2019/08/11

真・バイク再び?

  バイク生活復活計画ですが、呆れた事に、まだ、吟味中。 どの中古バイクを買うか吟味しつつ、計画そのものをやめる事も検討しているという、恐ろしく、中途半端な状態にいます。 吟味そのものが目的化していて、もはや、本気で買う気はないような気もしますが、もし、「これだ!」と思うような物件が出てきたら、買うかもしれないから、自分で自分が、よく分かりません。




  真面目に考えると、使用目的が、「単なる気晴らし」程度の動機で、10年で、30万円もかかる物を買うなど、全く割に合わぬと思うのですが、なぜ、諦められないのか、それが、奇妙。 今現在、主にやっている、読書、運動登山、ポタリングだけでは、足りないものがあり、バイクを手に入れれば、それが補えると思っているようなのです。

  果たして、10年で30万円は、安いのか、高いのか? これが、まだ若い頃だったら、話は別ですが、私の年齢からだと、最長でも、あと10年しか、バイクには乗らないわけで、30万円きっちり使ったとしても、それ以上の出費はないです。 バイク人生は、そこでおしまいなわけだ。 そう考えると、30万円なんて、大した金額ではないような気がしないでもなし。 人生は一度しかないんだし、お金の都合が許すのなら、やりたい事をやった方が、後悔がないような気がします。


  と、そういう言い訳を、自分にしておいて、バイク吟味を続けているというわけです。 で、前回に引き続き、具体的な車種ですが、今までに乗ったバイクが、スクーターを除くと、全て、オフロード車だった事もあって、オフロード車をみると、ついフラフラと、そちらへ向かってしまいます。

  輸入125では、ヤマハの、XTZ125というのが、唯一のオフロード車で、これは、私が乗っていた昔のセローによく似ています。 新車だと、白と青しかありませんが、中古なら、黒があり、それならば、3年前まで乗っていたセローと、イメージ的に、ほとんど変わりません。 ところが、高いんですわ。 ヤフオクに出ている、改造されまくりの中古でも、最安が8万円もするから、驚きます。 その上は、もう、10万円を超えてしまいます。

  元の値段にしてからが、輸入125ネイキッドより、5万円くらい高いので、中古になっても値段が下がらないと見える。 オフ車の方が作りが簡単なのに、なぜ、こんなに高いのか、解せません。 解せないところを、無理やり、分析すると、昔と違って、オフ車に乗る人が減ったから、数が出ず、利益を確保する為に、値段を上げているのかも知れませんな。

  また、ホンダや、スズキが、輸入125のオフ車を作らないのも、勿体ない事、この上ない。 何も、新設計する必要はないのであって、ホンダなら、XLR125、スズキなら、ジェベル125があったのだから、排ガス規制だけ対応させて、そのまま、作ればいいじゃありませんか。 メーカーの面々、XLR125や、ジェベル125が、20年以上経った、ボロボロの中古でも、10万円近い値段で、やり取りされている事を、知らないんですかね? それだけ、需要があるという事でしょうに。

  私の好みとして、ホンダの、CRM80のデザインが良いと思うのですが、これがまた、高い。 20年前に生産が終わっているので、もちろん、中古ですが、まともに動くものだと、最安でも、10万円を超えます。 1988年から、99年まで生産・販売された、水冷2スト・オフロード・バイク。 私は、DT50で懲りているので、水冷も2ストも、嫌いなんですが、CRM80の場合、とにかく、デザインが良い。 80ccという、必要最小限の排気量も、妙に琴線に触れます。 軽いし、全長が短いのも、置き場所的には、ありがたい。

  ただ、古いオフ車は、サスペンションが抜けている事が多いようで、「前後サス、抜けています」などと説明文に書いてあるのを、よく見ます。 抜けているというのは、コイル・スプリングがヘタっているのか、ダンパーのガスやオイルが抜けているのか、その両方なのか、よく分かりませんが、とにかく、もう、駄目なんでしょう。 そんなの、どうやって、直すのよ? オーバー・ホールを、バイク屋に頼んだのでは、一本、いくらかかるか、分かったもんじゃありません。

  サスごと買って、交換してしまうという手もありますが、ヤフオクで売っているものは、みな中古品であって、結局、20年以上経っている事に変わりはなく、交換した当座は良くても、いつ抜けるか分からない。 厄介ですなあ。 中古のオフ車は、駄目か。 デザインは、今現在、売っている、デュアル・パーパスなんかより、遥かにいいんですがねえ。 今のデュアル・パーパスには、125がないし。


  で、結局畢竟とどのつまり、輸入125ネイキッドに、戻ってきてしまうわけだ。 ヤフオクを見ていると、狙っている人が、大変、多くて、商品の回転がメチャクチャ早いです。 週に、2・3台は、新物件が出て来て、入れ替わりに、2・3台は落札されて行きます。 やはり、一番多いのは、YBRで、もしかしたら、このバイク、新車・中古車を含めると、日本で最も多く売買されている車種なのではないでしょうか。 まあ、スクーターや、ビジネス・バイクを別にしての話ですけど。

  これだもの、中古部品も多いわけだよ。 もし、あちこち壊れている本体を安く買って、中古部品で直して行くつもりなら、もう、YBR以外に選択肢がないですな。 CBFや、ENでは、ミラーが壊れた、シート表皮が破れた、マフラーにキズがついた、というだけで、もう、お手上げです。 そのまま、乗り続けるしかありません。

  ゴキブリではないですが、出品者が、「5ヵ所、問題点があります」と書いていたら、出品者が気づいていない、もしくは、気づいていても、黙っている問題点が、10ヵ所以上はあると見ておいた方が良いのでは? 出品者には、業者・個人を問わず、説明を細かく書く人と、さらっとやっつける人がいますが、細かく書いてあったとしても、信用できるとは限りません。

  私が、3年前、セローを手放した時、あちこち、ボロボロだったにも拘らず、下取り価格を、5万円もつけてくれるというので、「騙す事になっては、後々、厄介事になりかねない」と案じて、問題点を全部挙げて、「修理履歴・取扱上の注意」を書いたら、コピー用紙、2枚分になりました。 10年以上乗っているバイクというのは、そのくらい、あちこち、壊れて来るものです。

  大抵の出品者は、説明文で、予め、「ノークレーム・ノーリターンで」と断っているので、買った後で、重大な問題点が発覚しても、文句の言いようがないです。 出品者は、ほぼ、100パーセント、赤の他人ですから、本来なら、信用のしようがないのですが、そこを曲げて、社会的習慣・儀礼を信用の担保にして、取引する事になります。 この個人主義の御時世に、なんとも、頼りない担保である事よ。

  業者と個人、どちらが信用できるか? これは、何とも言えません。 たぶん、実店舗を持っているバイク屋の場合、逃げるわけには行かないから、最初から、問題が起こるような取引はしないかも知れません。 一方、ネット上での取引しかしていない業者の場合、信用度は、かなり落ちます。 業者なのに、出品しているバイクが、2・3台しかないというのは、大いに怪しい。

  その種の怪しげな業者や、個人の出品者を取引相手にする場合、一番まずいのは、盗難車を買ってしまう事です。 落札して、代金を払い、バイクを引き取って、登録したら、その登録から足がつき、ほどなく、本当の所有者と刑事が訪ねて来て、バイクを持って行ってしまった。 それは仕方ないとして、盗難車と知らずに、払ってしまった代金は、誰かが、戻してくれるのか? どんなもんですかねえ。 その頃には、売った相手は、雲隠れしていると思いますが。

  たとえ、犯人が逮捕されても、そういう連中に限って、金など、手に入れば、すぐに使ってしまうものであって、賠償能力がないと思います。 そもそも、それ以前に、そういう場合、被害者側から民事訴訟を起こさないと、賠償してもらえないのでは? 警察は、盗難事件を解決しただけであって、賠償の代行なんてしてくれないでしょう。 冗談じゃないよ。 ただ、安いバイクが欲しかっただけなのに、金と時間ばかりかかる、訴訟なんかに、かまけてられるか。

  個人出品で、「友人の代理で、出品します」というのが、割とよくあるのですが、ありゃ、本当に代行なんですかね? 理由を推し量ってみると、「友人がバイクを売りたがっているが、ヤフオクの出品をやっていないので、代わりに、自分が出品した」というのは、別に、おかしくはない理屈ですな。 しかし、真っ赤な嘘かもしれません。 盗難車である場合、前の持ち主の名前と、出品者の名前が異なるわけですが、それを説明するのに、代理出品という体裁を取っているのではないでしょうか。

  そういう場合、その出品者の、他の出品物を調べてみて、何件、何十件と、バイク以外の物が出ていれば、信じてもいいと思いますが、その代理出品のバイクだけだったら、相当には怪しいです。 売ったら、IDを抹消して、逃げてしまうつもりなのでしょう。 「引き取り歓迎」とか、「引き取り限定」で、陸送業者を嫌う、もしくは、陸送業者を使ってもいいが、手配は落札者側で行なうように指定するというのも、怪しい。 そうすれば、出品者側の記録が残らないからです。 引き取り場所の住所だけ伝えれば、名前なんか、偽名でも通るのですから。

  「引き取り歓迎ですが、個人情報を守る為に、引き渡しは、近所のコンビニ、もしくは、駅前などで、行ないます」というのも、怪しい。 つまり、自分の住所を知られたくないわけだ。 「個人情報を守る為」というのは、便利な言い訳ですなあ。 犯罪者の情報も守ってくれるわけだ。 近所のコンビニなどと言っていても、その近所に住んでいる可能性は、ゼロです。 遠くから、軽トラで運んで来て、バイクを下ろし、軽トラは近くの駐車場などに隠して、バイクと待っていたとしても、後からやって来た落札者には、全く分かりません。

  「現車確認、大歓迎!」というのも、よくあります。 後々、問題が起こらないように、入札前に、現物を確認してもらうというもの。 ところが、これも、疑わしい。 質問ページに、「現車確認したいのですが、○○県のどこですか?」、「○○市です。 ○○日の午後なら、時間が取れます」といったやり取りがあると、それを読んだ第三者は、「ああ、この出品者は、現車確認させるくらいだから、信用できそうだな」と思うわけですが、そもそも、この質問が、出品者が別IDで行なった自家質問で、自家回答しただけでないとは、どうして言い切れるでしょう? そんな事は、大して知恵を絞らなくても、わけなく、思いつく事です。

  個人出品で、出品したバイク以外の事、たとえば、自分のバイク歴とか、家族の事とか、バイク友達の事とかを、細々と書く人がいて、一見、何となく良心的、且つ、ほのぼのと家庭的な雰囲気があり、親しみを感じさせるのですが、それが、信用させる手口である恐れもあります。 上述したように、個人出品だったら、必ず、他の出品物をたくさん出しているかどうかを確認した方がいいです。 そのバイクだけというのは、明らかに不自然です。 まず、間違いなく、盗難車でしょう。

  こういう輩には、そのバイクの問題点に関する、細かい質問をしてみると、馬脚を表わす事があります。 自分の物ではないから、よく分からないんですな。 各部名称など、バイクに関する基本的な知識すらない場合もあり、もはや、問題外。 確たる証拠もないから、警察に通報する事もないですが、そんな怪しい物件には、関わらない方がいいと思います。

  一方、信用できそうな個人出品者というと、バイクに詳しい人、バイク好きが、説明文から滲み出ているような人でしょうか。 ただ、そういう人のバイクは、弄られ捲っている事が多いです。 まず、デフォルトのままなんて、あり得ません。 改造の趣味が合うのであればですが、そういうタイプの出品者が、詐欺を働く危険性は低いので、安全な取引相手になるんじゃないでしょうか。

  そういえば、「ノーマルの部品が残っているから、お付けします」と書いてある場合、部品をそのまま、くれるという意味であって、「ノーマル部品に付け替えて、デフォルト状態に戻してくれる」という事ではないので、注意が必要です。 付け替えてくれる場合、「○千円で、付け替えます」という書き方がされているはず。 いくら、バイク好きであっても、これから売ろうとしているバイクを弄りたいとは思わないですから、付け替え作業が有料になるのは、致し方ありません。 買い置きの新品タイヤがあり、付け替えてくれるという場合、5千円以下なら、大得。 1万円以下でも、かなりの得です。




  長くなったので、ここまでにします。 こういう事を書くと、ヤフオクでバイクを買う気がなくなってしまうかもしれませんが、実店舗を持っている業者なら、信用できると思うので、ヤフオクでのバイク購入そのものを諦める事はないです。 軒並み、高くなりますが、騙されて、出したお金を全て失うのに比べれば、大した値段の差ではないでしょう。