2017/11/19

運動登山と靴

  数年前の話から説き起こさねばならないので、恐縮ですが・・・。




  引退した2014年の秋から、2015年の秋まで、約一年間、自転車で、運動を続けていたのですが、体重の増加は抑えられていたものの、腹が凹みませんでした。 夏の間は、イージー半ズボンで、ごまかして来ましたが、秋になって、長ズボンを穿こうとしたら、ウエストがしまらない始末。 「これは、まずい・・・」と、こめかみに脂汗を垂らしました。

  「毎日、山に登れば、昔のズボンが穿けるようになる」という、母の体験談を頼りに、自転車での運動をひとまず中止し、近所にある、標高200メートル弱の山に、せっせと登り始めました。 2ヵ月半、続けて、体重は、4キロほど減りましたが、ウエストの方も、少しは細くなりました。

  一日に、1時間15分くらいなので、登山自体は、別に、苦痛ではないのですが、靴が壊れるのには参りました。 それまで履いていたスニーカーは、半月くらいで、底に穴が開いてしまい、次に買ったスニーカーも、一ヵ月半で、穴は開くわ、中底は踏み抜くわで、記録的短命に終わりました。 やむなく、ネットで、3450円出し、トレッキング・シューズ(登山靴)を買いました。 それが、2015年の、11月26日の話。


  高い靴でも、安い靴でも、結局、靴底(ソール)は、ゴム製なので、ゴムが擦り切れれば、履けなくなってしまうのですよ。 また、ネット通販のレビューが、靴に限っては、ほとんど、当てにならないと来たもんだ。 当たり前の事ですが、足の形は、十人十色、千人千色でして、「履き心地はソフトで、靴ずれもできません」なんて書いてあっても、「そ~りゃ、おまえの足に合っているというだけの事じゃろがい!」と、ツッコミを入れたくなります。

  「本格登山に履いて行った」というレビューが、まーた、参考になりません。 本格登山をする人というのは、大抵、月に一回とか、年に数回とか、たまーにしか、登山靴を履かないのでして、実際の歩数は知れたものです。 引退者が運動で履く場合、毎日毎日、5000~10000歩くらいは歩きますから、遥かに、靴にかかる負荷が大きい。 むしろ、本格登山者の方が、より、ハードな使い方をしている運動引退者のレビューを参考にすべきなのです。

  履く人の体重の違いも、靴の耐久性に大きく関わって来ます。 50キロの人と、80キロの人では、同じ銘柄の靴でも、傷みの早さの違いは、歴然と出るんじゃないでしょうか。 軽い登山靴は、要注意でして、踵のゴムが、格子状、もしくは、洗濯板状に、肉抜きしてある場合があり、体重が軽い人なら、何でもないのですが、重い人だと、中底を踏み抜いて、格子や洗濯板が露出してしまう事があります。


  靴に比べると、自転車のタイヤは、もちがいいですなあ。 同じゴムなのに・・・、更に一歩踏み込んで言えば、同じ、廉価品のゴムなのに、なんで、靴の方は、自転車のタイヤより、あんなに減りが速いんでしょう? 路面と摩擦している点は、同じなわけですが、人が足で歩くのと、自転車の車輪が回転するのとでは、摩擦の仕方が違うんでしょうか? 他に、理由が考えられませんな。 回転の方が、何かしら、効率がいいんでしょうねえ。

  「そりゃ、舗装道路と、山道の違いだろう?」と思うかもしれませんが、いやいやいや、それは、却って、舗装道路の方が、ゴムを減らし易いと思うのですよ。 土が露出した山道は、アスファルト舗装の道路より柔らかいですから、摩擦は少ないと思います。 石や岩の上に足を着く事も多いですが、その場合、傷つくダメージはあっても、接触している部分が少ないので、やはり、摩擦で減る事は少ないと思います。


  私が買った登山靴ですが、やはり、靴底の踵の部分が、格子状に肉抜きしてありまして、半年くらいしたら、穴が開き、小石を食い込んで、中底まで突き破って来ました。 3450円も出したのに、半年で買い換えたのでは、とても、元が取れないと思い、自転車のタイヤの・チューブを、みじん切りにして、G17ボンドで和え、格子状になった部分に練り込みました。 更に、踵部分にだけ、厚紙を何枚か貼り合わせて入れ、沈まないようにした上で、100円ショップで買って来た中敷きを敷いて、延命しました。

  それをやった直後に、父が倒れ、あれよあれよと言う間に他界するや、葬式、法事、遺品の片付けと、大忙しになり、運動登山どころではなくなってしまいました。 2016年の夏から、2017年の春まで、そんな状態が続き、私の腹は、じわじわと、リバウンドして、ズボンのウエストは、パンパンになってしまいました。 またまた、「これは、まずい・・・」。

  危機感に追い立てられ、今年、2017年の3月半ばに、靴を買い換え、毎日の運動登山を、再開しました。 その靴に関しては、次回、写真を出して、説明します。

  以来、約8ヵ月、何とか続いています。 腹はかなり凹み、食べた直後でなければ、働いていた頃のズボンを穿いても、そんなに苦しくはありません。 もっとも、今年の春まで穿いていた長ズボンは、布地が駄目になってしまい、秋口に、新しいのに買い換えたんですけど。 少し、ウエストが大きい物に。



  2015年10月9日に、靴の量販店で、税込み、1069円で買ってきた、スニーカー。 毎日、山に登っていたら、一ヵ月半で、底に穴が開きました。 そもそも、普通のスニーカーですから、登山に使うには無理があったんですな。 また、マジック・テープ式は、足の甲の部分が、硬くなってしまうので、長距離の歩行には向かない事が分かりました。


  ネットで注文して、2015年11月26日に届いた、送料込み、3450円のトレッキング・シューズ。 登山靴は、一段大きいサイズを買い、厚手の靴下を穿いて履けば、靴ずれを防止できるというので、それに従い、0.5センチ大きいのを買いました。 メーカー名やブランド名はおろか、商品名さえ分からない、見事なまでの、ノー・ブランド商品です。

  厚手の靴下は、ダイソーで、「男の防寒シリーズ」を買って来ましたが、3ヵ月しない内に、スケスケに薄くなって、履けなくなってしまいました。 しかし、本来の用途とは違う使い方をしたのだから、文句を言う気はありません。 靴底を直して以降は、中敷きを入れたおかげで、普通の靴下でも、履けるようになりました。 もっとも、普通の靴下も、運動登山に穿いていると、3ヵ月もちませんけど。