新型肺炎あれこれ ⑨
このシリーズ、久しぶりだな。 シリーズ外でも、新型肺炎がテーマの記事は書いているから、かなり、いい加減な分類ですけど。 ⑧までは、日記ブログからの移植でしたが、今回は、書き下ろしです。 雑誌じゃないから、書き下ろしだから、貴重というわけではありませんが。
先に書きますと、新型肺炎の状況について、現状で満足しているわけではないです。 それどころか、冗談じゃない状況が続いていると思っています。 しかし、そんな状況でも、長く続くと、慣れてしまって、「こんな状況のまま、次第に収まって行くのかな」などと思いがちですが、とんでもない! それは、単なる期待であって、今の所、収まっていく兆候など、全く見られません。 そんなに甘いウィルスではないです。
日本国内だけに限定しても、感染者が、一人でも残っていれば、そこからまた、広がって、全員に感染させる力があるのであって、個々人の努力程度では、とてもとても・・・。 何度も言いますが、感染者が自然に減って行くなどという事は、金輪際、ありません。 世界中どの国を見ても、そんな例がないのが、最大の証拠です。
その点、日本の、旧専門家会議や、分科会の医学者たちが口している、「クラスターだけ追っていれば、個人間感染は、自然に消滅する」とか、「第一波の何型ウィルスは、根絶した」などという見解は、全く信用するに足りません。 彼らが言っているのは、単なる希望であって、学術的根拠がある予測ではないです。 予測を立てられるほど、彼らが、新型肺炎を知っているとは、まるっきり思えません。
根絶するには、中国がやっているように、地域内全員検査をするか、台湾がやったように、水際で入ってこないようにしてしまうか、どちらかしかないです。 ちなみに、水際作戦は、早い内に手を打った所だけが成功したのであって、日本や欧米諸国のように、すでに、蔓延している所では、まず、感染者ゼロに持っていかなければ、実行できません。
韓国方式は、一時期、成功例として、讃えられましたが、完全な対策にはなっていないようです。 今でも、日当たり、二桁程度の感染者が出ているという事は、日本や欧米より、桁違いに少ないとは思うものの、市中感染が連鎖しているわけで、何せ、一人でも残っていれば、そこから全員に広まるのですから、いつまで経っても、安心できない状態が続く事になります。
韓国以上に強力な追跡システムをもっている中国が、「追跡システムだけでは、捕捉しきれない」と判断して、地域内全員検査を導入し、一網打尽にして、何とか、根絶に成功したわけですが、韓国も、全国民検査を目指した方がいいと思います。 それだけの検査能力があるのですから。 もっとも、遥かにレベルの低い対策しかとれていない、日本の人間が、ああだこうだ言える事ではないですが。
台湾は、水際作戦に成功した稀有な例ですが、中国のように、一度、感染拡大してから、対策を取って根絶したわけではないので、油断しない方がいいと思います。 いずれ、外部から、感染者が入り込んできて、感染が拡大する恐れがありますから、ゆとりがある内に、検査能力を増強して、全国民検査ができるようにしておいた方がいいでしょう。 もっとも、遥かにレベルの低い対策しかとれていない、日本の人間が、ああだこうだ言える事ではないですが。
欧米は、もう、駄目だなあ。 どこもかしこも、グジャグジャだなあ。 先進国ぶっていた国々が、まるで、お手上げなのだから、呆れを通り越して、憐れさえ誘います。 もっとも、日本も大差ないですが。 WHOは、相変わらず、役に立っておらず、「ロック・ダウンなんかより、中国方式の全員検査をやれ」と勧告すればいいものを、流行初期に、「中国寄り」と批判された事で、羹に懲りて膾を吹いているのか、言おうとしません。 成功例に倣わなくて、どうすりゃ、成功できるのか? そんな事は、馬鹿でも分かりそうなもの。
死者が爆発的に増えていないのは、せめてもの希望ですが、それも、いつまでもつやら。 一時期、「弱毒化した」などという説も出ましたが、弱毒化というのは、半年や一年では起こらないそうで、死者が減っているのは、別の原因でしょう。 それも、医療崩壊がまた起これば、どうなるか分かりません。
そういえば、一時期、感染者を減らしたニューヨークでも、また感染拡大しているそうですが、つまり、追跡や、自発的検査だけでは、感染者を捕捉しきれないんですな。 民間人の「トレーサー」というのが、ほんのいっとき、日本の識者の間で、「手本にすべき」と、持て囃されていましたが、あんなの、全然、力不足だったわけだ。 実際、電話をかけるくらいの事しかできますまい。 なんで、あんなのを持て囃していたのか、日本の識者の気が知れぬ。
韓国やニューヨークの検査で、「いつでも、誰でも、何度でも」というのも、いっとき、持て囃されていましたが、それでも、駄目なんだわ。 力が足りないんだわ。 自発的検査である限り、本人に検査を受ける気がなければ、それまでなので、捕捉に繋がらないんだわ。 何度も繰り返しますが、一人でも感染者が残っていれば、そこからまた、全員にうつるのですから、取り零しが、いかに重大な問題かが分かろうというもの。
欧米・日本の政治家たちが、「ワクチンさえ、できれば」と、そればかりに頼っているのは、見え見えですが、獲らぬ狸の皮算用もいいところで、ワクチンが出来るかどうかなんて、今の段階では、全く、分かりません。 まして、「何年何月までに」などというのは、獲らぬ狸の皮で、孫の代まで養おうと算盤を弾いているようなものです。 ワクチンに頼るのは、有効なのが出来てからにした方がいいでしょう。 ちなみに、SARSや、MARSのワクチンも出来ていないので、新型肺炎のワクチンが、数年内に一つも出来なくても、全然、不思議はないです。
集団免疫理論は、最初から、与太話でしたが、今となっては、口にするだけでも愚かしい。 抗体が出来ても、三ヵ月しかもたないのでは、集団免疫なんて、いつまで経っても、形成されるわけがないです。 ワクチンで出来た抗体も同様だったら、ワクチンを延々と打ち続けなければならず、そんなに膨大な数を、生産・配布・接腫できるのか、大いに疑わしい。 そんな金があったら、全員検査して、感染者ゼロにしてしまった方が、早いし、お金もかかりません。
そもそも、「全員のPCR検査はできない」と言っている一方で、「ワクチン接種は全員にやる」と言っているわけですが、ワクチン接種が、PCR検査に比べて、費用や手間の面で、実現・非実現の差が出るほど、簡単なものなのか、これまた、疑わしい。 ちなみに、インフルエンザのワクチンを接種する人というのは、どのくらいの割合なんですかね? 全員どころか、半分も行かないと思いますが。
日本人の間では、「日本は、欧米ほど、ひどくはなっていない」という優越安心意識があると思いますが、相変わらず、日本の実際の感染者数は、分からないままです。 認定感染者数が発表されているだけ。 検査数は、依然、劇的に増えているわけではないので、陽性率が同じくらいで推移していれば、検査数の上限で、認定感染者数も、ある程度決まってしまいます。 別に、厚労相が、与党内で最も衛生知識がある田村さんに変わったからと言って、事情が大変わりするわけではなかったわけだ。
まず、検査数が少なすぎる。 次に、クラスターを除き、衛生当局の方から、感染者を探しに行かないので、検査を受けに来ない感染者がいる。 無症状者は、完全に野放しで、自分でも気づいていないのだから、検査に来るわけがないですし、軽症者は、自覚症状があるわけですが、検査を受ける前には、新型肺炎かどうか、当人にも分かりません。
もしやと思っても、新型肺炎である事が周囲に分かってしまうと、吊るし上げを食らう恐れがあるので、それを避ける為に、検査に行かず、体調が悪い事を気取られないように、学校や職場を休む事さえしません。 「ちょっと、寝不足で、頭がクラクラしててさあ」などと、テキトーな事を言って、ごまかす。 マスクさえしない。 他人にうつしても、構わないと思っている。 その結果、学校や職場で、クラスターが発生したら、どさくさ紛れに、自分も検査を受けて、「うつされました面」をしていればいい。 こういう奴、大変、多そうだな。
日本の追跡システムが、全く機能していないのは、しょーもない感じが強烈ですねえ。 予想はしていましたが、ものの見事に、無能ぶりを曝け出しているのは、絶望的だな。 また、機能していないのが分かっているのに、改善しようともしないのだから、度し難い。 発表された時、ニコニコ笑う写真が新聞に載っていた開発者は、今も、笑っているのだろうか?
たとえ、追跡システムが、完全に機能したとしても、感染者を全員、捕捉する事はできないのですよ。 最も強力な追跡システムを持っている中国が、追跡システムの能力を見限ってしまったのだから、確実です。 韓国、イスラエル、ロシアなど、追跡システムがあるにも拘らず、根絶できない様子を見ても、それは分かります。
人は嘘をつくし、隠し事もする。 感染している事がバレたら、吊るし上げられると分かっていて、誰が素直に従うものかね。 感染者である事を周囲に知られても構わないというのは、芸能人くらいのものでしょう。 芸能人は、むしろ、告白して、入院し、さっさと治してしまった方が、得です。 告白しない方が、吊るし上げられる危険性が高いから。 一般人は、逆ですな。
それにしても、東京だけでも、日当たり、200人近い感染者が出ている状態が、もう、4ヵ月くらい続いているのに、一体、どこに収容しているのか、不思議でならない。 ホテルの借り上げなんか、追いつくわけがないのであって、という事はつまり、自宅待機させている以外に考えられませんが、ゆうに万を超える感染者たちが、自宅で過ごしているというのは、恐怖の一語だな。
家庭内感染で、全員にうつっていたら、最低でもその内の一人は、食料品や生活必需品の買い出しに出なければならないわけで、その辺のスーパーに来ているんでしょうねえ。 いやまあ、その人達が悪いのではなく、感染者を隔離・治療しない衛生当局が悪いわけですが。
北海道や、沖縄など、島になっている自治体に限られますが、この、絶望的な状況から脱するには、本州・九州・四国との人の行き来を、一旦、断ち、その上で、全員検査を行なって、感染者を捕捉し、隔離・治療して、ゼロにする。 一時的に、経済がストップするわけですが、無症状者や、軽症者は、長引いても、一ヵ月程度で、社会復帰できるから、致命的な打撃にはならないと思います。
一旦、感染者をゼロにし、世界に対して、「この島には、感染者がいません」という宣言をした上で、中国、ベトナム、台湾、ニュージーランドなど、同じように、感染者がいない地域の観光客だけ、受け入れたら、いいかも知れません。 本州・四国・九州との人の行き来は、断ったままですが、交流相手国に中国が含まれていれば、観光業や飲食業は、客が少なくて潰れるという事はないでしょう。
九州や四国でも、島内の人口総数が少ないですから、理論的には可能ですが、県が複数あるので、合意が大変になると思います。 もし、九州・四国で、感染者ゼロが達成されれば、先行した北海道・沖縄との間で、人の行き来を再開できます。 ゼロになった所同士なら、いくらでも、交流していいわけだ。
本州の都府県も、都府県境を完全に遮断できるのであれば、同じ事ができますが、国は勿論、自治体でも、そこまで思い切った決断ができるとは思えないので、現実味は薄いですな。 そもそも、こういう事は、国がOKを出さなければ、自治体が勝手にやるわけにも行きませんし。
国がやるとしたら、全国民検査ですが、さて、やりますかね? 今の政府が? 一時的に、社会の機能を停止させる覚悟を決め、大規模な隔離場所を準備した上で、全国民を検査し、感染者に隔離・治療を行なえば、一ヵ月後には、9割くらいの国民が復帰し、非感染者だけの社会が実現できます。 残りの1割くらいは、治療を続けて、少しずつ復帰すればいいわけだ。 「感染対策と経済の両立」などと、絵空事としか言いようがない、全く相容れない目標を掲げ、「Go To キャンペーン」で、感染者を増やしている絶望的な現状よりは、かかる資金が少ないと思います。
しかし、日本政府が、そんな事をするような気がしないなあ。 与野党が入れ代わっても、たぶん、やらないだろうなあ。 一体、新型肺炎とは何なのか、それすら分かっていない政治家がゴロゴロいるのでは? 未だに、「インフルエンザみたいなもの」と思っている輩も、珍しくないと思います。
感染者をゼロにできなければ、どんどん、社会が衰えて行くというのが、想像できないか。 日本だけでなく、欧米・インドなども、今のやり方では、到底、感染者ゼロを実現できるとは思えません。 自滅的なロック・ダウンと、愚かな行動による感染拡大を繰り返しながら、国の体を成さないところまで急激に衰えて行き、地球上には、感染者ゼロを実現した国・地域しか、残らなくなるのではないでしょうか。
ちょっと、個別事例になりますが、台湾政府が、何とも勿体ない事をしている事よ。 感染蔓延中の欧米諸国と一緒になって、中国批判なんかしていないで、対中交易を大々的に進めて、ここを先途とガンガン稼げばいいのに。 感染者ゼロの中国と、全く収束の見通しが立っていない欧米と、どっちが残りそうか、今の時点でも、明々白々だと思いますが。
これを言っては、実も蓋もないですが、欧米印日など、民主国家の、人気投票で選ばれた政治家達と、中国の超エリート政治家達では、知能レベルが違い過ぎる。 専門家のレベルに差がなくても、民主国家には、理系の政治家は、ほとんどおらず、理系的思考ができないので、専門家の能力を最大限に引き出す事ができない。 専門家の方も、政治家にゴマをすって、「全員検査なんて、お金がかかるから、できませんよね」と、最初から提言もしない。 話にならぬ。 やれば、確実に、感染者ゼロへもっていけるのに、最初から、その道を否定してしまっているわけだ。
ただ、待ってたって、ゼロにはならんのですよ。 みんなが、少しずつ努力しても、ゼロにはならんのですよ。 潔癖だけが、必死に努力しても、非潔癖やズボラどもを、抹殺するわけにも行かないでしょうが。 とにかく、「自然に減って行く」という間違った考え方は、捨ててもらいたい。 それは、完全に間違いです。 「一人でも残っていたら、そこから、また、全員に感染拡大する」、そちらの方が、新型肺炎に対する認識として、正解に近いです。
先に書きますと、新型肺炎の状況について、現状で満足しているわけではないです。 それどころか、冗談じゃない状況が続いていると思っています。 しかし、そんな状況でも、長く続くと、慣れてしまって、「こんな状況のまま、次第に収まって行くのかな」などと思いがちですが、とんでもない! それは、単なる期待であって、今の所、収まっていく兆候など、全く見られません。 そんなに甘いウィルスではないです。
日本国内だけに限定しても、感染者が、一人でも残っていれば、そこからまた、広がって、全員に感染させる力があるのであって、個々人の努力程度では、とてもとても・・・。 何度も言いますが、感染者が自然に減って行くなどという事は、金輪際、ありません。 世界中どの国を見ても、そんな例がないのが、最大の証拠です。
その点、日本の、旧専門家会議や、分科会の医学者たちが口している、「クラスターだけ追っていれば、個人間感染は、自然に消滅する」とか、「第一波の何型ウィルスは、根絶した」などという見解は、全く信用するに足りません。 彼らが言っているのは、単なる希望であって、学術的根拠がある予測ではないです。 予測を立てられるほど、彼らが、新型肺炎を知っているとは、まるっきり思えません。
根絶するには、中国がやっているように、地域内全員検査をするか、台湾がやったように、水際で入ってこないようにしてしまうか、どちらかしかないです。 ちなみに、水際作戦は、早い内に手を打った所だけが成功したのであって、日本や欧米諸国のように、すでに、蔓延している所では、まず、感染者ゼロに持っていかなければ、実行できません。
韓国方式は、一時期、成功例として、讃えられましたが、完全な対策にはなっていないようです。 今でも、日当たり、二桁程度の感染者が出ているという事は、日本や欧米より、桁違いに少ないとは思うものの、市中感染が連鎖しているわけで、何せ、一人でも残っていれば、そこから全員に広まるのですから、いつまで経っても、安心できない状態が続く事になります。
韓国以上に強力な追跡システムをもっている中国が、「追跡システムだけでは、捕捉しきれない」と判断して、地域内全員検査を導入し、一網打尽にして、何とか、根絶に成功したわけですが、韓国も、全国民検査を目指した方がいいと思います。 それだけの検査能力があるのですから。 もっとも、遥かにレベルの低い対策しかとれていない、日本の人間が、ああだこうだ言える事ではないですが。
台湾は、水際作戦に成功した稀有な例ですが、中国のように、一度、感染拡大してから、対策を取って根絶したわけではないので、油断しない方がいいと思います。 いずれ、外部から、感染者が入り込んできて、感染が拡大する恐れがありますから、ゆとりがある内に、検査能力を増強して、全国民検査ができるようにしておいた方がいいでしょう。 もっとも、遥かにレベルの低い対策しかとれていない、日本の人間が、ああだこうだ言える事ではないですが。
欧米は、もう、駄目だなあ。 どこもかしこも、グジャグジャだなあ。 先進国ぶっていた国々が、まるで、お手上げなのだから、呆れを通り越して、憐れさえ誘います。 もっとも、日本も大差ないですが。 WHOは、相変わらず、役に立っておらず、「ロック・ダウンなんかより、中国方式の全員検査をやれ」と勧告すればいいものを、流行初期に、「中国寄り」と批判された事で、羹に懲りて膾を吹いているのか、言おうとしません。 成功例に倣わなくて、どうすりゃ、成功できるのか? そんな事は、馬鹿でも分かりそうなもの。
死者が爆発的に増えていないのは、せめてもの希望ですが、それも、いつまでもつやら。 一時期、「弱毒化した」などという説も出ましたが、弱毒化というのは、半年や一年では起こらないそうで、死者が減っているのは、別の原因でしょう。 それも、医療崩壊がまた起これば、どうなるか分かりません。
そういえば、一時期、感染者を減らしたニューヨークでも、また感染拡大しているそうですが、つまり、追跡や、自発的検査だけでは、感染者を捕捉しきれないんですな。 民間人の「トレーサー」というのが、ほんのいっとき、日本の識者の間で、「手本にすべき」と、持て囃されていましたが、あんなの、全然、力不足だったわけだ。 実際、電話をかけるくらいの事しかできますまい。 なんで、あんなのを持て囃していたのか、日本の識者の気が知れぬ。
韓国やニューヨークの検査で、「いつでも、誰でも、何度でも」というのも、いっとき、持て囃されていましたが、それでも、駄目なんだわ。 力が足りないんだわ。 自発的検査である限り、本人に検査を受ける気がなければ、それまでなので、捕捉に繋がらないんだわ。 何度も繰り返しますが、一人でも感染者が残っていれば、そこからまた、全員にうつるのですから、取り零しが、いかに重大な問題かが分かろうというもの。
欧米・日本の政治家たちが、「ワクチンさえ、できれば」と、そればかりに頼っているのは、見え見えですが、獲らぬ狸の皮算用もいいところで、ワクチンが出来るかどうかなんて、今の段階では、全く、分かりません。 まして、「何年何月までに」などというのは、獲らぬ狸の皮で、孫の代まで養おうと算盤を弾いているようなものです。 ワクチンに頼るのは、有効なのが出来てからにした方がいいでしょう。 ちなみに、SARSや、MARSのワクチンも出来ていないので、新型肺炎のワクチンが、数年内に一つも出来なくても、全然、不思議はないです。
集団免疫理論は、最初から、与太話でしたが、今となっては、口にするだけでも愚かしい。 抗体が出来ても、三ヵ月しかもたないのでは、集団免疫なんて、いつまで経っても、形成されるわけがないです。 ワクチンで出来た抗体も同様だったら、ワクチンを延々と打ち続けなければならず、そんなに膨大な数を、生産・配布・接腫できるのか、大いに疑わしい。 そんな金があったら、全員検査して、感染者ゼロにしてしまった方が、早いし、お金もかかりません。
そもそも、「全員のPCR検査はできない」と言っている一方で、「ワクチン接種は全員にやる」と言っているわけですが、ワクチン接種が、PCR検査に比べて、費用や手間の面で、実現・非実現の差が出るほど、簡単なものなのか、これまた、疑わしい。 ちなみに、インフルエンザのワクチンを接種する人というのは、どのくらいの割合なんですかね? 全員どころか、半分も行かないと思いますが。
日本人の間では、「日本は、欧米ほど、ひどくはなっていない」という優越安心意識があると思いますが、相変わらず、日本の実際の感染者数は、分からないままです。 認定感染者数が発表されているだけ。 検査数は、依然、劇的に増えているわけではないので、陽性率が同じくらいで推移していれば、検査数の上限で、認定感染者数も、ある程度決まってしまいます。 別に、厚労相が、与党内で最も衛生知識がある田村さんに変わったからと言って、事情が大変わりするわけではなかったわけだ。
まず、検査数が少なすぎる。 次に、クラスターを除き、衛生当局の方から、感染者を探しに行かないので、検査を受けに来ない感染者がいる。 無症状者は、完全に野放しで、自分でも気づいていないのだから、検査に来るわけがないですし、軽症者は、自覚症状があるわけですが、検査を受ける前には、新型肺炎かどうか、当人にも分かりません。
もしやと思っても、新型肺炎である事が周囲に分かってしまうと、吊るし上げを食らう恐れがあるので、それを避ける為に、検査に行かず、体調が悪い事を気取られないように、学校や職場を休む事さえしません。 「ちょっと、寝不足で、頭がクラクラしててさあ」などと、テキトーな事を言って、ごまかす。 マスクさえしない。 他人にうつしても、構わないと思っている。 その結果、学校や職場で、クラスターが発生したら、どさくさ紛れに、自分も検査を受けて、「うつされました面」をしていればいい。 こういう奴、大変、多そうだな。
日本の追跡システムが、全く機能していないのは、しょーもない感じが強烈ですねえ。 予想はしていましたが、ものの見事に、無能ぶりを曝け出しているのは、絶望的だな。 また、機能していないのが分かっているのに、改善しようともしないのだから、度し難い。 発表された時、ニコニコ笑う写真が新聞に載っていた開発者は、今も、笑っているのだろうか?
たとえ、追跡システムが、完全に機能したとしても、感染者を全員、捕捉する事はできないのですよ。 最も強力な追跡システムを持っている中国が、追跡システムの能力を見限ってしまったのだから、確実です。 韓国、イスラエル、ロシアなど、追跡システムがあるにも拘らず、根絶できない様子を見ても、それは分かります。
人は嘘をつくし、隠し事もする。 感染している事がバレたら、吊るし上げられると分かっていて、誰が素直に従うものかね。 感染者である事を周囲に知られても構わないというのは、芸能人くらいのものでしょう。 芸能人は、むしろ、告白して、入院し、さっさと治してしまった方が、得です。 告白しない方が、吊るし上げられる危険性が高いから。 一般人は、逆ですな。
それにしても、東京だけでも、日当たり、200人近い感染者が出ている状態が、もう、4ヵ月くらい続いているのに、一体、どこに収容しているのか、不思議でならない。 ホテルの借り上げなんか、追いつくわけがないのであって、という事はつまり、自宅待機させている以外に考えられませんが、ゆうに万を超える感染者たちが、自宅で過ごしているというのは、恐怖の一語だな。
家庭内感染で、全員にうつっていたら、最低でもその内の一人は、食料品や生活必需品の買い出しに出なければならないわけで、その辺のスーパーに来ているんでしょうねえ。 いやまあ、その人達が悪いのではなく、感染者を隔離・治療しない衛生当局が悪いわけですが。
北海道や、沖縄など、島になっている自治体に限られますが、この、絶望的な状況から脱するには、本州・九州・四国との人の行き来を、一旦、断ち、その上で、全員検査を行なって、感染者を捕捉し、隔離・治療して、ゼロにする。 一時的に、経済がストップするわけですが、無症状者や、軽症者は、長引いても、一ヵ月程度で、社会復帰できるから、致命的な打撃にはならないと思います。
一旦、感染者をゼロにし、世界に対して、「この島には、感染者がいません」という宣言をした上で、中国、ベトナム、台湾、ニュージーランドなど、同じように、感染者がいない地域の観光客だけ、受け入れたら、いいかも知れません。 本州・四国・九州との人の行き来は、断ったままですが、交流相手国に中国が含まれていれば、観光業や飲食業は、客が少なくて潰れるという事はないでしょう。
九州や四国でも、島内の人口総数が少ないですから、理論的には可能ですが、県が複数あるので、合意が大変になると思います。 もし、九州・四国で、感染者ゼロが達成されれば、先行した北海道・沖縄との間で、人の行き来を再開できます。 ゼロになった所同士なら、いくらでも、交流していいわけだ。
本州の都府県も、都府県境を完全に遮断できるのであれば、同じ事ができますが、国は勿論、自治体でも、そこまで思い切った決断ができるとは思えないので、現実味は薄いですな。 そもそも、こういう事は、国がOKを出さなければ、自治体が勝手にやるわけにも行きませんし。
国がやるとしたら、全国民検査ですが、さて、やりますかね? 今の政府が? 一時的に、社会の機能を停止させる覚悟を決め、大規模な隔離場所を準備した上で、全国民を検査し、感染者に隔離・治療を行なえば、一ヵ月後には、9割くらいの国民が復帰し、非感染者だけの社会が実現できます。 残りの1割くらいは、治療を続けて、少しずつ復帰すればいいわけだ。 「感染対策と経済の両立」などと、絵空事としか言いようがない、全く相容れない目標を掲げ、「Go To キャンペーン」で、感染者を増やしている絶望的な現状よりは、かかる資金が少ないと思います。
しかし、日本政府が、そんな事をするような気がしないなあ。 与野党が入れ代わっても、たぶん、やらないだろうなあ。 一体、新型肺炎とは何なのか、それすら分かっていない政治家がゴロゴロいるのでは? 未だに、「インフルエンザみたいなもの」と思っている輩も、珍しくないと思います。
感染者をゼロにできなければ、どんどん、社会が衰えて行くというのが、想像できないか。 日本だけでなく、欧米・インドなども、今のやり方では、到底、感染者ゼロを実現できるとは思えません。 自滅的なロック・ダウンと、愚かな行動による感染拡大を繰り返しながら、国の体を成さないところまで急激に衰えて行き、地球上には、感染者ゼロを実現した国・地域しか、残らなくなるのではないでしょうか。
ちょっと、個別事例になりますが、台湾政府が、何とも勿体ない事をしている事よ。 感染蔓延中の欧米諸国と一緒になって、中国批判なんかしていないで、対中交易を大々的に進めて、ここを先途とガンガン稼げばいいのに。 感染者ゼロの中国と、全く収束の見通しが立っていない欧米と、どっちが残りそうか、今の時点でも、明々白々だと思いますが。
これを言っては、実も蓋もないですが、欧米印日など、民主国家の、人気投票で選ばれた政治家達と、中国の超エリート政治家達では、知能レベルが違い過ぎる。 専門家のレベルに差がなくても、民主国家には、理系の政治家は、ほとんどおらず、理系的思考ができないので、専門家の能力を最大限に引き出す事ができない。 専門家の方も、政治家にゴマをすって、「全員検査なんて、お金がかかるから、できませんよね」と、最初から提言もしない。 話にならぬ。 やれば、確実に、感染者ゼロへもっていけるのに、最初から、その道を否定してしまっているわけだ。
ただ、待ってたって、ゼロにはならんのですよ。 みんなが、少しずつ努力しても、ゼロにはならんのですよ。 潔癖だけが、必死に努力しても、非潔癖やズボラどもを、抹殺するわけにも行かないでしょうが。 とにかく、「自然に減って行く」という間違った考え方は、捨ててもらいたい。 それは、完全に間違いです。 「一人でも残っていたら、そこから、また、全員に感染拡大する」、そちらの方が、新型肺炎に対する認識として、正解に近いです。
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