2020/10/11

セルボ・モード補修 (30)

  車の修理・整備記録のシリーズ。 今回で、とりあえず、終わりです。 車は、その後、これといった問題もなく、使えています。 車検で75000円、タイヤ交換で、16000円も費やしたのだから、2年間は、バッチリ、働いてもらわなければ。





【タイヤ交換③】

≪写真1≫
  これは、ホイールに、新しいタイヤを取り付ける準備をしているところ。 結束バンドが残り少ないので、代わりに、紙紐で、三ヵ所、縛ってあります。 バイクのタイヤなら、全周、10箇所くらいを縛っている様子を、ネット上で見た事がありますが、車のタイヤでは、結束バンド法の写真が、ほとんど出ておらず、とりあえず、三ヵ所でやってみた次第。 何も縛らないよりは、ずっと、簡単に、反対側を入れる事ができました。

  反対側は、もちろん、タイヤ・レバーで入れます。 レバーや、プライヤーの柄で、あれこれ悪戦苦闘していると、ある時、急に、ズボッという感じで、入るというパターンでした。

  この写真では、縛ってから、入れていますが、まず、裏側を入れてから、結束バンド、もしくは、紐で縛り、表側だけ、レバーで入れる方が、作業効率がいいです。 ホイールとタイヤが接する部分には、シリコン・スプレーを吹いていたのですが、途中でなくなってしまい、最後の一本だけは、中性洗剤を薄めた液で、代用しました。 問題なく、使えます。 要は、ヌルヌルしていればいいだけなので。

≪写真2≫
  ビード上げが、また、大変。 自転車用空気入れでは、スースー抜けて、全く入らず、やむなく、ネットで知った裏技を使いました。 空気が入ったタイヤに繋いで、一気に空気を移動させ、ビードを上げるというもの。 たまたま、壊れた足踏み式空気入れのホースがあったので、それを使いました。

  空気を貰う側は、バルブの虫を抜いた上で、ゴムのホースを捻じ込み、空気を送る側は、アタッチメントで取り付けました。 一気といっても、劇的な事が起こるわけではなく、静かに、空気が移動します。 タイヤの空気圧は知れていますから、ビードは、片側、もしくは、両側の8分目くらいしか上がりませんが、そのくらい上がってくれれば、後は、自転車用空気入れで、ビードを上げる事ができます。 ビードが上がると、「パン!」という大きな音がするので、分かります。

  空気を送る側のタイヤですが、私がやって見た限りでは、普通のタイヤより、テンパー・タイヤの方が、ビードが上がる率が高かったです。 やはり、高圧だからでしょう。 私の車の場合、普通のタイヤが、1.8kgf/cm2なのに対し、テンパー・タイヤは、4.2kgf/cm2で、2倍以上違います。 空気を送った後も、ペタンコになる事はありませんが、減っているので、そのまま、車を動かしたりしない方がいいです。 必ず、空気を入れ直してから、動かします。

≪写真3≫
  ビードを上げ、空気を入れ直した、新しいタイヤとホイール。 左上の方に、ホイールの端が歪んでいる部分がありますが、これは、私がやったわけではありません。 4本とも、同じような歪みがあり、前の持ち主か、前の持ち主が頼んだ業者が、タイヤを外す時か、つける時に、力任せにレバーを使って、歪ませたのだと思います。 乱暴な事をしてくれる。 しかし、これだけ歪んでいても、空気は漏れません。

  どうせ、高速走行はしないので、ホイール・バランスは取らず、黄色マーク(軽点)を、バルブの位置に合わせただけです。 それも、大体です。 錘も、元のまま付けてあります。 たとえ、バランスが崩れていても、低速で走る分には、ほとんど、害がありません。 

≪写真4左≫
  車への取り付けには、買ったばかりのトルク・レンチが活躍しました。 締め付けトルクは、「80N.m」。

  車に取り付けてから気づいたのですが、夏タイヤのせいか、今まで付いていた、スタッドレスに比べて、側面のふくらみが大きく感じられます。 少し、カッコ悪くなった観あり。

≪写真4右≫
  試し乗りした後、トルクレンチで締め直してから、ホイール・カバーをつけました。 ホイール・カバーをつけたら、タイヤ側面の膨らみが、あまり、目立たなくなりました。 よしよし。

  これで、交換作業そのものは、終了しました。

  車ですが、新しいタイヤになって、乗り心地は、多少、良くなりました。 ブレーキをかけると、停まる寸前に、ガクンと変な衝撃があったのも、なくなりました。 やはり、タイヤが駄目だったわけだ。




【タイヤ処分】

≪写真上≫
  とりあえず、物置に置いてある、廃タイヤ。 外す時に、シリコン・スプレーを吹いたので、中性洗剤で洗って、綺麗にしてあります。

  全て、スタッドレスで、3本は、ダンロップ、1本だけ、トーヨーです。 ダンロップの3本は、ヒビだらけで、捨てるのに、ためらい、なし。 トーヨーのは、ヒビがなく、使おうと思えば使えるのですが、側面が赤っぽくなる性質がある上に、大変、硬いタイヤで、外すのに大苦労したので、もう、つけ直す事はなかろうと思い、捨てる事にしました。

  捨てるといっても、ゴミには出せませんから、業者に引き取ってもらう事になります。 電話で調べたら、近所のオートバックスで、一本、税込み330円、4本で、1320円で引き取ってくれるというので、そこへ持って行く事にしました。

≪写真下≫
  8月5日の午後に、車に積み込みました。 後席の背凭れを倒してあります。 車内を汚さないように、新聞紙を敷いてから、載せました。 持って行って、下ろして、引き取ってもらい、1320円払って、帰って来ました。 簡単に済んでよかった。

  これで、タイヤ自力交換計画は、全て、終了しました。 日程は、以下の通り。

7月31日(金)午後 「右後輪交換」
8月 2日(日)午後 「左後輪交換」
8月 3日(月)午前 「左前輪交換」
8月 3日(月)午後 「右前輪交換」
8月 4日(火)  「ホイール・カバー取り付け」
8月 5日(水)  「廃タイヤ処分」

  ところが、その後、右の足首が痛くなり、半月近く、足を引きずって歩く事になりました。 ビード落としの時に、踵を使い過ぎたのが原因です。 やはり、ビード落としは、ナメられぬ。 かといって、これから、既製品のビード・ブレーカーを買うのも、馬鹿な話。 年齢的に考えて もう、私が車のタイヤ交換をする事はないでしょう。

  タイヤの自力交換ですが、人様には勧めません。 難易度が高過ぎるのです。 業者に頼むと、交換作業自体は、一本、2千円弱くらいですが、そのくらい払っても、やってもらった方がいいです。 通勤で車を使っている人は尚の事で、体力的、技能的以外に、時間的にも、自力でやるのは、難しいです。 道具を揃えたとしても、確実に楽になるというわけではないですし。




【内装異音対策】

  もう、記憶にないくらい以前から、車に乗っていると、後ろの方から、「カタカタ、カタカタ」、異音がしていたのですが、ようやく、どこが鳴っているのか、見当がついたので、8月15日に、対策を取りました。

≪写真上≫
  左側の、パーセル・シェルフ(パッケージ・トレイ)のベース部分が、トランク・ルームの側面内装に当たっているのだと目星をつけ、スポンジ・テープを二ヵ所に貼りました。 この写真では、潰れているので、分かり難いです。 スポンジ・テープは、昔買ったものの残りを使いました。

  スポンジ・テープを貼ったら、嘘のように、異音がなくなりました。 とっくに、気づけば良かった。 運転中の快適度が、まるで、違います。

≪写真中≫
  なぜ、異音がするようになったのか? パーセル・シェルフの固定棒が原因と見ました。 本来、水平なのが、外側が上になるような角度がついて、キャッチに嵌め込むと、ベース部分を持ち上げてしまうからではないかと思われます。

≪写真下≫
  なんで、固定棒が上を向いてしまったかというと、パーセル・シェルフが、経年変化で、反ってしまったからです。 この写真の、後ろ窓の下にあるのが、パーセル・シェルフですが、反りまくって、真ん中が、5センチくらい下がってしまっています。

  私は、パーセル・シェルフの上に、物を置いたりしないのですが、材質の特性で、自然に反ってしまうんでしょうな。 これは、直しようがないです。 反っている点を除けば、綺麗なものなので、買い換える予定はなし。




【エアコン・ガス追加充填】

  車のエアコンが、冷えなくなってしまったので、8月25日に、ガスを追加充填しました。 前回やったのは、2018年の7月だったから、2年間、もった事になります。

≪写真1左≫
  2年前に買った、ゲージ付エアコン・ガス・ホース(1790円)と、エアコン・ガスの缶。 缶は、2本セットで、1350円でしたから、1本だと、675円になります。 この程度の出費で、4年間、車を冷やせるのなら、安いもの。 ただし、無資格者が追加充填できるのは、「HFC-134a」というガスを使っている車だけです。

≪写真1右≫
  2年前、ネットで調べた手順メモを、コピーして、カー・ポートの柱に貼っておいたんですが、迂闊にも、読んでから始めるのを忘れて、いきなり、ガスを漏らしてしまい、慌てて、塞ぐ一幕がありました。

≪写真2≫
  エアコンの配管には、「H」と「L」、二つのポートがあり、追加充填には、「L」ポートだけを使います。 セルボ・モードの場合、ラジエーターの下の方にあります。 「L」と刻印してある、灰色のキャップが、それ。

≪写真3≫
  キャップを外し、ホースを繋いだ様子。 配管を押す事になるので、無理な力がかからないように、ナンバー・プレートを外して、下から手を入れ、配管を支えながら、接続しました。

≪写真4≫
  ガスが、なかなか、入って行かず、缶を振ったり、掌で包んで温めたりしました。 2年前は、そんな事はなかったので、経年で、液体が、固形化していたのかもしれません。 缶が軽くなり、冷たさを感じなくなれば、充填完了です。


  細かい手順は、敢えて、書きません。 なぜなら、私自身が、原理が分かっていないからです。 ネットで検索すれば、詳しく書いてあるサイトやブログがあるので、そちらで読んで下さい。 作業内容は、上のメモに書き出してある程度だから、すぐに終わります。 いきなり間違えた私が言うのもおこがましいですが、手順さえ間違えなければ、全く、難しい事ではないです。




  以上です。

   それにしても、セルボ・モードも、路上を走っているのはもちろん、年中停まっている車でさえ、ほとんど、見なくなりましたねえ。 生産・販売中止から、22年も経ったのだから、無理もないか。 いや、私が買った、2016年でさえ、ほんの僅かしか、見ませんでしたから、急に減ったというわけではないですが。

  車の平均保有年数というのは、10年くらいだと思いますが、もったいない話で、壊れたところを直しながら乗れば、もっと長く使えます。 基本的に、自分だけが運転する車なら、他者から文句を言われる筋合いはないわけで、好きなだけ長く使えると思うのですがねえ。 修理や整備をディーラー任せにするから、お金がかかってしまうのであって、自分でやれば、そんなに大枚をはたかないでも済みます。

  そもそも、車を買う店が問題でして、メーカー系のディーラーで買うから、なりゆき上、車検・点検・修理・整備を全面的に任せる事になってしまうのです。 中古車ディーラーで買えば、必要最小限の事だけ、店に任せて、他は自分で管理する事ができます。 メーカー系なら、何でも、安心できるというわけではないんだわ。