セルボ・モード補修⑤
セルボ・モード補修の、 最終回です。 前回の記事を準備している時に、「ん? 何か忘れてるぞ・・・」と思って、考えたら、ヤフオクで最後に買った、取扱説明書の写真を撮るのを忘れ、公開日記のブログの方にすらアップしていない事に気づきました。 大慌てて、写真を撮り、解説文を書いて、アップし、今回、こちらでも、最後の1枚となった次第。
【バッゲージ・トレイ・キャッチ】
≪写真上≫
ハッチ・バック車の、トランク・ルームの上に被さっている板の事を、「バッゲージ・トレイ」、もしくは、「ラッゲージ・トレイ」と言います。 元の綴りは、「baggage」「luggage」で、発音は、「バギッジ」「ラギッジ」の方が近いのですが、自動車工場では、バッゲージやラッゲージの方が通りがいいです。 ラッゲージの方は、簡略化して、「ラゲージ」という言い方もあります。
バッゲージを、「パッケージ」と間違えている人も多いですが、語源はたぶん、同じと思われるものの、一応、違う単語です。 バッゲージもラッゲージも、意味は、「小荷物」でして、そのトレイですから、「ちょっとした物を置く為の、お盆」というわけです。 「ラゲージ・トレイ」で検索すると、トランク・ルームの中に敷く、大型のトレイが引っかかって来ますが、それは、本来の自動車部品ではなく、アクセサリーですな。
で、私が買ったセルボ・モードのバッゲージ・トレイなんですが、経年で、中央部が垂れて来てしまっているのは、まあ、仕方ないとして、両脇の、後ろ側キャッチ部分のプラスチック部品が割れていました。 換え部品が手に入らないので、こういうのは、非常に困ります。 別に、キャッチがなくても、トレイが落ちる事はないですが、割れたままというのは、気になるものです。
≪写真中≫
左側は、割れた部品が、一部、欠けてしまっており、どこを捜しても見つかりませんでした。 やむなく、ビニール・テープを扁平な巻き物にして、両面テープで貼り付けました。
右側は、割れているだけで、欠けた部分はありませんでした。 ABS接着剤でくっつけて、何とか、形を保ちました。
≪写真下≫
トレイを載せた状態。 左側は、ビニール・テープの巻き物が膨らんで、キャッチの役目を果たしています。 右側は、見た目は、本来の形になっています。 その後、あまり気にせず、テキトーに扱っているのですが、壊れないようなので、安心しました。
【運転席ドア・バイザー交換】
≪写真1≫
ドア・バイザーの内、運転席用の後ろの端が、欠けていました。 これも、中古車店で見た時には気づかなくて、家に帰ってきて、しばらくしてから、「何か、変・・・」と思って、よくよく見たら、欠けていたというわけ。 欠け口が直線的だったから、分かり難かったんですな。
それにしても、前の持ち主は、一体、どこへぶつけて、こんな所を欠いてしまったんでしょう。 運転手以外、気づかないような所ですが、乗り降りするたびに目に付いて、鬱陶しいので、交換する事にしました。
ドア・バイザーは、両面テープと、クリップで、固定されています。 クリップは、ドア枠の内側に入っているゴムを引っ張り出せば、外せます。 てっきり、金属製だと思って、思い切り引っ張ったら、実はプラスチック製で、あっさり折れてしまい、冷や汗かいたものの、交換用に買ったバイザーに付属していたので、助かりました。
両面テープを剥がす方法を、ネットで調べたら、「細い針金で、鋸のように切って行く」とあり、その通りにやったのですが、確かにとれたものの、窓枠に、キズが、かなりついてしまいました。 コンパウンドをかけても、消えません。 塗装が剥がれてしまった所には、筆で塗料を注しておきました。
当初、運転席がうまく行ったら、他のドアのバイザーも、交換しようと思っていたのですが、こんなに、キズだらけになるのでは、冗談ではないと思い、そちらの計画は中止しました。 一応、バイザーを貼り直せば、隠れるキズなのですが、そういう問題ではなく、錆びる事を考えると、キズはないに越した事はないです。
≪写真2左≫
ヤフオクで落札した、セルボ・モード5ドア用ドア・バイザー、一台分。 本体価格1000円、送料1400円で、合計2400円。 広島県の福山市から発送されたのですが、えらい日数がかかって到着しました。 梱包してある箱に、ダイハツのマークがあります。 元々は、ダイハツの部品が入っていたんでしょう。
≪写真2右上≫
箱から出すと、前二枚、後ろ二枚を組にして、プチプチ・ビニールで巻いてありました。 これなら、折れますまい。 出品者は、しっかりした人のようです。
≪写真2右下≫
用がある、運転席用の1枚を出したところ。 出品ページの説明にあった通り、キズがありましたが、欠けに比べたら、なんぼのものでもありません。 写っていませんが、クリップも、全て揃っていました。
≪写真3左≫
100円ショップ、セリアで買って来た、「超強力・アクリルフォーム・両面テープ 屋外・屋内用 グレー」。 幅は1.5センチ、長さは1.5メートル、厚さは0.6ミリ。 108円。 必要な幅は、8ミリなのですが、8ミリ幅の製品は、ホーム・センターやネットにならあるものの、値段が高いので、これを半分に切って使う事にしました。 ロール状態のままで、カッターで切り込みを入れて行きました。
≪写真3右≫
取り寄せたバイザーを貼りました。 後ろ端に合わせたら、前端が、前に貼ってあったバイザーの痕まで、届きませんでした。 僅かに短いんですな。 プラスチックも、金属も、20年近く経つと、延びたり縮んだりするのでしょう。
≪写真4≫
おお、すっきりした! 一番上の写真と比べると、いかに私が、清々した気持ちになったか、想像して貰えると思います。 ビフォーとアフターじゃ、大違いですわ。 2508円で、この清々感を買ったと思えば、安いもの。
両面テープは、厚さが0.6ミリで、ドア・バイザーに使うには、少し薄かったのですが、問題なく、接着できました。 セルボ・モードのドア・バイザーは、二辺しか窓枠に接しませんから、原理的に、浮く事がありえない点も、密着させるのに、寄与したと思います。
【全体写真 前側】
補修が、ほぼ終わった頃、「三島スカイウォーク」という観光地に行き、そこの駐車場で、車全体を撮影しました。 まずは、前側。 バンパー左側の大キズ修理痕ですが、映り込みとごっちゃになって、ほとんど分かりません。 このくらいの距離だと、細部の補修痕に気づく人はいないと思います。
近づくと、鉄板部分の塗装の劣化が、すぐに分かってしまいます。 それを、解決するには、板金塗装工場へ、全塗装に出すしかないのですが、丁寧にやってもらうと、30万円くらいかかるという話で、問題外です。 そんなにお金をかけるほど、エンジンやトルコン、サスなどの状態がいい車ではありません。
【全体写真 後ろ側】
後ろ側。 今は、こういうデザインの車が、ほとんど、なくなってしまいましたが、1990年代には、流行っていました。 セルボ・モード(1990年~1998年)は、この種の丸め方の車の中では、かなり、完成度の高い方でした。 2代目、日産・マーチ(1992年~2002年)と比べると、セルボ・モードの方が登場が早いのに、むしろ、いい形をしています。 4代目ダイハツ・ミラ(1994年~1998年)の後姿は、セルボ・モードによく似ていて、間違える事があるくらいなのですが、あれはたぶん、セルボ・モードを参考にしたのだと思います。
今では、ほとんどの車が、砲弾型になってしまい、リヤ・エンドは、スパッと切り落としたようになっているので、こういう、丸いお尻の車は、車らしく見えなくなってしまいました。 時代と共に、感覚は変っていくものなんですなあ。
21世紀に入ってから、車のデザインに興味を持った世代の人は、セルボ・モードのようなスタイルを見ると、全く理解できないか、レトロに見えるかのどちらかでしょう。 だけど、このデザインは、当時は、最新のものと見做されていたのであって、スバルのヴィヴィオ・ビストロ(1995年~1998年)に始まる、レトロ・ブームの車とは、全く違うものでした。
セルボ・モードの外観は、前期型(1990年~1995年)と後期型(1995年~1998年)で、フロント・グリルとリヤ・コンビネーション・ランプのデザインが異なります。 フロント・グリルは、前期型の方が、車全体のフォルムに似合っていると思いますが、リヤ・コンは、後期型の方が、洗練されているように見えます。
【ステッカー・エンブレム】
≪写真上≫
車名のエンブレムは、90年代の車らしく、ステッカーです。 若い人で、勘違いしている人もいるようですが、元々、車のエンブレムは、みな、立体のプラスチック製でして、それは、軽でも変わりませんでした。 1980年代の半ば頃から、ステッカー・エンブレムが登場し、しばらく、使われていたのです。
技術の向上で、ステッカーの耐久性が上がり、最新流行として使われたのであって、別に、コストが安かったのが主な理由ではなかったと思います。 車本体の平均耐用年数と同じくらいの期間なら、ステッカーでも、充分にもつようです。
一般論はさておき、このヒビ割れと褪色には、19年の歳月を感じますなあ。 貼り換えたいところですが、もはや、新品はもちろん、中古品さえも、手に入りません。 生産中止後、10年くらいは、交換部品として売っていたんでしょうが、とっくに、在庫がなくなっている模様。
ネットで調べたら、2006年版セルボの、「Cervo」エンブレムと、ラパン・モードの、「MODE」エンブレムを組み合わせて、セルボ・モードに貼っている人がいるようですが、そういう工夫は、粋なのか、子供っぽいのか、評価が微妙に分かれるところでしょう。 私は、年齢的に、もう、そういう遊びはできません。
≪写真中≫
リア・ウインドウの左下に貼られた、「SUZUKI」のステッカー。 確か、90年代頃のスズキ車には、みんな、ここに、このステッカーが貼ってあったと思います。 劣化が激しいながらも、剥がされずに残っていたせいで、過去の記憶が甦りました。 それにしても、汚らしい。 このステッカーは、ヤフオクで出ていた事もあったらしいのですが、今では、出品されていません。
≪写真下≫
フロント・グリルの中央にある、「S」マークのエンブレム。 これは、今でも、手に入るらしいですが、さほど、劣化していないので、買う気になりません。
ところで、「セルボ・モード」という車ですが、本当の名前は、何なんでしょう? 普通に考えれば、「セルボ」がメイン・ネームで、「モード」が、サブ・ネームという事になりますが、車名ステッカーを見ると、「MODE」の方が大きくて、「CERVO」は、オマケのように小さいです。 これを、常識的に判断すれば、本名は、「モード」という事になるんじゃないでしょうか。
たぶん、「モード」という名の、全く新しい車種として開発されていたのが、発売前に、「知名度が低いと、売れないのでは?」という意見が出て、スズキのスペシャルティー・カーの血筋である、「セルボ」の名前を、後から、くっつけたのではないかと思うのです。 ところが、「セルボ」という名前の知名度が高過ぎて、「モード・セルボ」ではおかしいという事になり、便宜的に、「セルボ・モード」と呼んでいたら、その呼び方が固定してしまったと・・・。 全て推測に過ぎませんが、そうとでも考えなければ、文字の大きさの謎が解けません。
2006年版セルボの、「Cervo」エンブレムと、ラパン・モードの、「MODE」エンブレムを組み合わせて、貼り換えた人は、「Cervo」エンブレムの方が大きいですから、本名が、「モード」から、「セルボ」に変ってしまう事になりますな。
【取扱説明書】
≪写真上左≫
ヤフー・オークションで落札した、セルボ・モードの取扱説明書です。 本体が500円、送料が250円で、計750円でした。 前の持ち主が、どういう保存方法をしていたのか、妙な色の褪せ方をしています。 こういった古冊子を買う場合、状態が良いに越した事はないですが、すでに、20年近く経っている品ですから、この程度なら、充分なのであって、文句はありません。 肝心なのは、中身です。
≪写真上右≫
裏表紙。 セルボ・モードの後期型は、1995年10月に登場し、97年の5月に、小改良されています。 私の車は、97年の7月に、初回登録されているから、最終の6型だと思っていたのですが、いろいろと調べたら、その前の、5型である事が分かりました。 つまり、ディーラーに来てから、しばらく、店番をしていたわけですな。 もしかしたら、試乗車だったのかも知れません。
取説も、本来なら、96年9月から、97年5月までの物でなければいけないのです。 その版のが、ヤフオクに出品されていたものの、認証制限があって、スマホを持っていないと、買えないとの事。 そんな規則あったんですか? うーむ、それでは、致し方ない。 一旦は、諦めたのですが、更に調べたら、後期型の最初の、95年10月の版が出品されていて、ほぼ、同じ内容と思われたので、それを買ったという次第。
≪写真中≫
裏表紙の右下を、拡大しました。 ヤフオクで出品されていた時にも、この部分の拡大写真が付いていました。 発行年月は書いてないので、「9901-50E08 U・L」 という数字から、版を特定するしかないのです。 つきとめるのに、えらい、苦労した記憶があるのですが、もう、3ヵ月近く前の事で、どうやって調べて行ったか、細かい事は忘れてしまいました。
表紙・裏表紙の色は、この版では、オレンジですが、96年9月以降の版は、青系統に変わります。 ちなみに、95年10月以前の、前期型では、取説の作りそのものが違っていて、もっと高級な感じになっています。 前期型の登場は、90年7月で、バブルの真っ盛り。 取説も豪華だったわけですが、バブル崩壊後、じわじわと、コスト削減の圧力が高まり、後期型へのマイナー・チェンジを期に、シンプルな物に変えたのだと思います。
≪写真下≫
中身も、前期型より、かなり、簡素化されている様子。 ターボ車なども、同じ取説だったようで、「タイプ別装備」という但し書きが、あちこちに出て来ます。 各部の操作方法が説明されていますが、そのほとんどは、私がすでに知っている事でした。 昔の車の場合、現物を見れば、大体、どう使うか分かるものなんですな。
私が、どうしても知りたかったのは、車を買った時、テキトーに突っ込まれていた、ジャッキ・ハンドルの、正確な取り付け位置だったのですが、それは分かりました。 固定フックがあるわけではなく、スペア・タイヤの後ろに、普通に置くだけでしたけど。
エンジン・オイルやエレメントの交換方法が書かれていなかったのは、意外でした。 スズキ車では、そういう事は、「メンテナンス・ノート」という、別の冊子に書かれているようなのですが、それは、ヤフオクでは出品されていませんでした。 ただ、オイルの交換頻度に関しては、スズキのホーム・ページで調べる事ができました。 取説に書いてくれてもいいような気がするんですがね。
この取説、もちろん、必要だと思って、買ったわけですが、今になってみると、「なければないで、どうという事はなかったなあ」と、言えば言えます。 苦笑するしかないですねえ。 「車に積んでおくように」と書いてあるものの、グローブ・ボックスに入れておくと、曲がって、傷みそうなので、自室の本棚に置いてあります。
去年の10月頃には、車が売られていた当時のカタログも欲しいと思っていたのですが、ドンピシャの版が出品されていなかったので、そのまま、諦めてしまいました。 今でも、出ていないようです。 カタログこそ、版違いを買っても意味がないです。
年末年始を挟んで、5回分 使って、紹介しましたが、組写真の枚数が多いので、本来なら、もっと、小分けにした方が、読み易かったと思います。 申し訳ない。
最後に、取扱説明書を手に入れたのが、去年(2016年)の10月下旬でして、すでに、3ヵ月くらい経っています。 その後、車は、時々、汚れを取る程度で、何も手を加えていません。 一通り、直したから、飽きてしまったんですな。 私の場合、よくある事です。
運転席のパワー・ウインドウが、一度 下げきってしまうと、上げようとしても、途中でガッタンガッタン言って、それ以上あがらなくなるという故障ですが、買った時に、中古車店の社長が、「部品が入ったら、無料で直します」と言ってくれたものの、未だに、連絡はありません。 暑かった頃は、電話を待っていましたが、寒くなってからは、窓を開ける事がなくなったので、気にならなくなってしまいました。
ヤフオクには、パワー・ウインドウ・レギュレーターが出品されているのですが、タダで直してくれる当てがあるのに、自腹を切るのも馬鹿馬鹿しい話。 自力で交換できるかどうかも自信がないですし。 自動車の組立工場に勤めていた時、解体作業をやった事がありますが、ドア・トリムを外すと、大抵、クリップが壊れるものでして、クリップも買っておかなければなりません。 クリップにも、種類があり、外してみないと、どんなタイプか分からないというのが、また、面倒です。
問題点が気にならなくなったのには、他にも理由があります。 せっかく、買って、補修した、セルボ・モードですが、2年後に、次の車検をとるかどうか、分からなくなったのです。 私一人ならともかく、そもそもの目的が、親を乗せる為に維持している車ですから、私の好みで、安い車に拘り続けるのも、どうかと思うのですよ。
もし、2年後に、「新車に換えようか?」と、母に相談したら、たぶん、「そうしな」と言うでしょう。 「半分、お金を出してくれ」と言えば、たぶん、出してくれると思います。 全額でも出してくれるかもしれません。 もう、老い先短い身で、お金をケチっても仕方ないからです
駐車場の幅の問題は、2年後でも変わっていないと思いますが、私が、いくらかの不便を我慢すれば、現行規格の軽でも、入らない事はないです。 なんだか、そういう事になりそうな気がするのですよ。 つまり、セルボ・モードは、2年間もてばいいわけだ。 そう思うと、これ以上、お金や手をかけるのが、無意味に思えてしまうんですな。
【バッゲージ・トレイ・キャッチ】
≪写真上≫
ハッチ・バック車の、トランク・ルームの上に被さっている板の事を、「バッゲージ・トレイ」、もしくは、「ラッゲージ・トレイ」と言います。 元の綴りは、「baggage」「luggage」で、発音は、「バギッジ」「ラギッジ」の方が近いのですが、自動車工場では、バッゲージやラッゲージの方が通りがいいです。 ラッゲージの方は、簡略化して、「ラゲージ」という言い方もあります。
バッゲージを、「パッケージ」と間違えている人も多いですが、語源はたぶん、同じと思われるものの、一応、違う単語です。 バッゲージもラッゲージも、意味は、「小荷物」でして、そのトレイですから、「ちょっとした物を置く為の、お盆」というわけです。 「ラゲージ・トレイ」で検索すると、トランク・ルームの中に敷く、大型のトレイが引っかかって来ますが、それは、本来の自動車部品ではなく、アクセサリーですな。
で、私が買ったセルボ・モードのバッゲージ・トレイなんですが、経年で、中央部が垂れて来てしまっているのは、まあ、仕方ないとして、両脇の、後ろ側キャッチ部分のプラスチック部品が割れていました。 換え部品が手に入らないので、こういうのは、非常に困ります。 別に、キャッチがなくても、トレイが落ちる事はないですが、割れたままというのは、気になるものです。
≪写真中≫
左側は、割れた部品が、一部、欠けてしまっており、どこを捜しても見つかりませんでした。 やむなく、ビニール・テープを扁平な巻き物にして、両面テープで貼り付けました。
右側は、割れているだけで、欠けた部分はありませんでした。 ABS接着剤でくっつけて、何とか、形を保ちました。
≪写真下≫
トレイを載せた状態。 左側は、ビニール・テープの巻き物が膨らんで、キャッチの役目を果たしています。 右側は、見た目は、本来の形になっています。 その後、あまり気にせず、テキトーに扱っているのですが、壊れないようなので、安心しました。
【運転席ドア・バイザー交換】
≪写真1≫
ドア・バイザーの内、運転席用の後ろの端が、欠けていました。 これも、中古車店で見た時には気づかなくて、家に帰ってきて、しばらくしてから、「何か、変・・・」と思って、よくよく見たら、欠けていたというわけ。 欠け口が直線的だったから、分かり難かったんですな。
それにしても、前の持ち主は、一体、どこへぶつけて、こんな所を欠いてしまったんでしょう。 運転手以外、気づかないような所ですが、乗り降りするたびに目に付いて、鬱陶しいので、交換する事にしました。
ドア・バイザーは、両面テープと、クリップで、固定されています。 クリップは、ドア枠の内側に入っているゴムを引っ張り出せば、外せます。 てっきり、金属製だと思って、思い切り引っ張ったら、実はプラスチック製で、あっさり折れてしまい、冷や汗かいたものの、交換用に買ったバイザーに付属していたので、助かりました。
両面テープを剥がす方法を、ネットで調べたら、「細い針金で、鋸のように切って行く」とあり、その通りにやったのですが、確かにとれたものの、窓枠に、キズが、かなりついてしまいました。 コンパウンドをかけても、消えません。 塗装が剥がれてしまった所には、筆で塗料を注しておきました。
当初、運転席がうまく行ったら、他のドアのバイザーも、交換しようと思っていたのですが、こんなに、キズだらけになるのでは、冗談ではないと思い、そちらの計画は中止しました。 一応、バイザーを貼り直せば、隠れるキズなのですが、そういう問題ではなく、錆びる事を考えると、キズはないに越した事はないです。
≪写真2左≫
ヤフオクで落札した、セルボ・モード5ドア用ドア・バイザー、一台分。 本体価格1000円、送料1400円で、合計2400円。 広島県の福山市から発送されたのですが、えらい日数がかかって到着しました。 梱包してある箱に、ダイハツのマークがあります。 元々は、ダイハツの部品が入っていたんでしょう。
≪写真2右上≫
箱から出すと、前二枚、後ろ二枚を組にして、プチプチ・ビニールで巻いてありました。 これなら、折れますまい。 出品者は、しっかりした人のようです。
≪写真2右下≫
用がある、運転席用の1枚を出したところ。 出品ページの説明にあった通り、キズがありましたが、欠けに比べたら、なんぼのものでもありません。 写っていませんが、クリップも、全て揃っていました。
≪写真3左≫
100円ショップ、セリアで買って来た、「超強力・アクリルフォーム・両面テープ 屋外・屋内用 グレー」。 幅は1.5センチ、長さは1.5メートル、厚さは0.6ミリ。 108円。 必要な幅は、8ミリなのですが、8ミリ幅の製品は、ホーム・センターやネットにならあるものの、値段が高いので、これを半分に切って使う事にしました。 ロール状態のままで、カッターで切り込みを入れて行きました。
≪写真3右≫
取り寄せたバイザーを貼りました。 後ろ端に合わせたら、前端が、前に貼ってあったバイザーの痕まで、届きませんでした。 僅かに短いんですな。 プラスチックも、金属も、20年近く経つと、延びたり縮んだりするのでしょう。
≪写真4≫
おお、すっきりした! 一番上の写真と比べると、いかに私が、清々した気持ちになったか、想像して貰えると思います。 ビフォーとアフターじゃ、大違いですわ。 2508円で、この清々感を買ったと思えば、安いもの。
両面テープは、厚さが0.6ミリで、ドア・バイザーに使うには、少し薄かったのですが、問題なく、接着できました。 セルボ・モードのドア・バイザーは、二辺しか窓枠に接しませんから、原理的に、浮く事がありえない点も、密着させるのに、寄与したと思います。
【全体写真 前側】
補修が、ほぼ終わった頃、「三島スカイウォーク」という観光地に行き、そこの駐車場で、車全体を撮影しました。 まずは、前側。 バンパー左側の大キズ修理痕ですが、映り込みとごっちゃになって、ほとんど分かりません。 このくらいの距離だと、細部の補修痕に気づく人はいないと思います。
近づくと、鉄板部分の塗装の劣化が、すぐに分かってしまいます。 それを、解決するには、板金塗装工場へ、全塗装に出すしかないのですが、丁寧にやってもらうと、30万円くらいかかるという話で、問題外です。 そんなにお金をかけるほど、エンジンやトルコン、サスなどの状態がいい車ではありません。
【全体写真 後ろ側】
後ろ側。 今は、こういうデザインの車が、ほとんど、なくなってしまいましたが、1990年代には、流行っていました。 セルボ・モード(1990年~1998年)は、この種の丸め方の車の中では、かなり、完成度の高い方でした。 2代目、日産・マーチ(1992年~2002年)と比べると、セルボ・モードの方が登場が早いのに、むしろ、いい形をしています。 4代目ダイハツ・ミラ(1994年~1998年)の後姿は、セルボ・モードによく似ていて、間違える事があるくらいなのですが、あれはたぶん、セルボ・モードを参考にしたのだと思います。
今では、ほとんどの車が、砲弾型になってしまい、リヤ・エンドは、スパッと切り落としたようになっているので、こういう、丸いお尻の車は、車らしく見えなくなってしまいました。 時代と共に、感覚は変っていくものなんですなあ。
21世紀に入ってから、車のデザインに興味を持った世代の人は、セルボ・モードのようなスタイルを見ると、全く理解できないか、レトロに見えるかのどちらかでしょう。 だけど、このデザインは、当時は、最新のものと見做されていたのであって、スバルのヴィヴィオ・ビストロ(1995年~1998年)に始まる、レトロ・ブームの車とは、全く違うものでした。
セルボ・モードの外観は、前期型(1990年~1995年)と後期型(1995年~1998年)で、フロント・グリルとリヤ・コンビネーション・ランプのデザインが異なります。 フロント・グリルは、前期型の方が、車全体のフォルムに似合っていると思いますが、リヤ・コンは、後期型の方が、洗練されているように見えます。
【ステッカー・エンブレム】
≪写真上≫
車名のエンブレムは、90年代の車らしく、ステッカーです。 若い人で、勘違いしている人もいるようですが、元々、車のエンブレムは、みな、立体のプラスチック製でして、それは、軽でも変わりませんでした。 1980年代の半ば頃から、ステッカー・エンブレムが登場し、しばらく、使われていたのです。
技術の向上で、ステッカーの耐久性が上がり、最新流行として使われたのであって、別に、コストが安かったのが主な理由ではなかったと思います。 車本体の平均耐用年数と同じくらいの期間なら、ステッカーでも、充分にもつようです。
一般論はさておき、このヒビ割れと褪色には、19年の歳月を感じますなあ。 貼り換えたいところですが、もはや、新品はもちろん、中古品さえも、手に入りません。 生産中止後、10年くらいは、交換部品として売っていたんでしょうが、とっくに、在庫がなくなっている模様。
ネットで調べたら、2006年版セルボの、「Cervo」エンブレムと、ラパン・モードの、「MODE」エンブレムを組み合わせて、セルボ・モードに貼っている人がいるようですが、そういう工夫は、粋なのか、子供っぽいのか、評価が微妙に分かれるところでしょう。 私は、年齢的に、もう、そういう遊びはできません。
≪写真中≫
リア・ウインドウの左下に貼られた、「SUZUKI」のステッカー。 確か、90年代頃のスズキ車には、みんな、ここに、このステッカーが貼ってあったと思います。 劣化が激しいながらも、剥がされずに残っていたせいで、過去の記憶が甦りました。 それにしても、汚らしい。 このステッカーは、ヤフオクで出ていた事もあったらしいのですが、今では、出品されていません。
≪写真下≫
フロント・グリルの中央にある、「S」マークのエンブレム。 これは、今でも、手に入るらしいですが、さほど、劣化していないので、買う気になりません。
ところで、「セルボ・モード」という車ですが、本当の名前は、何なんでしょう? 普通に考えれば、「セルボ」がメイン・ネームで、「モード」が、サブ・ネームという事になりますが、車名ステッカーを見ると、「MODE」の方が大きくて、「CERVO」は、オマケのように小さいです。 これを、常識的に判断すれば、本名は、「モード」という事になるんじゃないでしょうか。
たぶん、「モード」という名の、全く新しい車種として開発されていたのが、発売前に、「知名度が低いと、売れないのでは?」という意見が出て、スズキのスペシャルティー・カーの血筋である、「セルボ」の名前を、後から、くっつけたのではないかと思うのです。 ところが、「セルボ」という名前の知名度が高過ぎて、「モード・セルボ」ではおかしいという事になり、便宜的に、「セルボ・モード」と呼んでいたら、その呼び方が固定してしまったと・・・。 全て推測に過ぎませんが、そうとでも考えなければ、文字の大きさの謎が解けません。
2006年版セルボの、「Cervo」エンブレムと、ラパン・モードの、「MODE」エンブレムを組み合わせて、貼り換えた人は、「Cervo」エンブレムの方が大きいですから、本名が、「モード」から、「セルボ」に変ってしまう事になりますな。
【取扱説明書】
≪写真上左≫
ヤフー・オークションで落札した、セルボ・モードの取扱説明書です。 本体が500円、送料が250円で、計750円でした。 前の持ち主が、どういう保存方法をしていたのか、妙な色の褪せ方をしています。 こういった古冊子を買う場合、状態が良いに越した事はないですが、すでに、20年近く経っている品ですから、この程度なら、充分なのであって、文句はありません。 肝心なのは、中身です。
≪写真上右≫
裏表紙。 セルボ・モードの後期型は、1995年10月に登場し、97年の5月に、小改良されています。 私の車は、97年の7月に、初回登録されているから、最終の6型だと思っていたのですが、いろいろと調べたら、その前の、5型である事が分かりました。 つまり、ディーラーに来てから、しばらく、店番をしていたわけですな。 もしかしたら、試乗車だったのかも知れません。
取説も、本来なら、96年9月から、97年5月までの物でなければいけないのです。 その版のが、ヤフオクに出品されていたものの、認証制限があって、スマホを持っていないと、買えないとの事。 そんな規則あったんですか? うーむ、それでは、致し方ない。 一旦は、諦めたのですが、更に調べたら、後期型の最初の、95年10月の版が出品されていて、ほぼ、同じ内容と思われたので、それを買ったという次第。
≪写真中≫
裏表紙の右下を、拡大しました。 ヤフオクで出品されていた時にも、この部分の拡大写真が付いていました。 発行年月は書いてないので、「9901-50E08 U・L」 という数字から、版を特定するしかないのです。 つきとめるのに、えらい、苦労した記憶があるのですが、もう、3ヵ月近く前の事で、どうやって調べて行ったか、細かい事は忘れてしまいました。
表紙・裏表紙の色は、この版では、オレンジですが、96年9月以降の版は、青系統に変わります。 ちなみに、95年10月以前の、前期型では、取説の作りそのものが違っていて、もっと高級な感じになっています。 前期型の登場は、90年7月で、バブルの真っ盛り。 取説も豪華だったわけですが、バブル崩壊後、じわじわと、コスト削減の圧力が高まり、後期型へのマイナー・チェンジを期に、シンプルな物に変えたのだと思います。
≪写真下≫
中身も、前期型より、かなり、簡素化されている様子。 ターボ車なども、同じ取説だったようで、「タイプ別装備」という但し書きが、あちこちに出て来ます。 各部の操作方法が説明されていますが、そのほとんどは、私がすでに知っている事でした。 昔の車の場合、現物を見れば、大体、どう使うか分かるものなんですな。
私が、どうしても知りたかったのは、車を買った時、テキトーに突っ込まれていた、ジャッキ・ハンドルの、正確な取り付け位置だったのですが、それは分かりました。 固定フックがあるわけではなく、スペア・タイヤの後ろに、普通に置くだけでしたけど。
エンジン・オイルやエレメントの交換方法が書かれていなかったのは、意外でした。 スズキ車では、そういう事は、「メンテナンス・ノート」という、別の冊子に書かれているようなのですが、それは、ヤフオクでは出品されていませんでした。 ただ、オイルの交換頻度に関しては、スズキのホーム・ページで調べる事ができました。 取説に書いてくれてもいいような気がするんですがね。
この取説、もちろん、必要だと思って、買ったわけですが、今になってみると、「なければないで、どうという事はなかったなあ」と、言えば言えます。 苦笑するしかないですねえ。 「車に積んでおくように」と書いてあるものの、グローブ・ボックスに入れておくと、曲がって、傷みそうなので、自室の本棚に置いてあります。
去年の10月頃には、車が売られていた当時のカタログも欲しいと思っていたのですが、ドンピシャの版が出品されていなかったので、そのまま、諦めてしまいました。 今でも、出ていないようです。 カタログこそ、版違いを買っても意味がないです。
年末年始を挟んで、5回分 使って、紹介しましたが、組写真の枚数が多いので、本来なら、もっと、小分けにした方が、読み易かったと思います。 申し訳ない。
最後に、取扱説明書を手に入れたのが、去年(2016年)の10月下旬でして、すでに、3ヵ月くらい経っています。 その後、車は、時々、汚れを取る程度で、何も手を加えていません。 一通り、直したから、飽きてしまったんですな。 私の場合、よくある事です。
運転席のパワー・ウインドウが、一度 下げきってしまうと、上げようとしても、途中でガッタンガッタン言って、それ以上あがらなくなるという故障ですが、買った時に、中古車店の社長が、「部品が入ったら、無料で直します」と言ってくれたものの、未だに、連絡はありません。 暑かった頃は、電話を待っていましたが、寒くなってからは、窓を開ける事がなくなったので、気にならなくなってしまいました。
ヤフオクには、パワー・ウインドウ・レギュレーターが出品されているのですが、タダで直してくれる当てがあるのに、自腹を切るのも馬鹿馬鹿しい話。 自力で交換できるかどうかも自信がないですし。 自動車の組立工場に勤めていた時、解体作業をやった事がありますが、ドア・トリムを外すと、大抵、クリップが壊れるものでして、クリップも買っておかなければなりません。 クリップにも、種類があり、外してみないと、どんなタイプか分からないというのが、また、面倒です。
問題点が気にならなくなったのには、他にも理由があります。 せっかく、買って、補修した、セルボ・モードですが、2年後に、次の車検をとるかどうか、分からなくなったのです。 私一人ならともかく、そもそもの目的が、親を乗せる為に維持している車ですから、私の好みで、安い車に拘り続けるのも、どうかと思うのですよ。
もし、2年後に、「新車に換えようか?」と、母に相談したら、たぶん、「そうしな」と言うでしょう。 「半分、お金を出してくれ」と言えば、たぶん、出してくれると思います。 全額でも出してくれるかもしれません。 もう、老い先短い身で、お金をケチっても仕方ないからです
駐車場の幅の問題は、2年後でも変わっていないと思いますが、私が、いくらかの不便を我慢すれば、現行規格の軽でも、入らない事はないです。 なんだか、そういう事になりそうな気がするのですよ。 つまり、セルボ・モードは、2年間もてばいいわけだ。 そう思うと、これ以上、お金や手をかけるのが、無意味に思えてしまうんですな。
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