2016/12/11

セルボ・モード補修①

  今回も、車の話です。 冒頭、父のエピソードから始まりますが、別に、父の最期について書こうというわけではないので、つきあって、暗い気分にならなくても結構です。 その内、車の補修の話に移って行きます。




  車が来て、父を、外科医院に連れて行けるようになった途端に、抜糸となり、もう通う必要がなくなりました。 その帰りに、香貫山の中腹にある、香陵台という公園まで車で上がり、父に、沼津の景色を見せました。 しかし、父はとっくに、景色を楽しむような心を失っていて、ほとんど、感想らしい感想はありませんでした。 「ここからは、家が見えないな」と言っただけ。

  車に戻ってから、私が、「車があるんだから、どこか行きたい所があったら、連れて行ってやるで」と言ったのですが、どうせ、父は、何も言わないだろうと思って、後から、「考えときな」と、付け加えておきました。 その返事は、聞かれずじまいだったわけですが、「こんなに早く死んでしまうのなら、もっと早く、車を買っておけばよかった」と思ったのは、だいぶ後の事です。

  それから、5日後に、父は、また体調を崩し、再度、入院して、生きて家に戻る事はありませんでした。 最初の入院の時には、救急車を頼みましたが、二度目は、私の車で運びました。 父を助手席に乗せ、体が傾いてしまうので、後席で兄が支えて行きました。 兄が役に立ったと思ったのは、その時だけですな。 私一人では、二階の父の部屋から、車まで、父を下ろす事ができませんでしたから。

  その一週間後、父は他界し、通夜と葬儀に雪崩れ込んで行ったのですが、私の車は、家族や親戚を、病院や葬儀会場、駅などに運ぶのに、大活躍しました。 買って早々に、こんなに出番があっていいものかと、違和感を覚えるくらいでした。 定員一杯の4人乗って走る事も多かったですが、前席の位置をずらさなくても、大人が後席に乗れるのには、驚きました。 旧規格の軽とはいえ、最初から、乗用車として設計されているだけあって、後席のスペースも、ちゃんと、とってあるんですなあ。


  葬儀が終わった後は、車の出番が減り、十日に一度、6の付く日が、イオン系スーパーの老人特売日なので、母を乗せて、近所のスーパーまで買い出しに行くのが、主な任務になりました。 私が、私だけの用事で、車を使う事は、ほとんどないのですが、十日に一度しか乗らないのでは、バッテリーが弱ってしまいますから、五日に一度はエンジンをかける事にし、ごく近場に出かけています。 それも、スーパーか、ホーム・センターか、図書館のいずれかですな。

  10月の初めに、母の要望で、箱根山麓に出来た日本最長の歩行者用つり橋、「三島スカイウォーク」まで行ったのが、今のところ、遠出の最高記録です。 箱根を登れるかどうか、大いに不安でしたが、大型トラックの後ろについて走り、何とか、目的地まで登りきりました。むしろ、帰りの下りの方が、スピードが出て、怖かったです。 古い車は、エンジンやミッションだけでなく、ステアリング系統やサスペンションも、くたびれていますから。


  車の使い方は、そんなところです。 問題は、補修ですわ。 買う前に見た時には、「総額16万円の車にしては、程度が良い」と思いましたが、いざ、手に入れて、じっくり見てみると、「これは、看過できぬ!」と、拳を握り締めてしまうような部分が幾つも見つかりました。  もう、19年経っている車ですから、塗装の状態が悪いのは、致し方ないとして、それ以外の、自分で直せそうな所が目に付いて、放っておけなくなったのです。

  以下、直した順番に、写真で紹介します。 解説文は、移植したものなので、これまでに書いたものと重複している部分があります。 ご承知おき下さい。



【ワックス用スポンジ】

  本体価格8万円で買った、19年落ちのセルボ・モードは、塗装の劣化が激しく、艶が全くない有様でした。 とりあえず、塗装面をこれ以上傷めないように、ワックスをかける事にしました。 ワックスは、昔使っていたのが、物置に残っていたのですが、スポンジがなかったので、近所のホーム・センターで、買って来ました。 3個入りで、税込み、100円。 100円ショップより、安い。



【合鍵】

  中古車店サイトの装備データでは、キーレス・エンターになっていたのですが、私が受け取ったキーは、プラスチックの持ち手がついた、普通のキー、1本だけでした。 これをなくしたら、アウトなので、早速、ホーム・センターで、合鍵を作って貰いました。 420円。 30年くらい前は、確か、260円だったと記憶しています。

  今の車は、キーの形状が変わってしまっていて、合鍵は、ディーラーに頼まないと、作れません。 だけど、私に言わせると、スマート・キーは言うに及ばず、キーレスですら、不要ではないかと思います。 便利にしようとして、却って、使い難くしているように感じられます。 キーレスに関しては、ドアのキー・ホール周辺にキズを付けずに済むという利点がありますが、使う人間が気をつければいいだけの事という気もします。

  ところで、私の車ですが、運転席のキー・ホールの蓋が閉まらず、キーの穴が、常に空きっ放しです。 雨の日に乗る機会は少ないですし、側面だから、雨が入っても知れているので、気にしないようにしています。 ロック・キー関係は、車の各部に関係してくるので、交換のしようがないです。 全部、そっくり入れ換えれば、直せない事はないと思いますが、そんな事をしたら、いくらかかるか、分かったもんじゃありません。

  あと、リヤのハッチが、車内からのワイヤー操作では開きません。 556やグリスを拭いても、変化なし。 本来、キーレスなので、それが関係しているのではないかと思います。 だけど、ハッチのキー・ホールにキーを挿せば、開けられますし、ハッチを閉めれば、自動的にロックされるので、使用上の問題はないです。



【三嶋大社ステッカーと、シルバー車用コンパウンド】

≪写真上≫
  リヤ・ハッチの中央上端に、黒くて丸い物が貼ってあり、何かと思ったら、なんと、三嶋大社の交通安全ステッカーでした。 すっかり、色が落ちて、ベース・ゴムの凹凸だけが残っていたのです。 もしかしたら、穴を隠す為に貼ったのかも知れないと思い、ネットで調べてみたのですが、セルボ・モードには、ルーフ・アンテナの設定はないと分かりました。   剥がしてみたら、割と簡単に剥がれました。 ところが、車を買って、すぐに貼ったらしく、ステッカーの下の塗装は、ピカピカ光っていて、周囲の劣化した塗装から、思いっきり浮いてしまっています。 何とかせねば。

≪写真中≫
  で、メタリック車用のコンパウンドを買って来ました。 ホーム・センターで、518円。 ワックスやコンパウンドは、重いせいか、送料無料というのは珍しく、店で買った方が、安い場合があります。

≪写真下≫
  早速、かけてみましたが、かなり、こすっても、この程度。 くっきりはっきり、境目が分かります。 あまり、かけ過ぎると、周囲の劣化した塗装が剥がれて、鉄板の地肌が出てしまうので、このくらいで、とめておきました。



【オートザム裾野のステッカー】

≪写真上≫
  リヤ・バンパーの右の方に貼ってあった、「オートザム裾野」のディーラー・ステッカー。 「オートザム」というのは、以前、マツダのディーラー系列の名前として使われていたもの。 スズキの車なのに、なせ、マツダなのか? たぶん、一度中古車として売られ、オートザム裾野で、扱われた事があるのでしょう。

  もはや、何の関係もないので、剥がさない手はありません。 ところが、これが、えらい、手強かったのです。 一体、貼られてから、何年経っているのか、素材が、ビニールと紙である上に、劣化が著しく、すぐに切れてしまいます。 親指の爪を使い、1ミリ単位で、掻き剥がして行く事になりました。 猛暑の中、2時間くらいかかったと思います。 事前に、中性洗剤を塗っておいたんですが、「塗らないよりは、マシ」程度の効果しかありませんでした。

≪写真下≫
  アフター写真。 三嶋退社のステッカーと違い、こちらは、剥がした痕が分かりません。 パンパーの塗料というのは、劣化し難いんでしょうか。 苦労しましたが、綺麗になったので、報われました。




  今回は、ここまでにします。 組写真の枚数は、全部で、26枚あるのですが、うまく割れないので、今回4枚で、残り、22枚だから、7枚を2回、8枚を1回にするか、それでは多過ぎるから、もっと回数を増やして、一回当たりの枚数を減らすか、まだ、検討中。