2019/08/04

新・バイク再び?

  前回、バイク生活復活計画に黄信号が灯り、やめる方向で考えていたのですが、どうも、なかなか、断念しきれないものがあり、未だに、バイク吟味を続けている有様。 つまりその、バイクに乗りたいか否かとは全然違うところで、何か、生活の変化に繋がるような大きな買い物をするという行為に没頭する事が、期待感を醸し出して、精神を昂揚させるんですな。 うーん、心の病っぽいなあ。




  ここのところ、ネット通販の方は、ほとんど見なくなり、ヤフオクだけチェックしています。 なぜというに、ネット通販は、押し並べて、値段が高いからです。 私の場合、安ければ安いほどよく、高い方の上限は、陸送費を入れて、10万円が限界なのですが、ネット通販だと、「引き取りに来れる客オンリー」の店を除き、支払い総額の最低価格が、10万円以上で、そもそも、全く噛み合いません。

  ヤフオクの方は、「一応、確実に動く」という条件を満たすのが、5万円以上。 それ以下のも出て来ますが、大抵、競りになり、落札価格は、5万円を超えてしまいます。 「とにかく、安いのが欲しい」という人は、かなりの数がいるようで、入札履歴を見ると、一人の人が、複数の物件に入札しているのが分かります。 同時に複数台という意味ではなく、一つ負けたら、また、次に安いのに入札と、ハシゴして行くわけだ。

  ところで、出品者側の説明文にある禁止事項を読むと、どうやら、同時に複数台に入札する不埒者も存在する模様。 キープしておいて、一番条件がいいのを買い、他はキャンセルするわけだ。 それをやられると困るから、キャンセル料を設定してあるわけですが、実際には、キープするような輩は、すんなり、キャンセル料を払わないかもしれませんな。 訴訟なんかになったら、却って、お金がかかってしまうから、出品者側で泣き寝入りというケースも多いのでは?

  スタート価格5万円以上なら、すんなり、落札できるかと言うと、そうでもなくて、程度がいいと、必ず、競りになり、落札価格は、7・8万円台まで行きます。 不思議な事に、最初から、スタート価格、7万円以上で出品されていると、入札する人がいません。 高いから、候補に入れてないのでしょう。 5万円台から始まって、入札すると、7・8万円でも払うくせに、どういう事なのか。 たぶん、競りが進む内に、オークション心理で、「負けてたまるか!」という気分になり、下りられなくなってしまうのだと思います。 ギャンブルと同じ。

  5万円台で出て来るものは、必ず、どこかしら問題があります。 キズや凹みがあるとか、欠品部品があるとか、社外部品に換えられているとか。 「ボロボロのを安く買って、自分で直す」という人がいて、私も、セルボ・モードの補修をやったから、その気持ちはよく分かります。 しかし、一応、買う前に、交換する予定の部品がいくらするか、調べてみた方がいいです。

  シート表皮の破れは、大変、よく見られますが、交換部品が手に入る車種と、まるで駄目な車種があり、予め調べておかないと、ずっと、穴の開いたシートに座り続ける事になります。 表皮だけで売っていれば、安くていいですが、シートそのものを買う場合、大物になるので、送料が馬鹿になりません。 5・6千円、すぐに行ってしまいます。

  マフラーが社外品に換えてあるものも多いですが、趣味が一致して、そのまま乗るのなら、問題なし。 デフォルトに戻したい場合、これまた、ヤフオクで手に入るかどうか、予め、調べる必要があります。 出品者の説明文に、「交換部品、いくらでも出回っています」と書いてあっても、それは、ブレーキ・パッドや、シューなど、消耗部品の事であって、シートやマフラーのような、その車種専用の部品を指しているわけではないと思っておいた方が良いです。

  ミラーがないとか、社外品が付いているというのも多い。 輸入125のネイキッドは、デフォルトのミラーは、裏側が黒のプラスチック製のが付いています。 それを、「ネイキッド=ビンテージ」と考えている人達がいるようで、やたらと、メッキ・ミラーに換えたがる。 確かに、90年代のネイキッドには、メッキ・ミラーが付いた物が多かったのですが、輸入125ネイキッドは、設計年が新しい分、黒ミラーが合うようなデザインになっているのであって、メッキ・ミラーはどうにも不釣合いです。

  YB125SPや、GN125にメッキ・ミラーが付いていても、ちっともおかしくないですが、YBR、CBF、ENなどに付けたら、明らかに、おかしいです。 今の車に、フェンダー・ミラーを付けるのと同じくらいおかしいと言ったら、おかしさの程度が伝わるでしょうか。 Tシャツ・ジーパン姿に、シルク・ハットを被っていると言ったら、ちと、極端過ぎますかね?

  「フェンダーや、サイド・カバーが割れている」、「ステップ・ゴムがない」、「グリップ・エンドがない」などなど、細かく見て行くと、キリがない。 中古部品、一点一点は安くても、送料で高くなってしまう事が多いです。 バイクを買う前に、交換予定の部品を調べ、それぞれ、送料を足して、いくらになるのか、計算し、合計金額で、そのバイクを買うべきかどうかを判断すべきでしょう。 もちろん、陸送費も計算に入れます。 ちなみに、こういう調べ物作業は、面倒ではありますが、やっていて、楽しいです。

  で、交換部品に関していうなら、ヤマハ・YBR125が、ダントツに有利で、他の追随を許しません。 CBFやENは、ヤフオクでも、アマゾンでも、YBRの10分の1も出ていないのでは? ただし、パッドやシューなど、消耗部品なら、出ています。 シートやミラーなど、その車種専用の部品が出て来ないのです。 ENの場合、ロング・セラーになっている、アメリカン風ビジネス・バイクのGN125と、エンジンや足回りが共通なので、そちら方面に限れば、部品は豊富。 CBFは、共通部品という点に於いて、もう、孤島状態です。

  たぶん、新車を扱っているディーラーに行けば、手に入ると思いますが、高いでしょうな。 生産国である中国のサイトへ行けば、部品が買えるとの事。 しかし、部品そのものの値段が安くても、送料がかかるので、やはり、高くつくのだとか。 大物部品は、尚の事で、800円のものを買うのに、送料が、8000円かかったという話も読みましたが、どうも、尻込みしてしまいますな。

  「じゃあ、YBRに決定ではないか」と思うでしょうが、世の中、なかなかうまく行かないもので、YBRという車種、メーターのレンズが割れ易いという欠点があるのです。 しかも、レンズだけでは、交換部品が売っていないという、困った状態。 私、バイク吟味を始めてから、YBRの物件写真を何十台分見たか知れませんが、その内、95パーセントくらいは、メーター・レンズにヒビが入っていました。 小さい写真だと分かり難いのですが、ブラウザの拡大的機能で、4倍に大きくしてみれば、メーター・レンズに白い線が入っているので分かります。

  転倒歴がある車体は、もう、全て、ヒビが入っていると言っていいです。 衝撃に弱いんでしょうなあ。 「そのくらい、気にしない」というわけにも行かないのは、バイクは、エンジンをかけている間、常に振動しているわけで、ヒビが入れば、いずれは、割れるのであって、割れれば、雨水が入ってきます。 アナログ、デジタルに関係なく、浸水すれば、メーターは壊れます。 壊れるのが分かりきっていて、ヒビをそのままにしておけるものですか。 そして、レンズだけでは交換できないわけだ。 困ってしまうではありませんか。

  「雨の日には、乗らない」、「出先で降られたら、メーターだけ、ビニール袋で覆ってしまう」という対策も考えられますが、できれば、割れていないレンズの方がいいなあ。 メーター・ケースは、新品が売っているのに、なぜ、レンズの新品を売らないのか、実に不思議です。 同じ厚さのアクリル板を買って来て、レンズを自作するという手もありますが、丸く削らなければならないわけで、結構、面倒臭そうだな。

  腹が立つ事に、他の部品が手に入らない、CBFやENで、メーター・レンズにヒビが入っている車体は、未だかつて、一台も見た事がありません。 転倒歴がある車体であってもです。 なんで、YBRに限って、ヒビが入るのよ? メーカー間で販売台数を調整する、一種の談合? いやあ、そんな事はないような気がしますけど。

  YBRは、メーターそのものが壊れているというのもあって、特に、スピード・メーターだけ動かないというのが多い。 メーター・ケーブルが千切れてしまっている場合、ケーブルだけ交換すればいいのですが、スピード・メーターそのものが壊れている場合、メーター・クラスター全体の交換になります。 その際、メーター・クラスターには、何種類かあって、交換部品が売っていないタイプがあるので、そういうのが付いている車体は、最初から避けておいた方がいいです。

  ウインカー・ランプが左右で一つというタイプが、なかなか、出て来ないんだわ。 そういう車体に、左右別になったメーター・クラスターを付けると、どちらか片方の時しか点かないそうです。 そもそも、配線が違うのだから、点くわけがない。 電気に詳しい人なら、自作配線で対処できるかもしれませんが、そうでない身では、とても、無理でしょう。 更に深く、壊すのが、オチ。

  ちなみに、交換部品が手に入ったとしても、メーター・クラスターくらいになると、結構高いです。 送料を足せば、もっと高くなります。 一台のバイクで、交換予定部品が、合計1万円を超すとなったら、考え直した方がいいのでは? バイク本体価格で、1万円高いのを探し直せば、もっと、程度がいいのが見つかる可能性が高いからです。

  そうそう、タイヤの溝も要注意。 業者の場合、必ず、溝の残量を書くか、見て分かる写真を出していますが、個人出品だと、タイヤの状態は、スルーしているケースがあります。 5分残っていれば、まあまあ、問題ないと思いますが、2分以下になっていると、もう、すぐに、要交換期に入るので、その費用も計算に足さなければなりません。

  バイク屋に頼めば、一本、工賃込みで、13000円~15000円くらいでしょうか。 ネットでタイヤを買って、自分で換えれば、一本、5000円くらいで済みますが、タイヤ交換は、恐ろしく難易度が高い作業である上に、できたとしても、死ぬほど、疲れます。 大袈裟ではなく、本当の話。 経験あり。

  初期投資として、タイヤ・レバーや、足踏み式空気入れなど、工具が必要ですし、下手なやり方をすると、タイヤのビードや、ホイール側を傷つけて、使い物にならなくしてしまう恐れもあり、人には薦められません。 バイク歴が浅い人には尚更で、タイヤが減ったら、最寄のバイク屋に持って行って、やって貰うのが賢明です。

  タイヤ一本なら、15000円、2本とも駄目なら、3万円は、加算しておいた方が良い。 そうなると、スタート価格が、5万円台でも、ポンポンと、8万円台になってしまいます。 一方、スタート価格、7・8万円台の物件だからといって、タイヤの残り溝が、必ず、充分にあるとは限らないので、一つ一つ、チェックした方がいいです。

  10万円を超える物件を見ていると、いっそ、新車を買った方がいいのではないかと思う事があります。 新車でも、20万円ちょいくらいでしょう? タイヤ、パッド、シューなどが、新品なのが分かっているだけ、どれだけ、安心できる事か。 だけど、ケチな性分の私は、20万円超と聞くと、途端に、買う気がなくなり、また、5万円台の中古に戻ってしまうんですわ。




  長くなったので、ここまでにします。 さて、次週までに、私のバイク熱は、冷めているでしょうか? バイク生活復活計画そのものを諦めてしまえば、気が楽になるんですがねえ。