2018/12/23

セルボ・モード補修 (22)

  車の修理・整備記録のシリーズ。 今回で、とりあえず、おしまいです。 今回、紹介する補修の後は、何もやっていません。 また、何か、やるとしたら、来年の春、暖かくなってからだと思います。 それまでの間に、先延ばししかねる重大問題が発生しなければの話ですが。




【屋根後面錆対策 ①】

  11月3日に、車のバック・ドアの、普段は見えない所に錆を見つけ、そこは、カラー錆グレーを塗って、応急処置しました。

  安心したのも束の間、その直後、やはり、見えない所ですが、ボディーの屋根の後ろの面も、広範囲に錆びているのが判明しました。 隙間が狭過ぎて、バック・ドアを外さなければ、何もできません。 しばらく外し方を検討し、11月5日に、実行しました。

≪写真上≫
  ヒンジが内側にあるので、当然の事ながら、バック・ドアは、開けた状態で外します。 とても、手で支えられる重さではないですから、まず、バック・ドアの高さに合わせて、台を作られなければなりません。 左右に、脚立を立て、ダンボール箱で高さを合わせ、その上に板を渡しました。 板とバック・ドアの隙間は、新聞紙で埋め、念の為、新聞束をタオルで巻いて、滑り止めと養生を兼ねました。

  バック・ドアの上側、つまり、開けた状態では、前側になりますが、それは、車の荷室部分に、ダンボール箱を積んで、その上に載せるようにしました。 バック・ドアと、ボディーの間には、養生に、タオルを挟んでおきます。

  念の為、ビニール紐で、カー・ポートの梁から吊っておきましたが、これは、もし落ちたら、大した時間、もたなかったでしょう。 吊るなら、もっと、しっかりしたロープを使わなければなりませんな。

≪写真中左≫
  準備が済んだら、まずは、ダンパーのバック・ドア側を外します。 ボディー側は、手をつけなくても問題なし。 ボルトを外したら、ダンパーの先を新聞紙で包んでおきます。 何かのアクシデントで、下に落ちてしまった時に、他にキズをつけないように、養生しておくわけですな。

  この後、バック・ドアのヒンジ・ボルトを外したのですが、写真を撮り忘れました。 ボルトは、普通のメガネ・レンチで、簡単に緩みました。

≪写真中右≫
  ヒンジ・ボルトを外した後、バック・ドアを少し持ち上げて、後ろにずらし、前端(上端)を、荷室に積んであった、ダンボール箱の上に載せました。 重い、重い! 肩が脱臼するかと思いました。 おそらく、整備工場では、一人では、バック・ドアの取り外しをしないはず。

  箱は、空なので、重さで潰れないか、ヒヤヒヤでした。 しかし、思ったよりは、丈夫。 ちなみに、これらの箱は、夏場、エアコンを効かせる為に、車内に積んでいたものです。

≪写真下≫
  バック・ドアは、地上に下ろしませんでした。 理由は、幾つかありますが、最大の理由がこれ。 ボディーと、バック・ドアの間を繋いでいる、ハーネス(電線束)です。 コネクターを外せば、分離できますが、その為には、車内の内装を外さなければならず、その方法が分からなかったのです。

  ただ、たとえ、分離できたとしても、この重さでは、持ち上げて、地上に下ろすのは、無理だったと思います。 どうせ、付ける時には、また、持ち上げなければならないわけで、わざわざ、地上に下ろす意味がないです。

  ハーネスは左右にあり、左側は、熱線デフォッガーと、ハイ・マウント・ストップ・ランプ。 右側は、リヤ・ワイパーと、ウォッシャ・ホース。 ゴムの蛇腹カバーをバック・ドア側だけ外して、ゆとりをもたせ、バック・ドアを、ほぼ水平に、後ろにずらしたら、ハーネスを分離しなくても、10センチくらいの隙間を作る事ができました。

  ここまでで、すでに、曲芸レベル。 整備工場では、絶対に、こんな危なっかしい事はやっていないと思います。 金輪際、人様にも、お薦めしません。 バック・ドアが落下したら、キズだ、凹みだ、ハーネス切断だと、地獄変になるのは、避けられますまい。



【屋根後面錆対策 ②】

≪写真上≫
  新聞紙でマスキングしてあるので、分かり難いですが、車の屋根の後ろ端です。 錆びているビフォー写真を撮り忘れました。 垂直面は、かなりひどく、水平面は、幾分、錆色がついている程度でした。

  布鑢をかけると、まともな塗装面まで削ってしまうので、コンパウンドだけかけて、錆の上から、カラー錆グレーを手塗りしました。 応急処置ですが、錆が露出しているよりは、進行が遅くなるはず。 

≪写真中≫
  手塗りだけだと、どうしても、塗り残しが出て来るので、上から、車体色、1VNマーキュリー・シルバーをスプレーしました。 錆は、空気を遮断してしまうと、進行が止まる性質があります。 全て、手持ちの塗料でやったので、一円もかかりませんでした。

≪写真下≫
  マスキングを外したところ。 塗った所が、はっきり分かります。 しかし、バック・ドアを元に戻すと、全くと言っていいほど、見えなくなります。 ここを塗り直した事を知っているのは、私だけ。

  この後、塗装した部分が乾くのを待ちました。 この作業、乾燥させる時間が必要だから、丸一日かかります。 夕方ギリギリまで乾燥させて、その後、塗装面を、ラップやタオルで養生してから、また、重い思いをして、バック・ドアを持ち上げ、ヒンジ・ボルトを締め、ダンパーを取り付け、元に戻しました。 脚立、ダンボール箱、その他を片付けて、何とか、終了。


  塗り直しはしたけれど、錆を完全に止められるとは思っていません。 「何もしないよりは、マシ」と言った程度の処置です。 結局のところ、車というのは、鉄で出来ているものを屋外に置いているわけですから、歳月の経過とともに、朽ちて行くのは、避けられないんですな。

  塗装工場に頼めば、完全に錆を除去して、新品同様に仕上げてくれるでしょうが、板金・塗装は、車の修理の中で、最もお金がかかるので、おいそれとは踏み切れません。 全塗装に近くなると、マジな話、新車を買った方が安いくらい、高くつきます。



【オイル交換 2018年秋】

  11月23日。 秋のオイル交換をしました。 メーカーの規定通り、半年に一度のペースでやっていますが、年間1000キロも走らないのでは、さすがに、無駄なような気がしています。 来年の秋は、やらずに済ますかも知れません。

≪写真上≫
  例によって、自作のカー・ステップに前輪を載せて、下に潜り、ドレン・ボルトを緩めて、古いオイルを抜きました。 今回は、少し失敗して、オイルを、オイル・パンから零してしまいました。 新聞紙の下に、ビニールを敷いてあったから、コンクリート地面は、汚さずに済みましたけど。

  廃油は、相変わらず、亡父が使い残した紙オムツに吸わせて捨てていますが、2リットル弱で、6枚も使います。 それでも、紙オムツは、まだまだ、なくなりません。 最後の1枚を使い終わったら、感動するでしょねえ。 その頃には、母用の紙オムツを買い始めているかもしれませんけど。

≪写真下左≫
  新しく買って来た、エンジン・オイル。 「Techno Power 10W-30 4L」。 前回買った時には、998円でしたが、原油価格の値上がりのせいで、1280円になっていました。 それでも、純正品や有名メーカー品と比べると、まだ、遥かに安いです。

≪写真下右≫
  ドレン・ボルトに付ける、ドレン・ワッシャー。 これは、外したもので、一度潰れた痕が付いています。 内径14×外径20×厚さ1.5ミリのアルミ製。 押し潰される事で、隙間がなくなる仕組みなので、基本的に、一度使ったら、もう、使えません。 ただ、ネット情報では、何回か使う人もいるようです。 「二回目は、裏返して使う」という人がいましたが、意味はないと思います。

  去年(2017年)の秋に、アマゾンのマーケット・プレイスで買った、3個入り98円のを、使い切ってしまいました。 来年の春は、また、買わなければなりません。 最初に付いていたのが、内径14×外径22×厚さ2ミリだったのを、正確な測定ができずに、内径14×外径20×厚さ1.5ミリのを買ってしまい、間違えたと思っていたのですが、今年になってから、いろいろ調べたら、純正品は、内径14×外径20×厚さ1.5ミリの銅製である事が分かりました。 つまり、サイズに関しては、間違えて買った方が正しくて、結果オーライだったわけです。 次も、同じ物を買うつもりでいます。




  今回は、ここまで。

  書き忘れていましたが、オイル交換をした11月23日の午前中に、他にも補修関連の作業をしていました。

  まず、右側ヘッド・ライトに、コンパウンドをかけて、黄ばみを取りました。 左側は、初夏に交換した時に、磨いたので、まだ、黄ばみが出ていません。 できれば、半年に一回、最低でも、年に一回くらい、かけていれば、黄ばみが目立つ事はないようです。

  ヘッド・ライトの黄ばみは、ワイパー・アームの錆と並んで、車の古さを際立たせてしまいます。 逆に考えれば、その二つさえ、手入れしていれば、古い車でも、古く見えないという事になります。

  次に、全体のワックスがけもしました。 これまでは、年に一度でしたが、塗装の劣化が加速しつつあるので、半年に一回にしました。

  塗装の劣化は、もう、どーしょーもない段階に来ていますなあ。 ボンネットの前の方など、光線の加減によっては、持ち主の私が、「げっ!」と驚いてしまうほど、ひどい状態になっています。 クリアが剥がれてしまった所だけでも、塗り直してもらえば、全く、印象が変わるんですが、塗装は、お金がかかるからなあ。

  ところで、車弄りが好きな人であっても、大面積の塗装だけは、自分でやらない方がいいです。 市販スプレーでは、どんなに、クリアを塗り重ねようが、まるで、艶が出ないからです。 ネットを見ていると、それで失敗した人が、かなりの数、いる模様。 元の塗装面と比べると、雲泥の差で、笑ってしまうくらい、違いがあります。

  バンパーの一部に、大きなキズがついた場合、「境目が出来ると、暈しきれないから、バンパーごと、塗り直してしまおう」という考え方に走るのは、大変、大変、よくある事ですが、やって、びっくり! ボディーと比べると、全く艶が出なくて、顔色真っ青になります。 後から塗った塗料は、うすめ液で拭き取る事ができますが、大抵の場合、塗り直す前に、布鑢をかけているので、元には戻せず、バンパーを買い換える事になります。

  屋根や、ボンネットは、もっと悪くて、そもそも、市販スプレーで綺麗に塗れるのは、せいぜい、30センチ四方くらいの面積でして、それ以上、大きな面を塗ろうとすると、必ず、斑になります。 塗装工場で経験を積んでいる人ならいざ知らず、素人ならば、もう、例外がないくらい、みんな、斑。 まだら、斑、真鱈、曼荼羅、なんじゃこりゃ? ってなもんです。 で、みっともなくなって、車を廃車にしてしまうわけだ。 勿体ない。

  だから、自分でやる前に、他の人がしでかした失敗例を、よく調べればいいんですよ。 ネット上でなくても、現物の車を見て回れば、素人塗装の失敗例を、たくさん、見つける事ができます。 ボンネットや、バック・ドアだけ、艶消し黒で塗っている車を見たら、「ああ、塗り直しに失敗して、艶消し黒で、ごまかしたな」と断定して、まず良かろうと思います。  それが見抜けず、流行だと思って、真似している人もいると思いますが・・・。