2008/03/23

漁師のイメージ

  今週も六日出勤だったのですが、その六日目が、またぞろ残業二時間だった為、疲労困憊し、とてもコラムどころではありません。 大体、ブログの更新などというものは、心身ともにゆとりがある時に、楽しむ事を目的として行なうものであって、艱難辛苦を乗り越えてノルマを果たすようなものではありますまい。 山中鹿之助かよ、私は。 というわけで、パスしたいのは山々ですが、先々先週も書いたように、一度パス癖がついてしまうと、雪崩を打つようにパスの嵐になってしまいそうなので、形ばかり一文ものす事にします。

  前置きはさておき、減った減った、減りましたよ! 何が減ったかって? 閲覧者数が減ったのです! 約三分の一に減りました。 前々回、「今年に入ってから閲覧者が増えて気味が悪い」と言って、増加分の大半を占めると思われる三無能どもを徹底的に扱き下ろしたんですが、それが覿面に効きました。 その時、閲覧者中の三無能の割合を六割と書きましたが、三分の二がいなくなったわけですから、ほぼ的中していた事になります。 普通、推測が当たると嬉しいものですが、こういう場合、ただただ不気味なだけですな。 まったく、ろくでもない。

  よし、これで清々したから、心置きなく、テケトーな事を書き捲る事にしましょう。 もっとも、疲れているので、テーマを考えるのが面倒臭い。 ここは一つ、時事ネタで乗り切る事にします。


≪イージス艦・漁船衝突事件≫

  マスコミも世間一般も、明らかに、漁船側の肩を持ちすぎです。 私は自衛隊なんぞ反吐が出るほど嫌いですが、それとこれとは話が別で、この事件は双方に過失があると見るのが当然でしょう。 イージス艦側が漁船に気付くのが遅れた、回避を怠ったと、責められているわけですが、では、漁船側はあのばかでかいイージス艦に気付かなかったのか? 回避できなかったのか? と言われれば、返す言葉が無いでしょうに。

  船の場合、経験者が少ないので、車に置き換えて考えてみましょう。 道路ではなく、大きな駐車場のような場所で、自分が乗用車に乗っていて、前方から大型トレーラーが来たとします。 このままで行けばぶつかる。 さあ、どうします? 小型車の自分が積極的に避けますか? それとも、大型トレーラーが避けてくれる事を期待しますか? 大型トレーラーが小型車よりも動きが緩慢である事は、物理的直感で分かるはずです。 普通、小さい方が避けますよね。 でかい方が避けてくれるのを呑気に待っていられません。 漁船とイージス艦でも同じ事です。

  今回、イージス艦が直進しているのに対し、漁船はイージス艦の進路に入ってくるような形で右に舵を切っているわけですが、自分から見て左側へイージス艦が避けてくれる事を期待していたとは到底思えません。 相手が大き過ぎて簡単に向きを変えられない事は分かっているはずですし、距離も近すぎるからです。 となれば、考えられる可能性は一つしかありません。 漁船側がイージス艦に気付くのが遅れ、気付いた途端に反射的に右へ舵を切ったが、避けるどころか、却ってイージス艦の進路に飛び込んでしまったと見るべきです。 どちらに回避義務があったかなどと、法律上の問題を云々するのは、真相究明とは次元の違う話です。 その場を支配していたのは、法律ではなく、人間の直感や反射、パニック心理なのですから。

  一方、イージス艦側ですが、早い段階で漁船の群に気付いていたのに、回避も停船もしなかったわけですが、これも本当の理由は簡単に想像できます。 漁船側が避けると思っていたのでしょう。 普通そう考えますわな。 実際、他の漁船は避けていますし。 まさか、寸前になって進路に突っ込んでくる漁船があろうとは、お釈迦様でも気がつくまいて。 だからねえ、双方の過失で起こった事故なんですよ。 イージス艦側は、積極的に回避しなかったのが悪かった。 漁船側はイージス艦に気付くのが遅れたのが悪かった。 海難審判の場では、防衛省側も言う事は言った方がいいです。 100%の責任にはならないはずです。

  イージス艦の艦長が事故当時寝ていた件や、当直の引継ぎが疎かだった件、そして、海上保安庁の捜査が始まる前に防衛相が当直士官に事情聴取をしていた件について、「なんて、いい加減なんだ!」とマスコミが鬼の首でも取ったかのように批判していますが、なに言ってやがる。 お前らだって、仕事でしょっちゅう、いい加減な事してるだろうが。 外国はいざ知らず、この日本に住んでいる人間で、いい加減でない奴など、一人でもいるのか? じゃあ聞くが、お前がイージス艦の当直士官だったとしたら、絶対に事故を起さなかった自信があるか? 私はありません。 だから、大きな事も言いません。 そういう緩い社会なんだよ、今の日本は。 それが原因で重大事故も起こる反面、そのおかげで気楽に暮らしていられるわけです。


  ところで、遺体の捜索の仕方ですが、深海潜水艇まで使うかね? どこかに閉じ込められているとかで、生存している事が分かっているのなら、人命救助の為に使える手段は全部使うというのは分かります。 しかし、事故発生から既に時間がたっていて、もはや、救助の為というより、遺体収容の為に捜索しているわけですから、深海潜水艇はお門違いでしょう。 母船ごと現場海域に釘付けですから、一日に何千万円消えているか分かりません。 ああいう機械の使用料というのは目玉が飛び出るほど高いんですよ。

 「金の問題じゃない」と思っている人達に訊きたいんですが、じゃあ、これが自衛艦ではなく、普通の貨物船が起こした事故だったら、「金の問題じゃない」といって、深海潜水艇を持って来ましたかね? ありえないでしょ、そんな事。 今回の捜索費用がどこから出るかといえば、最終的には税金から出ます。 防衛相やイージス艦の乗組員が自腹で払うわけじゃありません。 そいつら、せいぜい、辞任や降格を喰らうだけで、金は一円も払やしません。 全部、国民の税金で賄うのです。 一体、誰の判断で、誰の責任で、深海潜水艇なんか頼んだんですかね?

  また、マスコミを始めとして、誰もおかしいと言い出さない所がおかしい。 物事には、必ず限度というものがあって、遺体の捜索に深海潜水艇を使うのは、明らかにその限度を超えているんですが、それに気付かないか、不謹慎だと思われるのが怖くて言い出せないのでしょう。 どうしょもないね、まったく。 それで、見つからなきゃ、永久に捜索を続ける気かね? 打ち切りの決定は誰がするのよ? みんな、怖くて言い出せないんでしょうが。 どうすんのさ?


  今回の件に絡んで、漁船側を擁護する勢いが余って、漁民を天使の如く美化する風潮まで出現したのには呆れました。 「板子一枚下は地獄だが、国民の食卓へ新鮮な魚介類をお届けする為に、命懸けで頑張っている」のだそうです。 アホ抜かせ。 よくそんな原始的なセリフが出て来るな。 聞いている方が赤面するぞ。 まるで、善意で漁業をやっているかのような言い草ですが、とんでもない! 金を稼ぐ為にやっているに決まっているではありませんか! 人間社会は分業が基本である事は、ギリシャ文明の昔から常識になっているはずですが、日本の漁民だけは、それ以前の段階で止まっているらしいですな。 恩着せがましい! いやらしい!

  何も、「命懸け」で獲って来てくれなくてもいいよ。 ああ、そんなに危ないのなら、今すぐにやめてくれ。 別に魚食わなくても死にはしないから。 私、子供の頃から思っているんですが、魚が食卓に上ると、魚に気の毒で仕方ありません。 魚の身なんて御飯の味付け程度にしかついていないのに、たったそれだけの量を食べるために、命を一つ殺しているのです。 人が生きる為に動物の殺生が避けられないとしても、魚の殺生はあまりにも効率が悪すぎます。 わざわざ魚を殺すくらいなら、豆腐でも食った方がなんぼかうまい。

  それに、ただ獲ってくるだけの漁民というのは、到底尊敬に値するような職業ではありません。 養殖業者に関しては、大変高度な技術を必要としますし、生態系への悪影響も少ないですから、その努力には敬意を抱いていますが、収奪漁民のイメージはまったく逆です。 獲れるだけ獲り尽して魚を根絶やしにする、領海侵犯はする、宇宙ロケットの打ち上げは邪魔する、漁業権だ、補償金だと、二言目には金、金、金。 ろくな印象がありません。

  今回、漁船側の擁護に必死になっていた人達、一回でも漁師と話をした事があるのかな? あんた方が想像しているような、弱者でもなければ、善人でもありません。 はっきり言って、最もマヌケな漁師でも、あなた方の誰よりも、心身ともに強靭で、尚且つ、こすっからいです。