2020/09/20

セルボ・モード補修 (27)

  車の修理・整備記録のシリーズ。 まだ、続きます。 今回で、ようやく、車検の準備に引っ掛かります。 前にも書きましたが、車検が近づくと、あちこち、壊れ始めます。 それでも、まだ、名車の旧車と比較すれば、整備・修理にお金はかかりません。 名車の旧車並みに手がかかるようになったら、もはや、私が保有する車ではなくなるという事ですな。 




【セルボ・モード補修 パワー・ウインドウ・スイッチ洗浄】

  6月12日、セルボ・モードの運転席スイッチ・ベースを洗浄しました。

≪写真1≫
  ビフォー。 茶色いものが、こびりついているのが分かります。 買った時から、こんな状態でした。 前の持ち主が、再塗装して、失敗したのかと思っていましたが、考えてみれば、こんな部品を再塗装するとは思えません。 で、汚れならば、漂白剤で落ちるだろうと考えたのです。

≪写真2≫
  まず、外さなければ。 ドア・トリムを外す覚悟をしていましたが、その必要はなく、後ろにある、ポケットを外したら、スイッチ・ベースのバネに、指が届きました。 バネを押しながら、上へ引っ張ったら、抜けて来たので、コネクターを外して、取り出しました。

≪写真3≫
  表面部品と分解した、本体。 スイッチも汚れていたので、うすめ液で拭きました。 汚れは落ちたものの、白っぽくなってしまったので、シリコン・スプレーを布に吹いて、塗ったら、元の色に戻りました。

  分解した時に、爪を折ってしまいました。 6本ある内の1本です。 本来、分解するように出来ていないんですな。 やむなく、針金で補強しました。 セットしてしまえば、見えません。 また、フェイク修理箇所が増えてしまった。

≪写真4≫
  表面部品。 漂白剤溶液に浸けたのですが、汚れは綺麗に溶けてはくれませんでした。 束子でこすっても、白っぽい部分が残ります。 で、中性洗剤をつけた毛糸束子でこすったら、綺麗にはなったものの、色がうっすらと斑っぽくなりました。 どうやら、塗装してあった色が落ちて、地のプラスチックの色が出てしまった模様。

≪写真5≫
  しかし、地色も、塗装色も、非常に近い同系色で、そんなに目立ちはしないので、それで良しとしました。 汚れがついているよりは、遥かにマシになった観あり。

  前側のスイッチには、「AUTO」の文字がプリントしてあるのですが、薄くなって、ほとんど、見えなくなっています。 これは、復元できないので、諦めています。 下手に、手書きしたりすると、ろくな結果になりません。



【セルボ・モード補修 ジェネレーター・ベルト調整】

  6月16日、車で買い出しに行った帰り、アクセルを踏むたびに、エンジン・ルームから、キュルキュル音がするようになりました。 これは、間違いなく、エンジンのベルトです。 エアコン・ベルトか、ジェネレーター・ベルトが緩んでいるのでしょう。 前に交換・調整したのは、2017年の6月ですから、3年間、もった事になります。

≪写真上≫
  6月18日に、調整作業をしました。 結構、力を入れる作業なので、ジャッキ・アップでは、振動でジャッキが外れる恐れがあり、怖いです。 で、カー・ステップを組んで、車を上げたのですが、それには、かなり、時間と手間を喰いました。

≪写真中≫
  ジェネレーター・ベルトの方は、前回、手が入らなくて手こずりましたが、今回は、エア・クリーナーの蓋を外すだけでなく、本体もズラしたので、割と楽に作業できました。 「邪魔なものは、外してしまえ」というのは、≪名車再生 クラシックカー・ディーラーズ≫で学んだ事です。

≪写真下≫
  中央に見えている、ベルトがかかっているのが、ジェネレーター(オルタネーター)です。 オルタネーターというのは、交流発電機ですな。 自転車に付いているのは、ダイナモで、直流発電機。 ジェネレーターは、総称です。

  ベルトを指で押してみたところ、それほど、緩んでいる感触はなかったのですが、更に強く張り直しました。 上下に、1本ずつ、ボルトがあり、上が、アジャスターになっています。 調整する時には、まず、2本とも緩めます。 下のボルトは、車の下に潜って緩めます。 次に、上に戻って、ジェネレーターを押して、ベルトを張った状態を保ったまま、上のアジャスター・ボルトを先に締めます。 最後に、下に潜って、下のボルトを締めます。

  ボルトが回し易い所にあれば、簡単な作業ですが、どうしても、車の下に潜らなければならないので、危険を伴います。 車を持ち上げる手段が、ジャッキしかないというのなら、勧めません。



【セルボ・モード補修 エアコン・ベルト調整】

  エアコン・ベルトも、そんなに緩んでいるような感触がなかったのですが、とにかく、キュルキュル音の原因は、どちらかのベルト以外に考えられないので、両方、張り直しました。

≪写真上≫
  エアコン・ベルトの方も、前回は、うんざりするほど手こずったので、今回は、楽にやろうと、前バンパーを外しました。 セルボ・モードは、バンパーを外す事自体は、そんなに難しくないのです。 エンジン・アンダー・カバーがない事が大きいですが、ナンバーを外した後、ボルト5本、ビス2本、プッシュ・リベット3本を抜くだけで、外す事ができます。 車体側に、四角断面の鉄製の芯がないのは、軽自動車ならではでしょうか。

  こういう姿になると、もはや、何の車種なのか、全く分かりませんな。 ウインカーのコネクターを外すのが面倒なので、そのままにし、バンパーは、ハーネスで、吊り下がった状態です。 予め、バンパーの下に新聞紙を貼り付けて、養生し、木製踏み台の上に載せました。

≪写真中≫
  しかし、バンパーを外しても、調整ボルトを回し難い事に変わりはありませんでした。 エアコン・コンプレッサーは、下2本、上1本、ボルトがあり、上が、アジャスターになっています。 この上側のボルトに、スパナが入らないんだわ。 ボックス・レンチでは、もっと入りません。 設計ミスというわけではなく、たぶん、このボルトを回す為の、特殊な工具があるのだと思います。

  やむなく、メガネ・レンチを3本使って、少しずつ緩め、ベルトを張って、絞め直しました。 それでも、バンパーを外さないでやるよりは、下2本のボルトに煩わされなかっただけ、手際よく、作業が進みました。

≪写真下≫
  バンパー一体グリルの、上辺を留めていた、プッシュ・リベット。 本来、6ミリのを使う孔に、7ミリのを、無理やり、入れてあったので、折れたり、変形したりしています。 この時は、同じ物の新しいのを付け直しましたが、アマゾンで、6ミリのが売っている事が分かり、注文しておきました。


  ベルト調整の作業は、全部で、4時間くらいかかったでしょうか。 ボルトが回し難い点を除けば、難易度は、5段階で、2、10段階で、3くらいです。 今の車は、アジャスターに、もう一本、張りを調整するボルトが付いていて、ジェネレーターやコンプレッサーを押しながら、ボルトを締めるという、曲芸的な事をやらなくてもいいようになっているらしいです。

  とにかく、エンジンから、キュルキュルという音がし始めたら、原因はベルトに決まっていますから、張り調整するか、伸びきっていたら、交換するかしかありません。 ベルトの鳴き止めスプレーというのがありますが、一時的に収まっても、また、すぐに、鳴き始めると思います。 張り調整をしてしまった方が、根本的解決になります。

  とりあえず、エンジン内を覗き込み、ベルトがどこにあるか、アジャスターがどこにあるか、ボルトを回せるかを確認し、ネットで、同じ車種や近い車種のベルト調整のやり方を調べ、自分でできるようなら、やってみる。 駄目なようなら、ディーラーなり、整備工場に頼むという段取りですな。 頼めば、当然、工賃がかかりますが、嫌な音に煩わされるのに比べたら、そんなに高いとは思わない程度の金額だと思います。



【セルボ・モード補修 バキューム・ホース交換 / プッシュ・リベット交換】

≪写真1≫
  ジェネレター・ベルトを張り調整する為に、エア・クリーナーの蓋を外した時に、下に隠れていたバキューム・ホースの両端が、切れている事に気づきました。 手前側は、ビニール・テープを巻いて、簡易補修されていました。 かなり、年月が経っている模様。 奥側は、私が、同じように、ビニール・テープを巻いたものです。

  しかし、両端共に、切れ目が深くなって、接合部分を超えてしまっており、隙間が出来て、気体が漏れてるわけで、ビニール・テープでは、直した事になりません。 これは、交換すべきでしょう。 パーツ・リストで、品番を調べ、アマゾンで検索したら、売っていました。 6月18日に、注文。

≪写真2左≫
  22日に発送され、23日に届きました。 アマゾン本体からの発送ですが、発送までに日数がかかったところを見ると、取り寄せ品だったようです。 中身に比べると、大きめの箱でした。

≪写真2右≫
  緩衝材のプチプチ・ビニールで、包まれていました。 ゴム製品なのに、律儀な梱包です。

≪写真3左≫
  これが、純正部品としての保存状態。  ラベルには、品番と個数が書かれています。 1764円。 セルボ・モードは、1998年に生産中止になった車種ですが、エンジンやトランスミッションは、後の代の車種と共通部品があるから、必ずしも、22年前に作られた部品とは限りません。

≪写真3右≫
  古いのと並べてみました。 明らかに、同じ品です。 それにしても、ビニール・テープを巻いて、修理完了にしてしまった人間の、いい加減な事よ。 素人では、そもそも、隠れた所にある部品が切れている事に気づかないので、犯人は整備士なのだと思いますが、なぜ、新しい部品を取り寄せて、交換しなかったのでしょう? 仕事を、ナメているのでは?

≪写真4≫
  新しいのを、取り付けました。 そのままでも入りそうでしたが、大事を取って、シリコン・スプレーを吹いてから、入れました。 クランプは、なし。 パーツ・リストにも載っていないから、元から、ないのでしょう。

  漏れがなくなってから、排気ガスの変なニオイがしなくなりました。 バキューム・ホースについて調べてみたところ、インテーク・マニホールドのセンサーが、負圧で空気量を測っているそうで、バキューム・ホースが破れていると、正確な測定ができず、不調が起こるとの事。 それなら、燃焼と大いに関係あるわけで、変なニオイがなくなっても、不思議はないです。 バキューム・ホースの交換は、想定以上の効果を齎した事になります。

≪写真5左≫
  バキューム・ホースと一緒に、6月18日に、エンジン・グリル上辺を留める、プッシュ・リベットを注文しました。 こちらは、すぐに発送され、20日は届きました。 緩衝材を内側に張った封筒に入っていました。 473円。 バキューム・ホースと合わせて、2000円を超えさせ、送料無料にしました。

≪写真5右≫
  店頭吊るし用の、プラ・ケースに入っていました。 本体は、更に、ビニール袋に入っているという凝りようです。 10個入りで、473円。 径は、6ミリ。 スズキの純正品ではありませんが、ほとんど、同じ形状・サイズの品です。

≪写真6左≫
  左が、新しく買った、6ミリ。 中央は、今まで、無理やり叩き込んでいた、7ミリの新品。 右は、叩き込んだ結果、変形してしまった、7ミリです。

≪写真6右≫
  グリルに取り付けた様子。 正確に言うと、この部品で、グリルを車体に留めているわけです。 径が合っているから、すんなり、取り付けられました。

  新しいのは、正確に言うと、「プッシュ・ターン・リベット」と言いまして、芯の中心の「+」を、ドライバーで、反時計回りに回すと、芯が飛び出して来て、簡単に外せるようになっています。 ただのプッシュ・リベットは、芯を押し込む事で、抜けるようになっています。 径が合っていればの話ですが。 無理やり叩き込んであると、芯が奥で引っ掛かって、抜けなくなってしまいます。



【ダイソーでA4茶封筒】

  7月3日に、近所のダイソーで買って来た、A4の茶封筒。 この封筒が、A4サイズなのではなく、A4サイズの書類が入る大きさという意味。 10枚入り、110円。 これ以上、枚数が多いのは、ありませんでした。

  車検の時、書類を入れて、渡す為の物。 前回2年前は、封筒が、なぜか、返却されませんでした。 返らないとなれば、母が買い置きしている物を使うのは悪いと思い、自分で買って来た次第。

  しかし、今回は、なぜか、戻って来ました。 今回使った封筒は、この二年間、書類を入れて、車に積んであった物だったので、結局、新たに買って来たこの10枚は、手付かずでした。 マーフィーの法則に絡め取られておるなあ。




  今回は、以上です。

  「茶封筒なんて、車と関係ないだろう」と思うでしょうが、車検がなければ、このサイズの封筒を買う事はなかったので、やはり、車関係なのです。 結局、今回は使わず、目に付かない所へ、しまったのですが、次回以降、買ってある事を忘れて、また買いに行ってしまう恐れがなきにしもあらず。 その時に、この記事を読み返せば、その恐れはなくなるわけだ。