2016/06/05

錆との戦い⑯ 【番外編】

  軽快車三台のレストアは、前回の記事で終わったわけですが、錆との戦いには、その後、一週間ばかり、延長戦がありました。 「家の北側の軒下に置いて、カバーをかけてある折自は、ほとんど錆びていないのに、カー・ポートの下に置いている軽快車三台は、なぜ錆びるのか?」と考えると、「雨に濡れているから」としか思えません。 そこを解決しなければ、どんなに綺麗にレストアしても、また、すぐに錆びてしまいます。

  で、カー・ポートをじっくり観察したところ、西側の隣家との境のブロック塀と、カー・ポートの屋根との間に20センチくらいの隙間があり、そこから、雨が吹き込んでいるに違いないと思われました。 他に、南側は、カー・ポートの屋根が、自転車置場から、1メートルくらいしか張り出してなくて、南風の日には、斜めに吹き込んだ雨が自転車にかかってしまうと思われました。

  北側は、カー・ポートの屋根の長さに、充分なゆとりがあるから、問題なし。 東側は、家の壁が塞いでいるので、これも、大丈夫。 つまり、西側と南側だけ塞げばいいわけだ。 ちなみに、「一台ごとに、カバーをかける」というのは、使い易さを損なってしまうので、却下。 「サイクル・ハウスを買って入れる」というのは、使い易さ的にも、庭の敷地のレイアウト的にも、問題外です。

  そりゃあ、屋内に入れれば、風雨対策は完璧ですが、自転車というのは、乗りたい時に、すぐに乗れるようになっていなければ、乗るのが億劫になってしまうものでして、優先順位としては、錆対策よりも、そちらの方が上になります。 私一人ならともかく、別段、自転車に興味がない両親の利便を考えると、尚の事です。




≪2016/02/23 (火)≫
  自転車そのものではありませんが、少しでも、錆びて来るのを遅らせる為に、自転車置場になっているカー・ポートに雨が吹き込まないよう、隙間を塞ぐビニール・カバーを作り始めました。 農業用ビニールが、幅2メートル、長さ50センチで、130円。 カー・ポートにとめる為の、クリップが、18個入りで、108円。 家にあった、細いパイプを骨にするので、それ以上のお金はかかりません。 明日には、完成、設置できる見込み。



≪2016/02/24 (水)≫
  今日は、寒かったです。 父に頼んで、散髪。 ますます寒くなり、ほとんど、寝ていました。 自転車置場の雨よけは、固定する為のクリップに塗った錆どめが乾かず、設置は明日に繰り延べました。



≪2016/02/25 (木)≫
  文具クリップの塗装が、大体、乾いたので、カー・ポートの隙間を塞ぐビニールを取り付けました。 総計238円で作ったので、安っぽいですが、どうせ、往来からは離れているから、しげしげ見る人もおらんでしょう。 ビニールを押さえる為のクリップですが、持ち手の部分が外せる事に気づいて、全部外してしまいました。 もち手がなければ、それが文具クリップだとは、誰も気づかないはず。

  これで、自転車置場の西側は、塞がりました。 次に、南側から吹き込む風雨を防ぐ為に、よしずを買って来ようと思い、今日一日、旧母自で、ホーム・センターや100円ショップを何軒か回ったのですが、発見できませんでした。 疲れた・・・。

  どうやら、夏場だけ売る、季節商品のようです。 ネットなら買えますが、最安でも、600円台。 当座、何か他の物で代用して、夏を待った方が、利口なようです。



≪2016/02/26 (金)≫
  自転車置場の、南側の風雨避けですが、よしずは諦め、家にあった、プラ波板で代用しました。 元々は、父が作ったアロエ温室の扉だったものですが、アロエが育ち過ぎて、扉が締まらなくなり、もはや不要なので、再利用しても、文句は出ません。

  カー・ポートの下に、潜り戸が付いている仕切り格子があるのですが、そこに紐で吊り下げる格好にして、風が強い日には外せるようにしました。 「それでは、雨避けにならんではないか」と思うでしょうが、風が強くて、雨も降っている場合、自転車をプレハブと物置に非難させて、凌ぐつもりでいます。 少々、面倒臭いですが、また、錆取りをするよりは、ずっと楽だと踏んでいます。



≪2016/02/27 (土)≫
  今日は、自転車関係の事は何もせず、部屋掃除や、亀の水換え、犬の墓参など、極普通の週末を過ごしました。

  午後になってから、そこそこ、風が出て来たのですが、カー・ポートに吊るした、風雨対策のビニールは、結構、パタパタ踊っています。 すぐに、破れてしまいそうな感じ。 うーむ、こりゃ、しっかりした枠をつくらなきゃ、駄目かな。 風の力を甘く見ていました。



≪2016/02/28 (日)≫
  カー・ポートの風雨対策のビニールですが、しっかりした枠を作るのが、コスト的にも手間的にも、どうしても、気が乗らないので、今のまま使う事にし、風でバタついたり、捲れ上がって、隣の方へ行ってしまわないように、紐で下に引っ張って、煉瓦に結んで押さえる事にしました。

  文章だけだと、私が作った風雨対策ビニールが、どんなものか伝わらないと思いますが、幅広の掛け軸のような物だと思ってもらえればいいです。 掛け軸でも、下軸の両端に錘を吊るしますが、その代わりに、紐と煉瓦を使ったという格好。 押さえた結果、かなりの風の日でも、このままで乗り切れるのではないかと思えるほど、丈夫になりました。 さすがに、台風が来ると分かっている場合、巻き上げて、縛っておいた方がいいと思いますが。

  ビニールに穴を開けて、紐を通したのですが、そこからビニールが破れてしまわないように、ハトメで補強しました。 このハトメは、ハトメ・パンチとセットで、高校の頃に買った物。 33・4年間、使わずに、押入れにしまってあったのですが、入れてある箱を変えなかったせいで、割と簡単に見つける事ができました。 ハトメは、今でも、そんなに珍しいものではないですけど、自分で使う事は、滅多にないんですなあ。 ちなみに、ハトメを漢字で書くと、「鳩目」。 鳩の目に似ているからでしょう。



≪2016/02/29 (月)≫
  夜来の雨が朝には上がりました。 カー・ポートのビニール掛け軸は、ちゃんと仕事をしていて、水滴がいっぱいついていました。 今までは、それが全部吹き込んでいたわけで、道理で、自転車も錆びるわけです。 つまり、なんだ、カー・ポートというのは、よほど静かに降る雨でもない限り、まるで雨避けにはならないわけだ。

  ドス曇りの中、バイクを出して、銀行へ。 それは、1時間もかかりませんでしたけど。

  昼頃には、また降り始め、2時過ぎまで、結構には吹き付けました。 その最中に、カー・ポートを見に行ったら、南側と南西側はブロックできているものの、無防備な北西側から吹き込んで、一番北側に置いてある母自に、水滴がついていました。 うぬぬぬぬ、ビニール掛け軸をもう一つ作って、北西側まで延長しなければ駄目なのか。 なかなか、終わらんのう。



≪2016/03/01 (火)≫
  今日は、一日かけて、カー・ポートの隙間塞ぎに着けたビニール掛け軸を延長していました。 ほぼ同じ物を、もう一つ作り、幅2メートルの内、50センチを、先に作った方と重ねて、全幅を、2メートルから、3.5メートルに広げた次第。 経費、ビニール代、130円。 もう、これで完成でしょう。 というか、これでまだ、雨がかかったとしても、もう、やれる事がありません。




  日記は、以上です。 次に、写真を出しますが、例によって、説明文の内容に、日記と重複している部分があるのは、ブログ間の移植の都合なので、御容赦あれ。


≪写真上≫
  カー・ポートの下の、自転車置き場です。 西側は、カー・ポートの屋根と、ブロック塀の間に、隙間があります。 南側は、仕切り格子しかないので、横殴りの風雨には、ほぼ、無防備。

≪写真下左≫
  カー・ポートと、ブロック塀の隙間は、ビニールで塞ぐ事にしました。 写真は、100円ショップのセリアで買って来た、文房具のダブル・クリップ、18個入り。 これで、ビニールの上の端を、カー・ポートの雨樋に挟んで固定する算段です。

≪写真下右≫
  これは、ホーム・センターで、切り売りしていたのを買って来た、農業用のビニールです。 幅は、2メートルあります。 長さ1メートルにつき、260円の物を、50センチで、130円。 切り売り商品のラベルは、昔は、売り場で計算して、値段まで書き込んでいましたが、今は、商品ごとにバー・コードが入ったラベルが用意されていて、売り場では、「0.5」と書き込むだけ。 後は、レジで計算します。




  まず、ビニールの上下に、家にあった園芸用のパイプを着けて、掛け軸状の物を作りました。 次に、上の軸を、カー・ポートの雨樋の中に入れて、クリップで固定し、ブロック塀の内側に垂らしました。

≪写真1≫
  家の敷地内から見たところ。 ビニールだと、風でバタつくわけですが、真ん中辺りを、仕切り格子で押さえてあります。

≪写真2≫
  隣の敷地から見たところ。 カー・ポートの雨樋は、こちら側にあります。 ちなみに、隣は、賃貸マンションの駐車場でして、入って行っても、短時間なら、何も言われません。

≪写真3左上≫
  雨樋に、上の軸を入れ、ビニールを文具用のダブル・クリップで挟んで、留めてあります。 ダブル・クリップは、錆びないように、カラーサビ黒で、塗りました。 取っ手の部分は、必要ないので、外してしまいました。

≪写真3左下≫
  ビニール掛け軸の、下の軸に紐を結び、ハーフのレンガを重石にして、下方向へ引っ張ってあります。 これも、バタつき対策です。

≪写真3右≫
  仕切り格子で、ビニールを押さえてある部分。 バタつかないように、木片で隙間を塞ぎ、ビニールが材木とこすれて、破れないように、食品トレイを切って、挟んであります。 貧乏臭い処置ですが、この辺りは、カー・ポートの柱の陰になって、往来からは見えないので、問題なし。

  最初、幅2メートルのビニール掛け軸を一つ設置したんですが、その後、西側からの雨を完全に防ぐには、幅が足りない事が分かりました。 ほぼ同じ物を、もう一つ作り、50センチ重ねて、全幅を、3.5メートルにして、現在に至ります。 今回出した写真は、拡幅前の様子ですが、まあ、拡幅後も、似たようなものです。




  これは、仕切り格子がある南側です。 プラスチックの波板を、二枚、吊り下げて、塞ぎました。 この波板は、元々は、父が作ったアロエ温室の扉だったんですが、アロエが育ち過ぎて、扉が閉まらなくなり、とっくに外されて、しまわれていたのを、引っ張り出して来たものです。

  紐で、上から吊ってあり、取り外す事ができます。 天気予報に気をつけていて、風速が高くなるようなら、予め外しておこうと思っていたんですが、どの程度の風速まで耐えられるか、様子見している内に、風速9メートルの日が来てしまい、巻き上がって、かなり破損してしまいました。 今後は、風速6メートルを超えるようなら、外しておこうと思います。

  ちなみに、この板を外すと、自転車置場は、南からの風雨に直撃されてしまいますから、その時には、自転車を、一台ずつ、物置、プレハブ離屋、玄関に避難させる算段です。




  写真は、以上です。 これらの文章を書いたのは、日記の方が、2月下旬、写真の方は、4月中旬頃で、今は、5月中旬ですから、もうだいぶ経っているのですが、天気予報に注意していて、雨が何日も続く時は、自転車を屋内に避難させ、風が強くなる時は、南側のプラ波板を外して、カー・ポートの下に伏せて重ね、重石を置いて押さえるようにしています。

  そのせいか、レストアした自転車は、今のところ、錆が出ていません。 やはり、濡れるのが、悪さをしていたのですよ。 うちの場合、自転車四台の内、カバーをかけている折自だけが、錆びていないのですから、比較対照できたはずで、もっと早く、気づくべきでした。

  だけど、それが分かったからと言って、人様にまで、「濡らさないようにしなさいよ」などと、余計なお節介は言いません。 うちの場合、引退者ばかりだから、雨の日は乗りませんが、通勤通学に使っている人は、濡らさないわけにはいかないからです。 「濡らしたら、すぐ拭きないさいよ」というのも、実行するとなると、厳しいものがあると思います。 自転車は、形が複雑で、拭くのに時間がかかりますし、雨が何日も続く時など、帰って来るたびに、水気を取るのは、もはや、苦行の領域でしょう。


  話を戻します。 その後、ダイソーで、よしずを売り始めたので、南側のプラ波板を、よしずに換えようかと思ったのですが、値段を見たら、324円商品じゃありませんか。 出端を挫かれた格好で、未だに換えていません。 まあ、プラ波板の方が、雨を通さない点では確実ですから、しばらくは、それで行こうと思っています。


  そもそも、この仕切り格子は、なぜあるのかというと、犬を飼っていた時に、庭の奥半分で、放し飼いにする為に、父が、家の西側と東側に、仕切りを作ったのを、そのまま残してあるのです。 西側は、幅が広いので、仕切り格子の一部に潜り戸が設けてあります。 東側は狭いので、格子の扉だけになっています。

  仔犬から飼い始めて、3ヵ月くらいで、庭に出したのですが、それから間もなく、この仕切り格子を作ったので、うちの犬は、鎖や紐に繋がれていた期間が、ほとんどありませんでした。 ある宅配便の兄ちゃんが残した、「お宅の犬は、幸せだ」というコメントもあります。 だけどねえ。 犬って、自分の興味だけで、庭を隅々まで歩き回る事って、ないんですよ。 人間がいれば、様子を見に来ますけど。 他の動物の匂いがしないから、面白くないんでしょうな。


  犬は、去年の7月に死んでしまいまして、この仕切り格子は、不要になったのですが、撤去する話は、全く出ません。 なぜというに、これがあるお陰で、訪問販売員など、他人が、家の裏側に入り込んで来るのを防ぐのに、絶大な効果があるからです。 潜り戸には、掛け金が付いていて、外からでも中からでも開けられるのですが、とりあえず、潜り戸を押してみて、開かないと思うと、わざわざ、掛け金を外してまで、中に入って来る人間は、ほとんどいないのです。