ってしまうので、要注意。 基本的に、上手前に向けて、持ち上げるという感じでしょうか。 大きい方のダクトは、下側に爪があり、爪を先に外すという事はできないので、強引に引っ張ってしまうしかありません。
≪写真3≫
外した、吹き出し口、黒と、これから付ける、木目調。 交換する場合には、作業前に、すでに、木目調の方が手元にあるわけですから、爪がどこについているかなど、よくよく、観察した方がよいです。 爪には、「ダッシュ・ボードに、吹き出し口を固定するもの」と、「吹き出し口に、ダクトを固定するもの」の、2種類があり、見分けが必要です。
吹き出し口は、取り付けてしまうと、掃除がし難くなるので、取り付ける前に、綿棒やティッシュを濡らして、隅々まで埃を取っておきました。
≪写真4≫
吹き出し口をセットしたら、まず、大きいダクトを嵌め込みます。 次に、右側ビスの締め付け。 次に、薄いダクトの嵌め込み。 最後に、左側ビスの締め付け、という手順になります。
どうにかこうにか、交換に成功しました。 なんと、手こずった事か・・・。 そうそう、吹き出し口を取り外す前には、吹き出し口周囲のダッシュ・ボード側に、マスキング・テープを貼って、養生しておく事を、お勧めします。 私は、それを端折ったせいで、小さなキズを、二つ、つけてしまいました。 見てくれを良くする為に、木目調に交換したのに、その作業のせいで、キズをつけていたのでは、本末転倒です。
【「エアコン吹き出し口 左右」を木目調に交換 ②】
10月6日、右側を交換した後、車を右に寄せて、助手席ドアが全開になるようにし、左側に取りかかりました。
≪写真1≫
これが、「エアコン吹き出し口 左(助手席側)」の、元の状態。 黒の吹き出し口が付いています。 こちらには、上にポケット穴が存在せず、上からビスを外すのは不可能です。 一見、お手上げのようですが、そうでもありません。
≪写真2≫
グローブ・ボックスの蓋と、上半分を外すと、下から、吹き出し口にアクセスできるのです。 グローブ・ボックスは、ビスで留められているだけなので、普通の+2のドライバーだけで外せます。
まず、蓋から。 蓋を締めているビスは、下から上に向けて、3本入っており、見えないので、手探りでドライバーを当てます。 次に、キャッチ金具のビスも含めて、手前上側4本、奥側2本を外すと、グローブ・ボックスの上半分が外れます。
そこまで行けば、吹き出し口の裏側を、下から覗き込む事ができます。 まず、大きい方のダクトを外します。 爪がかかっている所を、針金フックで引っ掛けて外します。 ダクトは、完全に取り外してしまわなくても、下に向けて回転させてしまえば、邪魔にならなくなります。
薄い方のダクトは、そのままにして、吹き出し口のビスを外します。 ベタ・ラチェで、硬い所だけ緩めて、後は、ビット・ボックスだけで、回して取り外します。 助手席側は、ビスを糸で縛る必要はありません。 落ちても、フロアに転がるだけですから。
吹き出し口そのものは、運転席側同様、外し難いですが、外側の爪を折らないように気をつけながら、上手前に向けて、持ち上げる感じで、力を入れて外します。 その前に、マスキング・テープで、境目を養生するのを忘れずに。 キズをつけてしまった時のショックを避けられるなら、テープなんて、ちっとも惜しくありません。
薄い方のダクトは、爪を外す方法がないので、両脇から指で挟んで、爪が引っ掛かっている部分を浮かせて、引っ張るか、それで駄目なら、吹き出し口を外す時に、強引に外す事になります。 ダクトが割れてしまうような事は、まず、ないと思います。 ダクトの口に、スポンジ・テープのようなものはないので、その点は、気を使わずに済みます。
≪写真3≫
外した、吹き出し口、黒と、これから付ける、木目調。
≪写真4≫
木目調吹き出し口をセットした後、裏に手を回して、薄いダクトを嵌め込んでから、ビスを締め付けます。 ビスを締める前の状態では、ダクトに押されて、上側が浮きますが、ビスを締めれば、解消します。 最後に、大きいダクトを嵌め込み、グローブ・ボックスを元に戻して、完成。
何とか、夕方までに終わらせました。 運転席側に比べると、助手席側は、難易度が低かったです。 バタバタ進めたという感じ。
過去に、この交換作業をした人達。 運転席側の難易度が、あまりに高いので、「ダッシュ・ボードを外すしかない」と考えてしまう人も多かったと思うのですが、その方法を選んだ場合、ダッシュ・ボードを外す作業の難易度が、桁違いに高いせいで、一日ではとても終わらない上に、あちこちにキズがついたり、元の状態に復元できなかったりと、えらい事になったと思います。
ダッシュ・ボードを外さずに交換する事は可能なので、もし、これから、やるという方は、自信をもって、挑戦してください。 もっとも、すでに、生産中止から、20年以上経っている車ですから、そういう人は、大変、少ないと思いますけど。
≪写真5≫
全体を見ると、こんな感じになりました。 エアコン吹き出し口が、全て、木目調になったので、バランスが良くなりました。 しかし、こうなると、メーター枠も、木目調にしたくなって来ます。 木目病、たけなわですな。
今回は、ここまで。 補修に関しては、かなり細かく書いたので、付け加える事はありません。
9月は、取扱説明書を買った以外は、車本体の方は、これと言って何もせず、ヤフオクの本人認証制限を突破する計画に明け暮れました。 その件に関して、この後文で書こうと思ったのですが、結構、長い話になってしまいますし、ヤフオク関係の記事は、このシリーズだけでなく、「古い車のカタログ蒐集計画」シリーズの方にも関わって来るので、また、別の機会に単独記事で書きます。
【取扱説明書 第10版 1996年9月 ①】
もう、随分前から、ヤフオクに出ていたのを、9月11日に落札し、13日に、レターパックライトで届いた、「セルボ・モード 取扱説明書 1996年9月発行 第10版」。 私の車の、ドンピシャ版です。 最初の持ち主が、新車で買った時には、この版のカタログが付いて来たはず。 その後、失われたわけですが・・・。 ヤフオクでの購入金額は、スタート価格のまま、送料込み1000円でした。
セルボ・モードの取説としては、第10版は、5型後期に当たります。 私が、2016年10月に、同じく、ヤフオクで手に入れたのは、「1995年10月発行 第8版」で、5型前期のものでした。 という事は、第9版が、5型中期という事になりますが、それはまだ、ヤフオク上に出て来たのを見た事がありません。
ちなみに、「1997年5月発行 第11版」からは、6型用になり、1998年10月の生産・販売中止までに、第15版くらいまで出たようです。 表紙・裏表紙のデザインは、第10版から、最終版まで、変わらなかった模様。
この取説、実は、「セルボクラシックの取扱説明書」として、出品されていたのですが、セルボ・モードと共通です。 中をめくってみても、クラシックに、特に言及しているページはありません。 その後、知ったところでは、クラシックには、共通取説の他に、クラシック用の「外観イラスト目次」の紙1枚が添付されていたようです。 つまり、私が買った、この取説には、その紙が欠けていたわけですが、必要ないから、問題なし。
≪写真上・中≫
表紙と、裏表紙。 左が、第8版、右が、今回買った、第10版です。 第10版は、22年も前の品にしては、大変、程度が良いものでした。 前の持ち主が、ほとんど、読まなかったのでしょう。 第8版と第10版とでは、色だけでなく、デザインが、少し変わっています。 方向性としては、バブル崩壊後の世の中の景況に沿う形で、シンプル化が進んでいると言えます。 ちなみに、第7版以前の、前期型の取説は、もっと、豪華な作りでした。
≪写真下≫
裏表紙の右下隅に、記号があり、版の区別ができます。 「99011-50E08」が、第8版。 「99011-50E10」は、第10版。 第10版の方は、親切に、発行年月まで書いてあります。 いや、書いてあるから親切と言うより、書いていない方が不親切だと思いますけど。
一度、取説が失われると、その車が人手に渡った後で、ドンピシャ版を特定するのは、結構、大変です。 車を手放す際、廃車にするのなら、取説だけ記念に取っておくのもいいですが、中古車として下取りしてもらうのなら、取説は、付けたままにして欲しいものです。 記念にするなら、写真を撮っておけばいいんじゃないでしょうか。
【取扱説明書 第10版 1996年9月 ②】
≪写真上≫
目次です。 左が、第8版、右が、第10版。 第10版は、全136ページあって、第8版に比べて、ページ数が、8ページ多いのですが、満遍なく分散して増えていて、特に追加されたページというのは、見当たりません。
≪写真中・下≫
ほぼ同じページの、イラストです。 中が、第8版、下が、第10版。
内容は、ほぼ同じですが、イラストは、相当な枚数が、新たに描き直されています。 第8版と、同じイラストレーターの手になるものですが、何百枚と描き直すのは、大変だったでしょうねえ。
具体的に見ると、第8版のイラストの車は、車種の特定ができないような、大雑把な形であるのに対し、第10版の車は、フロント・グリルなど、セルボ・モード後期型である事が、はっきり分かるように描かれています。 この点は、シンプル化の流れに逆らっていますな。
ほとんど、同じ内容の取説を、二冊も買って、どうするのか? いやいや、買った理由は、ちゃんと、あるのです。 取説は、基本的に、「常時携行」らしいので、一冊は、車内に積んでおく予定です。 車内で読むような事はないと思いますが・・・。
【「エアコン吹き出し口 左右」を木目調に交換 ①】
9月に、煩雑極まりない手続きを経て、ようやく、ヤフオクの本人確認を終え、認証制限がかかった出品物にも、入札できるようになりました。 で、10月に入って、最初に入札したのが、車の、「木目調エアコン吹き出し口 左右」です。 前々から、目をつけていたもの。
≪写真1左≫
出品者は、愛知県のストアでした。 10月1日、税込み1080円で落札。 2日に、送料800円を足して、合計1880円を支払ったところ、同日中に発送されて、3日には届きました。
梱包が大きいのは、「木目調エアコン吹き出し口 中央」とセットだったからです。 「中央」は、すでに買って交換してあり、要らなかったのですが、「分離してくれ」などと頼むと、揉めてしまうので、そのまま送ってもらいました。 「左右」は、ほぼ、美品でしたが、「中央」には、正面の目立つ所に、ざっくり、深いキズが入っていて、使えるものではありませんでした。 それは、ネット上で写真を見た時に分かっていた事です。 どうせ、使わないから、問題なし。
≪写真1右≫
レイアウトの都合で、写真を、ここに持って来たのですが、10月4日に、「吹き出し口 右」を外そうとして、手持ちの工具では外せずに、一度、断念。 5日に、ダイソーで買って来たのが、この、「フレキシブル・ジョイント」です。 90度くらいまで曲げて使えるドライバーの継ぎ手ですな。 108円。
結局、これを使っても、外せなかったのですが、工具は、他の時にも使えるので、別に、無駄にはなりません。
≪写真2左≫
6日に、再挑戦しました。 これが、「エアコン吹き出し口 右(運転席側)」の、元の状態。 黒の吹き出し口が付いています。 セルボー・モードは、黒が標準で、セルボ・クラシックは、木目調が標準です。
「中央」、「左右」、「ホーン・パッド」の3点は、クラシックの標準装備だから、割と多く、ヤフオクに出て来るのです。 「中央」は、セルボ・モードのオプションにもありますが、「左右」は、ありません。 なぜ、「左右」が、オプションから外されていたのか? それは、たぶん、ディーラーで交換するには、作業難易度が高過ぎるからではないかと思います。
以下、ハウツー情報調に書きます。 もし、これから、同じ交換作業をする人がいたら、参考になると思うので。
≪写真2右上≫
「吹き出し口 左右」は、後ろ側から、ビス2本で締め付けられていて、まず、それを外さなければなりません。 運転席側の場合、上にある、ポケットを外して、その開口部から作業します。 ポケットは、後ろ側に爪があるので、前に押しながら持ち上げれば、外れて来ます。
で、この穴ですが、大きいようで、ビスを外す作業をするには、小さいんですわ。 フロント・ガラスが邪魔で、覗き込むのも難しく、写真も思うように撮れない有様。 開けたドアの前側に回って、手だけ車内に入れて、作業する事になります。
普通のドライバーでは、全く入りません。 フレキシブル・ジョイントも、入りませんでした。 やむなく、「ベタ・ラチェ」と呼ばれる工具を使いました。 しかし、ラチェットが普通に作動するだけの空間がないので、少し回しては、ベタ・ラチェを外し、ビットを指で回して、角度を変え、また挿して、少し回す、というのを繰り返しました。 短いビスなので、最初の硬いところを緩めてしまえば、あとは、ビットに一番細いボックスを付けただけの工具でも、指で回す事が可能です。 2本のビスの内、左側は、それで外せました。
≪写真2右下≫
これは、吹き出し口を外した後の写真ですが、ビスの外し方についての説明を続けます。 ダクトは、下に大きいもの、上に薄いものの、2本があります。 右側のビスを外すには、上の薄いダクトを、炊き出し口から外さなければなりません。 引っ張っただけでは外れませんが、爪が引っ掛かっている部分を、適当な太さの針金を曲げたもので、引き上げてやれば、抜けて来ます。
そうすると、ほんの少し、空間が出来るので、ベタ・ラチェで、ビスを、少しずつ回して行きます。 右のビスに関しては、ボックスをつけてビットを入れるゆとりがないので、ベタ・ラチェと指だけで外します。
そうそう、書き忘れていましたが、ビスをダッシュ・ボード内に落とすと、えらい事になってしまうので、2ミリくらい緩んだら、見えてきたネジ山の部分に、凧糸を縛って、外に垂らしておくと良いです。 凧糸がなければ、普通の裁縫用の糸でもよし。 その糸は、吹き出し口の交換後に、ビスを締め直す時まで、付けておきます。
ビス2本が取れたら、吹き出し口を外しますが、下側に引っ掛かっている所があって、大変、外し難いです。 あまり、力任せにやると、外側にある、爪を折ってしまうので、要注意。 基本的に、上手前に向けて、持ち上げるという感じでしょうか。 大きい方のダクトは、下側に爪があり、爪を先に外すという事はできないので、強引に引っ張ってしまうしかありません。
≪写真3≫
外した、吹き出し口、黒と、これから付ける、木目調。 交換する場合には、作業前に、すでに、木目調の方が手元にあるわけですから、爪がどこについているかなど、よくよく、観察した方がよいです。 爪には、「ダッシュ・ボードに、吹き出し口を固定するもの」と、「吹き出し口に、ダクトを固定するもの」の、2種類があり、見分けが必要です。
吹き出し口は、取り付けてしまうと、掃除がし難くなるので、取り付ける前に、綿棒やティッシュを濡らして、隅々まで埃を取っておきました。
≪写真4≫
吹き出し口をセットしたら、まず、大きいダクトを嵌め込みます。 次に、右側ビスの締め付け。 次に、薄いダクトの嵌め込み。 最後に、左側ビスの締め付け、という手順になります。
どうにかこうにか、交換に成功しました。 なんと、手こずった事か・・・。 そうそう、吹き出し口を取り外す前には、吹き出し口周囲のダッシュ・ボード側に、マスキング・テープを貼って、養生しておく事を、お勧めします。 私は、それを端折ったせいで、小さなキズを、二つ、つけてしまいました。 見てくれを良くする為に、木目調に交換したのに、その作業のせいで、キズをつけていたのでは、本末転倒です。
【「エアコン吹き出し口 左右」を木目調に交換 ②】
10月6日、右側を交換した後、車を右に寄せて、助手席ドアが全開になるようにし、左側に取りかかりました。
≪写真1≫
これが、「エアコン吹き出し口 左(助手席側)」の、元の状態。 黒の吹き出し口が付いています。 こちらには、上にポケット穴が存在せず、上からビスを外すのは不可能です。 一見、お手上げのようですが、そうでもありません。
≪写真2≫
グローブ・ボックスの蓋と、上半分を外すと、下から、吹き出し口にアクセスできるのです。 グローブ・ボックスは、ビスで留められているだけなので、普通の+2のドライバーだけで外せます。
まず、蓋から。 蓋を締めているビスは、下から上に向けて、3本入っており、見えないので、手探りでドライバーを当てます。 次に、キャッチ金具のビスも含めて、手前上側4本、奥側2本を外すと、グローブ・ボックスの上半分が外れます。
そこまで行けば、吹き出し口の裏側を、下から覗き込む事ができます。 まず、大きい方のダクトを外します。 爪がかかっている所を、針金フックで引っ掛けて外します。 ダクトは、完全に取り外してしまわなくても、下に向けて回転させてしまえば、邪魔にならなくなります。
薄い方のダクトは、そのままにして、吹き出し口のビスを外します。 ベタ・ラチェで、硬い所だけ緩めて、後は、ビット・ボックスだけで、回して取り外します。 助手席側は、ビスを糸で縛る必要はありません。 落ちても、フロアに転がるだけですから。
吹き出し口そのものは、運転席側同様、外し難いですが、外側の爪を折らないように気をつけながら、上手前に向けて、持ち上げる感じで、力を入れて外します。 その前に、マスキング・テープで、境目を養生するのを忘れずに。 キズをつけてしまった時のショックを避けられるなら、テープなんて、ちっとも惜しくありません。
薄い方のダクトは、爪を外す方法がないので、両脇から指で挟んで、爪が引っ掛かっている部分を浮かせて、引っ張るか、それで駄目なら、吹き出し口を外す時に、強引に外す事になります。 ダクトが割れてしまうような事は、まず、ないと思います。 ダクトの口に、スポンジ・テープのようなものはないので、その点は、気を使わずに済みます。
≪写真3≫
外した、吹き出し口、黒と、これから付ける、木目調。
≪写真4≫
木目調吹き出し口をセットした後、裏に手を回して、薄いダクトを嵌め込んでから、ビスを締め付けます。 ビスを締める前の状態では、ダクトに押されて、上側が浮きますが、ビスを締めれば、解消します。 最後に、大きいダクトを嵌め込み、グローブ・ボックスを元に戻して、完成。
何とか、夕方までに終わらせました。 運転席側に比べると、助手席側は、難易度が低かったです。 バタバタ進めたという感じ。
過去に、この交換作業をした人達。 運転席側の難易度が、あまりに高いので、「ダッシュ・ボードを外すしかない」と考えてしまう人も多かったと思うのですが、その方法を選んだ場合、ダッシュ・ボードを外す作業の難易度が、桁違いに高いせいで、一日ではとても終わらない上に、あちこちにキズがついたり、元の状態に復元できなかったりと、えらい事になったと思います。
ダッシュ・ボードを外さずに交換する事は可能なので、もし、これから、やるという方は、自信をもって、挑戦してください。 もっとも、すでに、生産中止から、20年以上経っている車ですから、そういう人は、大変、少ないと思いますけど。
≪写真5≫
全体を見ると、こんな感じになりました。 エアコン吹き出し口が、全て、木目調になったので、バランスが良くなりました。 しかし、こうなると、メーター枠も、木目調にしたくなって来ます。 木目病、たけなわですな。
今回は、ここまで。 補修に関しては、かなり細かく書いたので、付け加える事はありません。
9月は、取扱説明書を買った以外は、車本体の方は、これと言って何もせず、ヤフオクの本人認証制限を突破する計画に明け暮れました。 その件に関して、この後文で書こうと思ったのですが、結構、長い話になってしまいますし、ヤフオク関係の記事は、このシリーズだけでなく、「古い車のカタログ蒐集計画」シリーズの方にも関わって来るので、また、別の機会に単独記事で書きます。
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