2021/10/17

EN125-2A補修 ⑫

  プチ・ツーリングに愛用しているバイク、EN125-2A・鋭爽の補修の記録です。 今回で、とりあえず、終わりです。 今回紹介する補修の後、今現在まで、何も問題は起こっていません。





【ポジション球破損】

  2021年8月28日、「山田川の鬼石」から、帰ってきたら、ヘッド・ライトの中で、ポジション球が外れている事に気づきました。 あとから、あとから、いろいろな問題が起こる事よ。

≪写真左≫
  29日に、分解し、ポジション球に挿し込まれていた、LED球を取り出しました。 発光部分は壊れていませんが、カバーのプラスチックが割れています。 これでは、ソケットに、しっかり嵌まらないから、挿し直しても、また、外れてしまうでしょう。

≪写真右上≫
  ソケットの中。 こりゃ、標準では、ウェッジ球を使ってあったんでしょうな。 ちょうど、入りそうです。

≪写真右下≫
  何年か前に、セルボ・モードの左ヘッド・ライトを、レンズごと交換したのですが、その車幅灯にも、ウェッジ球が使われていたのを思い出し、外して来て、試しに、取り付けてみました。 ピッタリです。 規格は、「12V 5W」。 しかし、この球は、切れているので、使えません。

  EN125-2Aの取説を見たら、配線図のページに、各電球の規格が載っていました。 ポジション球は、やはり、「12V 5W」。 つまり、それを買えば、いいわけだ。




【ギア・インジケーターLED球加工】

  バイクの、ギア・インジケーター・ランプですが、去年の夏に、「1」が切れてしまい、同じ品の10個入りを、アマゾンで買って、交換しました。 一ヵ月後に、また切れて、二つ目に交換。 それが、一年間もっている、という状態でした。 交換した「1」は、他の四つに比べて、異様に暗くて、晴れている日には、辛うじて光っているのが見える程度でしたが、「切れているよりは、マシか」と思って、我慢していました。

  それが、今年の8月、バッテリーの交換、ヘッド・ライトのバルブ交換と、電装・灯火類に手を入れたついでに、ギア・インジケーター・ランプ「1」を明るくできないか、取り組んでみました。 結果的には、明るくできたのですが、その顛末は、以下の通り。

≪写真1左≫
  メーターを分解。 詳しくは、2020年7月27日の、「7720 ≪EN125-2A補修 ギア・インジケーター分解≫」を参照の事。 見た目よりも、簡単です。

≪写真1右≫
  椅子の上に、取り外したビス・ボルト、メーター下カバーなどを並べてあります。 部品の点数は、記憶できないほど、多くはありません。 工具は、+ドライバーと、スパナ・セットだけで、充分。 あとは、前輪泥除けと、タンクの養生用に、タオルが二枚。

≪写真2≫
  ギア・インジケーターの基板を外し、メーターの下から、顔を覗かせました。 「1」と、「2」を、ソケットごと、抜き取ってあります。 円筒形のLED球は、以前の持ち主が交換したもの。

  ちなみに、このランプ、本来は、麦球です。 12Vで、径4ミリ。 アマゾンで、100個入りのが、650円で売っていますが、送料無料にするには、2000円縛りあり。 去年の夏から、調べてはあるんですが、LED球を直す事にしたので、買えないままになっています。

≪写真3左≫
  正常に明るく光る、「2」のLED球。 以前の持ち主が、抵抗をハンダ付けしてあります。 大変、小さなものでして、よく、こんな細かい作業ができたものです。 抵抗の色別を調べたら、390オームのようでしたが、ワット数は、不明。 一番小さいのですかね? 私には、電気の知識がないので、分かりません。

  左にある、黒いのは、ゴムのソケットです。 球が入る部分の径を測ったら、4ミリでした。 このLED球は、径5ミリでして、無理やり、押し込んでありました。

≪写真3右≫
  去年の夏に交換した、暗い、「1」のLED球。 同じ物だと思って、買ったのですが、なぜか、暗い。 抵抗を付けていないから? いやあ、抵抗を付ければ、むしろ、もっと暗くなるはずです。 解せぬ。

≪写真4≫
  以前の持ち主が付けたLED球と、私が買ったLED球、同じに見えるのに、どこかが違う。 よくよく見たら、円筒の先端部の形が違っていました。 私が買ったのは、左端のように、先端部が、擂り鉢形に窪んでいるのです。 右端は、以前の持ち主が付けたLED球ですが、先端部は平らです。

  アマゾンで、同じ品のレビューを読んでいたら、「擂り鉢型になっているから、光が拡散してしまうのだ」と書いてあるを見つけ、暗いのは、そのせいではないかと、思い当たりました。 円筒の側面方向に、光が散ってしまって、その分、先端部が暗くなっているのではないかと。

  で、金工鑢で、窪みがある部分を削り、平らにしてみました。 更に、紙鑢、コンパウンド、新聞紙と、何段階か磨いて、透明に近くしました。 それが、中央です。

 ちなみに、鑢にかける時には、鑢を台の上に置き、ソケットに挿したLED球の方を持って、動かしました。 コンパウンドは、ウエスを台の上に敷き、LED球の方に、コンパウンドをつけて、動かしました。 そうしないと、平らになりません。 新聞紙にこすりつけたのは、仕上げです。

≪写真5左≫
  先端部側から見た様子。 平らにした、中央と右端のは、LEDの発光部が大きく見えますが、擂り鉢形に窪んでいる左端のは、発光部が小さく見えます。 この違いが、明るさの違いになっているのです。

≪写真5右≫
  平らにした「1」と、元から平らな「2」をソケットに挿し、並べました。 発光部の大きさが、同じに見えるのが分かると思います。 これなら、同じように、明るく光るはず。

≪写真6≫
  バイクに戻しました。 ギアを「1」に入れた時の、インジケーターの様子。 おお、明るくなった! LED球自体は、この一年間も、ずっと、この明るさで光っていたのです。 先端部が擂り鉢形に窪んでいたせいで、光が正面に来なかっただけ。 とっくに、気づけば良かった。 一円もかけずに、明るくできたのに。

  そもそも、LED球を買う時に、円筒形ではなく、平板のを買っておけば、このような加工は不要です。 更に、それ以前の問題として、私が、新車で、EN125-2Aを買ったとしたら、電球のLED化はしません。 設計想定外の事をして、電装系全体が不安定になるのが、怖いからです。 明るくなるメリットより、不安定化のリスクの方が大きいと思います。

  抵抗ですが、私には、どのワット数のを買っていいか分からないし、加工もできないので、「1」は、付けないままにしてあります。 付けなくても、一年間もったのだから、大した問題ではないはず。 他の四つには、それぞれ、抵抗が付けられており、そのおかげで、「1」の電流も、少なく抑えられているのかも知れません。

  別の情報では、「ギア・インジケーター・ランプを、LED化する場合、付ける抵抗は、ワット数が大きいのを一個、回路に挟めば、LED球5個分、賄える」というのも読みました。 とはいえ、電気知識がない私には、それが、正しいのか、間違っているのかの判断もできません。

  結論としては、「LED化は、しない方が、無難」という事ですな。 悩みの種を増やすだけです。




【ポジション球交換】

  バイクのポジション球の、LED球が破損してしまった件の、その後です。

≪写真1左≫
  8月29日に、ウエッジ球を、ヤフオクで落札。 31日には、届きました。 定形外郵便。 厚紙封筒ですが、薄いので、郵便受けに届けられました。 手渡しではないから、感染防御上、気楽でいいです。

≪写真1右≫
  中身。 厚紙の箱入り。 箱を開けると、プラスチックのトレイに、10個、収まっていました。 送料込み、743円。 一個74.3円だから、実店舗で買うよりも、安いと思います。 

≪写真2左≫
  アップ。 「MICHIBA 12V5W」と記されています。 ヘッド・ライトのバルブも、「MICHIBA」でしたが、前にも書いた通り、道場六三郎さんと関係があるとは思えないので、山本電気の製品ではないと思います。

≪写真2右≫
  露出が暗くて、申し訳ない。 ヘッド・ライトの、レンズ・反射板の裏側です。 ポジション球のソケットは、ゴム製で、挿し込んであるだけです。

≪写真3≫
  ソケットを引っこ抜きました。 破損したLED球。 これは、点かないわけではないので、外して、保存します。

≪写真4≫
  ウェッジ球に挿し換えました。 元が、この球ですから、当然の事ながら、ピッタリです。 径10ミリ。

≪写真5≫
  組み直して、ポジション球を、点灯しました。 いかにも、電球という色です。 これで、ヘッド・ライトのハロゲン球と、色調が合うようになりました。


  これで、バイクの灯火類は、直し終わりました。 こんなに、手間と時間がかかるとは思わなかった。 出費は、大した事はなかったんですがね。 




  今回は、ここまで。

  ギア・インジケーター・ランプ「1」には、一年以上に渡り、振り回されました。 一応、点いているけれど、異様に暗い。 その原因が何なのか、分からなかったのです。 気づいたのは、アマゾンのレビューのお陰でして、「擂り鉢形の窪みが、光を拡散させてしまっている」と指摘してくれていた方には、深く感謝しています。

  通販のレビューというと、悪い個体に当って、交換するのが面倒臭くて、怒りをぶちまけているだけ、みたいな、しょーもないものや、「迅速な発送、ありがとうございます」といった、商品の評価と全く関係がない、情報価値ゼロのものがほとんどですが、ごく稀に、技術に詳しい人がいて、参考になる事を書いてくれます。 こういう人達は、大変、貴重です。