2011/07/24

地デジ前夜災

  いよいよ、恐怖と迷惑の塊、地デジ化が迫って来ました。 いや、これを書いているのは、7月22日の金曜日なので、更新する時には、もう、地デジ化当日になっているわけですが。

  うちの場合、ケーブル・テレビを入れているので、デジアナ変換で、まだ3、4年は、そのまま見られる事が分かっており、余裕ぶっこいておったのですが、先週になって届いたケーブル会社からの通知を読んでビックリ。 どうも、デジアナ変換だと、見られるチャンネルが、今までの半分くらいになってしまうようなのです。 おいおい、そういう重大な話は、もっと早く伝えてくれなきゃ・・・。

  特に、深夜アニメをよく見る私としては、東京キー局の5つのチャンネルが見られなくなるのは痛いです。 デジアナ変換では見られず、地デジ対応機があれば、当座は見られるものの、移行期間の措置なので、3年後には、完全に見られなくなるとの事。 つまり、3年経つと、地方で東京キー局を見る方法は無くなるわけですな。

  今まで、ケーブル会社と、キー局が話し合いをして来たらしいのですが、結局、決裂した模様。 大丈夫なんですかね、ケーブル会社は? 極端な言い方をさせていただくと、キー局を見たいがために、ケーブルを入れているのであって、逆に言えば、キー局が見れないのなら、ケーブルを入れる意味が無いという気が濃厚にするのですが、契約解消者が続出するという危機感は無いんでしょうか。

  キー局もキー局で、どうして、有料配信すら拒むのか、皆目解せません。 損をするわけではないのですから、視聴者は多いほどいいと思うのですが。 「地方局でも、同じ番組を放送しているから」とか何とか言っているそうですが、なに、いい加減なこと言ってんですか! 同じじゃないですよ! 同じだったら、最初から、ケーブルなんて入れませんよ。 深夜アニメなんか、地方局では、ほとんどやってませんぜ。

  という事で、私個人の問題としては、キー局を3年間見るために、地デジ対応機を買うか買わぬかで、悩む事になります。 自室で見る事に拘らないのなら、居間のテレビに、地デジ対応のセット・トップ・ボックスが付いているので、そこで見れるには見れるんですが、録画などは、かなり面倒になります。 チューナーだけなら、3千円台から売っているので、買ってしまうべきか・・・。


  と、↑ここまで書いて、ちょっと一服しようかと、居間へ下りたら、えらい事が起きてしまいました。 居間のテレビで使っていたビデオ・デッキが、壊れたのです。 壊したのは、私。 いや、ただ、再生ボタンを押しただけなのですが、いきなり、映像がビラビラになり、テープも取り出せなくなってしまったのです。 1時間ばかり掛けて、電源を繋ぎ直したり、カバーを外したり、さんざん弄り回しましたが、復帰の望み無く、泣く泣く、廃棄を決めました。 地デジ化寸前になって、なんたる事でしょう。

  専ら、母が使っていたビデオなので、そのままにはしておけず、すぐに、代わりの録画機を買いに行きました。 修理など、最初から、考慮の外。 このビデオは、近所の電気屋で買ったものですが、とっくに保証期間は切れていますから、新品を買うより、修理代の方が高くなってしまう恐れなきにしもあらず。 それより何より、今時、ビデオ・デッキを修理に出すというのは、何とも、時代錯誤の感が否めなかったのです。 リサイクル・ショップに行けば、ガラクタ同然に山積みされているのですから。

  で、大急ぎで家電量販店に行き、代わりに買って来たのは、昨年の9月、岩手へ行く寸前に、父に頼まれて買った、ブルーレイ・レコーダー、≪シャープ アクオス≫の後継機です。 Wチューナー、320GB、アナログ・チューナー付。 スペックは、父のとほぼ同じですが、まだ一年も経っていないのに、すでに2回、モデル・チェンジしていました。

  特に変わっていたのは、D端子とS端子が無くなっていた事。 HDMI端子と、最も原始的な、映像・音声端子だけついています。 店員に質問すると、「最近のテレビはみんな、HDMI端子が付いているから」との返答。 うちの居間のテレビは、ブラウン管・アナログなので、そんな物は付いていないのですが、まあ、映像・音声端子があれば、接続はできるわけだから、問題ありません。 母も私も、ハイビジョン画質なんて、全く拘りがありませんから。

  もう一つ、変わっていたのは、リモコンの、≪アナログ≫ボタンが、表面ではなく、開閉蓋の中に移っていた事です。 地デジ化すれば使わなくなるから、優先度を落としたんでしょうが、うちのように、ケーブルで、デジアナ変換される場合、まだアナログを見る事があるわけでして、ちと、余計な事をしてくれたという感じです。

  値札の価格は、57000円くらいでしたが、ポイントをその場割引にしてもらったり、持っていたポイントを使ったりした結果、50600円くらいになりました。 その内、私が1万円出しました。 壊した詫びというわけではなく、 岩手応援で、浮かしたお金を、家族に還元したもの。 2月に、父の部屋に液晶テレビを買った時、1万円出していたので、バランスを取るために、母にも1万出したというわけ。

  昼過ぎから買いに行って、夕飯前までに設置。 忙しいったらありゃしない。 配線は簡単ですが、アナログのチャンネル設定を、個別にやらなければならないのが厄介。 あと二日で見れなくなるチャンネルまで設定していると、何だか、虚しくなります。 つくづく、壊れるタイミングが悪いのう。

  夕食後から、母に使い方の説明。 父の時と同じで、説明している私にしてからが、説明書を読みながら喋っているのですから、怪しいものですが・・・。 最も基本的な事だけ伝えて、一応、録画はできるようになりました。 思うのですが、デジタル録画機のいいところは、再生が容易な点だけですな。 番組表予約は、文字が小さ過ぎるし、日時予約にGコードが使えないのは、実に不便。

  そういえば、Gコードが世に出て来た時には、「世紀の大発明!」とか言われて、発明者が、アメリカ大統領に賞賛されたりしていましたが、デジタル番組表の時代になって、完全に過去の遺物と化した感があります。 まだ、新聞にコードが載っているのが不思議なくらい。

  もっとも、デジタル番組表の字が小さ過ぎるのは、重大な問題点なので、「Gコードの方が良かった」という人も多くいる事でしょう。 32型なら、何とか見れますが、26型以下だと、もう、くちゃくちゃ。 番組表だけでなく、操作用の文字も小さい。 字が潰れてしまって、≪表録画≫と、≪裏録画≫の区別がつかないから困ります。 これを年寄りに使えというのは、無理難題を通り越して、拷問に近いですな。

  説明書は三冊もあり、合わせると、350ページくらいありますが、たかが録画機を使うのに、そんなに説明が要るというのが、もう、不条理以外の何ものでもありません。 使わない機能が多過ぎるんですよ。 これも、ガラパゴス化の一端か。 「老人家庭の地デジ難民化」を心配するのなら、まず、この非常識な多機能を改善すべきですな。

  ちょっと脱線しますが、薄型テレビも、安くなりましたねえ。 2月に買った父のテレビは、LED液晶の32型で、5万円でした。 メーカーが悲鳴を上げるほど、急激に値崩れしているのだとか。 恐らく、地デジ化後は、もっと安くなるでしょう。 それを思うと、10年前に、プラズマ・テレビを、150万円くらい出して買っていた人達は、目が点&額に縦線でしょうなあ。 だから、言ったじゃん。 待てば待つほど、安くなるって。


  さて、これで、降って湧いた災難は処置できたわけですが、私の部屋の問題はまだ残っています。 とりあえず、24日を待ち、デジアナ変換で見られるチャンネルを確認して、あまり少ないようなら、地デジ対応機の購入を検討せざるを得ますまい。 3年間限定とはいえ、キー局が見れるのと見れないのとでは、大違いですけんのう。

  ただ、部屋の中に電気製品を、これ以上増やしたくないという意向も強いのが、悩ましいところです。 今回のビデオ・デッキも正にそれですが、機械というのは、問題なく動いている間はいいのですが、いざ壊れると、精神的ショックが非常に大きい。 ≪ペット・ロス≫ならぬ、≪マシン・ロス≫という病気も成立するのではありますまいか。 なるべくなら、そういう思いはしたくないのです。

  キー局で見たいのが、深夜アニメだけなら、居間の録画機で録って、母がいない時に見るという事もできますから、そのパターンで、しばらく様子を見るという手もあります。 保存したい番組があったら、DVDに写せば、プレーヤーなら自分の部屋にあるので、いつでも見られます。 これも、一つの対策か。

  いずれにせよ、地デジ化した後でなければ、はっきりした方向性は決められませんな。