2021/07/18

新型肺炎あれこれ ⑫

  新型肺炎について、日記ブログに書いた文章を、移植したシリーズ。 とりあえず、今回で、おしまい。 また、溜まったら、出しますが、いつになるか分かりません。




【2021/05/29 土】
  午後2時頃、町内会の組長が、自治会費を集金に来ました。 母が応対したのですが、双方、マスクだったとの事。 それが、正しい姿ですな。 ちなみに、去年の組長は、無マスクだったらしいです。 高齢男性だったから、致し方ないか。 今年の組長は、一世代若い人。

  都会はさておき、地方の郊外なら、外を散歩するのに、無マスクというのは、感心しないながらも、特に、咎め立てされるような事はありませんが、人の家を訪ねる時は、どんな田舎でも、無マスクは、まずいでしょう。 どちらかが感染していて、無マスク同士で会話すれば、もう、確実にうつると考えるべき。 「自分はかかっていない」とか、「大声で喋ったわけではない」とか、「屋外だった」なんて言い訳は、通用しません。 全て、科学的根拠なしと結論が出ている事です。



【2021/05/31 月】
  今朝、新聞と一緒に、銀行引き落とし依頼書が入っていました。 母の布団を取り込んだ後、書き込んで、銀行へ持って行きました。 人多し。 自動機の方は勿論、窓口前の椅子にも、10人くらいいました。 内、一人が、無マスク。 都会なら、ニュース・ネタになりそうですが、地方だと、日常的な光景です。 10人いれば、1人はズボラなので、割合的には、合っています。 ズボラは、マスクなんて、しませんから。

  窓口に依頼書を出して、待っていたら、呼ばれて、新聞社控えの方を戻され、「新聞屋さんに出してください」と言われてしまいました。 どうも、本来、こういう依頼書は、客ではなく、新聞店が銀行へ持って来るもののようです。

  で、また、新聞店に電話をして、取りに来てくれというのも面倒なので、本店の場所を知っていたのを幸い、その足で自転車で出向き、直接、渡して来ました。 来月以降は、引き落とされるとの事。

  店の前で、夕刊の配達前の配達員が、十数人。 店の中、5・6人。 合計20人くらいいて、その内の二人が、顎マスクでした。 「マスク装着を徹底している」といっても、この程度なわけだ。 屋外なら、大丈夫だと思っているんでしょう。 20人中2人という事は、やはり、ズボラ比率に適合していますな。



【2021/06/01 火】
  世界中で、ほぼ唯一、水際作戦に成功していた台湾が、特例で規制を緩くしていた旅客機パイロットに、検疫を突破され、そこから、市中感染を引き起こしたとの事。 毎日、台湾関連のニュースを探しているのですが、ゼロになったという記事を見ないので、まだ、収束していないのでしょう。

  市中感染が広まってから、台湾で行なわれている対策を見ていると、感染対策に失敗した国々が、約一年前にやっていたのと、同じような事をしており、「こんなんで、大丈夫か」と心配せずにはいられません。 単に、一年間遅れただけで、対策失敗国と、全く同じ轍を踏む危険性が、大変、高い。 失敗国の日本に住む人間がこんな事を言うのは、おこがましいとは思うものの・・・。

  衛生担当相の、オードリー・タン氏が、マスク配給策や、水際作戦の成功で持て囃されたように、本当に天才なのか、というか、タン氏の天才を、100パーセント、政策に活かすだけの度量が、台湾の政府にあるのかどうか、注目に値するところです。


  ベトナムでも、市中感染が広まっているそうで、事情は、台湾と似たようなもののようです。 日本のワイド・ショーで、「感染者を、ほぼ、ゼロに抑えて来た所は、感染が広まった時の対処法が分からないので、一度、突破されると、手の施しようがない」というような事を、医学者が言っていましたが、その通りなのでしょう。 「自分の所では、広まらない」と思って来たから、いざ、広まり始めると、どうしていいか、分からないんですな。

  インドも、マレーシアも、同様。 インドは、感染者が減って来たらしいですが、爆発的に広まったせいで、人々の間に、感染に対する恐怖が急激に盛り上がり、他人を避けるようになったからでしょう。 他に理由が考えられません。 ゆめゆめ、「ワクチン接種が進んだから」などと、単純な分析に走らないように。 感染が収まって来たので、規制を緩め始めたらしいですが、緩めれば、また広がります。

  日本でも、最近、認定感染者数が減ってきて、報道番組のキャスター達が、ニコニコ笑って、「減ってきましたねえ!」と喜んでいますが・・・、それが、いかんのよ。 世の中にゃ、遊びに行きたくて、うずうずしている人間が、何割という規模でいるんだわ。 そういう人達に、「感染者が減って来ました」なんて伝えれば、「よしきた! それじゃあ、飲みに繰り出そう!」という行動に繋がらないわけがない。 で、また、感染者が増えるわけだ。

  もう、3回繰り返して、これで、4回目ですが、まだ、この単純なパターンが分からぬか? キャスター諸氏よ、感染者が、ゼロになるまで、「減った」と言うべからず。 しかし、永久にゼロにはなりそうにないですな。


  ワクチン接種が進んでいる国々、つまり、イスラエル、イギリス、アメリカなどですが、おそらく、今後、感染者が下げ止まると思います。 たとえば、一日5万人の感染者が出ていた所で、ワクチン接種が進んだ結果、3ヵ月で、5千人に減れば、その国の政府は、「よし、ワクチンの効果が出てきたぞ。 このペースなら、更に、3ヵ月後には、500人。 6ヵ月後には、50人。 9ヵ月後には、5人。 その後、数日で、ゼロになるはずだ」と、期待するに違いありません。 民主国家で流布している「疫学的知見による対策」という考え方ですな。

  ところが、そうはならないんですわ。 なるわけがない。 必ず、下げ止まります。 アメリカは勿論、イギリスでも、いつまでも、ダラダラと、日本と同程度の感染者が、出続けると思います。 理由は、二つ。 まず、ワクチンの感染予防効果が、100パーセントではないという事。 次に、全員がワクチンを接種するわけではないという事。 

  業を煮やして、接種を義務化しようとする所も出てくるかもしれませんが、何度も書いているように、長期的な安全性が分かっていないので、最悪の場合、国民の大半が死ぬという、カタストロフを現出する恐れがあり、義務化に踏み切れないでしょう。 強権と言われている国でも、義務化はしていません。 拒絶する権利はあります。

  若い人達に一言、忠告を。 その内、接種対象年齢が下がってきて、接種券が送られてくると思いますが、よくよく、くれぐれも、よくよく考えてから、打ってください。 特に、潔癖症で、強力な感染防御をして暮らしている人達は、なるべく、打たないで乗り切っていただきたい。 なぜなら、感染もせず、ワクチンも打たずに乗り切った人達だけが、生き残る可能性があるからです。 万一、ワクチン接種者が死に始めたら、その後の世界は、残された、あなた方に託される事になります。


  そいうえば、中国の広東市で、インド株の感染者が出たとの事。 まず、一万数千人を対象に、PCR検査をかけたところ、陽性者は見つからなかったのですが、それで終わりにせず、範囲を広げて、200万人規模の検査をしたら、30人ほどの陽性者を見つけたらしいです。 大変、興味深い。 なぜ、最初の検査で見つからなかったのに、対象を200万人に増やす事を決めたのか、日本人の感覚・発想では、全く分かりません。 日本だったら、その時点で、30人を取り逃し、市中感染が広まったに違いないです。

  もしかしたら、人間が判断しているのではなく、AIを使っているのかもしれません。 人間が判断したのなら、必ず、反対意見が出るはず。 大規模検査は、お金がかかるのだから、反対するのも、理が通っています。 日本なら、間違いなく、反対意見が勝つでしょう。 しかし、AIの判断結果なら、政治家も官僚も、従うのに吝かではないと思うのです。 AIの判断に反対して、もし、感染拡大してしまったら、責任が取れませんから。


  ところで、中国でも、ワクチン接種は進んでいますが、打っているのは、中国製の、不活化ワクチンと、ウィルス・ベクター・ワクチンだとの事。 不活化ワクチンは、効きは悪いですが、他の病気での実績がありますから、長期的な健康被害は知れています。 ウィルス・ベクター・ワクチンについては、よく分かりませんが、最も、模範的・理想的な感染対策をとっている中国で、mRNAワクチンを打っていないのは、興味深い。

  中国では、mRNAワクチン作っていないから? いやいやいや、作っていなくても、外国から買う事はできるんですよ。 金持ち国ですから、相場の2倍の価格で買う事だって、不可能ではないでしょう。 イスラエルがやったように。 ところが、買ってもいないのです。 これまた、人間の判断ではなく、AIの判断なのでは? 人間だったら、「ファイザーやモデルナのワクチンが良く効く」と聞けば、そちらを打ちたくなるはず。 しかし、AIが、「やめとけ」と言えば、それに従うでしょう。

  万一、mRNAワクチン接種者が、数年後に死に始めたとして、ほぼ、無傷で残るのは、中国と、中国製の不活化ワクチンを打った国だけになるかも知れませんな。 ロシアは、スプートニクVと、その系列のワクチンですが、それは、ウィルス・ベクター・ワクチンだとの事。 ウィルス・ベクター・ワクチンは、mRNAワクチンよりは、実績があると聞きましたが、どの程度の差があるのか、よく分かりません。 世界の行く末がどうなるか、興味深いところです。 それを見届けるまで、私が生きているような気がしませんが。

  日本では、おそらく、今後とも、中国製の不活化ワクチンは出回らないでしょう。 日本製でもいいから、不活化ワクチンが打てれば、先々、ワクチンで死ぬ不安が減るわけですが、日本の製薬会社は、ワクチン開発の実績がないそうで、そちらが、不安ですな。 出たと聞いて、飛びつくと、ほんとに、実験台になってしまいそうです。



【2021/06/03 木】
  東京オリンピック・パラリンピックに関しては、誘致前から反対だったので、勿論・当然、やめた方がいいと思っていますが、それは、建前で、実のところ、どーでもいーと思っています。 やれば、感染者が増えるのは確実ですが、やめても、今より減るわけではないので、「そんなにやりたいなら、好きにしな」という感じですな。

  命がけで反対している方々は、こういう、ちゃらんぽらんな態度に、激怒するかもしれませんが、保守政権が一度、やると決めたら、これから、中止や延期に持ち込むのは、大変、厳しい。 反対し続けていて、結局、開催されてしまうと、胸糞悪くて、飯も喉に通りませんぜ。 中には、適応障害を起こすほど、精神的ダメージを受ける人も出て来るでしょう。 精神科は、忙しくなりそうですな。 よりによって、コロナ禍下に。

  いーから、やらしとけっつーのよ。 といって、反対を取り下げる必要はありません。 放送を見なければいいのです。 開会式も閉会式も、一切、見てはいけません。 それが、無言の意思表示になるのです。 反対していて、開催を強行されてしまったにも拘らず、いざ始まると、大はしゃぎで応援し、次の国政選挙で、相変わらず、与党に入れるという、矛盾が服を着て歩いているような人も出て来るでしょうが、まあ、世の中、そういうものですわな。

  選手や関係者の中から感染者が出てくるのは、間違いないと思いますが、たぶん、主催側は、必死で隠そうとするから、その様子を見て楽しめば宜しい。 隠しきれなくなって、公表する時には、必ず、言うと思います。 「バブル方式で、完璧な対策を取っているのだから、日本国内で感染するわけがない。 この人は、来日する前から、感染していたものと思われる」と。 クルーズ船の時にも、同じような事を言ってましたが、この種の屁理屈が、どこまで、世界に通用するか、見てみたい誘惑が、凄まじい。



【2021/06/25 金】
  昼食中、呼び鈴が鳴ったので、インター・ホンで出たら、以前、出前を取っていた寿司屋の奥さんでした。 思いっきり、鼻出しマスクで、上唇まで出している状態。 ちなみに、私は、今までに、一度も話した事はありません。

「はい」
「○○寿司ですが、お母さん、いらっしゃいますか?」
「何ですか?」
「お母さん、いますか?」

  この時点で、「お前じゃ、話にならん。 母親を出せ」という、私を小馬鹿にしたような口ぶりが、ありあり。 しかし、鼻出しマスクで訪ねて来た相手に、母を会わせるわけには行きません。 少し、きつい言い方で、

「だから、何の用ですか?」

  と訊くと、ふざけた調子で、

「やだ、私ゃ、押し売りじゃないのに」

  などと言うので、カチンと来て、

「あなた、鼻を出してるでしょ」
「えっ、なに?」
「マスクから、鼻を出しているでしょ!」
「ああ・・・」

  慌てて、マスクを上げ、鼻をしまいました。 一応、こちらの言う事をきくだけ、新聞の集金人よりは、マシですが、そもそも、鼻出しマスクで、人の家を訪ねて来る神経が分かりません。 何度も書くようですが、今は、郵便配達でも、宅配便でも、マスクの正しい装着は、当たり前です。 わざわざ、正しく装着している事を、インター・ホンのカメラの前で見せてくれるくらいです。

  この時点で、相手の態度に変化があり、自分が、私から、「招かれざる客」どころの話ではなく、「人の家を訪ねる資格がない人間」と見做されている事が分かった様子。 明らかに、人を見下した口ぶりが消えました。 初めて話す相手なのだから、最初から、礼儀正しくすればいいものを。

  インター・ホンでもいいかと訊くと、いいと言うので、母を呼んだのですが、母がインター・ホンの所に来る前に喋りだし、閉店する事になったから、挨拶回りをしていると言って、帰って行きました。 うちの母は、よそ様には愛想がいいので、もし、無防備に玄関に出て行ったら、鼻出しマスクのまま、ベラベラと、5分くらいは、喋るつもりでいたんじゃないでしょうか。 ぞーっとする。

  それにしても、飲食業のくせに、堂々と、鼻出しマスクで、人の家を訪ねて来るのだから、呆れてしまいます。 大方、店でも、その程度の感覚でやっていたのでしょう。 ぞーーっとする。 閉店の理由は聞きませんでしたが、店主がすでに、高齢なので、必ずしも、感染対策を疎かにしたせいで、客が減ったのが原因とは言い切れません。 だけど、鼻出しマスクで接客していたとしたら、それを嫌って、来なくなる客はいたでしょうな。

  ちなみに、うちでも、客が来なくなっているので、寿司を頼むような事はなくなり、前回、出前をとったのは、去年の3月です。 スーパーの惣菜寿司と比べて、特に、うまいというわけではないから、閉店しても、惜しいという事はなく、まして、困るなどという事はありません。

  この手の輩、新型肺炎なんぞ、遥か遠くで起こっている別世界の出来事だと捉えていて、自分が感染するとは、微塵も考えておらず、自分が感染しないのだから、他人にも感染させるわけがないと、勝手に決め込んでいるのです。 マスクを一応しているのは、世間体に過ぎず、マスクを感染防御に使おうという気など全くないから、平気で、鼻出しマスクで人の家を訪ねるような真似をするのだと思います。

  最悪、死ぬのだという事が、分からないんですかね? 大変、単純で、この上なく、恐れるべき事だと思うのですが。 無マスク、顎マスク、鼻出しマスクで、他人と喋ろうとするのは、その相手を殺そうとするのと変わりがないのだと、肝に銘じるべきでしょう。 わざわざ、言うに及ばず、殺人罪にならなければ、人を殺していいってもんじゃないのだぜ。

  頭痛がするのは、こういう輩の方が、むしろ、多数派だという事です。 結局、神経を尖らせて、こういう無神経な連中から、自分や家族を守るしかないのでしょう。 家にいながらにして、命を守る為に、闘わなければならないとは、生き難い世の中になったものです。



【2021/06/28 月】
  午後、母自で、出かけました。 近所の銀行で記帳。 引き落としに変更した新聞代は、ちゃんと、引かれていました。 これで、もう、集金人に怯える事はありません。 領収書が来ないのは、何か、変ですが。




  今回は、ここまで。

  無マスク新聞集金人と、鼻出しマスク寿司屋の奥さんには、参りました。 恐ろしいやら、腹が立つやら。 真面目な話、もし、これが都会で起きた事だったら、どちらも、こじれようによれば、ニュース・ネタになるような事です。 地方在住者の感染防御意識が、いかに低いかを、典型的に露呈した例ではないでしょうか。 「コロナなんて、自分にゃ関係ない」と思ってるんだわ。

  地方で、認定感染者数が少ないのは、流行していないからではなく、流行を押さえ込んでいるからでも全くなく、調査・検査を充分にしていないからであって、隠れ感染者が、どれだけいるか、分かったもんじゃありません。

  「それなら、死者がもっと出ているはず」と思うかも知れませんが、そもそも、地方では、生前に検査を受けていた場合を除き、新型肺炎で死んでも、死後に検査しませんから、他の肺炎として処理され、数字に出て来ません。 新型肺炎の死者が、どれだけいるか、知りようがないのです。

  「地方は、都会より、安全だろう」と思って、観光に来る人もいるわけですが、とーんでもない! 都会の方が、マスク装着率が高い分、遥かに安全だと思います。 都会から、地方にやって来た人は、その辺を歩いたり、自転車に乗ったりしている、地元の人間を観察してみれば宜しい。 無マスク、顎マスク、鼻出しマスクが、背筋が凍るほど、多いから。

  飲食店も、料理を作る側なのに、無マスク、顎マスク、鼻出しマスクでやっている割合が、都会より、ずっと多いと思います。 厨房が客席から見えない店では、マスクなんか、全くしていない所も多い事でしょう。 バンバン、唾を飛ばしながら、指示を出したり、返事をしたりして、調理しているわけだ。 たとえ、マスクをしていても、マスクを摘んで持ち上げたその指で、食材に触っているといった光景は、容易に想像できるところ。

  昔ながらのやり方を変えられない、もしくは、変える気がない、老舗は、特に危なそうですが、チェーン店などでも、ルールを無視している人間は多いでしょうな。 上司から指摘された時だけ、マスクを上げ、上司がいなくなると、すぐ、顎に下ろすという、たちの悪い馬鹿も、強ち少数派とは思えません。