2015/08/30

河口湖カチカチ山

  2015年8月7日(金)に、朝から、バイクで出かけて、山梨県の、河口湖のすぐ横にある、「天上山公園 カチカチ山」へ行って来ました。 もう、随分、前ですが、≪勝手に観光協会≫というテレビ番組で紹介されたのを見て、以来、行ってみたいと思っていたのです。 「カチカチ山」というのは、ウサギがタヌキをやっつける、あの昔話ですが、場所が決まっていたとは知らなかった。



  6月頃には、7月に入ったら、すぐに行くつもりでいたんですが、7月になった途端、雨続きで出られず、ようやく、梅雨が明けたと思ったら、シュンが死んでしまって、それどころではなくなり、そちらが落ち着いたと思ったら、金魚が死んで、池の解体が始まり、また、それどころではなくなりました。 それが終わったら、今度は、父が暑さで参って、エアコンを付ける事になり、また、延期。 で、ようやく、何もかも終わって、行ける事になったという次第です。

  私の家からは、大した距離ではなく、事前に、ネットの「自動車ルート検索 NAVITIME」で調べたら、片道61キロで、1時間50分くらいで着くとの事。 ガソリンを満タンにしてあるから、無給油で往復できるはずです。 走る道の番号と、曲がる交差点の名前を書き出した、ルート・メモを、上着のポケットに入れて行きます。 夏は、近場なら、半袖シャツで出るのですが、今回は少し遠いので、通勤に使っていた春物のジャンパーを着て行きました。


  朝8時に、家を出発。 国道246号線を、長泉、裾野、御殿場と北上しました。 元通勤コースで、裾野市の北端まで行ったのですが、元勤め先の横を通ったら、驚いた事に、工場建屋が増設されていました。 リストラ同然に、300人も東北の工場に異動させておきながら、まさか、新入社員を入れて、人を増やしているんじゃないでしょうね? いや、やりかねませんな。 まあ、引退してしまった私には、もう関係ない事ですが。 今から、戻れると言われても、御免被ります。 だけど、退職に追い込まれて、他の会社に悪い条件で再就職した人は、これを見たら、憤懣やる方ないでしょうねえ。

  御殿場市に入ります。 毎日、裾野市の北端まで通勤していたので、休日に同じ道を走る気にならず、御殿場には、滅多に来た事がありません。 それでも、10回くらいは、来ていると思いますが、だだっ広いせいか、何度、来ても、風景を覚えられません。 「ぐみ沢」という交差点で曲がる予定だったのが、先に、「山中湖・富士吉田」の案内標識を見つけて、後から、交差点名を確認しました。 国道138号線に入ります。

  須走へ向かいましたが、曲がる予定の、「須走IC」交差点が見つけられず、「富士学校入口」交差点あたりで、うろうろした挙句に、須走の街の方へ行ってしまいました。 かなり、大回りして、富士吉田へ向かう道の案内標識を発見。 どうやら、有料道路を少し走らないと、「須走IC」交差点には着かないようです。 まあ、道が分かったから、良しとしましょう。

  籠坂峠へ。 ここを越えるのは、4度目でしょうか。 最近は、山梨へ行くというと、富士川沿いを通ってしまうので、こちらを通った回数は、少ないのです。 はっきり、覚えていませんが、中型二輪免許を取って間もない頃、原付のDT50で、富士山一周した時と、一台目のセローで、奥多摩湖方面へ行った時、それから、最初に、甲府の「遊亀公園動物園」に行った時の、3回だけではないかと思います。 ちなみに、もっと昔の、車を持っていた頃には、山登りに向かない、非力な軽だった事もあって、こちらの方へは、一度も来ませんでした。

  県境の籠坂峠を越え、山梨県に入ります。 籠坂峠は、須走から上がるにしても、山中湖へ下るにしても、全く大した距離ではなくて、時間的にも、すぐに着いてしまいます。 空いていれば、15分くらいでしょうか。 須走や山中湖自体が、標高が高いので、そこからだと、そんなに上がりはしないんですな。 その点、どんなに空いていても、一時間以上かかる箱根越えとは、スケールが、まるで違っています。

  山中湖畔に出ました。 ここで、9時40分。 1時間40分も走り詰めだったので、湖畔に出てすぐの所で、無料駐車場に停め、休憩しました。 散策路を、ぶらぶら歩きます。 山中湖畔というと、貸しボート屋が犇いていて、声をかけて来るので、乗る気がない場合、波打ち際に近づく事もできないイメージが強かったのですが、この散策路は、前から、あったんでしょうか? 私が知らなかっただけ? 小型犬3匹を散歩させている人とすれ違いました。 白いムクムクした毛の犬に手を振ったら、その後も、ちょこちょこ、こちらを見ていました。 10分くらいで出発。

1 籠坂峠
2 山中湖畔


  山中湖の西の端で、富士吉田へ向かう道に入ります。 この辺りは、ほとんど、道なり。 道路の北側に、「忍野八海」に入る道が三ヵ所もありましたが、この日は、寄る予定がありません。 富士吉田に入ると、ルート・メモの通り、道の北側にあった、マクドナルドと幸楽苑の間の道に曲がりました。 ガードを潜り、「富士吉田警察署前」の交差点を左折して、西に向かいます。 道の南側に、ブック・オフを見つけましたが、寄る気はありません。 遠くに、ジェット・コースターが幾つも見えます。 富士急ハイランドでしょう。

  そのまま進み、富士河口湖町に入ります。 富士吉田市も、富士河口湖町も、頭に、「富士」が付いていますが、富士吉田市の方は、よその吉田と区別する為、そうしているもの。 一方、富士河口湖町の方は、富士山の近くである事を強調する為で、付けられた理由が違います。 平成の大合併以前は、中心部は、ただの、「河口湖町」でした。 

  やがて、「船津三叉路」という交差点に出ました。 ランド・マーク風の、ちょっと、特徴がある交差点です。 そこを右に曲がり、北上すると、すぐに、「河口湖通り」に入りました。 湖に沿った道ですが、商店街になっていて、妙に派手。 派手という言い方が悪ければ、妙に賑々しい雰囲気があります。 左手の湖畔には、無料駐車場が見えました。

  無料駐車場を少し過ぎた所で、山側に、「カチカチ山ロープ・ウェイ」の乗り場が見えました。 凄い急坂の上にあります。 しかし、予め、ネットで調べて、ハイキング・コースもある事を知っていたので、ケチな私は、そちらを選びました。 その前に、念の為、湖畔の無料駐車場も確認したのですが、バイク置き場はないようでした。 空いた所に停める事もできそうですが、すごい人出なので、こんな所にバイクを何時間も置いておくのは、気が進みません。 できれば、ハイキング・コースの登り口に近い所に停めたいものです。

  ネットで調べた現地の地図を、うろ覚えしていて、ロープ・ウェイの南側に、もう一本、ハイキング・コースの入口に至る道があるはずだと思い、それらしい路地に入って行くと、こちらも、凄い急坂。 その後、山腹を横に進む道路になり、やがて、地図で見た覚えがある、護国神社の前に出ました。 ここら辺に、ハイキング・コースの登り口があるはずなのです。

  道路脇にスペースがあったので、その隅に、バイクを停めました。 道路そのものではないから、駐車違反になる心配はありません。 車でも、どうせ、一台分しか停められないから、それだけのゆとりを残しておけば、問題ないでしょう。 ここで、10時半。 自動車ルート検索では、1時間50分という事でしたが、2時間半もかかりました。 このズレは、渋滞と、ロストと、休憩のせいでしょう。 家からの距離は、66キロ。 ルート検索では、61キロでしたから、5キロも多いです。 距離のズレは、原因不明。 まあ、いいか。 上着を脱いで、ナップ・ザックに入れ、登山の準備を整えます。


  まずは、護国神社へ。 敷地が狭過ぎて、普通の神社のようではありません。 社殿は、鉄筋コンクリートで、展望台も兼ねている造り。 引き戸を開けないと入れないようだったので、とりあえず、そこはパス。 手水舎の水の出口が、龍の形になっていましたが、こういうのは、蛇口ではなく、龍口というのでしょうか。

  ここの境内からも、河口湖が見下ろせて、結構、いい眺めなのですが、後から考えると、まだまだ、序の口でした。 ベンチが、3基置いてあり、全て鎖で繋がれていました。 なんだか、囚人か奴隷のような趣きです。 いくら脚があっても、ベンチが自分で逃げる事はないわけですが、こんな山の中にある神社から、ベンチを盗んで行く奴がいるんですかね? いや、理由もなしに、無粋な鎖なんか付けないだろうから、実際に、盗難事件があったのかも知れませんな。

1 護国神社の石段と鳥居
2 社殿(左)/手水舎の龍口(右)
3 鎖で繋がれたベンチ


  護国神社のすぐ横にある、ハイキング・コースの方に向かいます。 登り始めてみると、ハイキング・コースとは言いつつも、結構な山道でして、心臓がやばくなるところでした。 「アジサイ散策路」と名づけられている通り、8月だというのに、まだ、アジサイが咲いていて、「標高が高いのだなあ」と思いましたっけ。

  途中、「ナカバ平展望広場」という所に、太宰治の石碑があり、読んでみたら、太宰の小説「御伽草子」の中に、カチカチ山のパロディーがあって、その作品が、この付近の山を舞台にしていた関係で、カチカチ山になったのだと書いてありました。 なんだ、伝承があったわけじゃないのか。 まあ、いいですけど。

1 もろ、山道
2 8月の紫陽花
3 太宰治の石碑


  11時頃、ロープ・ウェイの終点にある、「カチカチ山展望台」に、裏側から、到着。 平日なのに、人出が多いと思ったら、ほとんどが、外国人観光客でした。 中国語と英語が、半々くらい。 こんな、日本人でも知らないような観光地を、どういう経緯で知ったんでしょう? 富士山観光のパンフにでも、載っているんでしょうか? 河口湖は、富士五湖ですけど、富士山そのものとは違うような気がするんですがねえ。

  「カチカチ山展望台」には、展望台を兼ねた建物が建っていて、飲食店などが入っています。 展望台に上がると、西に河口湖が見えます。 標高、1075メートルですが、河口湖畔でも、865メートルありますから、湖畔からだと、200メートルくらいの高さです。 それにしては、ちょっと驚くくらいの、ダイナミックな景色。 南には、富士吉田の街が見えます。 富士山も、ドーンと見えるはずなのですが、この日は、雲がかかっていて、上半分は見えませんでした。

1 カチカチ山展望台
2 河口湖方面
3 富士吉田方面と、見えない富士山


  しかし、私は別に、富士山を見に来たわけではないから、問題なし。 展望台には、≪勝手に観光協会≫に出て来た、ウサギとタヌキの、カラフル&コミカルなオブジェがあり、それを見れたので、満足です。 このオブジェ、誰が造形したのか分かりませんが、大変、よく出来ていて、子供でなくても、楽しい気分になります。 ここだけに置くのでは、勿体ないくらい。

1 タヌキを懲らしめる方法を思案するウサギ
2 タヌキに背負わせた薪に火を点けるウサギ
3 タヌキの火傷に辛子を塗り込むウサギ


  この山の正式名称は、「天上山(てんじょうやま)」で、展望台の、ちょっと奥に、頂上がありますが、森の中なので、眺望は、そんなに、よくありません。 更に、奥に行くと、「三ツ峠」という山に至るらしいですが、そちらへ向かう道に行ってみたら、誰もいませんでした。 11時半まで、進んでみて、そこで、引き返しました。 路傍に転がっていた丸太に座り、家から持ってきた、おにぎりで、昼食。 家から遠く離れ、他に誰もいない山の中で、おにぎりを食べていると、解放感と惨めさが入り混じったような、奇妙な気分になります。

  飲み物は、家から、水を持って行きました。 昔は、ツーリングに出たら、行った先で、缶入りの炭酸飲料を買って飲むと決めていて、それが、ケチな私の、精一杯の散財だったのですが、歳を取ったら、ますます、ケチになり、もはや、水で充分と思うようになりました。 500ccのペット・ボトル、二本分。 一本には、口を着け、もう一本は、入れ替え専用。 帰ってから、容器を洗う手間を少なくする為です。 とことん、しみったれている。

  昼飯を食べた時に、一本目を飲みきって、水を入れ替えました。 この日は、無理をせず、カチカチ山だけ見て、真っ直ぐ帰るつもりでしたから、水をケチる必要はありません。 尿意あり。 森が深くて、直射日光を浴びていないせいか、汗は、それほど掻いておらず、その分、尿になっているのかも知れません。 ただ、心臓には、少し負担がかかっているようで、僅かですが、圧迫感があります。

1 三ツ石峠へ向かう道の入口
2 天上山山頂より奥の道
3 しょぼい弁当


  来た道を引き返し、カチカチ山展望台へ戻ります。 ロープ・ウェイの発着場を、横から見ていたら、その内、ゴンドラが上がって来ました。 ゴンドラの上に、うさぎのオブジェがあり、二羽で小判を積んだ籠を担いでいます。 カチカチ山と、どういう関連があるのか分かりませんが、おめでたいと言えば、おめでたい感じ。 どっと、人が下りて来て、私がいる方へやって来たので、少なからず、うろたえました。 私は、下りた客が展望台に上がる通り道に立っていたんですな。 知らなかった。 下りて来たのは、ほとんど、外国人でした。 この時は、欧米系が半数以上。

  後は、アジサイ散策路を引き返しました。 下りだから、体は楽です。 後ろから、速いテンポの足音が迫り、疲れていて、引き離す気にもならなかったので、脇にどいて、道を譲ったところ、抜いて行ったのは若い女性でした。 服装は普通で、単独でしたが、山ガールなのかも知れません。 山ガールの運動能力は侮れず、体重が軽い割に、スタミナがあるので、険しい山道でも、ぐんぐん進んで行きます。 その人は、ナカバ平で休憩したので、こちらが、また先に行く事になりました。 「また抜かれたら、嫌だな」と思っていましたが、護国神社までは、追いついて来ませんでした。 向こうも、二回抜くのは、嫌だったのかも知れません。

  護国神社で、トイレを使おうと思っていたのですが、扉がドア・ノブ式だったので、入りませんでした。 だから、公衆トイレで、ドア・ノブ式は、駄目だって。 手を洗った後に、ノブに触ったら、また、汚れてしまうではありませんか。 引き戸の方が、まだ、対応策があります。

  トイレは諦め、社殿の展望台に上がってみましたが、やはり、山の上の方と比べると、大した高さではありませんでした。 しかし、近所に住んでいる人が、散歩に来る分には、いい所だと言えます。 上に上がって初めて、外側にも階段が付いている事に気づき、そちらから下りました。 これなら、建物の扉が閉まっていても、展望台には上がれるわけだ。

  12時45分頃に、バイクに戻りました。 2時間15分、留守にしていたわけですが、バイクは、無事でした。 これが、車なら、車まで戻って来れば、「ああ、これで、後は、座って帰れる」と、ほっとするものですが、バイクでは、帰りも、心身ともに、緊張が続くので、楽とは言いかねます。 だけど、もし、車だったら、そもそも、沼津から、ここまで来ないと思います。 ガソリン代が勿体なくて・・・。


  バイクに乗って、下って行くと、さっきの、山ガールが歩いていました。 私が出発準備をしている間に抜かれたようです。 また、抜き返します。 こちらは、バイクですから、もう二度と、抜かれる事はありません。 虚しい勝利ですが・・・。 途中で、ロープ・ウェイ始点の、発着場が見えましたが、搭乗待ち客が、ぎっしり詰まっていました。 昼過ぎとはいえ、まだ、時間が早いから、別に不思議ではないのですが、平日ですから、たぶん、みんな、外国人なのでしょう。

1 ゴンドラとウサギのオブジェ
2 ロープ・ウェイ始点
3 河口湖通りから見上げたロープ・ウェイ乗り場


  後は、元来た道を、素直に戻りました。 「富士吉田警察署前」の交差点で、うっかり行き過ぎてしまい、歩道に入って、向きを変え、交差点へ戻りました。 展開禁止の道路でも、一度、歩道なり、店の敷地なりに入って出て来れば、合法的に方向転換が可能です。 ガードを潜り、マグドナルドと幸楽苑の間で、左折。 山中湖へ。 山中湖では、巨大なアヒル形の船が疾走しているのを見ました。 路肩に停車して、撮影します。 すぐに、アヒルではなく、白鳥だと気づいたものの。 顔つきは、妙に愛嬌があって、アヒルっぽかったです。

  籠坂峠を越え、静岡県に戻ります。 1時半頃、「道の駅 すばしり」に寄りました。 ここで、ようやく、トイレにありつきます。 道の駅のトイレは、どこもそうですが、広くて、快適。 バイクの所へ戻ると、駐輪場近くにあるトンネルから、犬を連れた人が出て来ました。 どうやら、ドッグ・ランがあるようです。 行って見ましたが、誰もいませんでした。 広さは、大したものではなく、小型・中型犬用だとの事。 糞尿の始末をするようにと、注意書きに書いてありました。

1 山中湖の白鳥船(アヒル船?)
2 道の駅 すばしり
3 道の駅の駐輪場


  空は、曇って来て、雷が鳴っていました。 雨を恐れたものの、まあ、貴重品をビニールに入れるのは、降り出してからでもいいでしょう。 1時45分頃、出発。 道の駅の駐車所にあった、「御殿場方面」と書かれた案内矢印に従って走ったら、有料道路の上に出てしまって、ビックリ! ヒヤヒヤしながら進んだところ、料金所はないまま、一般道へ下りて、ほっとしました。 まあ、当たり前ですが。 道の駅に寄っただけ、料金を取られたのでは敵いません。

  標識に従って、138号へ入りました。 その後も、標識を頼りに、246号へ戻ります。 246号は、昼下がりなのに、かなり、混んでいました。 裾野まで来てしまえば、後は、通勤に使っていた道と同じなので、緊張感が、ぐっと薄くなります。 3時頃、家に到着。 帰りは、2時間15分くらい、かかった事になります。 走行距離は、往復で、130キロでした。 帰りだけだと、65キロで、行きと、ほぼ同じ。

  すぐに、風呂に入りましたが、頭がぼーっとしてしまい、どうも、熱中症にかかったようです。 やはり、この時期のツーリングは、暑さ的に厳しいのか・・・。 いや、登山の方がこたえたのかも知れません。 向こうに着くまでは、何でもなくて、帰り道の途中から、調子が悪くなって来ましたから。 その日は、早く眠り、翌朝は、9時くらいまで目覚めませんでした。



  バイクで、100キロを超える距離を走ったのは、去年の6月に、岩手から、撤退して来た時以来です。 片道、2時間程度のツーリングなら、まだ何とか、こなせる事が証明できたものの、疲れを感じたのも確か。 やはり、引退生活に入ると、体が衰えて、働いていた頃のようには、活発に行動できなくなるもののようです。

  今回のツーリングは、バイクの任意保険を、あと一年、更新するかどうかのテストも兼ねていたのですが、最大の敵は、暑さであって、ツーリング自体には、問題がない事が分かったので、更新する事にしました。 次は、8月の終わり頃に、どこかへ行く予定です。 一ヵ月に一度くらいのツーリングなら、ガソリン代も、大した金額にはならないですから。


  それはそれとして、撮って来た写真を見返していると、なまじ、寄り道をしなかっただけに、シンプルな旅行になり、少し、物寂しい感じもします。 寄り道を、「しなかった」のではなく、体力的・精神的に、「できなかった」のかも知れません。 たまには、遠くへ足を延ばすのも悪くないですが、やはり、若い頃と同じようには行きません。 「いつか、また来るかも知れない」とは思えなくなり、「もう、二度と来れないだろう」とばかり、感じるのです。 人生の後半とは、こういうものだったんですな。