2008/08/10

続々・増えるリコーダー

去年(2007年)の暮から、しばらく買うのを控えていたんですが、5月初旬にダイソーに行ったら、新しいタイプのリコーダーが入っているのを見つけてしまい、また蒐集癖がぶり返して来ました。 費用的に蚊に刺されたほどの痛みも無い為に、ついつい買ってしまったのです。 一本買ったら、もう駄目で、禁じ手にしていた≪色違い≫にまで手を出してしまいました。 やばいっすねえ。 いや、他人事みたいに言っている場合ではなく、やばいっすよ。 こんな買い方は。

ダイソー クリアカラー 青
ダイソー クリアカラー 赤
ダイソー クリアカラー 黄
マックストーン TR-302T 青

  ダイソーの三本は当然、105円で、マックストーンだけ、525円です。 これだけ買っても、840円に過ぎず、国内メーカーの最廉価タイプ一本分の値段にもなりません。 廉価リコーダーのコレクションが、いかに吝嗇家に向いているかが分かろうと言うもの。


≪ダイソー クリアカラー 青≫
 105円 台湾製 ジャーマン式 掃除棒・運指表付き

  この春から売り場に並んだ、ダイソーの新型リコーダーです。 金型は以前の≪ラメ入りスケルトン≫と同じながら、色が半透明になっています。 青の透け具合があまりにも美しいので、衝動買いしてしまいました。 吹いてみた所、音色はラメスケと変わりませんでした。


  頭部管。 こんな写真では伝えきれませんが、これが生半可でなく美しいんですわ。 「本当に百円か?」を何回言わされることか。 音色はまずまず。 音程も、最低音から、高いレまでなら、問題なく出ます。 レ#になると、急に出難くなり、息を強くしないと引き出せません。 それ以上の音は当然出ません。 即ち、曲を選ぶ笛という事になりますな。


≪ダイソー クリアカラー 赤≫
 105円 台湾製 ジャーマン式 掃除棒・運指表付き

  色違いの赤です。 厳密に言えば、ピンクですが、まあ、赤でいいでしょう。 ラメスケの時は、赤はあまりいい色でなく、買わなかったんですが、こちらは大変美しかったので、色違いも買ってしまいました。


  頭部管。 スケルトンと違って、半透明なので、ボディーの艶が違います。 この、作りたての飴のような輝きがこたえられません。


≪ダイソー クリアカラー 黄≫
 105円 台湾製 ジャーマン式 掃除棒・運指表付き

  最初に青を買った後、ムラムラと他の二色も欲しくなり、次の週末を待って、赤と黄色を一遍に買いました。 一度に一本しか使えない物を、一度に二本買うと、何となく罪を犯しているような後ろめたさを感じるのはなぜでしょう?


   この艶が・・・以下略。 とても百円とは・・・以下略。 さすがに三本目となると、もう書く事がありません。 色違いを揃えると、蒐集家的には楽しいんですが、批評家的には苦しくなるものですな。


  ≪ダイソー・クリアカラー≫のケース。 色違い三本とも、ケースは同じ物でした。 ビニール製でホック留め。 ケース自体は、ラメスケと同じ物です。 中のラベル兼簡易運指表もほぼ同じですが、名称に、(ラメ入り)の文字はありません。 少々見難いですが、中に短めの掃除棒が入っています。 この長さでは、奥まで届きませんが、たぶん、「掃除する時には、笛を三分割せよ」という事なんでしょう。 ラメスケの時には、無かった付属品です。 こんなものは要らないんですがねえ。 



≪マックストーン TR-302T 青≫
 525円 台湾製 ジャーマン式 掃除棒・運指表付き

  前々から、ネット検索すると引っ掛かるリコーダーだったんですが、正体不明で手を出し兼ねていました。 それが、たまたま楽器店に置いてあるのを見つけ、試しに手に取ってみると、スケルトンとは思えないほどの手応えある重さ。 「これは絶対いい音が出る!」と直感し、買って来ました。 吹いてみると、思った通りの澄んだ音色。 台湾製で、500円ですが、千円以上の国内メーカー品と比べても、遜色ありません。 


  頭部管。 ネットで買える同型の笛には、≪Maxtone≫のロゴが入ったものと、入っていないものの二種類があります。 このロゴがなかなか、かっこいいです。 ラメ無しスケルトンで、透過度が高いので、水洗いした後、中の水滴を完全に拭き取らないと、カルキが残って白い跡がつく事があります。


  ≪マックストーン TR-302T 青≫のケース。 ビニール製で、ホック開閉式。 500円ですから、まあこのくらいでしょう。 引っ掛け穴が、開閉部と違う方についているのは、珍しい作りです。 運指表は大きいですが、裏の取扱説明書が英文です。 国際市場に出回っているのでしょう。 掃除棒がついています。 だから、いらんっつーのに!



  ≪マックストーン TR-302T≫ですが、「指穴が直線上に並んでいないところが、何かに似ているなあ・・・・」と思っていたら、≪ヤマハ YRS-28BⅢ≫と、ほぼ同じ金型で作られていました。 これはびっくり。 ジャーマン式とバロック式の違いがあるので、全く同じではありませんが、≪ヤマハ YRS-28BⅢ≫のジャーマン式タイプである≪ヤマハ YRS-27Ⅲ≫とは、たぶん完全に一致すると思います。

  以前、≪続・増えるリコーダー≫で書きましたが、≪ヤマハ YRS-28BⅢ≫には、ファ以下とソ以上で、音色が極端に変わる癖があり、あまり良い笛とは言えませんでした。 その点、≪マックストーン TR-302T≫の音色は、音の高さに関係なく、一定で、安定した演奏が出来ます。

  どちらかがどちらかの相手先ブランド商品なのか、実は第三のメーカーが両社に供給しているのか、はたまたコピー商品の類か、いずれにせよ、音色の安定性からも、半額で買える点からも、≪マックストーン TR-302T≫の方がお得ですな。 もっとも、スケルトンは学校で採用されないので、販売量はヤマハの方が圧倒的に多いと思いますが。

  ちなみに、≪マックストーン TR-302T≫には、青の他に、五色も色違いがあります。 全部揃えるべきか否か、懊悩中。 音色は同じに決まっているので、馬鹿馬鹿しいとは思うのですが、そこが蒐集癖の厄介な所でして、「全部買っても、どうせ、大した値段じゃない」と思うと、何回諦めようとしても、繰り返し購入衝動が襲ってくるのです。 うーぬ、病気だのう。