2017/09/24

セルボ・モード補修 ⑥

  現在、私が所有している車、セルボ・モードですが、去年の7月に買って、9月以降、補修をした事は、すでに、記事に書きました。 冬の間は、何もせず、五日に一度のペースで、母を乗せて、買い物に行ったり、病院の送迎に使うだけだったのですが、この4月になって、運転席のパワー・ウインドウを直し、そこから、今年の補修が始まりました。 数回に分けて、その様子を紹介します。




【運転席パワー・ウインドウ修理 ①】

  去年、買った時から、運転席のパワー・ウインドウが壊れていました。 下げる時には、一番下まで下がりますが、上げようとすると、真ん中辺りで、ガッタンガッタン言って、それ以上、上がらないのです。 店長が、「解体車両から部品が手に入り次第、無料で直す」と言っていたのですが、梨の礫。

  冬の間は、窓を開ける事がなかったから、気にしていなかったんですが、今年もだんだん暑くなって、窓が開かないと不都合な場面が増えて来たので、自分で直す事に決めました。 4月20日の事です。 とりあえず、故障の原因を探らなければなりません。 中がどうなっているか、ドアの内装トリムを外しました。

≪写真1左≫
  内装トリムを外す時には、「内張り剥がし」という、プラスチックの板があると便利なのですが、それも、買えば、何百円かするので、自分で代用品を作りました。 これは、バイクのチェーン・ガイドにしていたステンレスの板に、テープを巻いたもの。 一分で出来ました。 プラスチックの内張り剥がしより、腰が強くて、使い勝手は良かったです。

≪写真1右≫
  取り外した内装トリムの裏側。 前後と下の三辺が、クリップ8個で、とめられていました。 内張り剥がしを隙間に差し込んで引っ張ると、割と簡単に取れました。 このクリップは、外す時に、破損しやすいのですが、スズキの物は、トヨタのそれより、丈夫そうでした。

≪写真2≫
  内装トリムの表側。 ハウツー記事ではないので、端折って書いていますが、トリムを外す前には、ドア・ベゼルや、スイッチ・ベース、ドア・ミラーの室内側カバーなど、他にも、外さなければならない物があります。

  クリップを外せば、上辺は、ドアに被せてあるだけなので、上に持ち上げるだけで、外れます。 その際、窓ガラスは、どの位置であっても、トリムの脱着には関係ありません。

≪写真3≫
  内装トリムを外すと、ドアの機械部分は、防水用のビニールで、覆われています。 ちょっと、勘違いしやすいですが、窓ガラスについた水滴で濡れる恐れがあるのは、機械部分の方でして、水が、内装トリムの方に浸みて来ないように、このビニールが貼られているわけです。

≪写真4≫
  ビニールは、ブチル・テープという、ベタベタした粘土のような接着テープで貼られています。 ビニールが破れないように、少しずつ剥がせば、ビニール側にくっついてきます。 ブチル・テープは、ホーム・センターでも売っていますが、年月が経っても、劣化しにくくて、再利用できますから、ゴミがつかないように注意しつつ、取り除けておきます。

≪写真5≫
  ここまでは、良かったんですが、いざ、パワー・ウインドウのレギュレーター組部品を外そうとしたら、ボルトが緩みません。 こういう所のボルトは、プラス・ドライバー用ではなく、メガネ・レンチ用にしてもらいたかった。 無理に回そうとして、ナメてしまうと、最悪なので、この日は、ここで中止し、外した部品を、元に戻しました。



【運転席パワー・ウインドウ修理 ②】

≪写真1≫
  4月21日に、ダイソーに行き、ボルトを回す工具を買って来ました。 ラチェットは私がもっており、プラスのビットは、父の遺品の中にあったので、それらを繋ぐアダプターが必要だったのです。 ホーム・センターだと、アダプターだけで、7・8百円して、とても買えません。 2軒目のダイソーで、アダプターと、中継ジョイントのセットを発見。 108円商品です。

  ところが、私のもっているラチェットでは、取り付け部分のサイズが違っていて、付けられない物でした。 やむなく、サイズが合うラチェットを、買いました。 これは、216円商品です。 それでも、ホーム・センターで、アダプターを買うより、遥かに安いです。

  右の写真は、 ラチェットに、アダプターと、プラス・ビットを取り付けた様子。 プラス・ビットは、サイズの違いで、+1、+2、+3とあります。 付けてあるのは、+3です。 一般的には、+2か、+1が使われます。 +3のネジを、+2のドライバーで回そうとすると、ナメてしまいます。

  その後、しばらく、間が開いて、4月28日に、再挑戦しました。 今度は、うまく行って、ボルトが回り、レギュレーター組部品を外す事ができました。 工具を買って来た甲斐があったというもの。 中継ジョイントも、組部品からガラスを外す時に、役に立ちました。

≪写真2≫
  これが、パワー・ウインドウ・レギュレーター組部品。 組み立て工場では、この状態で、部品会社から供給され、組みつけられます。

  故障原因ですが、てっきり、扇形歯車の歯が欠けたのだと思い込んでいたのですが、見たら、歯車は無事でした。 モーターが付いている部品と、扇形歯車が付いている部品をとめている、軸の部分で、扇形歯車が付いている部品の方の軸孔が磨耗して、楕円になってしまっており、そのせいで、扇形歯車が、モーターの歯車に届かなくなっていたのです。

  右の写真は、軸のリベットを、グラインダーで削って外し、モーターが付いている部品と、扇形歯車が付いている部品を分けた様子。

≪写真3≫
  左の写真ですが、軸孔が、楕円になって、中心が右側へズレてしまっています。 父の遺品に、丸棒型の鉄工やすりがあったので、それを使って、軸孔を削り広げ、真円に近い状態に持って行きました。 外側の大きな円と見比べると、軸孔が、中心近くに戻った事が分かると思います。

≪写真4左≫
  これは、軸になっていたリベットの残骸。 片側をグラインダーで削って外したので、もう、使い物になりません。 途中で太さが変わっている、特殊なリベットです。 太い方に合わせて、細い方だった孔を大きくし、同径にしたわけです。

≪写真4右≫
  ホーム・センターで買って来た、ボルトとナット。 太さは、12ミリ。 先に、リベットを探したんですが、今はもう、そんなに太いリベットは、市販されていないようです。 値段は、ボルトが、1本入りで、100円。 ナットが、6個入りで、108円。

  これで、モーターが付いている部品と、扇形歯車が付いている部品をとめ直し、ドアに戻して、窓ガラスを動かしてみたら、果たして、スムーズに動いて、感動しました。 正直、その日の朝まで、自分で直せるとは思っていなかったのです。

  組部品を、もう一度、取り外し、ナットが外れないように、グラインダーで、溝を切り、釘をキャッスル・ナット代わりにして、ハンダで溝に埋め込みました。 行き当たりばったりで、工夫して行ったので、出来は今一つですが、なーに、壊れたら、また直せばいいだけの事。


  故障の原因が分かるまでは、ヤフオクで、組部品ごと買って、交換するつもりでいました。 そちらは、送料込みで、2500円。 それが、工具代込み、532円で直ったのですから、コスト・パフォーマンス的に、大満足しました。 何でも、挑戦してみるものですな。 こんな事なら、車を買ってすぐに、バラしてみるんだった。 いや、父の他界で、それどころではなかったか。



【スプレー口と、チューブ】

  車のオイル交換をする事になり、ドレン・ボルトを開けるのが嫌なばかりに、上抜きしようと決めたものの、ポンプの値段が高いので、何とか別の方法で抜けないかと考えたところ、スプレー口でも吸い上げられるのではないかと思いつきました。

≪写真左≫
  で、5月5日に、近所の100円ショップの、閉店セールで買って来たのが、この噴霧器。 直噴ができるのが、洗剤用噴霧器と、ちと違います。 2点で、108円というので、これと、あと、クール・スカーフを合わせて、買いました。

≪写真右≫
  翌5月6日に、ホーム・センターのカーマに行って、潤滑油用のチューブを買って来ました。 1メートルで、税込み、102円でした。 内径3ミリ、外径6ミリ。 スプレー口の吸い上げチューブを外して、代わりに、買って来たチューブを付けたのが、この写真。 ピッタリ合いましたが、予め、ノギスで、径を測ってから買いに行ったので、合って当然です。

  5月18日になって、オイルの吸出しに使ってみたのですが、結果的に言うと、これでは、駄目でした。 上がって来るには来ますが、引き金を延々と引き続けなければならず、指の力がもたないのです。 結局、途中で諦めて、出したオイルを、車に戻しました。


  その後、ネットで調べたところ、同じ事をやっている人が動画を公開しているのを見つけました。 その人の場合、新しいオイルを入れ過ぎてしまい、それを減らす為に、スプレー口とチューブで、「チョイ抜き」をやったとの事。 なんと、サイフォンの原理を使っていました。

  しかし、オイルは、水よりずっと、粘度が高いですから、やはり、時間がかかるようで、「3時間で、600cc、出た」とありました。 それは、かかり過ぎですなあ。 私の車のエンジン・オイル量である、3リットルでは、15時間もかかってしまいます。 いくら私が、閑な引退者とはいえ、そんなに長い時間はかけられません。

  つまり、スプレー口とチューブでオイルを吸いだすのは、「できない事はないけれど、実用的ではない」という結論になったわけです。 駄目な事がはっきりしただけでも、収穫でした。



【テクノ・パワー エンジン・オイル】

  5月11日に、近所のホームセンターで買って来た、ガソリン・ディーゼル・エンジン・オイル、「Techno Power 10W-30 4L」。 税込み、998円でした。 純正品だと、3リットルで、2500円くらいしますが、安いのを探せば、あるものですな。

  一般的に言って、エンジン・オイルは、値段の高低に関係なく、どれでも、普通に使えるようです。 少なくとも、「これを使うと、エンジンが壊れてしまう」などという製品は出回っていない様子。 ディーラーの整備工場に、オイル交換を任せている場合、車種に関係なく、入れるオイルは、みな同じ品だというのは、よく聞く話です。 ターボ車などは、また違って来ると思いますけど。



【オイル交換用ポンプで、上抜き】

≪写真上左≫
  アマゾンで買った、オイル交換にも使える、手動ポンプ。 商品名は、「サイフォン・ポンプ」で、水は勿論、空気入れにも使えるようです。 自転車のタイヤや、ボールに空気を入れる、アダプターも入っていました。

  1180円に、送料500円が加わって、1680円のところ、ポイントを、194円消化して、1486円で買いました。 同じ商品でも、送料込みでもっと高いとか、いろいろな価格のものがありました。

≪写真上右≫
  オイル交換に使うのは、これだけ。 黒くて細いチューブを、車のオイル・レベル・ゲージに差し込んで、オイル・パンの底から、古いオイルを吸い上げると、オレンジ色の太いチューブから出て来るわけです。  

≪写真下≫
  吸い出し中。 付属していた黒いチューブでは、吸い上げられず、スプレー口を試した時に使った、潤滑油用チューブを繋いだら、隙間がなくなったのか、オイルが上がって来ました。 500ccのペットボトルに、4本分と少々、吸い出して、約2100ccになりました。 廃油は、一旦、オイル・バットに溜め、その後、父の使い残しの紙オムツに吸わせて、捨てました。


  この手動ポンプですが、スプレー口よりは、ずっと力強く吸い上げられるものの、やはり、延々と、ポンピングし続けなければならない点は、変わりなく、人様には、薦めません。 3千円台になりますが、負圧タンクが付いたタイプの方が、たぶん、使い勝手が良いと思います。

  しかし・・・、ジャッキ・アップなり、カー・スロープを使うなりして、ドレンを開けられる人なら、それが一番いい方法なのかも知れません。 短い時間でできますし、洗うのも、バットだけで済みますから。




   今回は、ここまで。 オイル交換をしたのは、5月29日の事でして、もう、だいぶ経っており、付け加えるほど、よく覚えていません。 このシリーズ、あと、三回分は、あると思います。 たぶん。