2020/04/05

新型肺炎あれこれ ③

  新型肺炎について、日記ブログの方からの移植。 日記には、他の事も書いてあるのですが、こちらでは、その部分は切って、新型肺炎関連の文章だけ、出します。




【2020/03/15 日】
  旧母自で、人間の方のお寺へ、彼岸の付け届けを置きに行きました。 もちろん、マスク装着。 着いてみると、先客が一人あり、私は、外で待ちました。 住職の奥さんと、マスクなしで話をしているのが、恐ろしい。

  その人が、帰ってから、庫裡の玄関に入り、何も言わずに、封筒を渡して来ました。 ちなみに、中身は、3000円です。 住職の奥さんは、挨拶程度の事を口にしました。 できれば、マスクをして欲しいところですが、向こうは、自宅なのだから、それを望むのは無理か。

  「墓参香」という線香の小箱と、お知らせのプリントを1枚、貰いました。 8月の施餓鬼を、今年から、6月にするという内容。 猛暑を避けるのが目的だそうです。 それは、前々から、私も思っていたので、いいのですが、6月では、まだ、新型肺炎がどうなっているか、怪しいですな。 肺炎対策的には、8月の方が、望ましいのですが。 まあ、様子を見ます。


  新型肺炎ですが・・・。 クラスター感染のルート調査はやっているようですが、クラスターでなくても、人間が二人寄れば、感染は起こるのであって、集会やイベントを自粛しても、もっと少ない人数間での感染は、防げません。 一方で、外出時のマスク装着は、義務化どころか、要請すらされておらず、実際、2~5人くらいの集団が、マスクなしで会話している姿は、至る所で目にします。 これで、感染が抑制されているとは、到底、思えません。

  昨日は、認定感染者数が、60人を超えて、過去最高でしたが、クラスター感染の調査で引っ掛かった人達が圧倒的多数で、少人数感染の方は、積極的調査を、全くしていないのではないかと思います。 日本で、「市中感染」という言葉を聞くようになってから、そろそろ、25日くらい経つのですが、その間、少人数感染者を、全く把握していなかったわけですから、仮に、1人が、1日に、1人にうつすとしても、鼠算で、今や、膨大な人数になっているのではないでしょうか。

  「1人が、1日に、1人にうつす」という仮定図式ですが、バトン・タッチではないですから、人にうつせば治るわけではないです。 また、10日で、10人にうつるわけでもないです。 なぜなら、最初の1人は、2日目も3日目も、他の1人にうつし続けるわけで、1日経つごとに、2倍、2倍で増えて行くので、初日が1人でも、10日目には、512人にうつる事になります。 これは、あくまで、仮定図式ですが。 大体、どういう広まり方をするかという、イメージは掴めるのではないでしょうか。

  クラスター感染は、むしろ、感染の広がりを手繰り易い方だと思います。 一方、少人数感染は、他の感染集団との結節点が見つけ難く、感染の網目が、調査の鉤に引っかかって来ません。 そもそも、日本では、そんな調査、してませんから。 中国で、個人の行動履歴をチェックしているのは、感染していた本人に聞き取りしても、接触した相手を全員は覚えておらず、証言を信用できないからではないかと思います。

  「濃厚接触者」という言葉も、誤解を招き易い。 双方、無マスクで、対面していたとすれば、外出先で、ちょっと、他人と体がぶつかった時に、「あ、すいません」と言った、その一言でも、うつると思います。 これは、インフルエンザで、私自身が経験した事があります。 たった一言では、「濃厚」とは、イメージが程遠いですが、それでも、うつってしまうのです。

  犬も歩けば、棒に当たる。 その程度の接触が、一度の外出で、何回もあるという人は、ちっとも珍しくないと思います。 そりゃあ、うつってますよ。 そりゃあ、うつしてますよ。 それが、1億2千万人の社会で、25日も続いて、感染者が、この程度の数値というのは、信じろと言う方が、無茶です。

  一方、専門家は、「いずれ、ピークが来た時に備えて、行政や医療機関は、受け入れ態勢の準備を」と言っていますが、するってーとつまり、どっと増える事は、承知しているわけですな。 でもねえ・・・、イベントと、その準備じゃないんだから、「何月何日までに、準備して、さあ、ピークを迎え撃ちましょう」というのは、態勢として、おかしくないですかね? 何月何日に、いきなりピークが来るのではなく、時々刻々、今この一瞬も、感染が連鎖しているのだから、その時に打てる手を打たなければ、広がる一方ではないですか。

  こういうのは、ピークを均しているとは言いません。 対応を先送りする事で、感染を広げ、来るべきピークを、より大きくしているのです。 大方、「準備完了」になって、それから、積極的調査を始めて行ったら、初日で、1万人出てしまった、なんて事になるんじゃないでしょうか。 全国の医療機関が、一日で、パンクですわ。

  全く手本がないのなら、まだ、言い訳が利きますが、中国や韓国では、すでに、感染者の囲い込みに、ほぼ成功しているので、「なんで、日本だけ、できない?」という事になってしまうんですわ。 まあ、屁理屈並べるなら、いくらでも、言い訳はできますけど、屁理屈抜きで、何か言い訳できます?



【2020/03/16 月】
  6の付く日で、母と車で、イオン系スーパーへ。 いつもより、15分早く出たので、最初は、少しすいていましたが、出る頃には、だいぶ、混んで来ました。 当たり前か。

  半月ばかり、店頭から消えていた、詰め替えティッシュが入荷していたので、1パック、買って来ました。 トイレット・ペーパーは、平常よりは少ないですが、一応、ありました。 マスクは、なし。

  マスクをしている人の割合、少し、持ち直したでしょうか。 手作りも含まれていると思いますが、じろじろ見るのもまずいので、いちいち、確かめませんでした。 マフラーのようなもので口と鼻を隠している人もいましたが、喋る時だけ、口を出すというのでなければ、それてせも、充分だと思います。 要は、飛沫をやりとりしなければいいのですから。

  そういえば、マスクを買う為に、行列している人達がいますが、行列でうつされる危険性の方が高いので、即刻、考えを改めた方がいいです。 マスクが手に入らないなら、ハンカチで作ればいいのであって、「使い捨てマスクじゃないと、カッコ悪い」なんて、糞下らない拘りは、命と引き換えである事を考えれば、顧慮する価値などありますまい。

  こんな事は、当然以前の事ですが、念の為にはっきりさせておきますと、「人が集まるから」、うつるのです。 行列も、集まっている中に入ります。 そもそも、感染したくないから、マスクを手に入れたいと思うのでしょうが。 その為に、感染リスクを高くしていて、どーすんねん?



【2020/03/17 火】
  今日から、彼岸の入り。 兄夫婦が来るので、静かな臨戦態勢を取りました。 私は、兄との取り決めにより、兄が来ている間は、一階へ下りて行かないのですが、兄夫婦が帰っても、今回は、新型肺炎の感染リスクがないとは言えないので、安閑としていられません。

  窓を全開にして、換気し、座布団と座椅子は、ベランダに上げて、日光消毒。 タオルに除菌アルコールをつけ、兄夫婦が触れたと思われる場所を、片っ端から、拭きました。 畳も、拭きました。

  こんな事をしても、母本人が、兄夫婦と会話を交わしているので、完全な感染予防にはならないのですが、できる限りの事をしなければ、母や私が死ぬような事態に至った場合、それこそ、死ぬほど後悔するに決まっているので、骨身を惜しんでいられません。

  兄夫婦が、感染しているとは限りませんが、感染しているかどうかが、本人にすら分からないのが、この新型肺炎の大きな特徴でして、誰が感染しているか分からないのだから、極力、接触しない以外に、防御する方法はありません。 それを自ら放棄して、やしやし訪ねて来るのだから、正気の沙汰とは思えません。 単なる無知だとしても、やはり、救いようはありません。


  ここからは、一般論ですが、「集団免疫」という言葉の意味が分かって、ギョッとしました。 直接的には、イギリスの首相が、数日前に、「集団免疫が出来るのを待つ。 大勢を失うだろうが、特別な対策はしない」と言ったというのが、きっかけ。

  「集団免疫」というのは、感染後、免疫が出来て、生き延びた人が増えてくれば、彼らは、もう感染しないから、未感染者にうつす事もなくなり、感染が終息するというもの。 一見、うまい方法のように思えますが、感染後、免疫が出来る前に、体がもたずに死んでしまう人も出るわけで、想定死者数を織り込み済みである点は、「インフルエンザの強い奴と変わらないから、特別な対策は必要ない」という考え方と同じです。

  そんな乱暴極まりない方策を、イギリスの首相が口にしたというのだから、たまげます。 その後、国内外から、大変な批判が出て、路線変更し、各種の対策を取り始めたようですが、そりゃまあ、そうでしょうよ。 死者数を織り込み済みで、方策を決められたのでは、民主主義もへったくれもありません。

  EU離脱の為に、首相になったような人で、典型的なポピュリストですが、どうも、ポピュリストというのは、そういう突飛な考え方に飛びつきたがるようですな。 年齢的には大人なのに、個性をひけらかしたい欲望を、抑えられないのでしょう。


  WHOのトップが、わざわざ、会見を開いて、「検査、検査、検査! とにかく、検査を」と訴えたとの事。 対象にしている国は、間違いなく、日本。 次に、アメリカでしょう。 アメリカは、専ら、大統領のせいで、対策を取るのが遅れ、態勢が整わなかったのが、検査件数が少ない理由で、やる気はあるようですから、態勢が整い次第、ドカドカ検査を始めると思います。

  一方、日本は、手強いぞ。 WHOの意見なんか、聞くとは思えません。 誰が考えたアイデアか知りませんが、「検査数を抑える事で、認定感染者数を少なくし、医療崩壊を避ける」というのは、大変、姑息ながら、非常に、うまく仕組まれた方策で、実際の感染者が、どんなに増えようが、認定感染者数は、ほぼ思い通りに設定できるので、感染が蔓延しても、表沙汰にしないで済む。

  もし、検査を受けないまま死ぬ人がいても、感染者との接触歴がなければ、死後に検査される事はないから、ただの肺炎として処理され、2・3日後には、火葬されて、証拠も残らない。 コロナ以外の肺炎で死ぬ高齢者は、たくさんいるから、その数値が1万人前後増えたところで、バラツキの内で収まる。 大変、よく出来ているでしょう。 惜しむらく、こういうのを、医療とは言いません。

  しかし、よく出来ているだけに、一旦、こういう方策が定着してしまうと、なかなか、転換ができません。 いつ、転換して、検査数を増やし始めても、たちまち、陽性患者だらけになり、医療崩壊してしまうでしょう。 もう、このまま、行くしかないのか? それこそ、隠れ感染者が巷を埋め、「集団免疫」が出来るのを期待して。

  だけどねえ。 世界全体で、ピークを越え、収束に向かい始めたら、急角度で感染者が増えた国々から、「日本の感染者数グラフは、おかしい」、「対策と言ったら、一斉休校と、集会自粛しかやっていないのに、あんな平坦な増え方など、ありえない」という指摘は、出て来ると思いますよ。 手品の種は、とっくに、バレていると思います。 だから、姑息だというのよ。

  ワイド・ショーや、報道番組を見ていると、出て来た医学者や医師が、検査件数を増やす事に、決して、いい顔をしない事が分かると思います。 何かしら、問題点を指摘して、否定的見解を述べようとする。 自分達の命がかかっているから、医療崩壊が怖くて仕方ないんでしょう。 しかしねえ。 それでいいんですかねえ。 武漢やイタリアを見れば分かるように、外国じゃあ、命がけで、治療に当たっているんですがねえ。 あからさまに、「死ぬ気でやれ」とは言えませんが、本来、医者というのは、そういう献身を必要とされる仕事だと思いますよ。


  アメリカが、遅れ馳せながら、対策を打ち出しましたが、「10人以上の集会を禁止」というのは、甘いのでは? 先日も書きましたが、感染は、2人でも起こります。 9人までなら、感染してもいいというわけでもありますまい。 とにかく、集まるのが、まずいんですわ。 マスクなしでは、尚の事。

  マスクに関しては、何も言っていないようですが、マスクは命の綱だというのに、なぜ、それが分からないのか? 中国やイタリアのように、死者が、ドカドカ増えて来ないと、その事に気づかないようですな。 日本でも、6・7割くらいしか、マスクしていないし。 尻に火が点いて、「自分の命が危ない!」と思わないと、人間は考え方を変えないもののようです。



【2020/03/18 水】
  新型肺炎の話。 韓国で発想された、ドライブ・スルー検査が、他の国でも採用されて、世界に広まっているとの事。 そりゃそうだわな。 合理主義者ならずとも、普通の感覚の人なら、あれを見て、採り入れない手はないと思うでしょう。 ああだこうだと、ケチをつけている人間の方が、異常。

  韓国では、更に進んで、電話ボックス形の「ウォーク・スルー検査」が登場したそうですが、次々と新しいアイデアが出て来るのは、凄いと思います。 しかし、私は、韓ドラを見ているので、ポンポン新しい物が出て来ても、あまり、不思議とは思いません。 韓国社会というのは、良いものなら、新しい物でも、どしどし採り入れる、そういう気風があるのです。 日本でも、かつては、そういう時期がありましたが、今では、すっかり、しぼんで、内向き、過去向き、後ろ向きになってしまいました。

  ウィルス検査に関して、日本は、どーしょもないねー。 ワイド・ショーや報道番組で、「検査を増やせ」という話になると、医学者や医師のコメンテーターが、「こんなやり方は、日本ではできない」だの、「精度に問題がある」だの、「却って、感染の危険がある」だの、ケチばかりつけて、何とかして、検査数の増加を妨げようとします。 意図的にやっているのは明らかで、よくもまあ、わけ知り顔で、こんなえげつない事が言えるなと、驚いてしまいます。 本当に、科学者なのか?

  「韓国では、MARSの経験から、検査体制を整えていたからだ。 日本とは違う」などと、一見、もっともらしい事を言っていますが、その実、ただの屁理屈でして、ドライブ・スルー検査なんて、大掛かりな設備がいるわけでもなし、場所を決めて、すでにある機械を設置すれば、すぐにでも、できるではありませんか。 それが証拠に、欧米では、瞬く間に採り入れてしまったではないですか。 あれを、どう、説明するのよ?

  検査を増やせない理由を、躍起になって解説している奴ほど、まるっきり、信用できない。 事ここに至れば、能力的に検査を増やせないのではなく、増やす気がないから増えていないのは、よほどの間抜けでもない限り、見抜けると思います。 開き直って、「検査を増やさなかったから、医療崩壊を避けられたのだ」などと嘯く奴もいますが、それはもう、医療について語る資格がある者の考え方ではないです。 議論する資格がないのだから、黙るべきでしょう。



【2020/03/19 木】
  そろそろ、新型肺炎の話も、書き飽きて来ました。 今日で、一応、終わりにし、次は、何か、大きな進展があったら、また書こうと思います。


  各国の対策と比較すると、日本のそれは、積極的に感染者を見つけて治して行こうとする姿勢が見られず、どうも、「集団免疫」を当てにしているようなニオイが濃厚にします。 もしかしたら、騒ぎが始まった頃に、医学者か、役人か、とにかく、政権中枢に近い人物が、「集団免疫という手もある」と、助言したんじゃないでしょうか。 想定死者数を織り込み済みで、積極的に感染者を探さず、医療崩壊を確実に避けるという方針ですな。

  いかにも、陰謀論っぽいですが、陰謀論の弱点で、この推測には、矛盾する部分もあります。 それは、「一斉休校、及び、集会・イベント自粛の要請」という対策が打ち出された事です。 もし、集団免疫作戦で行くなら、こんな対策は不要でして、無用な混乱を引き起こすだけです。 特に、イベントの参加者は、若者が多いですから、むしろ、彼らには、どんどん感染してもらって、無症状や軽症のまま、自然治癒して、免疫を持ってもらった方が良い。 なのに、なぜ、そんな要請を出したのか?

  必ずしも、要請の影響だけとは言えませんが、経済が停頓してしまい、甚大な被害が出ており、失業や倒産が続出。 医療崩壊せずとも、目を覆うばかりの惨状になっています。 もし、集団免疫作戦を念頭に置いていたら、こんな悪影響の多い対策を打ち出そうなんて、考えるはずがないと思うのですが・・・。

  こういう時には、オッカムの剃刀が頼りになります。 黒幕的人物による陰謀など存在せず、単に、どうしていいか分からずに、方針が決まらないまま、なるに任せているという見方です。 それなら、矛盾はあって当然で、何も不思議な事はない。 検査を増やさない点だけ、誰かの頑迷な意思が感じられますが、それ以外は、グジャグジャの超テキトーなのでは?

  前例があるのですよ。 太平洋戦争後半の日本政府、というか、軍部の対応です。 負けが込んでくると、やる事なす事、もう、滅茶苦茶。 そもそも、生存権の為に始めた戦争なのに、「一億玉砕」などと言い出だし、一体、生きたいんだか、死にたいんだか、分かりゃしない。 神風特攻隊は、自ら戦力を消耗しているだけ。 末期には、竹槍訓練、鍋釜梵鐘の供出と、アメリカ相手に、とても勝つ気があるとは思えない、児戯に等しい対策ばかり飛び出して、自分の国の事でなければ、笑ってしまうような無能ぶりを曝け出しました。

  今の政府のやる事を見ていると、いろいろな点が、その頃と、そっくりなんですわ。 「クルーズ船の感染時期は、隔離以前だった」というような、屁理屈が罷り通ってしまう。 検査数を抑えているのに、「検査で分かった陽性者数が少ないから、感染拡大が抑えられている」と、自分でついた嘘を、自分で信じてしまう。 明るい見通しが全くないのに、方針転換ができない。 他者に倣おうという広い度量がなく、自分のやり方に固執する。

  まるで、戦時中の軍部そのもの。 敗戦後、75年も経ってから、亡霊の復活を見る思いです。 変わらんのだなあ、民族性というものは・・・。 ちなみに、これは、与野党、変わりません。 今突然、与野党が引っ繰り返っても、その政府も、全く同じ、迷走ぶりを見せてくれると思います。 東日本大震災の対応が、好例。 そういう民族なんだわ。

  ワイド・ショーや報道番組を見ていると、結構、多くの人が、正論を言っているのですが、それらは、視聴者を頷かせる事はできても、政府を動かす事はできないと思います。 それは、戦時中の軍部を、正論で説得できたかを想像してみれば、分かる事。 とても、無理だと思うでしょう? 何をどうしていいか分からないくせに、なぜか、他人の言う正論だけは、聞かないんだわ。

  検査数を増やすとか、トリアージした患者の収容場所を用意するとか、そういった事は、何もやらないと思いますよ。 大阪府が、単独で、トリアージ政策の準備をしても、厚労省が、検査数を増やさせないから、結局、用意した収容場所は、ガラガラで終わるのでは? とにかく、検査数を増やさせない方針だけ、鉄壁の要塞の如く、貫き通しているんだわ。 それ以外は、グジャグジャ。 悪い事だけ、熱心にやるのは、なぜなのだろう?



【2020/03/20 金】
  午前8時半から、車で一人で、近所のスーパーへ買い出し。 レジ袋一つ分買いました。 ヨーグルトも買う予定だったんですが、ちょうど、補給中で、しかも、補給している、定年延長者と思われる男性店員が、無マスクで、「いらっしゃませーっ!」を連呼していました。 そんなものは買えぬと思い、ヨーグルトだけ買わずに、イオン系スーパーの方へ。

  何とか、無事に買って帰れるかと思ったのですが、レジの所まで来たら、向こうから来た、無マスクの女性店員が、思いっきり、「ブェーックション!!」と、くしゃみをかまし、思わず、「わっ!」と、まだ準備中のレジの中に逃げ込んだら、マスクをした女性店員が、すぐに開けてくれて、その上、くしゃみをした店員になり代わり、小声で「すいません」と言っていました。

  恐らく、マスクをしている店員の人達は、マスクをしない店員どもを、「困った連中だ」と思っているのでしょう。 店内に短時間しかいない客ですら、嫌がるのですから、長時間、同じ場所で働く、同僚が嫌がらないはずがない。


  一旦、家に帰り、今度は、旧母自で、図書館へ。 ≪松本清張全集2 眼の壁・絢爛たる流離≫を借りて来ました。 二階のカウンターに、無マスクの係員を発見。 やむなく、一階に下りたところ、カウンターに、係員が3人いる内、1人が無マスク。 なので、マスクをしている係員の所で、処理して貰いました。 今となっては、無マスクの人間と対面して、会話をする蛮勇はないです。


  だから、全員、マスクをしろというのに! 「私は感染していない」なんて言い訳は通用しません。 誰が感染しているのかは、陽性が出るまで、検査を繰り返さなければ、本人ですら分からないのだから、もう、全員でマスクするしか、対策がないんですよ。 ちなみに、陰性が何回出ても、感染していない証明にはならないです。 感染しているのに、陽性反応が出ないだけというケースも多くあるのですから。

  そういえば、イオン系スーパーの方では、同じ建物に入っている薬局に、行列が出来ていました。 マスクを買いに来たのでしょう。 人が集まるから感染するのに、なぜ、並ぶ? どうせ、並んだって、せいぜい、使い捨てマスク1箱くらいしか買えないのに、それが、わざわざ、感染の危険を冒すほどの収穫とは思えません。 だから、自作しろというのよ。 小学生だって作っているのに、大人が作れぬわけがあるまい。

  この人達の頭が、特別に悪いとは思えないので、どちらの方が危険が多いか、比較判断ができないんでしょうな。 マスクは自作が可能である以上、行列に並ぶ方が危険に決まっています。 自作と工場製品で、ウイルスに対する防御機能が違うと思っている人もいるかもしれませんが、マスクで防げるのは、飛沫感染だけなので、その点は、どちらも変わりがありません。

  呼吸で出入りする空気のほとんどは、マスクの面からではなく、マスクと顔との隙間を通るので、空気感染や、エアロゾル感染には無力です。 新型肺炎は、空気感染はしませんが、エアロゾル感染はするようですから、空気が籠っているような、狭い空間には、たとえ、マスクをしていても、入らないようにしなければ。 また、屋外であっても、人間の呼気も、エアロゾルですから、極力、他人が吐いた息を吸い込まないように、風下に位置してしまった時には、風上側に逃げたり、息を止め、やり過ごしたりした方がいいと思います。

  とにかく、人がいる所には、近づかないのが、賢明。 防護服を着て出かけるわけには行きませんから、細かい点に気をつける以外、感染を避ける方法がないです。


  昨日で終わりと言いながら、結局、今日も、新型肺炎の話になってしまったか。

  五輪の話を、私は、あまり、しませんが、予定通りの開催など、狂気の沙汰だと思っています。 出場予定の選手達も、IOCを批判するより、もっと、ズバッと、ボイコットを表明した方がいいです。 感染したって、日本政府は、治してくれませんから。 検査はしてくれると思いますが、必ず、「自国にいた時から、感染していたと思われる」と言うと思います。

  今日は、聖火が日本に届いたそうで、引継ぎ式を生中継していましたが、シュール演劇を見ているような、凄まじいばかりの茶番ですな。 ほんとに、狂気の度が深まって来た観あり。


  「クラスター」の次は、「オーバー・シュート」で、専門家会議は、よくよく、その手の用語で煙に巻くのが好きらしい。 新しい用語を出して来る時には、必ず、意図があり、「クラスター」の時には、「クラスターと、その周辺だけ、調査して、検査する。 他をやる気はない」という事だったわけですが、さて、「オーバー・シュート」の意図は、何なんでしょう?

  「集団免疫作戦」に乗っかっているのであれば、爆発的感染を起こしても、頑なに検査をしなければ、認定感染者にはならないわけだから、別に、問題ないのでは? 本心では、爆発的感染を恐れているくせに、検査前門前払いで操作した感染者数を根拠に、「もちこたえている」などと言ってしまっているものだから、その矛盾に、自ら耐えきれなくなったんでしょうか。

  もし、今後、方針が変わって、積極的に検査して行く事になったら、驚くような数字が出てしまう恐れがあり、その時に備えて、「だから、オーバー・シュートの恐れがあると言っといたでしょう」と言い逃れるつもりなのかも知れません。

  ちなみに、先日書いたように、検査に引っかかっていないだけの事で、すでに、爆発的感染が起きている可能性はあります。 今、起きているとも、起きていないとも、証明ができない。 なぜなら、サンプリング調査をしていないからです。 科学的方法から、随分と遠い所にいる感じがするなあ。

  先日挙げた、「一人が、一日に、一人にうつす場合」という仮定図式ですが、市中感染が指摘され始めてから、そろそろ一ヵ月経つので、30日分、計算してみました。

1日目 1人
2日目 2
3日目 4
4日目 8
5日目 16
6日目 32
7日目 64
8日目 128
9日目 256
10日目 512
11日目 1024
12日目 2048
13日目 4096
14日目 8192
15日目 16384
16日目 32768
17日目 65536
18日目 131072
19日目 262144
20日目 524288
21日目 1048576
22日目 2097152
23日目 4194304
24日目 8388608
25日目 16777216
26日目 33554432
27日目 67108864
28日目 134217728
29日目 268435456
30日目 536870912人

  おやおや、5億人を超えてしまいましたな。 じゃあ、もう、全員、感染しているのか。 さすがに、そんな事はないでしょうから、「一人が、一日に、一人にうつす」というのは、仮定した数値が大き過ぎるわけですな。 外出しない日があったり、同じような顔ぶれにしか会わない人がいたりで、図式通りには、広まらないわけだ。 それが分かっていても、この数字の増え方は、怖いですけど。

  たとえば、ある山の中の家で、「一匹が、一日で、二匹に増える鼠」が発生したとします。 手製でいいから、鼠捕りを作って、初日に捕まえてしまえば、一匹で済みます。 二日目なら、二匹捕まえなければなりません。 それを、「十日後に、街へ行くから、その時、鼠捕りを買ってこよう」などと、呑気に構えていると、512匹を捕まえなければならなくなります。 一ヵ月後なら、5億匹以上です。

  中国・韓国で、大急ぎで、検査を進めて、感染者を探し出している理由は、それです。 一日経つごとに、とてつもない勢いで、増えてしまうからです。 一日でも早く、数が増えない内に、探し出す必要があるわけです。 日本では、最も、まともな事を言っている人ですら、「爆発的に増えた時に備えて、準備を」程度の認識でして、考え方が、根本的に間違っています。 準備している間に、倍々ペースで増えているのに。 それに気づかないところは、論理に疎い日本人らしいなあと、つくづく、感じ入るところです。




  今回は、ここまでにします。 テキトーな分量を出すのでは、行数の計算が面倒臭いので、今後は、一回に10日分出す事にします。