車を置く為に
そういや、父の死に伴う様々な事に取り紛れて、車を買った時の経緯を書いていませんでした。 私の生活の上で、結構には、大きな事件だったので、忘れない内に、記しておきます。
最初の入院からの退院後、父が自転車に乗れなくなってしまったのですが、母まで、新しい病院へ通院する事になり、いよいよ、車を買わざるを得なくなりました。 それを決定したのは、2016年7月5日の事でした。 父に、二度確認し、母にも了解を取って、いよいよ、確定となったわけです。
しかし、私自身が、車を欲しいわけではないので、まったく、完璧に、徹底的に、完膚なきまでに、水も漏らさぬくらい、蟻一匹這い出る隙間がないくらい、モチベーションが上がりませんでした。 ・・・だいぶ、用法が間違っている形容が並びましたが、まあ、そんな事は、どうでも良いです。
ちなみに、去年の9月頃、≪車購入シミュレーション≫という記事を書いていて、その時に調べた事が、かなり参考になりました。 以下、その時の記事の内容と重複する部分もあり、中には、矛盾する記述もあるかも知れませんが、一年近く経てば、考え方が変わる事もあるわけで、大目に見てください。
で、買う車ですが、お金を出すのが惜しいので、勿の論、中古の軽自動車以外、眼中にありません。 うちの場合、駐車場の幅にゆとりがなく、現行規格の軽を入れたら、横を通れなくなってしまうという制約があります。 旧規格の軽なら、8センチ、幅が狭いから、幾分マシだろうと思ったら、規格変更があったのが、1998年10月1日だそうで、一番年式が新しい旧規格車でも、すでに、18年も経っているという、熱が出る有様。
でも、ありがたい事に、古い分、値段も下がりきっていて、総込み、険取りでも、20万円以下に収まるとの事。 ちなみに、それ以上、古くなると、プレミアがつき、逆に値段が上がり始めて、50万円を超えるものも出て来ます。 できれば、フェンダー・ミラー車がいいんですが、そこまで遡ると、80年代半ばの車になってしまいまして、完全に、プレミア車の世界です。
ここは一つ、値段が下がりきっている年式帯の、90年代前半から、98年9月までの車を選ぶべきでしょう。 ちなみに、該当するのは、アルトやミラなら、4代目まで。 トゥデイは、2代目とハミングまで。 トール・ワゴンでは、ワゴンR初代、ムーヴ初代、ライフ2代目まで。 他に、セルボ・モード、オプティ初代、ヴィヴィオ・ビストロなども入ります。 ミラ・ジーノは、初代がすでに、新規格。
軽自動車に詳しい人なら、ここまで読んで、「ミゼットⅡカーゴを、忘れてないかい?」と、ニヤついている事でしょう。 もちろん、忘れてません。 というか、真っ先に検討したのです。 ミゼットⅡカーゴは、車幅が、1335ミリしかなく、旧規格軽より、更に、6センチも小さいのです。 しかも、2001年まで作られていたので、数年新しいと来たもんだ。
ところが、駄目なんですよ。 近所のディーラー系中古車センターに、一台あったので、見に行ったのですが、助手席が狭すぎるのです。 私が車を使う目的は、専ら、両親を送り迎えする事にあるのですが、あんな狭い所に、親を押し込んで走るわけには行きません。 ありゃあ、体の無理が利く若い人を対象にして作った車なんですな。 ちなみに、カーゴは、二人乗れるからだと思いますが、ノーマル型より、中古価格が高いです。 予算的にも、私が買える車ではありませんでした。
軽自動車に中途半端に詳しい人なら、ここまで読んで、「スズキのツインにすればいいのに」などと思っているかもしれませんが、駄ー目だって、あれは。 一見、小さく見えますが、長さが短いだけで、幅は、新規格と同じなのですよ。 どうして、幅も狭くしてくれんかなあ。 いや、それ以前に、ツインは、デザインがやり過ぎで、見ているだけでも、恥ずかしいです。 あの車、どんな人に乗ってもらいたくて作ったのか、企画者のつもりが分かりません。
とっくに生産が終わった車の批評はさておき、現実問題に戻りましょう。 ライフの2代目のデザインが、現行で売っていた当時、気に入っていたので、ネットで調べて、沼津市内の中古車店にあるのをつきとめ、見に行きました。 バイクで、30分もかかる、遠い所でした。 店に着いてみると、目当ての車が、入口にデンと置いてあって、どうやら、納車準備をしているような雰囲気です。 心中密かに眉根を寄せていたら、案の定、「もう、売れた」との事。 げげげ! なんて、運が悪いんだ!
しかし、「同じ型なら、探せば、すぐに見つかる」というので、探してくれるように頼んで来ました。 待つ事、10日間。 音沙汰ないので、こちらから電話したら、「見つかった」との事。 だったら、電話して下さいよ。 入荷日と言われた日は、最初に頼んでから、半月後に当たります。 半月が、「すぐ」なのかどうか、かなり、微妙。 私は、結構、痺れを切らしていたのですが、中古車業界では、目当ての車を探すのに、そのくらいかかるのは、普通なのかもしれません。
ところが、入荷日と言われていた日の翌日、8時開店だと言うので、朝一で行ってみたら、「まだ入っていない。 朝、電話したんだが、通じなかった」と言います。 そういや、私が出かける直前に、とる前に切れてしまった電話がありましたっけ。 うちは、電話のそばにいるのが、母でして、大抵、座椅子に寝そべって、テレビを見ているせいで、電話が鳴ってから、起き上がって、出るまでに、時間がかかります。 10回くらい呼び出し音が鳴らないと、出られないのです。
現物がないのでは、是非もない。 「午後までには、入る」というので、出直して来る事にしました。 とんだ、無駄足です。 家に帰って、寛いでいたら、11時頃、店から電話があり、なんと、「入荷したにはしたが、エンジンが駄目で、売り物にならない」と言います。 呪われているのか、私は・・・。 もしかしたら、車というのは、当人に、「どうしても、欲しい!」という拳を握り締めるほどの強い熱意がないと、買ってはいけない物なのかもしれません。
「良かったら、また、別のを探す」と言われましたが、すでに、半月も待っており、次が見つかったとしても、それが、まともに走る車かどうか、保証はありません。 で、その店に、セルボ・モードがあったのを思い出し、それを見に行く事にしました。 年寄りが乗り降りする事を考えると、トール・ワゴンの方がいいのですが、そうも言ってられません。 とにかく、幅が狭い旧規格車で、ドアが4枚あれば、用は足りるのです。
午後1時頃、再度、出発。 凄まじい炎天! 暑くて、頭がボーっとして来ます。 一日に二回も、バイクで出る陽気ではなかったです。 約束していた、1時半頃には到着。 バイクを入口近くに置き、車置き場の中に入って行ったら、店の人が、セルボ・モードのエンジンを、スターターでかけていました。 試乗させる気はないようで、前後は、他の車で挟まれており、すぐに出せる状態ではありませんでした。
エンジン音は、フードを開けてあるものの、まあまあ、普通程度。 どうせ、エンジンなんて見ても、程度が分かりません。 走行距離は10万キロで、タイミング・ベルトは交換済みだとの事。
外装の程度は、まずまずですが、凹みがないというだけで、キズや、塗装の劣化は、かなりありました。 ネット上で、写真で見るのと、生で見るのとでは、だいぶ違いますな。 だけど、1997年製で、もう19年も経っているわけですから、無理もありません。 一方、内装は、驚くほど綺麗でした。 運転席の布トリムが一部剥がれていましたが、その程度は、ボンドで直せるでしょう。 どうせ、運転席は、私しか乗らないから、そのままでもよいです。
店の人に、どんな乗り方をするのか訊かれたので、スーパーに買い物とか、病院へ送り迎えとかで、ドライブには使わないと言ったら、その話はそれまでになりました。 「古い車だから、遠乗りや、峠越えなどすると、壊れるかも知れない」と言いたかったのではないかと思います。
ドアが変形して開かない中古車が稀にあるらしいので、さりげなく、全てのドアを開けてみましたが、問題なく、開きました。 左前輪のホイール・カバーだけなくて、その事について訊いてみたら、「もちろんある。 付けて渡す」との事。 たぶん、盗難対策に、わざと外してあるのでしょう。
そこで、「じゃ、これを下さい」と言う事になりました。 車検つきで、16万円。 自賠責も含むとの事。 書類は住民票だけでよくて、軽の場合、認印すら要らないと言われました。 住民票は、「半月前、最初に、ここに来た日に、ライフを買うつもりでいたから、その時、市役所で貰って来たのがあるが、期限に問題ないか」と訊いたら、3ヵ月以内だから、問題ないとの事。
ここで、意外にも、話がバイクの事になり、「あのバイクは、どうするつりなのか」と訊いて来たので、「9月に任意保険が切れたら、処分するつもりだ」と言ったら、なんと、「下取りにとっても良い」との事。 凄い話になって来た。 なんでも、バイク買い取り専門店などでは、買い叩かれてしまうらしいです。
バイクを見たいというので、見せて、距離計が一周回って、11万2千キロである事や、あちこち、壊れているところがあるのを、自白しておきました。 16万円でも充分安いから、下取り金額には、別に拘りません。 後で、返せと言って来たら、返せばよいだろうと考えていました。 それより、私のバイクが、まだ乗ってくれる人の所へ渡る事の方が、ありがたいです。
車の話に戻りますが、納車は無料だとの事なので、頼んでおきました。 そうしないと、私が、電車と徒歩で、店まで取りに来なければならないからです。 「一週間以内には渡せると思う。 納車前に電話する」という事で、商談は終わり、引き揚げました。 店には、30分もいませんでした。 渡して来たのは、住民票だけで、支払いは、納車の時で良いとの事。
どうも、この店の人は、お金を儲けようという気持ちより、リーズナブルな価格で、物をやり取りする事に、喜びを見出しているように見えます。 そういう商人もいるんですかね? もしそうなら、尊敬に値するポリシーですけど。
とりあえず、車が決まり、一週間以内には、うちに来る事になりました。
そちらはそちらでいいとして、車を置く所が、その時現在、自転車置場にしているスペースしかないのが、大問題。 自転車置場の前に、車を置くと、自転車が出せなくなってしまいますから、車を奥に入れ、自転車を、その前に置いて、車を出す時にだけ、自転車を、玄関ポーチに避けるというつもりでいました。
だけど、玄関ポーチには、私のバイクが置いてありまして、一時的に自転車を避難させるにしても、せいぜい、一台しか置けません。 母の母自と、私の旧母自の二台は、常に使える状態にしておきたいのですが、車を出す時に、一台、逃がし場所がなくなってしまいます。 一旦、自転車を道路に出し、車も道路に出してから、自転車を敷地内に戻すのでは、車を出す時にも、戻って来て入れる時にも、大変な手間になってしまいます。
この問題、延々と、悩みましたよ。 悩み過ぎて、頭の中に、地下鉄が走りそうになりました。 ・・・お、地下鉄のギャグは、今の50歳以下の世代では、全く通じないかな。 いやいや、そういう漫才が、昔あったのですよ。 それはどうでもいいとして・・・。 いつかは、車を買わなければならないと思っていたので、もう、ずっと前から、自転車との兼ね合いをどうするか、頭を悩まして来たのです。
入院前、父が自転車を使っていた頃は、すぐに出せる状態にしておかなければならない自転車が、三台もあったので、全然お話にならなかったのですが、二台となれば、どうにかなるのではと思ったのが、そもそも、車購入計画がスタートしたきっかけだったのです。 何とかなりそうなんだけど、なかなか、解決策が見つからない、このじれったさ。 ポアンカレ予想か。 それほどでもないか。 いや、ポアンカレ予想は、もう解かれたな。 んなこたどーでもいーか。 どうでもいい事が多過ぎるな。
で、ほんの二三日前に、天啓のごとく、突然、思いついたのが、バイクを、車の後ろに置くというレイアウトです。 バイクは、どうせ、任意保険が切れる、今年の9月までしか乗りませんし、乗るにしても、二週間に一度くらいですから、出し入れに手間がかかっても、問題ないのです。 バイクが玄関ポーチからなくなれば、自転車二台、楽勝で置けるではないですか。 置きっ放しにしてもいいくらいです。
うーむ、世紀の難問と思われていたレイアウト問題が、車購入計画を本格化した途端に解けるとは思わなかった。 やはり、本気になって考えないと、いい知恵というのは、出て来ないんですね。 「行動こそが、思想である」というのは、強ち、屁理屈とばかりも言えないのか・・・。
で、↑ここが、その、駐車場予定地です。 この時点では、まだ、自転車置場になっています。 正面に見える仕切り格子を、一番奥まで下げてしまい、その前にバイクを置き、その更に前に、車を置こうという算段。 自転車のレストア後、自転車置場に雨風がかからないように、カー・ポートの横や後ろに、いろんな工夫をしたのですが、それらは、そのまま活かし、今度は、車を守らせようと考えました。
≪写真上≫
少しでも、広くする為に、窓の外についている防犯格子を、窓側に近づける事にしました。 ビフォー写真を撮り忘れたので、これは、すでに、引っ込めた後の状態です。
≪写真下左≫
腕木金具を無理やり曲げて、角度を変え、3センチくらい、窓に近づけました。 網戸を外すには、充分な隙間を残してありますが、この窓、中は床の間でして、開ける事は、全くと言っていいほど、ありません。 網戸も、格好だけ付いているようなものです。
≪写真下右≫
これは、格子の下端に巻いた、ビニール・テープのクッションです。 ドアが当たる側の角には、ビニール・テープを折り畳んで挟んであります。 特別な物を買ってこなくても、キズ防止はできるという事ですな。 実は、これを巻いたのは、以前、ここに車を置いていた、31年前の事。 ほとんどが、無傷で残っていました。 今回、巻き直したのは、2本だけ。
たった3センチでも、見た目の感じは、だいぶ、広くなりました。 幅が狭い所では、ほんの数センチの差でも、馬鹿にならないのです。 軽自動車の、旧規格と現行規格の幅の差、8センチが、いかに大きい数値かが分かると思います。
最初の入院からの退院後、父が自転車に乗れなくなってしまったのですが、母まで、新しい病院へ通院する事になり、いよいよ、車を買わざるを得なくなりました。 それを決定したのは、2016年7月5日の事でした。 父に、二度確認し、母にも了解を取って、いよいよ、確定となったわけです。
しかし、私自身が、車を欲しいわけではないので、まったく、完璧に、徹底的に、完膚なきまでに、水も漏らさぬくらい、蟻一匹這い出る隙間がないくらい、モチベーションが上がりませんでした。 ・・・だいぶ、用法が間違っている形容が並びましたが、まあ、そんな事は、どうでも良いです。
ちなみに、去年の9月頃、≪車購入シミュレーション≫という記事を書いていて、その時に調べた事が、かなり参考になりました。 以下、その時の記事の内容と重複する部分もあり、中には、矛盾する記述もあるかも知れませんが、一年近く経てば、考え方が変わる事もあるわけで、大目に見てください。
で、買う車ですが、お金を出すのが惜しいので、勿の論、中古の軽自動車以外、眼中にありません。 うちの場合、駐車場の幅にゆとりがなく、現行規格の軽を入れたら、横を通れなくなってしまうという制約があります。 旧規格の軽なら、8センチ、幅が狭いから、幾分マシだろうと思ったら、規格変更があったのが、1998年10月1日だそうで、一番年式が新しい旧規格車でも、すでに、18年も経っているという、熱が出る有様。
でも、ありがたい事に、古い分、値段も下がりきっていて、総込み、険取りでも、20万円以下に収まるとの事。 ちなみに、それ以上、古くなると、プレミアがつき、逆に値段が上がり始めて、50万円を超えるものも出て来ます。 できれば、フェンダー・ミラー車がいいんですが、そこまで遡ると、80年代半ばの車になってしまいまして、完全に、プレミア車の世界です。
ここは一つ、値段が下がりきっている年式帯の、90年代前半から、98年9月までの車を選ぶべきでしょう。 ちなみに、該当するのは、アルトやミラなら、4代目まで。 トゥデイは、2代目とハミングまで。 トール・ワゴンでは、ワゴンR初代、ムーヴ初代、ライフ2代目まで。 他に、セルボ・モード、オプティ初代、ヴィヴィオ・ビストロなども入ります。 ミラ・ジーノは、初代がすでに、新規格。
軽自動車に詳しい人なら、ここまで読んで、「ミゼットⅡカーゴを、忘れてないかい?」と、ニヤついている事でしょう。 もちろん、忘れてません。 というか、真っ先に検討したのです。 ミゼットⅡカーゴは、車幅が、1335ミリしかなく、旧規格軽より、更に、6センチも小さいのです。 しかも、2001年まで作られていたので、数年新しいと来たもんだ。
ところが、駄目なんですよ。 近所のディーラー系中古車センターに、一台あったので、見に行ったのですが、助手席が狭すぎるのです。 私が車を使う目的は、専ら、両親を送り迎えする事にあるのですが、あんな狭い所に、親を押し込んで走るわけには行きません。 ありゃあ、体の無理が利く若い人を対象にして作った車なんですな。 ちなみに、カーゴは、二人乗れるからだと思いますが、ノーマル型より、中古価格が高いです。 予算的にも、私が買える車ではありませんでした。
軽自動車に中途半端に詳しい人なら、ここまで読んで、「スズキのツインにすればいいのに」などと思っているかもしれませんが、駄ー目だって、あれは。 一見、小さく見えますが、長さが短いだけで、幅は、新規格と同じなのですよ。 どうして、幅も狭くしてくれんかなあ。 いや、それ以前に、ツインは、デザインがやり過ぎで、見ているだけでも、恥ずかしいです。 あの車、どんな人に乗ってもらいたくて作ったのか、企画者のつもりが分かりません。
とっくに生産が終わった車の批評はさておき、現実問題に戻りましょう。 ライフの2代目のデザインが、現行で売っていた当時、気に入っていたので、ネットで調べて、沼津市内の中古車店にあるのをつきとめ、見に行きました。 バイクで、30分もかかる、遠い所でした。 店に着いてみると、目当ての車が、入口にデンと置いてあって、どうやら、納車準備をしているような雰囲気です。 心中密かに眉根を寄せていたら、案の定、「もう、売れた」との事。 げげげ! なんて、運が悪いんだ!
しかし、「同じ型なら、探せば、すぐに見つかる」というので、探してくれるように頼んで来ました。 待つ事、10日間。 音沙汰ないので、こちらから電話したら、「見つかった」との事。 だったら、電話して下さいよ。 入荷日と言われた日は、最初に頼んでから、半月後に当たります。 半月が、「すぐ」なのかどうか、かなり、微妙。 私は、結構、痺れを切らしていたのですが、中古車業界では、目当ての車を探すのに、そのくらいかかるのは、普通なのかもしれません。
ところが、入荷日と言われていた日の翌日、8時開店だと言うので、朝一で行ってみたら、「まだ入っていない。 朝、電話したんだが、通じなかった」と言います。 そういや、私が出かける直前に、とる前に切れてしまった電話がありましたっけ。 うちは、電話のそばにいるのが、母でして、大抵、座椅子に寝そべって、テレビを見ているせいで、電話が鳴ってから、起き上がって、出るまでに、時間がかかります。 10回くらい呼び出し音が鳴らないと、出られないのです。
現物がないのでは、是非もない。 「午後までには、入る」というので、出直して来る事にしました。 とんだ、無駄足です。 家に帰って、寛いでいたら、11時頃、店から電話があり、なんと、「入荷したにはしたが、エンジンが駄目で、売り物にならない」と言います。 呪われているのか、私は・・・。 もしかしたら、車というのは、当人に、「どうしても、欲しい!」という拳を握り締めるほどの強い熱意がないと、買ってはいけない物なのかもしれません。
「良かったら、また、別のを探す」と言われましたが、すでに、半月も待っており、次が見つかったとしても、それが、まともに走る車かどうか、保証はありません。 で、その店に、セルボ・モードがあったのを思い出し、それを見に行く事にしました。 年寄りが乗り降りする事を考えると、トール・ワゴンの方がいいのですが、そうも言ってられません。 とにかく、幅が狭い旧規格車で、ドアが4枚あれば、用は足りるのです。
午後1時頃、再度、出発。 凄まじい炎天! 暑くて、頭がボーっとして来ます。 一日に二回も、バイクで出る陽気ではなかったです。 約束していた、1時半頃には到着。 バイクを入口近くに置き、車置き場の中に入って行ったら、店の人が、セルボ・モードのエンジンを、スターターでかけていました。 試乗させる気はないようで、前後は、他の車で挟まれており、すぐに出せる状態ではありませんでした。
エンジン音は、フードを開けてあるものの、まあまあ、普通程度。 どうせ、エンジンなんて見ても、程度が分かりません。 走行距離は10万キロで、タイミング・ベルトは交換済みだとの事。
外装の程度は、まずまずですが、凹みがないというだけで、キズや、塗装の劣化は、かなりありました。 ネット上で、写真で見るのと、生で見るのとでは、だいぶ違いますな。 だけど、1997年製で、もう19年も経っているわけですから、無理もありません。 一方、内装は、驚くほど綺麗でした。 運転席の布トリムが一部剥がれていましたが、その程度は、ボンドで直せるでしょう。 どうせ、運転席は、私しか乗らないから、そのままでもよいです。
店の人に、どんな乗り方をするのか訊かれたので、スーパーに買い物とか、病院へ送り迎えとかで、ドライブには使わないと言ったら、その話はそれまでになりました。 「古い車だから、遠乗りや、峠越えなどすると、壊れるかも知れない」と言いたかったのではないかと思います。
ドアが変形して開かない中古車が稀にあるらしいので、さりげなく、全てのドアを開けてみましたが、問題なく、開きました。 左前輪のホイール・カバーだけなくて、その事について訊いてみたら、「もちろんある。 付けて渡す」との事。 たぶん、盗難対策に、わざと外してあるのでしょう。
そこで、「じゃ、これを下さい」と言う事になりました。 車検つきで、16万円。 自賠責も含むとの事。 書類は住民票だけでよくて、軽の場合、認印すら要らないと言われました。 住民票は、「半月前、最初に、ここに来た日に、ライフを買うつもりでいたから、その時、市役所で貰って来たのがあるが、期限に問題ないか」と訊いたら、3ヵ月以内だから、問題ないとの事。
ここで、意外にも、話がバイクの事になり、「あのバイクは、どうするつりなのか」と訊いて来たので、「9月に任意保険が切れたら、処分するつもりだ」と言ったら、なんと、「下取りにとっても良い」との事。 凄い話になって来た。 なんでも、バイク買い取り専門店などでは、買い叩かれてしまうらしいです。
バイクを見たいというので、見せて、距離計が一周回って、11万2千キロである事や、あちこち、壊れているところがあるのを、自白しておきました。 16万円でも充分安いから、下取り金額には、別に拘りません。 後で、返せと言って来たら、返せばよいだろうと考えていました。 それより、私のバイクが、まだ乗ってくれる人の所へ渡る事の方が、ありがたいです。
車の話に戻りますが、納車は無料だとの事なので、頼んでおきました。 そうしないと、私が、電車と徒歩で、店まで取りに来なければならないからです。 「一週間以内には渡せると思う。 納車前に電話する」という事で、商談は終わり、引き揚げました。 店には、30分もいませんでした。 渡して来たのは、住民票だけで、支払いは、納車の時で良いとの事。
どうも、この店の人は、お金を儲けようという気持ちより、リーズナブルな価格で、物をやり取りする事に、喜びを見出しているように見えます。 そういう商人もいるんですかね? もしそうなら、尊敬に値するポリシーですけど。
とりあえず、車が決まり、一週間以内には、うちに来る事になりました。
そちらはそちらでいいとして、車を置く所が、その時現在、自転車置場にしているスペースしかないのが、大問題。 自転車置場の前に、車を置くと、自転車が出せなくなってしまいますから、車を奥に入れ、自転車を、その前に置いて、車を出す時にだけ、自転車を、玄関ポーチに避けるというつもりでいました。
だけど、玄関ポーチには、私のバイクが置いてありまして、一時的に自転車を避難させるにしても、せいぜい、一台しか置けません。 母の母自と、私の旧母自の二台は、常に使える状態にしておきたいのですが、車を出す時に、一台、逃がし場所がなくなってしまいます。 一旦、自転車を道路に出し、車も道路に出してから、自転車を敷地内に戻すのでは、車を出す時にも、戻って来て入れる時にも、大変な手間になってしまいます。
この問題、延々と、悩みましたよ。 悩み過ぎて、頭の中に、地下鉄が走りそうになりました。 ・・・お、地下鉄のギャグは、今の50歳以下の世代では、全く通じないかな。 いやいや、そういう漫才が、昔あったのですよ。 それはどうでもいいとして・・・。 いつかは、車を買わなければならないと思っていたので、もう、ずっと前から、自転車との兼ね合いをどうするか、頭を悩まして来たのです。
入院前、父が自転車を使っていた頃は、すぐに出せる状態にしておかなければならない自転車が、三台もあったので、全然お話にならなかったのですが、二台となれば、どうにかなるのではと思ったのが、そもそも、車購入計画がスタートしたきっかけだったのです。 何とかなりそうなんだけど、なかなか、解決策が見つからない、このじれったさ。 ポアンカレ予想か。 それほどでもないか。 いや、ポアンカレ予想は、もう解かれたな。 んなこたどーでもいーか。 どうでもいい事が多過ぎるな。
で、ほんの二三日前に、天啓のごとく、突然、思いついたのが、バイクを、車の後ろに置くというレイアウトです。 バイクは、どうせ、任意保険が切れる、今年の9月までしか乗りませんし、乗るにしても、二週間に一度くらいですから、出し入れに手間がかかっても、問題ないのです。 バイクが玄関ポーチからなくなれば、自転車二台、楽勝で置けるではないですか。 置きっ放しにしてもいいくらいです。
うーむ、世紀の難問と思われていたレイアウト問題が、車購入計画を本格化した途端に解けるとは思わなかった。 やはり、本気になって考えないと、いい知恵というのは、出て来ないんですね。 「行動こそが、思想である」というのは、強ち、屁理屈とばかりも言えないのか・・・。
で、↑ここが、その、駐車場予定地です。 この時点では、まだ、自転車置場になっています。 正面に見える仕切り格子を、一番奥まで下げてしまい、その前にバイクを置き、その更に前に、車を置こうという算段。 自転車のレストア後、自転車置場に雨風がかからないように、カー・ポートの横や後ろに、いろんな工夫をしたのですが、それらは、そのまま活かし、今度は、車を守らせようと考えました。
≪写真上≫
少しでも、広くする為に、窓の外についている防犯格子を、窓側に近づける事にしました。 ビフォー写真を撮り忘れたので、これは、すでに、引っ込めた後の状態です。
≪写真下左≫
腕木金具を無理やり曲げて、角度を変え、3センチくらい、窓に近づけました。 網戸を外すには、充分な隙間を残してありますが、この窓、中は床の間でして、開ける事は、全くと言っていいほど、ありません。 網戸も、格好だけ付いているようなものです。
≪写真下右≫
これは、格子の下端に巻いた、ビニール・テープのクッションです。 ドアが当たる側の角には、ビニール・テープを折り畳んで挟んであります。 特別な物を買ってこなくても、キズ防止はできるという事ですな。 実は、これを巻いたのは、以前、ここに車を置いていた、31年前の事。 ほとんどが、無傷で残っていました。 今回、巻き直したのは、2本だけ。
たった3センチでも、見た目の感じは、だいぶ、広くなりました。 幅が狭い所では、ほんの数センチの差でも、馬鹿にならないのです。 軽自動車の、旧規格と現行規格の幅の差、8センチが、いかに大きい数値かが分かると思います。