2019/06/23

時代を語る車達 ⑩

  出かけた先で撮影した車の写真に、個人の感想的な解説を付けたシリーズです。 あっという間に、在庫写真がなくなったので、今回でおしまい。 次は、いつになるか、分かりません。




  河川敷に停まっていたものを、橋の上から撮影したので、こんな角度になっています。 ホンダの、3代目ライフ。 1998年から、2003年まで生産・販売されていた、世紀を跨いだ型。 軽が現行規格になって、最初のライフになります。

  これの前の、2代目ライフは、1997年4月から、1998年10月までの、1年半しか作られず、規格変更で、この3代目に変わりました。 2代目は、大変、良いデザインだったのですが、それに比べると、3代目は、だいぶ、落ちます。 2代目を、そのまま膨らませるわけにもいかなかったのか、あちこち、デザインし直したのが、全て、裏目に出たという感じ。 特に、リヤコンは中途半端極まりないです。

  だけど、この車、今でも、結構、目にしますから、相当な数が売れたのだと思います。 2代目に比べれば落ちるというだけで、絶対的にデザインのレベルが低いわけではないですし、そもそも、言うまでもなく、デザインばかりが、車の価値基準ではありませんから。

  この車は、エアロ・パーツを付けていますな。 そういえば、この頃のホンダ車は、エアロ・パーツを標準装備している車が多かったような記憶があります。



  7代目カローラ・ツーリング・ワゴン。 1991年から、2002年まで、生産・販売されていました。 この車は、リヤコンの形から、1997年3月以前の、前期型だと思われます。

  7代目は、セダンも、よく纏まっていましたが、ツーリング・ワゴンやバンは、一段と良く出来たデザインで、最初に見た時には、「はあ~っ!」と、感服しまくりました。 リヤコンがシンプルな前期型の方が、後期型より優れています。

  私が、これまでに作られた日本車の中で、デザインのランキングをするとしたら、この車は、ベスト5に入ります。 セダンの方は、ベスト10内クラスでしょうか。

  バック・ドアのガラス部分に傾斜があり、荷室容積が減るので、バンとしては、問題ありですが、ワゴンとしてなら、デザインを優先させても、構わないと思います。

  今現在、これを所有している方々は、石に齧りついても、長く乗っていただきたいものです。 この素晴らしいデザインが見られなくなってしまうのは、残念至極ではありませんか。



   遠くから撮ったので、ボケてしまいました。 日産の、4代目サニーです。 1977年から、1981年まで、生産・販売されていた車。 私が、車に興味を持ち始めた、中高生の頃に、たくさん走っていた車です。 デビュー時は、丸2灯だったのが、79年のマイナー・チェンジで、角2灯になりますが、ボディー・デザインは、アメリカン・フォルムを若干残した、旧時代の物でした。

  おそらく、部品取りに保存されているのでしょう。 雨曝しの無残な姿ですが、ドンガラが残っているだけでも、大変、貴重です。



  日産の、3代目キューブ。  2008年11月から、現行。 かれこれ、10年も作っているわけだ。 ちなみに、初代は、1998年から、2002年まで。 2代目は、2002年から、2008年まで。 だんだん、モデル寿命が延びている。

  キューブの初代は、コンセプトにしか魅力がなくて、デザインは、やっつけ仕事みたいな、チープなものでしたが、2代目で、ぐっと質感が上がりました。 3代目は、更に質感が高くなったものの、ちと、行き過ぎてしまった感がなきにしもあらず。 特に重量感が・・・。

  代を経るごとに、デザインの重量感が上がっていますが、実際の重量も上がっている模様。 初代と比べると、200キロ近く増えていて、常に、大人3・4人を余分に乗せて走っている計算になります。 まあ、初代と比べなければ、気にもならないわけですが。 デザインそのものは、大変、優れていて、一家を成していると思います。



  ダイハツの、7代目ミラ。 2006年から、2018年まで、足掛け13年間も生産販売されていた車。 ミラ単独名としては、最後のモデルです。 かつては、看板商品、トール・ワゴンの時代になってからも、ビッグ・ネームだったミラを、なくしてしまうとは、何とも寂しい。 いっそ、ミラ・イースを、ミラに改名してしまえばいいのに。

  7代目は、6代目を、少し膨らませたデザインで、シャープさが失われた反面、ほんわか柔らかい雰囲気になりました。 しかし、中途半端といえば、中途半端でして、この車を見かけても、いいと思った事がありません。 カッコいいとも、可愛いとも言えないから、やはり、中途半端なのでしょう。 

  車高は、1540ミリもあるそうで、セルボ・モードより、140ミリも高いです。 おいおい・・・、そんなに高くする必要があるのかい? 流行のトール・ワゴンに、少しでも近づけようとしていたのだと思うのですが、ムーヴがあるのだから、ミラまで背高にする理由がありますまい。 ノーマル車高の車には、それなりの使い勝手の良さがあるのに。 存在意義を、自ら否定した結果、滅亡してしまった、という事でしょうか。




  今回は、以上、5台まで。

  このシリーズの、車の感想ですが、あくまで、私の主観で書いているので、自分の好きな車を貶されていても、怒るには及びません。 美しいか、可愛いか、カッコいいか、それぞれの否定か、そういった事は、人によって、まるっきり、感じ方が違うものでして、全く同じセンスの人間を探すなど、ほぼ、不可能です。