2012/09/23

島欲しい人間

  対中関係が、まずい事になってますな。 非常にまずい。 未だ嘗て無かったほど、まずい。 悪い事は、束になって襲って来るもので、こんな時に限って、新任大使が赴任前に死亡し、現状、駐中大使館が機能不全。 仲裁者として、唯一頼みにできるアメリカは、例の≪冒涜映像事件≫に対する全世界的な反米行動で、手一杯と来た。

  それが証拠に、アメリカのニュース・サイトを見ると、反米行動や、駐リビア大使が殺害されたニュースばかりで、中国の反日デモの件は、ほとんど報じられていません。 一方、中国のニュース・サイトでは、トピックスの9割方が、釣魚島・デモ関連です。 日本のそれと比べても、凄い温度差。

  日本の新聞やテレビを見ると、「全世界が、この問題に強い関心を寄せ、連日、報道している」とか何とか言っていますが、嘘嘘大嘘でして、アメリカですら、主なニュース・トピックスに入った事など一度も無く、ニュース専門ページ中の、更に、≪WORLD≫カテゴリーの中の、20件くらい並んでいる見出しの中の、辛うじて一つが、日中間の領土問題について、触れている程度。

  しかも、「関心の深さ」なんぞ、微塵も窺えず、起こった事を論評抜きで、淡々と報じているだけです。 「中国側が、なぜ怒っているか」について、解説してある記事はありましたが、日本側の腹づもりについて書いてあるものは、一つも見られませんでした。 恐らく、何を考えているのか、分からなかったのでしょう。

  間接的ながら、この問題に関連があるアメリカですら、そんな程度ですから、他の国は尚更でして、全く興味が無い様子。 日本のメディアで、「暴徒化した反日デモは、中国の国際的な信用を落としている」などと言っていますが、そもそも、報じられていないのですから、信用の落ちようがありますまい。

  日本のメディアとしては、「国際社会は、日本の味方だ」と思い込みたいのでしょうが、無理があるねえ。 普通、他国同士の領土問題に首を突っ込む国なんか無いって。 一方の肩を持てば、もう一方と敵対する事になってしまうのですから、何の得もありません。 国際社会にとっては、問題の島々が、日本領だろうが、中国領だろうが、どーでもいーのですよ。


  頭が痛いのは、≪現状変更≫を実行した日本側が、政府も国民も含めて、問題の原因を自国側には無いと考えている事です。 当然、方針を変える気も無いわけで、この問題に関して、日本側には、解決能力が無いと見做さざるを得ません。

  外交の禁句、「毅然とした態度で・・・」が、またぞろ、登場して来ましたが、だーからよー、それは、戦争を覚悟した状況に至った時に、取る態度なんだって。 分からんかなあ。 外交は、≪取引≫なのよ。 「自分の方だけ得をする」なんて、虫のいい話は通らないの。

  「突っ張っていれば、その内、相手が折れるだろう」なんて、武士道丸出しの野蛮な発想で、問題が消えて無くなってくれると思ったら、大間違いですぜ。 格好ばかりで、実利の無い「毅然とした態度」にしがみついて、「自分の方から対策を取る自由」を放棄してしまうのは、ただの損気だね。

  日本側にできる解決方法の内、最も簡単なのは、≪国有化≫をやめてしまう事です。 中国政府が問題にしているのは、日本政府が≪現状変更≫した事なのですから、また、私有地に戻して、≪旧状回復≫してしまえば宜しい。 元の持ち主でなくても、OK。 穏健で信用の於ける人物に、25億円でも、1円でもいいから、売ってしまえば、あっさり、私有地に戻るじゃないですか。 ソフトバンクの孫社長あたり、買ってくれんかのう。

  そもそも、東京都が買うなどと言い出したのが、事態が悪化した原因でして、日本政府が国有化に踏み切ったのは、対中問題の危険人物である、東京都知事に勝手放題をやらせないために、先手を打ったというのが、本当のところなのですが、問題は、そういう政府の意図を、中国政府に対して、事前に説明していなかったという点にあります。

「中国側にしてみれば、現状、日本側で、私有地になっていようが、国有地になっていようが、取り戻してしまえば、意味が無くなるわけで、どちらでもいいのではないか?」

  とは、日本側の誰もが思う事だと思いますが、中国政府が、≪国有化≫という言葉に、猛烈に反発しているところを見ると、中国側としては、釣魚島は、現状、「日本の領土」というより、「日本によって不法占拠状態にある係争地」であって、「日本は、≪国有化≫する事によって、領有権を既成事実化しようとしている」と、取ったのでしょう。

  それにしても、東京都が、どうして、沖縄の島を買うかね? 正気の沙汰とも思われぬ。 東京都の職員が、わざわざ船を仕立てて、測量に行ってましたが、その職員達も、「何で、こんな遠くまで、こんな事をしに来ているんだろう?」と自問しなかったんすかねえ。 アホ臭・・・。 変な事をやらされていると思ったら、ちゃんと口に出して、指摘してやらなきゃ駄目ですぜ。 職場の空気ばかり読んで、異常な事に波長を合わせていると、自分まで異常になっちゃうよ。

  もし、中国と戦争になった場合、東京都知事に責任があるのは、争われぬところですな。 今現在、反日デモで被害を受けている日系企業も、東京都知事に、損害賠償を求めてはどうでしょう? 言いだしっぺ、やり出しっぺに、責任があるのは、当然の事なのですから。 もちろん、都知事だけでなく、そういう首長を選んだ、東京都民にも、間接的な責任はあります。

  敢えて繰り返しますが、東京都が、どーしてまた、沖縄の島を買おうなんて、思いついたものかねえ? ふふふ・・・、何だか、笑っちゃうよねえ。 どれだけ非常識か、考えなくても分かるでしょうが。 異常ですよ、異常。 異常な事というのは、ひとたび中心核が出来ると、少しずつ寄り集まって、大きな災厄に成長するんだねえ。


  今回の事件が発生してから、新聞・テレビに登場する日本人の意見を読み聞きしていて思ったのですが、一人として、「島は要らない」と言う者がいないのは、興味深いです。 人々に冷静な対応を呼びかけている、穏健な人格で、理性的な判断力の持ち主と思えるような人であっても、「島は要らない」とは、絶対に言いません。 つまり、穏健でも、理性的でも、「島は欲しい」わけだ。 うーむ、恐ろしいほどの、下司ぶりだな。

  そもそも、たまたま、日本で生まれたというだけの日本人で、自分で選んで日本政府の統治下に入ったわけでもなく、単なる惰性で、日本人として暮らしているにも拘らず、なぜ、領土問題になると、疑う事も無く、政府の主張を丸呑みにして、「当然、日本の領土である」と言い出すのか、その雑な神経が分からぬ。

  北方領土でも、竹島でも、尖閣でも、あんたが、その島を知っていて、自分自身で研究して、日本の領土だと判断したわけではあるまい。 「政府が、そう言っているから、そうなんだろう」という、丸投げ、丸呑み型の対応なわけだ。 そういう自分を、考え足らずだとは思わぬか? 「政府に洗脳されているのでは?」と、疑ってみた事は無いのか?

  誰も言わないから、私が言いますが、私は、現在、外国と係争中になっている島は、一つも要りません。 興味も無いです。 どの国の領土だろうが、知った事ではありません。 私個人の人生とは、一生、係わり合いが無いからです。 そもそも私は、この地球上に、寸土たりとも所有している土地は無い人間でして、遥か彼方の島なんぞ、尚の事、欲しくありません。

  よしんば、係争中の島々が、係争相手国はもちろん、世界中の全ての国から、日本の領土だと認められる日が来たとしても、私は、それらの島へ足を踏み入れるつもりはありません。 その代わり、係争地の取り合いで、戦争が起こった場合、その戦争に対して、責任を負うつもりも、一切ありません。 知るか、そんな事。 ≪島欲しい人間≫だけで、責任取れ。


  大体、「尖閣諸島は、中国領か、琉球領か」という設問ならともかく、「中国領か、日本領か」というのは、おかしいでしょうが。 日本が考えなければならないのは、中国と日本の境界ではなく、沖縄が独立する時に備えて、沖縄と日本の境界線をどこに引くかの方です。

  「尖閣は日本の領土」と、当然の事のように言っている人達は、≪薩摩藩の琉球侵略(薩摩入り)≫や、≪明治政府の琉球併合(琉球処分)≫について、何らかの知識を持っているんですかね? どちらも、日本側が一方的に行なったもので、琉球側が求めたものではないですから、名分上、無効です。 元が無効なものは、何百年経っても、やはり、無効です。

  歴史を知っている者なら、「尖閣は日本領」と、抵抗無く口にする事はできないと思うのですよ。 押し入った家に、図々しく住み着いた強盗が、隣家との境界問題にいきり立って、「ここは、うちの敷地だ!」と主張しているようなものですが、それを異常だと思わないんですかね? 無知なのか、無恥なのか、どっちなんだ?

「尖閣は、日本の領土でないとしても、琉球の領土だと言うなら、中国の領土ではないはずだ。 琉球の代わりに、現状、沖縄を統治している日本が領有権を主張して、何が悪い」

  居直り強盗だね。 だからよー、日本人には、中琉間の領土問題について、あれこれ意見を言う資格も権利も無いんだよ。 お邪魔虫なんだよ。 出て来るなよ。 何なんだよ、お前はよー。 米軍基地も無くせないくせに、権利ばかり主張しやがって、ふてぶてしくも図々しい。

  ちなみに、独立した沖縄と日本の境界線の問題ですが、「奄美大島は、鹿児島県だから、日本側だ」という線は、ありませんぜ。 奄美は、≪薩摩藩の琉球侵略≫以降に、薩摩藩の直轄地にされた所ですから、これまた、日本側が一方的に行なった事であって、名文上、無効です。 

  奄美は、「日本か、琉球か」と言えば、琉球。 「琉球か、奄美か」と言えば、奄美です。 奄美が独立した沖縄に入るか、奄美として独立するかは、奄美と沖縄の間で話し合うべき事で、日本が口出しできる問題ではありません。

  日本人よ。 人から奪った土地を、「居座っていれば、いつか自分のものになる」などと思うな。 そんな非道が罷り通るわけがないではないか。 歴史上、武力で手に入れた事が分かっている領土は、今後、全て失うと覚悟しておいた方がいいです。


  相手が中国となると、事は、島だけの問題ではなく、日本経済全体に重大な影響を及ぼします。 戦争まで行かなくても、断交レベルで、すでに、日本経済は大混乱に陥るでしょう。 以前、中国漁船と海保の巡視艇との衝突問題の時に書きましたが、両国の互いの国に対する経済依存度が違うので、中国よりも日本の方が、比較できないほど大きなダメージを受けます。

「反日デモで、中国経済は終わりだ!」

  馬鹿、終わりなのは、日本経済の方だ。 中国が半製品を買ってくれているから、日本の工業が成り立っている現実を知らんのか? あまりにも、無知過ぎる。 無知は無知でいいから、国際問題に首を突っ込んで来るな。 迷惑千万だ。

  日本市場に、中国製品が入って来なくなっても、他の国から買えるので、それだけでは、致命的な問題にはなりませんが、中国市場で日本製品が売れなくなると、日本企業は、世界最大の市場を失う事になり、その深刻さは、想像するだに、身震いがするほどです。

  家電はとっくに駄目なので、大した影響はありませんが、自動車と工作機械、あと、電子部品の業界は、世界シェアがガタ落ちになります。 これらの業界の稼ぎが減れば、日本自体に金がなくなり、物を輸入できなくなります。 中国以外に、日本に物を売ってくれる国があっても、金が無いのでは買えません。

  今、大笑いしているのは、ドイツや韓国の自動車メーカーでしょうなあ。 日本企業が退場してくれれば、中国の輸入車市場でシェアをガッポリいただけるものねえ。 絵に描いたような、棚から牡丹餅。 生産が間に合わないほど売れまくって、嬉しい悲鳴でホクホク顔だよ。

  一方、中国に工場を持っている、日本メーカーは、戦々兢々、生きた心地がしないでしょう。 全部あわせれば、今までに、何兆円つぎ込んで来たか分かりませんが、断交になれば、操業停止。 戦争にまでなれば、工場ごと接収されてしまいます。

  対する中国企業は、日本国内に工場を持っているところが少ないですから、接収されても、損害は知れています。 今や、日本からしか輸入できないという品目は、極端に少なくなっていますから、中国国内での操業も、他の国からの調達に切り替える事で、すぐに持ち直すでしょう。

  中国にとって、日本の代わりになる国はいくらでもありますが、日本にとって、中国の代わりになる国は、存在しません。 日本経済は、アメリカ経済と中国経済に寄生して、成立しているわけですが、寄生虫が宿主を失ったらどうなるかは、考えずとも分かる事です。

  背筋が寒くなるのは、そういう、二次的に発生する大損失について、日本の政治家に、何の問題意識も無いように見受けられる事です。 一体、どうするつもりなのか・・・。 また、「想定外だった」で、済ますのか・・・。 衝突事件の時と同様、その内、経済界から、「もう、いい加減にしてくれ」と、政府に要求が行くと思いますが、何とも、反省の無い政府である事よ。


  反日デモの暴徒化に関してですが、日本で日本人が、どうこう言っても、止まる事ではないので、余計なコメントは差し控えた方がいいでしょう。 日本人にできる事は、日本政府に、事態を収束するための対応策を取らせる事までであって、外国政府や外国民衆に、何かを要求するのは、権限外です。

  また、日本のマスコミが、二重基準でよー・・・。 ≪アラブの春≫が吹き荒れた国々で、民衆がデモをしていた時には、全面的にデモ隊の味方をして、リビアやシリアのように、デモ隊変じて、反政府武装勢力になっても、まだ、反政府側を応援しまくっていたくせに、中国でデモがあると、「なぜ、中国政府は押さえ込まないのか」と、怒っている始末。

  同じ中国国内のデモでも、チベットや新疆ウイグルで起こった反政府デモの時は、暴徒化しても応援し続けていただろうが。 武装警察で鎮圧に乗り出した中国政府を批判していたではないか。 それが、日本が標的になった途端、「武装警察は、なぜ、大使館への投石を阻止しないのか!」だとさ。

  なんだよ、おまいら、民衆の味方じゃなかったのかよ。 民衆の味方なら、なぜ、反日デモ隊を応援しない? 自分で、辻褄が合わない事を言っていると、思わんか? 正反対の事を、一つの頭の中で考えていて、気が変になりそうにならんか?

「平和的なデモと、破壊行為は全く違います。 愚かな事はやめましょう」

  などと、数日前に、NHKのニュース・キャスターが言ってましたが、激怒している相手に向かって、「お前は、愚かだ」と言って、相手の怒りが収まると思っているのだとしたら、愚かなのは、自分の方でしょう。 落ち着いて欲しいのか、もっと怒らせたいのか、どっちなんだ?

  ちなみに、日本の新聞やテレビのニュースは、中国のネットに筒抜けになっています。 「日本には報道の自由があるが、中国では情報統制がされている」というのは、日本のマスコミの口癖ですが、ネットを含めた情報の自由度は、中国の方が上です。 日本のネット上で、中国のニュースというのは、見た事が無い。

  そもそも、≪新浪網≫のような総合的なポータル・サイトが、日本には存在しません。 ≪ヤフー・ジャパン≫? 話にならん。 情報量の規模が、全く違います。 いいから、≪ヤフー・中国≫から、検索して、≪新浪網≫を覗いて見なさいって。 全然違う世界があるから。

「中国政府の愛国キャンペーンや反日教育が、事態の背景にある」

  そんな事は無いです。 別段、反日的な教育を受けなくても、普通に近代史を読むだけで、中国の学生が日本に反感を抱くのは当然だからです。 それだけの事を、日本は過去にやっているのです。 この事実は、今後何百年経っても、消えません。

  中国人が日本に対して抱く反感を体験してみる方法があります。 日本の教科書に出ている記述でいいから、中国近代史の件りを、日本と中国の人名・地名を入れ替えて、読んでみるのです。 侵略される日本の地名は、適当なものでいいです。 もし、日本が中国に、かつて、日本が中国にしたのと同じ事をされたら、どんな気持ちになるか、疑似体験する事ができるでしょう。

  今回の反日デモで、日本人が恨むべきなのは、中国の民衆ではなく、侵略戦争を起こした、大日本帝国のキチガイ指導者どもですな。 歴史上の人物に収まって、教科書や歴史書に、偉そうに名前が出ていますが、その実、ただのキチガイです。

  全国民が、キチガイに波長を合わせた結果、国の滅亡と引き換えでなければ、拭い去れないような、恥ずべき歴史上の汚点を残したわけです。 秀吉と、大日本帝国と、二回もキチガイに振り回されたのだから、えーかげん、目を覚ませよ。 三度目の正直なんざ、御免だぜ。 キチガイに、正直も嘘つきもあるものかね。

  今回の問題、今のところ、明るい展望が、全く見えませんが、もしかしたら、今まで払って来なかったツケが、一気に回って来たのかもしれません。 畢竟、暴力で始まった因縁は、暴力でしか決着しないのか・・・。 恐ろしい事ですが、種を蒔いたのは、日本側ですから、結果から逃げられるものではありません。


  なに? 尖閣周辺に、海保の巡視船が、50隻? 日本中で稼働中の巡視船の内、半分を持って来たらしいですが、おいおい、そんなに抜いてしまって、大丈夫かよ。 というか、半分抜いても大丈夫なら、普段から、半分でいいんじゃないの? 事業仕分けせんかい。

  もし、中国が、海監船を50隻以上、出してきたら、どうするんですかね? 日本側は、最初から、全部のカードを切ってしまったようなものですが、ちったあ、作戦とか考えんのかのう? 武力衝突やる気満々にしか見えませんな。 50隻も集めてしまったら、船長ども、気が大きくなるから、何を起こすかわからんで。

  だから言ってるでしょう、「毅然とした態度」なんざ、戦争を覚悟した時にしか使わない言葉だって。 自分の方は、臨戦態勢を取っていながら、相手側の自制に期待しているわけですが、これは、単に、虫がいいだけでなく、自分の方の制御が利かないという点で、大変危険です。


  アメリカの海軍大学の准教授が、「もし、日本と中国が戦争状態になった場合、アメリカの支援が無くても、日本が圧勝する」というレポートを発表して話題になりましたが、こういう眉唾な話は、言うまでもなく、くれぐれも、鵜呑みにしない方がいいです。

  これは、「台湾軍と中国軍を比べたら、航空戦力では、台湾軍が勝っている」と言い続けていたのと、全く同次元の戯言です。 日本の方が有利な理由が、「数より質」で、「兵器の数では負けているが、兵員の練度で勝っている」などと言っている点が、とりわけ信用できません。

  「自衛隊は、正面装備に予算を注ぎ込んでいるため、訓練が疎かになっている」というのは、昨今、ちょこちょこと報道されている事ですが、この准教授、そんな事情は、まるで知らないようです。 割と最近、F15Jが飛行中に部品を落とす事故が続発しましたが、いくら老朽化しているとはいえ、マニュアル通りの整備をしていれば、そんな事故は起こりますまい。

  一方、中国軍は、全体的に金が余っていて、海軍も、今まで不要として来た、航空母艦を作ったりしています。 新しく就役する水上戦闘艦、潜水艦も目白押し。 嘘だと思ったら、≪新浪網≫でも、≪環球時報≫でも、中国のサイトへ行って、軍事ページを見てみなさいな。 中国語が読めなくても、写真がうじゃうじゃ載っているから、大体の様子が分かるでしょう。

  ちなみに、中国軍は、≪対艦弾道ミサイル≫という兵器を、世界で唯一、保有していて、中国本土から撃って、尖閣周辺にいる艦艇を沈める事ができます。 一隻も出さずに、海自の艦艇を全て沈める事もできるわけです。 こう見て来ると、どう分析すれば、「日本側が圧勝」という結論が出るのか、皆目分かりません。 分析ではなく、単なる希望なのか?


「戦争になっても、アメリカは、助けないかもしれない」

  前にも書きましたが、アメリカは、核兵器を持っている国とは、戦争をしません。 リスクが大き過ぎるからです。 非常に高い確率で、自国が滅亡させられる危険を冒してまで、日本が係争地を守るのに力を貸すと思う方が間違っています。

  助けたとしても、日本政府から指揮権を奪ったら、速やかに講和するんじゃないでしょうか。 その時点で、尖閣が中国の制圧下にあれば、それ以降は、中国領土という事になりますな。 アメリカにしてみれば、その辺りの決着が、一番、望ましいのかも知れません。 そんな大きな戦争をするような金は、アメリカには無いのです。 対艦弾道ミサイルで、世界戦略の要である空母を沈められでもしたら、目も当てられません。

  そういや、パネッタ国防長官が、アジア歴訪中で、まず日本に寄り、それから、中国へ向かいましたが、日本にいた時には、終始、苦虫を噛み潰したような顔をしていたのに、中国へ行ったら、熱烈歓迎を受けて、中国軍の施設に招待され、兵士と一緒に食堂で飯を喰ったりして、ニッコニコ笑ってましたな。 よっぽど、楽しかったんでしょう。

  アメリカも中国も、ジョークが通じる文化なので、気が緩むんでしょうなあ。 日本じゃ、普天間基地問題や、オスプレイ問題で、アメリカの国防長官なんて、「何しに来やがった」式の迎え方しかされませんからねえ。 あの笑顔を見ていると、アメリカが、日本の領土問題の為に、中国と戦争するなんて、ありえない感じがしますねえ。