2019/10/13

バイクを買う

  一度は諦めたバイク生活復活計画。 その後も、ヤフオクでのバイク吟味を未練たらしく続け、二度、入札を試みて、惨敗し、結局、「5万円以下で、バイクを買おうなどという考え方が、間違っているのだ」という教訓を得ました。 なぜなら、まともに動くバイクの場合、安い物件は、大勢が狙っているのであって、たとえ、1万円以下でスタートしても、必ず、競りになり、3万円、5万円、行ってしまうのです。

  そして、スタート価格が安い物件には、必ず、どこかしら不具合があり、買った後、補修しなければなりませんから、その為に、1・2万円は、加算されます。 部品が手に入らず、フェイク修理で我慢せざるをえないものもあります。 そんな事を考えていると、「5万円以上出しても、まだ、完全にならないのか・・・」と、げんなりしてしまいます。




  それにつけても、競りになるような物件に限って、オークション期間が一週間もあるのに、早々と入札して来て、値段を上げてしまう輩が多いのには、呆れ果てる。 たとえば、3万円スタートの物件に、1日目から入札すれば、すぐに対抗して来る者が出て、日当たり、5千円くらい上がって、終了日までには、6・7万円になってしまいます。 その上更に、終了間際の争いもあるわけだから、もっと高くなる。

  早く入札したからって、優先権が発生するわけでもないのに、一体、おのれに、何の得があるのじゃ? 馬鹿じゃなかろうか。 いや、そのものズバリ、馬鹿でしょう。 馬鹿としか言いようがありません。 大方、ネット・オークションのシステムが理解できておらず、テレビなどで見る、生のオークションと勘違いしていて、早く札を挙げなければ、他の者に落とされてしまうと思っているのでしょう。 凄い馬鹿。 凄じい馬鹿。 苛烈なまでの馬鹿。

  ネット・オークションは、誰が幾らをつけようが、終了期限までは終わらないのだという、子供でも分かるような事が、分かっていないのです。 安く買いたいから、安い物件に入札して来るのじゃろうが。 それを、自分で値段を上げてしまって、どうする? 入札なんて、終了1分前でいいのです。 終了までに、入札が間に合えばいいんだわ。 終了直前に、入札が立て込んだとしても、大抵の物件には、「自動延長」の設定が入っているから、間に合わないなんて事はありません。

  早々と入札して来る人間が、単なる馬鹿ではなく、その行為に何らかの理由があるのだとすれば、「自分は、これを欲しいと思っている。 だから、他のやつらは、手を出すな」という、示威目的が考えられます。 実生活でも、「俺が!俺が!」と、他人を押し退けて、利益を掻い込んでいる、ふてぶてしい性格の人間なんでしょう。

  だけど、ネット・オークションじゃ、ライバルの顔なんか見えませんし、どこの誰かも分かりません。 分かるのは、暗号化された記号IDだけです。 そんな相手を怖がる者なんか、いるわけがない。 つける値段だけが武器になる、完全に対等な戦いなのです。 示威行為など、何の意味もありません。 そんな事を当てにしている奴など、やはり、馬鹿でしょう。 ネット・オークションの何たるかが、理解できていないのです。

  それからねえ。 値段を上げる時には、できる限り、刻んでくれな。 1万円からだったら、次は、10500円で入札できるのに、どうして、一気に2万円とかつけるんだよ? 馬鹿か? 繰り返す。 安く買いたいから、安い物件を狙っているのに、自分で高くしていて、どうするんだ? 一気に高値を付ければ、ライバルが諦めると思っているのか? そんなこた、ないわ。 予算までは競ってくるわ。 ポンポン上げれば、高くなる一方だ。

  早々と入札してくる行為にせよ、一気に値段を上げる行為にせよ、他人をナメていて、脅せば言う事をきく、自分の思い通りになると思っているのだとしたら、処世観そのものが間違っている。 他人は、そんなに甘くないわ。 世の中は、そんなに甘くないわ。 実際、そんな事していたって、本当に欲しがっていて、充分な予算を用意しているライバルがいたら、そっちに、みーんな、持ってかれてしまうだろうが。 ネット・オークションのシステム上、コケ脅ししかできないのに、そんなんで、ひるむ大人がいるものかね。

  うーむ、胸糞悪くなるばかりなので、怒りの発散は、このくらいにしておきますか。 どうせ、馬鹿につける薬はない事だし。



  バイク吟味の末期には、「スズキ GS125E」という超ロング・セラー車種が気に入り、あちこち見ていたのですが、安いのが出て来ません。 程度が悪くても、7万円。 部品が揃ったものだと、ヤフオクにはなくて、バイク店の通販ならあったものの、12万円などという、えらい値段になってしまいます。 しかも、陸送費は別です。 とても、買えぬ・・・。

  日本で生産していたのは、1982年から、1990年代末までで、その頃の物件は、出て来たとしても、年式が古過ぎて、買うのはためらわれます。 「直すのが好き」という人もいますが、私は、そういうタイプではありませんし、引退者なので、補修にお金をかけられるほど、ゆとりがありません。 日本での生産・販売が終わった後、しばらく、間が開いて、ごく近年になって、中国から輸入され始めたようですが、逆輸入なので、数が少なく、まだ、中古車が出回っていない様子。 私が欲しがり始めた、タイミングが悪かったわけだ。


  感覚というのは奇妙なもので、10万円を超える物件ばかり見ていると、7・8万円が、安く思えて来ます。 そんな時、埼玉県のバイク店がヤフオクに出している、「スズキ EN125-2A」というのが、税込み70200円なのに気づきました。 以前は、高過ぎると思って、候補に入れてなかったものです。 前の持ち主が後付けした、汎用のビキニ・カウルと、アンダー・カウルが付いていますが、それは、取り外し可能。 部品は完備していて、キズや凹みも見当たりません。 これなら、補修なしでも乗れると見ました。

  陸送費用を質問したところ、自宅まで、14000円だとの事。 自走引き取りの場合、電車で埼玉県まで行くと、3000円くらい。 帰りのガソリン代が1000円として、4000円。 差額が、1万円程度なら、初めての車種で、初めての道を帰るリスクと比べて、そんなに高いとは思えません。 マジな話、100キロ近い距離を走る場合、「初めての~」が二つ重なると、どんな事故が起こっても、不思議ではないです。

  バイクの陸送には、陸送業者の駅になっているデポまで運ぶ、「デポ止め」と、自宅まで運ぶ、「toドア」の2種類があります。 デポ止めだと、デポから自宅まで持ち帰るのに、軽トラを手配するか、書類を先に送ってもらって、予め登録を済ませ、ナンバーを付けて、自走して来なければなりません。 その点、「toドア」なら、宅配便と同じで、ただ家で待っていれば、届けて貰えます。 登録も、好きな時にやればいいわけです。

  で、その物件に決め、9月5日、終了期限直前の、夜8時半頃に入札。 競らずに落札しました。 競りなんか、好んでやるもんじゃありませんな。 勝てば、一瞬、気持ちいいですが、相手は嫌な思いをしているわけで、恨みを買っていい事なんか、何もありません。 少々、高くなっても、競らずに欲しい物が手に入るなら、それに越した事はないです。 「犬が西向きゃ、尾は東」も分からんような馬鹿どもの相手なんかしてられん。

  オーダー・フォームに必要事項を書き込んだら、翌6日の午前11時頃、送料確認の連絡があり、質問の回答通り、14000円だとの事。 ヤフオク・カテゴリーが、「バイク車体」の場合、簡単決済の手数料がかかり、金額が3万円以上なら、5%で、4210円も取られましたが、まあ、ヤフオクでバイクを買うのは、これが最初で最後なわけで、気にしない事にしましょう。 合計、88410円。 昼過ぎに、コンビニで払って来ました。

  早速、出品者から連絡があり、配送手配したとの事。 次は、陸送業者からの電話があるから、納車日時を決めて欲しいとの事でした。 了解、了解。

  で、その後、陸送業者から電話があったのですが、配達日が決まるまでに、三回もかかりました。 8月・9月は、繁忙期だそうで、最も早くても、9月16日になるとの事。 で、最終的に決まったのが、9月17日の午前7時頃という時刻でした。 早いな。 夜通し、走って来るんですかね? 夜の方が、道路はすいているでしょうけど。 7時というと、小学生の登校時間と重なってしまいますが、まあ、それは、大した問題ではないです。

  私の場合、何か用事があって使うわけではないから、遅れても構わないんですが、バイクは生き物なので、あまり、遅くなると、バッテリーが死んでしまいます。 私が落札するまでに、かなり長い間、出品者の店にあったのだから、もう、死んでいるかも知れませんが、充電して復活させるにも、早い方がいいのは、当然の事。




  さて、これで、再び、バイクに乗る事になったわけですが、その時点ではまだ、バイクの受け取り、役所への登録とナンバー取得、自賠責保険、任意保険と、実際に乗れるようになるまでに、やる事が多くあったせいか、実感が湧きませんでした。