2019/08/25

後輪脱着基礎講座

  前回に引き続き、自転車の修理の話です。 バイク生活復活計画の方は、とりあえず、8月15日の夜に、中止する決心がついたのですが、やめるとなると、他にやる事を思いつかず、心にポッカリ穴が開いた気分。 結局また、考えを変える事になるかも知れません。 それは、さておき、今回は、自転車の後輪チューブ交換について書きます。




  7月7日に、千本松原まで、旧母自で出かけたら、帰りに、空気が抜けてしまいました。 6月24日に、パンク修理したばかりなのに、なんたる事か。 空気が減っている事に気づいてから、下りて押していたのですが、ますます減る一方で、やがて、ズルズル引きずるようになりました。 やむなく、タイヤとチューブを傷めないように、荷台に指をかけ、後輪を持ち上げて、家まで帰って来ました。

  先日の修理箇所が、また、剥がれた可能性があるので、チューブを交換するつもりで、翌8日に、後輪を外しました。 というわけで、以下、ハウツー風に、写真と文章で説明します。


≪写真1≫
  例によって、脚立を立てて、シート・チューブとシート・ステーの角に、タオルを巻いた棒を入れ、自転車の後部を吊り上げました。

≪写真2≫
  後輪車軸のナットは、15ミリのスパナで外します。 15ミリは、普通の組みスパナ・セットだと、入っていません。 これは、ダイソーで買って来たもの。 モンキーでも、代用できますが、ナメ易くなるので、注意が必要。

≪写真3≫
  まず、ブレーキ・ワイヤーを外しておきます。 次に、車軸の左右ナットを外すと、泥除けステー、荷台ステー、スタンドの順で、外れて行きます。 この順番は、どの自転車でも同じで、重要度が高い順に、先に通すようになっています。

  「チェーン引き」という小さな部品を外すと、チェーンが弛むので、まず、後ろ側を外し、更にゆとりが出来たら、前側を外せば、後輪は外れて来ます。 チェーンを後ろ側だけ外しても、車輪は外れません。 結局、前側も外す事になります。 

  タイヤのビードを、片側外し、チューブを取り出します。 チューブに空気を入れ、水に浸けてみたら、先日、修理した所は、問題がなく、他の所に、新しい穴が開いていました。 困ったもんだ。 新しいチューブに交換する事にし、今までのは、修理せずに、保管という事になりました。

≪写真4≫
  これは、新しいチューブ。 前に、ネットで、タイヤ2本セットを買った時、チューブも付いて来たのです。 しまっておくのも勿体ないので、使う事にしました。。


  チューブを交換したら、後輪を、車体に組み直します。 外した時と、逆の手順でやっていけばいいのですが、車軸をフレーム・エンドに入れる前に、チェーン引きを先に入れるのを忘れないようにします。 しかし、たとえ、忘れてしまっても、フレーム・エンドの外側に付けても、付かない事はないです。

  チェーンは前側をかけてから、後ろ側をかけます。 車軸に、スタンド、荷台ステー、泥除けステーの順で嵌めて行き、ナットを仮留めしたら、自転車を脚立から下ろします。

≪写真1≫
  で、難しいのが、車輪が、車体に対して、真っ直ぐになっているかどうかの調整です。 私は、これまで、車輪とチェーン・ステーの間に指を入れて、左右の隙間が同じくらいになっているかどうか、調整していましたが、今回は、隙間の幅を測り、板を噛ませて、自動調整を狙ってみました。

  旧母自の場合、隙間は、1センチだったので、厚さ1センチの板を挟みました。 キズがつかないように、ウエスを挟んで、押されて、ちょうどよくなるくらいにしてあります。 この板は、左右両方に入れて、車輪が完全に動かなくしてしまってもいいのですが、そこまでやらなくても、左側だけ入れておけば、充分です。 チェーンを適度な力で張ろうとすると、車輪は常に、前側が左に押し付けられるので、右に行く事はないからです。

  こうしておいて、

≪写真2左≫
  チェーン引きを、締められるだけ締めます。 ほぼ、写真中央に写っている小さなナットが、チェーン引きのナットです。 しかし、こんな狭い所では、締められません。 そこで、

≪写真2右≫
  チェーン・ケースの、メンテナンス・カバーを開きます。 ナットの周囲が広くなって、作業し易くなります。

≪写真3≫
  チェーン引きのナットを回すには、本来なら、こういう、ボックス・ドライバーを使います。 しかし、このナットは、9ミリなのに、うちにある父の遺品のボックス・ドライバーは、7ミリと8ミリで、合いませんでした。

≪写真4≫
  やむを得ず、自転車レストアの時に、ホーム・センターで買って来た、9ミリのスパナを使いました。 チェーン引きナットの周囲が広くなっていれば、スパナでも、回せます。 チェーン引きナットを締め付ければ、後輪は、後ろに引っ張られます。 普通の力で回して行って、回らなくなれば、そのくらいでOK。 車軸ナットを、左右締め付けて、後輪の調整は終了です。 一番上の写真の板が隙間の幅を決めてくれているから、それ以上の調整は不要というわけ。

  この後、ブレーキ・ワイヤーを締め、試し乗りして、チェーンが、ケースの底に当たる事がなければ、チェーンの張りが、ちょうどよい事になります。 登り坂を漕いでいる時や、力を込めて漕いでいたのをやめた直後に、チェーンが、カタンカタン、音を立てるようなら、やり直し。 チェーン引きナットを、もっと締め込みます。


  後輪のチューブ交換は、バンク修理に比べると、難易度が高いですが、やはり、慣れの要素が大きく、手順が分かってしまうと、そんなに苦労するわけではありません。

  ブレーキ・ワイヤーは、つけたままでも、車輪を外せない事はないですが、取ってしまった方が、作業が楽です。 ブレーキ・ユニットやワイヤーが、どういう風に付いているか、頭に入ってしまえば、元に戻すのもわけないので、取って作業した方が、いいと思います。

  チェーンですが、かける時に、前側からかけるのは、ゆとりがないと、かかってくれないからです。 ドライバーや棒を使い、上か下か、どちらかを引っ掛けて、ペダル・クランクを回せば、かかって行きます。

  初心者を悩ませるのが、チェーン引きでして、私も、さんざん悩みました。 しかし、これも、慣れてしまえば、大した事ではないです。 チェーン引きが、何の役割をしているかというと、チェーンの張りを調整するアジャスターなわけでして、それが分かっていれば、次第に、扱い方も分かって来ます。 普通は、締める方向だけ気にしていればいいです。 チェーンをピンピンに張り過ぎて、ペダルが重くなってしまった時だけ、緩める事になりますが、そういう事は、滅多にありません。

  「チェーンの張り具合を、車輪を外す前と同じにする為に、チェーン引きのネジ山の出代を測っておく」という方法も紹介されていますが、何を使って測っても、正確に同じにするのは、難しいと思います。 そのつど、チェーンの張り具合をみながら調整した方が、結果は良くなるでしょう。 慣れてしまえば、どーってこたーないです。

  チェーン引きが、右側(チェーン側)だけに付いている自転車と、左右に付いている自転車があります。 左側のチェーン引きは、調整器具としての重要度が低いので、正常な位置に付いていさえすれば、無視してもいいです。 右側で、チェーンの張りを調整し、チェーン・ステーと車輪の間に挟んだ板で、車輪の直進性を調整した上で、車軸ナットを締め付けてしまえば、左側のチェーン引きは、最後に、緩んで落ちない程度に締めておけば、充分。 役をしていないので、いっそ、取り除いてしまってもいいです。

  間違えても、左右のチェーン引きで、車輪の直進性を調整しようと思ってはいけません。 オートバイのオン・ロード・タイプでは、チェーン引きに、その役割を担わせていますが、それは、目盛りが付いているから、できる事であって、自転車のシンプルなチェーン引きでは、無理です。




  以上、後輪脱着基礎講座でした。 この作業も、慣れれば、どうという事はないんですが、車輪を付けたままでできるパンク修理と比べると、時間的に、2倍くらいかかる上に、やる事が多いので、慣れるまでに、かなりの歳月を要すると思います。 そう、しょっちゅう、やるような作業ではないから、経験値が、なかなか蓄積されないわけです。

  しかし、後輪の脱着ができるようになれば、後輪タイヤの交換もできるようになるわけで、かなり、使えるスキルだと言えます。 後輪タイヤの交換は、自転車屋に頼めば、工賃だけで、3000円くらい、取られてしまうのではないでしょうか。 3000円払わないで済むと思えば、自力でやる方法を、必死に覚えるのでは? まあ、とりあえず、15ミリのスパナを買う事からですかね。

2019/08/18

パンク修理基礎講座

  バイク生活復活計画は、まだ続行中ですが、これといって、ブログ記事を書くほどの進展もないので、今回は、別の話を・・・。 自転車の事です。 なかなか、2輪から離れないですが・・・。




  6月24日の事ですが、旧母自で、レントゲン検診に行こうと思ったら、後輪タイヤの空気が抜けていました。 虫ゴムは、黒の奴を、割と最近、付け替えたばかりなので、バルブの問題とは考えられません。 たぶん、パンクだろうと、診断しました。 レントゲン車は、市内の検診会場を巡回しており、一ヵ所に一時間もいません。 パンク修理なんて、呑気な事はしていられませんから、旧母自はやめ、母自で出かけました。

  ちなみに、私は、レントゲン検診期間が始まると、初日にやる所へ出かけて行って、さっさと済ませてしまう事にしています。 最寄りの会場に回って来る日付が遅くて、忘れてしまいそうだからです。 よその自治体は知りませんが、沼津市の場合、住所に関係なく、どの会場で受けてもいい事になっています。

  2016年以降、街の方にある会場へ自転車で行っていますが、今年は、少し出遅れて、私が着いた時には、近所の人達が、5人くらい並んでいました。 全員、高齢者。 50代で引退しているなんて、私くらいのものなのでしょう。 で、この高齢者達の大半が、ボタンがあるシャツを着ているのには、呆れました。

  レントゲンを撮りに来ているのは、なんで、ボタンがないシャツを着てこないのよ? 馬鹿なんじゃないの? 一着くらい、あるでしょうに。 だーから、車内に入ってから、脱いだり着たりで、時間がかかってしまうのですよ。 あんな、狭っ苦しい所で。 一人だけ、ボタンなしのシャツを着て来ていた高齢女性がいましたが、手ぶらで、完璧なレントゲン検診対策をとっていました。 そういう用意のいい人もいるわけだ。 こういう場面で、頭がいい人と悪い人の差が、歴然と出ます。


  レントゲンの話は、どーでもいーとして、旧母自のパンクは、直さなければなりません。 その日は、疲れたので、翌日の25日に、やりました。 で、その時に撮ったのが、この写真です。


  木製の踏み台を、二つ積んで、その上に自転車の後部を載せました。 パンク修理は、タイヤのビードを片側外して、チューブを引き出さなければならないのですが、しゃがんでやるとつらいものでして、少しでも高い位置に上げた方が楽になるのです。 そんな事は、前から分かっていたのですが、踏み台を持って来るのが面倒で、なかなか、やる気にならず、今回初めて、試してみた次第。

  で、やってみたら、あーもー、全然、楽です。 地べたのままでやった時とは、比較になりません。 もっと、早くやりゃあ良かった。 もっと高くする事も可能ですが、作業中に、自転車が倒れる危険も予想され、そうなった時に、高過ぎると、自転車に押し潰されて、怪我をしたり、自転車そのものや、周囲にある他の物を、壊す恐れがあります。 自転車を跨ぐように脚立を立て、紐で吊っておけば、安全ですが、そこまでやるとなると、ますます、準備が面倒臭くなりそうですな。


  で、チューブを出し、空気を少し入れて、バケツの水に浸けてみたところ、思った通り、穴が開いていました。 細長いパッチを半分に切って、靴底修理ボンドで貼りつけて、修理。 そんな、ケチケチな直し方でも、直るから、パンク修理とは、結構アバウトな作業です。


  パンク修理の手順を書いておきますと・・・、

・ バルブを外す。 根元のナットまで外す。
・ タイヤ・レバーで、タイヤのビードを片側出す。
・ チューブを引き出す。
・ 少し空気を入れて、バケツに張った水に入れ、穴が開いている箇所を探す。
・ 穴周辺の水を拭き取り、テープなどで、修理する範囲をバミる。
・ 布鑢で、修理する部分をこする。
・ ペイントうすめ液で、修理する部分を拭き、脱脂する。
・ ゴム糊か靴底修理ボンドを塗る。
・ パッチを貼る。
・ 密着するようにハンマーで軽く叩く。
・ 糊が乾くまで、10分くらい、放っておく。
・ チューブをタイヤに入れる。
・ 少しだけ、空気を入れて、チューブ捻転を直す。
・ 手で、タイヤのビードを入れる。
・ バルブをつける。
・ 空気を入れる。

  こんな感じでしょうか。 タイヤ・レバーは、ビードを出す時には使った方が楽ですが、入れる時には、手でも入るので、せっかく直したチューブを傷めないように、手だけでやった方がいいです。 チューブは、タイヤから出す時には、バルブ部分を最後に出します。 入れる時には、バルブ部分を最初に入れます。

  穴が小さい場合、水から出すと、どこだか分からなくなってしまいます。 大体の位置を記憶しておいて、手早く、水を拭き取り、用意しておいたテープを4枚貼って、穴を中心に、パッチを貼る部分を囲ってしまえば、その後、穴を見失ってしまう事があっても、問題なし。 テープは、ガム・テープのような、粘着力が強いものが適しています。 穴そのものに、白いペイント・マーカーで印を付けても、後で、布鑢でこすると、消えてしまうので、面倒なようでも、結局、バミるのが、一番確実ですな。

  ゴム糊は、容器チューブの口で塗り延ばすと、多く出過ぎてしまうので、ある程度出したら、ラップを巻いた指先で塗り延ばすようにした方がいいです。 直接、指で触ると、せっかく脱脂したのに、また脂が入って、接着力を弱めてしまいます。 指も汚れますし。 まあ、汚れは、こすっていれば取れますけど、脂の方が問題ですな。

  ハンマーは、ゴム・ハンマーがあれば、その方がいいです。 指で押すだけだと、密着していない部分が残る恐れがあるから叩くのであって、別に、叩く事で、ゴム糊の接着力が高まるわけではないです。 親の仇のように、バンバン叩く必要はなし。 ゴム・ハンマー尚もて、その有様、況や、金槌に於いてをや。 バンバンバンバン! 直してんだか、壊してんだか、分かりゃしない。

  そういえば、たまーに、自分で布団を干して、布団叩きで、これでもかとばかり、バンバン叩く人がいますが、布が破れてしまうから、よした方がいいです。 「埃が出るから、仕方がない」? 埃は、叩き続けている間、いつまででも、出続けます。 布団そのものが、埃の塊だと言っても良い。 よくしたもので、たまにしか布団を干さない人は、たまにしか布団を叩かないわけで、近所迷惑になる事は、あまりないです。

  布団の話はさておき、パンク修理ですが、ゴム糊は、割と早く乾くとはいえ、やってはいけない事が一つあります。 「ちゃんと塞がっているかどうか、試す」と言って、チューブをタイヤに入れる前に、空気をパンパンに入れて、風船のように膨らませてしまう、アレです。 駄ー目駄目ーっ! せっかく、糊が乾きかけている接着面が、剥がれてしまうじゃ有馬温泉か。 もとい、ありませんか。 直してんだか、壊してんだか、分かりゃしない。

  空気をパンパンに入れるのは、チューブをタイヤに入れてからです。 ちょっと考えてみれば分かりますが、チューブは、タイヤの内径以上には膨らまない事を前提に作られています。 貼り付けたパッチが、チューブと一緒に膨らむなんて事もありません。 元の大きさのままです。 タイヤに収まっていれば、タイヤに押さえ込まれて、膨らめないんですな。 だから、接着面が剥がれる事がないのです。




  パンク修理は、バルブ不調のゆっくり空気抜けに比べれば、やる事がはっきりしているだけ気楽ですが、面倒は面倒ですねえ。 しかし、そんなに力が要るわけではないので、女性や子供でも、手順さえ分かれば、難しくはないです。 問題は、ちゃんと教えてくれる人がいないという事でしょうか。 私も、父がやっているのを、少し見た記憶がある程度で、ほとんどは、自力で覚えました。

  失敗すればすれほど、経験値が上がるタイプの作業なので、失敗を恐れ過ぎる必要はないです。 しかし、充分な経験を積んで、確実に修理ができる自信がついても、自分の自転車だけにしておいた方が無難。 人の自転車を直すと、感謝されるのは、その時だけで、「すぐにまた、パンクした」だの、「ゆっくり空気が抜ける」だの、文句ばかり言われて、結局は、「自転車屋へ持ってって」と言う事になります。

  そういう問題が起こらなかったとしても、やはり、感謝されるのは最初の一回だけで、二回目からは、直してやっても、当たり前のような顔をされるので、面倒な作業を引き受ける甲斐がないというもの。

2019/08/11

真・バイク再び?

  バイク生活復活計画ですが、呆れた事に、まだ、吟味中。 どの中古バイクを買うか吟味しつつ、計画そのものをやめる事も検討しているという、恐ろしく、中途半端な状態にいます。 吟味そのものが目的化していて、もはや、本気で買う気はないような気もしますが、もし、「これだ!」と思うような物件が出てきたら、買うかもしれないから、自分で自分が、よく分かりません。




  真面目に考えると、使用目的が、「単なる気晴らし」程度の動機で、10年で、30万円もかかる物を買うなど、全く割に合わぬと思うのですが、なぜ、諦められないのか、それが、奇妙。 今現在、主にやっている、読書、運動登山、ポタリングだけでは、足りないものがあり、バイクを手に入れれば、それが補えると思っているようなのです。

  果たして、10年で30万円は、安いのか、高いのか? これが、まだ若い頃だったら、話は別ですが、私の年齢からだと、最長でも、あと10年しか、バイクには乗らないわけで、30万円きっちり使ったとしても、それ以上の出費はないです。 バイク人生は、そこでおしまいなわけだ。 そう考えると、30万円なんて、大した金額ではないような気がしないでもなし。 人生は一度しかないんだし、お金の都合が許すのなら、やりたい事をやった方が、後悔がないような気がします。


  と、そういう言い訳を、自分にしておいて、バイク吟味を続けているというわけです。 で、前回に引き続き、具体的な車種ですが、今までに乗ったバイクが、スクーターを除くと、全て、オフロード車だった事もあって、オフロード車をみると、ついフラフラと、そちらへ向かってしまいます。

  輸入125では、ヤマハの、XTZ125というのが、唯一のオフロード車で、これは、私が乗っていた昔のセローによく似ています。 新車だと、白と青しかありませんが、中古なら、黒があり、それならば、3年前まで乗っていたセローと、イメージ的に、ほとんど変わりません。 ところが、高いんですわ。 ヤフオクに出ている、改造されまくりの中古でも、最安が8万円もするから、驚きます。 その上は、もう、10万円を超えてしまいます。

  元の値段にしてからが、輸入125ネイキッドより、5万円くらい高いので、中古になっても値段が下がらないと見える。 オフ車の方が作りが簡単なのに、なぜ、こんなに高いのか、解せません。 解せないところを、無理やり、分析すると、昔と違って、オフ車に乗る人が減ったから、数が出ず、利益を確保する為に、値段を上げているのかも知れませんな。

  また、ホンダや、スズキが、輸入125のオフ車を作らないのも、勿体ない事、この上ない。 何も、新設計する必要はないのであって、ホンダなら、XLR125、スズキなら、ジェベル125があったのだから、排ガス規制だけ対応させて、そのまま、作ればいいじゃありませんか。 メーカーの面々、XLR125や、ジェベル125が、20年以上経った、ボロボロの中古でも、10万円近い値段で、やり取りされている事を、知らないんですかね? それだけ、需要があるという事でしょうに。

  私の好みとして、ホンダの、CRM80のデザインが良いと思うのですが、これがまた、高い。 20年前に生産が終わっているので、もちろん、中古ですが、まともに動くものだと、最安でも、10万円を超えます。 1988年から、99年まで生産・販売された、水冷2スト・オフロード・バイク。 私は、DT50で懲りているので、水冷も2ストも、嫌いなんですが、CRM80の場合、とにかく、デザインが良い。 80ccという、必要最小限の排気量も、妙に琴線に触れます。 軽いし、全長が短いのも、置き場所的には、ありがたい。

  ただ、古いオフ車は、サスペンションが抜けている事が多いようで、「前後サス、抜けています」などと説明文に書いてあるのを、よく見ます。 抜けているというのは、コイル・スプリングがヘタっているのか、ダンパーのガスやオイルが抜けているのか、その両方なのか、よく分かりませんが、とにかく、もう、駄目なんでしょう。 そんなの、どうやって、直すのよ? オーバー・ホールを、バイク屋に頼んだのでは、一本、いくらかかるか、分かったもんじゃありません。

  サスごと買って、交換してしまうという手もありますが、ヤフオクで売っているものは、みな中古品であって、結局、20年以上経っている事に変わりはなく、交換した当座は良くても、いつ抜けるか分からない。 厄介ですなあ。 中古のオフ車は、駄目か。 デザインは、今現在、売っている、デュアル・パーパスなんかより、遥かにいいんですがねえ。 今のデュアル・パーパスには、125がないし。


  で、結局畢竟とどのつまり、輸入125ネイキッドに、戻ってきてしまうわけだ。 ヤフオクを見ていると、狙っている人が、大変、多くて、商品の回転がメチャクチャ早いです。 週に、2・3台は、新物件が出て来て、入れ替わりに、2・3台は落札されて行きます。 やはり、一番多いのは、YBRで、もしかしたら、このバイク、新車・中古車を含めると、日本で最も多く売買されている車種なのではないでしょうか。 まあ、スクーターや、ビジネス・バイクを別にしての話ですけど。

  これだもの、中古部品も多いわけだよ。 もし、あちこち壊れている本体を安く買って、中古部品で直して行くつもりなら、もう、YBR以外に選択肢がないですな。 CBFや、ENでは、ミラーが壊れた、シート表皮が破れた、マフラーにキズがついた、というだけで、もう、お手上げです。 そのまま、乗り続けるしかありません。

  ゴキブリではないですが、出品者が、「5ヵ所、問題点があります」と書いていたら、出品者が気づいていない、もしくは、気づいていても、黙っている問題点が、10ヵ所以上はあると見ておいた方が良いのでは? 出品者には、業者・個人を問わず、説明を細かく書く人と、さらっとやっつける人がいますが、細かく書いてあったとしても、信用できるとは限りません。

  私が、3年前、セローを手放した時、あちこち、ボロボロだったにも拘らず、下取り価格を、5万円もつけてくれるというので、「騙す事になっては、後々、厄介事になりかねない」と案じて、問題点を全部挙げて、「修理履歴・取扱上の注意」を書いたら、コピー用紙、2枚分になりました。 10年以上乗っているバイクというのは、そのくらい、あちこち、壊れて来るものです。

  大抵の出品者は、説明文で、予め、「ノークレーム・ノーリターンで」と断っているので、買った後で、重大な問題点が発覚しても、文句の言いようがないです。 出品者は、ほぼ、100パーセント、赤の他人ですから、本来なら、信用のしようがないのですが、そこを曲げて、社会的習慣・儀礼を信用の担保にして、取引する事になります。 この個人主義の御時世に、なんとも、頼りない担保である事よ。

  業者と個人、どちらが信用できるか? これは、何とも言えません。 たぶん、実店舗を持っているバイク屋の場合、逃げるわけには行かないから、最初から、問題が起こるような取引はしないかも知れません。 一方、ネット上での取引しかしていない業者の場合、信用度は、かなり落ちます。 業者なのに、出品しているバイクが、2・3台しかないというのは、大いに怪しい。

  その種の怪しげな業者や、個人の出品者を取引相手にする場合、一番まずいのは、盗難車を買ってしまう事です。 落札して、代金を払い、バイクを引き取って、登録したら、その登録から足がつき、ほどなく、本当の所有者と刑事が訪ねて来て、バイクを持って行ってしまった。 それは仕方ないとして、盗難車と知らずに、払ってしまった代金は、誰かが、戻してくれるのか? どんなもんですかねえ。 その頃には、売った相手は、雲隠れしていると思いますが。

  たとえ、犯人が逮捕されても、そういう連中に限って、金など、手に入れば、すぐに使ってしまうものであって、賠償能力がないと思います。 そもそも、それ以前に、そういう場合、被害者側から民事訴訟を起こさないと、賠償してもらえないのでは? 警察は、盗難事件を解決しただけであって、賠償の代行なんてしてくれないでしょう。 冗談じゃないよ。 ただ、安いバイクが欲しかっただけなのに、金と時間ばかりかかる、訴訟なんかに、かまけてられるか。

  個人出品で、「友人の代理で、出品します」というのが、割とよくあるのですが、ありゃ、本当に代行なんですかね? 理由を推し量ってみると、「友人がバイクを売りたがっているが、ヤフオクの出品をやっていないので、代わりに、自分が出品した」というのは、別に、おかしくはない理屈ですな。 しかし、真っ赤な嘘かもしれません。 盗難車である場合、前の持ち主の名前と、出品者の名前が異なるわけですが、それを説明するのに、代理出品という体裁を取っているのではないでしょうか。

  そういう場合、その出品者の、他の出品物を調べてみて、何件、何十件と、バイク以外の物が出ていれば、信じてもいいと思いますが、その代理出品のバイクだけだったら、相当には怪しいです。 売ったら、IDを抹消して、逃げてしまうつもりなのでしょう。 「引き取り歓迎」とか、「引き取り限定」で、陸送業者を嫌う、もしくは、陸送業者を使ってもいいが、手配は落札者側で行なうように指定するというのも、怪しい。 そうすれば、出品者側の記録が残らないからです。 引き取り場所の住所だけ伝えれば、名前なんか、偽名でも通るのですから。

  「引き取り歓迎ですが、個人情報を守る為に、引き渡しは、近所のコンビニ、もしくは、駅前などで、行ないます」というのも、怪しい。 つまり、自分の住所を知られたくないわけだ。 「個人情報を守る為」というのは、便利な言い訳ですなあ。 犯罪者の情報も守ってくれるわけだ。 近所のコンビニなどと言っていても、その近所に住んでいる可能性は、ゼロです。 遠くから、軽トラで運んで来て、バイクを下ろし、軽トラは近くの駐車場などに隠して、バイクと待っていたとしても、後からやって来た落札者には、全く分かりません。

  「現車確認、大歓迎!」というのも、よくあります。 後々、問題が起こらないように、入札前に、現物を確認してもらうというもの。 ところが、これも、疑わしい。 質問ページに、「現車確認したいのですが、○○県のどこですか?」、「○○市です。 ○○日の午後なら、時間が取れます」といったやり取りがあると、それを読んだ第三者は、「ああ、この出品者は、現車確認させるくらいだから、信用できそうだな」と思うわけですが、そもそも、この質問が、出品者が別IDで行なった自家質問で、自家回答しただけでないとは、どうして言い切れるでしょう? そんな事は、大して知恵を絞らなくても、わけなく、思いつく事です。

  個人出品で、出品したバイク以外の事、たとえば、自分のバイク歴とか、家族の事とか、バイク友達の事とかを、細々と書く人がいて、一見、何となく良心的、且つ、ほのぼのと家庭的な雰囲気があり、親しみを感じさせるのですが、それが、信用させる手口である恐れもあります。 上述したように、個人出品だったら、必ず、他の出品物をたくさん出しているかどうかを確認した方がいいです。 そのバイクだけというのは、明らかに不自然です。 まず、間違いなく、盗難車でしょう。

  こういう輩には、そのバイクの問題点に関する、細かい質問をしてみると、馬脚を表わす事があります。 自分の物ではないから、よく分からないんですな。 各部名称など、バイクに関する基本的な知識すらない場合もあり、もはや、問題外。 確たる証拠もないから、警察に通報する事もないですが、そんな怪しい物件には、関わらない方がいいと思います。

  一方、信用できそうな個人出品者というと、バイクに詳しい人、バイク好きが、説明文から滲み出ているような人でしょうか。 ただ、そういう人のバイクは、弄られ捲っている事が多いです。 まず、デフォルトのままなんて、あり得ません。 改造の趣味が合うのであればですが、そういうタイプの出品者が、詐欺を働く危険性は低いので、安全な取引相手になるんじゃないでしょうか。

  そういえば、「ノーマルの部品が残っているから、お付けします」と書いてある場合、部品をそのまま、くれるという意味であって、「ノーマル部品に付け替えて、デフォルト状態に戻してくれる」という事ではないので、注意が必要です。 付け替えてくれる場合、「○千円で、付け替えます」という書き方がされているはず。 いくら、バイク好きであっても、これから売ろうとしているバイクを弄りたいとは思わないですから、付け替え作業が有料になるのは、致し方ありません。 買い置きの新品タイヤがあり、付け替えてくれるという場合、5千円以下なら、大得。 1万円以下でも、かなりの得です。




  長くなったので、ここまでにします。 こういう事を書くと、ヤフオクでバイクを買う気がなくなってしまうかもしれませんが、実店舗を持っている業者なら、信用できると思うので、ヤフオクでのバイク購入そのものを諦める事はないです。 軒並み、高くなりますが、騙されて、出したお金を全て失うのに比べれば、大した値段の差ではないでしょう。

2019/08/04

新・バイク再び?

  前回、バイク生活復活計画に黄信号が灯り、やめる方向で考えていたのですが、どうも、なかなか、断念しきれないものがあり、未だに、バイク吟味を続けている有様。 つまりその、バイクに乗りたいか否かとは全然違うところで、何か、生活の変化に繋がるような大きな買い物をするという行為に没頭する事が、期待感を醸し出して、精神を昂揚させるんですな。 うーん、心の病っぽいなあ。




  ここのところ、ネット通販の方は、ほとんど見なくなり、ヤフオクだけチェックしています。 なぜというに、ネット通販は、押し並べて、値段が高いからです。 私の場合、安ければ安いほどよく、高い方の上限は、陸送費を入れて、10万円が限界なのですが、ネット通販だと、「引き取りに来れる客オンリー」の店を除き、支払い総額の最低価格が、10万円以上で、そもそも、全く噛み合いません。

  ヤフオクの方は、「一応、確実に動く」という条件を満たすのが、5万円以上。 それ以下のも出て来ますが、大抵、競りになり、落札価格は、5万円を超えてしまいます。 「とにかく、安いのが欲しい」という人は、かなりの数がいるようで、入札履歴を見ると、一人の人が、複数の物件に入札しているのが分かります。 同時に複数台という意味ではなく、一つ負けたら、また、次に安いのに入札と、ハシゴして行くわけだ。

  ところで、出品者側の説明文にある禁止事項を読むと、どうやら、同時に複数台に入札する不埒者も存在する模様。 キープしておいて、一番条件がいいのを買い、他はキャンセルするわけだ。 それをやられると困るから、キャンセル料を設定してあるわけですが、実際には、キープするような輩は、すんなり、キャンセル料を払わないかもしれませんな。 訴訟なんかになったら、却って、お金がかかってしまうから、出品者側で泣き寝入りというケースも多いのでは?

  スタート価格5万円以上なら、すんなり、落札できるかと言うと、そうでもなくて、程度がいいと、必ず、競りになり、落札価格は、7・8万円台まで行きます。 不思議な事に、最初から、スタート価格、7万円以上で出品されていると、入札する人がいません。 高いから、候補に入れてないのでしょう。 5万円台から始まって、入札すると、7・8万円でも払うくせに、どういう事なのか。 たぶん、競りが進む内に、オークション心理で、「負けてたまるか!」という気分になり、下りられなくなってしまうのだと思います。 ギャンブルと同じ。

  5万円台で出て来るものは、必ず、どこかしら問題があります。 キズや凹みがあるとか、欠品部品があるとか、社外部品に換えられているとか。 「ボロボロのを安く買って、自分で直す」という人がいて、私も、セルボ・モードの補修をやったから、その気持ちはよく分かります。 しかし、一応、買う前に、交換する予定の部品がいくらするか、調べてみた方がいいです。

  シート表皮の破れは、大変、よく見られますが、交換部品が手に入る車種と、まるで駄目な車種があり、予め調べておかないと、ずっと、穴の開いたシートに座り続ける事になります。 表皮だけで売っていれば、安くていいですが、シートそのものを買う場合、大物になるので、送料が馬鹿になりません。 5・6千円、すぐに行ってしまいます。

  マフラーが社外品に換えてあるものも多いですが、趣味が一致して、そのまま乗るのなら、問題なし。 デフォルトに戻したい場合、これまた、ヤフオクで手に入るかどうか、予め、調べる必要があります。 出品者の説明文に、「交換部品、いくらでも出回っています」と書いてあっても、それは、ブレーキ・パッドや、シューなど、消耗部品の事であって、シートやマフラーのような、その車種専用の部品を指しているわけではないと思っておいた方が良いです。

  ミラーがないとか、社外品が付いているというのも多い。 輸入125のネイキッドは、デフォルトのミラーは、裏側が黒のプラスチック製のが付いています。 それを、「ネイキッド=ビンテージ」と考えている人達がいるようで、やたらと、メッキ・ミラーに換えたがる。 確かに、90年代のネイキッドには、メッキ・ミラーが付いた物が多かったのですが、輸入125ネイキッドは、設計年が新しい分、黒ミラーが合うようなデザインになっているのであって、メッキ・ミラーはどうにも不釣合いです。

  YB125SPや、GN125にメッキ・ミラーが付いていても、ちっともおかしくないですが、YBR、CBF、ENなどに付けたら、明らかに、おかしいです。 今の車に、フェンダー・ミラーを付けるのと同じくらいおかしいと言ったら、おかしさの程度が伝わるでしょうか。 Tシャツ・ジーパン姿に、シルク・ハットを被っていると言ったら、ちと、極端過ぎますかね?

  「フェンダーや、サイド・カバーが割れている」、「ステップ・ゴムがない」、「グリップ・エンドがない」などなど、細かく見て行くと、キリがない。 中古部品、一点一点は安くても、送料で高くなってしまう事が多いです。 バイクを買う前に、交換予定の部品を調べ、それぞれ、送料を足して、いくらになるのか、計算し、合計金額で、そのバイクを買うべきかどうかを判断すべきでしょう。 もちろん、陸送費も計算に入れます。 ちなみに、こういう調べ物作業は、面倒ではありますが、やっていて、楽しいです。

  で、交換部品に関していうなら、ヤマハ・YBR125が、ダントツに有利で、他の追随を許しません。 CBFやENは、ヤフオクでも、アマゾンでも、YBRの10分の1も出ていないのでは? ただし、パッドやシューなど、消耗部品なら、出ています。 シートやミラーなど、その車種専用の部品が出て来ないのです。 ENの場合、ロング・セラーになっている、アメリカン風ビジネス・バイクのGN125と、エンジンや足回りが共通なので、そちら方面に限れば、部品は豊富。 CBFは、共通部品という点に於いて、もう、孤島状態です。

  たぶん、新車を扱っているディーラーに行けば、手に入ると思いますが、高いでしょうな。 生産国である中国のサイトへ行けば、部品が買えるとの事。 しかし、部品そのものの値段が安くても、送料がかかるので、やはり、高くつくのだとか。 大物部品は、尚の事で、800円のものを買うのに、送料が、8000円かかったという話も読みましたが、どうも、尻込みしてしまいますな。

  「じゃあ、YBRに決定ではないか」と思うでしょうが、世の中、なかなかうまく行かないもので、YBRという車種、メーターのレンズが割れ易いという欠点があるのです。 しかも、レンズだけでは、交換部品が売っていないという、困った状態。 私、バイク吟味を始めてから、YBRの物件写真を何十台分見たか知れませんが、その内、95パーセントくらいは、メーター・レンズにヒビが入っていました。 小さい写真だと分かり難いのですが、ブラウザの拡大的機能で、4倍に大きくしてみれば、メーター・レンズに白い線が入っているので分かります。

  転倒歴がある車体は、もう、全て、ヒビが入っていると言っていいです。 衝撃に弱いんでしょうなあ。 「そのくらい、気にしない」というわけにも行かないのは、バイクは、エンジンをかけている間、常に振動しているわけで、ヒビが入れば、いずれは、割れるのであって、割れれば、雨水が入ってきます。 アナログ、デジタルに関係なく、浸水すれば、メーターは壊れます。 壊れるのが分かりきっていて、ヒビをそのままにしておけるものですか。 そして、レンズだけでは交換できないわけだ。 困ってしまうではありませんか。

  「雨の日には、乗らない」、「出先で降られたら、メーターだけ、ビニール袋で覆ってしまう」という対策も考えられますが、できれば、割れていないレンズの方がいいなあ。 メーター・ケースは、新品が売っているのに、なぜ、レンズの新品を売らないのか、実に不思議です。 同じ厚さのアクリル板を買って来て、レンズを自作するという手もありますが、丸く削らなければならないわけで、結構、面倒臭そうだな。

  腹が立つ事に、他の部品が手に入らない、CBFやENで、メーター・レンズにヒビが入っている車体は、未だかつて、一台も見た事がありません。 転倒歴がある車体であってもです。 なんで、YBRに限って、ヒビが入るのよ? メーカー間で販売台数を調整する、一種の談合? いやあ、そんな事はないような気がしますけど。

  YBRは、メーターそのものが壊れているというのもあって、特に、スピード・メーターだけ動かないというのが多い。 メーター・ケーブルが千切れてしまっている場合、ケーブルだけ交換すればいいのですが、スピード・メーターそのものが壊れている場合、メーター・クラスター全体の交換になります。 その際、メーター・クラスターには、何種類かあって、交換部品が売っていないタイプがあるので、そういうのが付いている車体は、最初から避けておいた方がいいです。

  ウインカー・ランプが左右で一つというタイプが、なかなか、出て来ないんだわ。 そういう車体に、左右別になったメーター・クラスターを付けると、どちらか片方の時しか点かないそうです。 そもそも、配線が違うのだから、点くわけがない。 電気に詳しい人なら、自作配線で対処できるかもしれませんが、そうでない身では、とても、無理でしょう。 更に深く、壊すのが、オチ。

  ちなみに、交換部品が手に入ったとしても、メーター・クラスターくらいになると、結構高いです。 送料を足せば、もっと高くなります。 一台のバイクで、交換予定部品が、合計1万円を超すとなったら、考え直した方がいいのでは? バイク本体価格で、1万円高いのを探し直せば、もっと、程度がいいのが見つかる可能性が高いからです。

  そうそう、タイヤの溝も要注意。 業者の場合、必ず、溝の残量を書くか、見て分かる写真を出していますが、個人出品だと、タイヤの状態は、スルーしているケースがあります。 5分残っていれば、まあまあ、問題ないと思いますが、2分以下になっていると、もう、すぐに、要交換期に入るので、その費用も計算に足さなければなりません。

  バイク屋に頼めば、一本、工賃込みで、13000円~15000円くらいでしょうか。 ネットでタイヤを買って、自分で換えれば、一本、5000円くらいで済みますが、タイヤ交換は、恐ろしく難易度が高い作業である上に、できたとしても、死ぬほど、疲れます。 大袈裟ではなく、本当の話。 経験あり。

  初期投資として、タイヤ・レバーや、足踏み式空気入れなど、工具が必要ですし、下手なやり方をすると、タイヤのビードや、ホイール側を傷つけて、使い物にならなくしてしまう恐れもあり、人には薦められません。 バイク歴が浅い人には尚更で、タイヤが減ったら、最寄のバイク屋に持って行って、やって貰うのが賢明です。

  タイヤ一本なら、15000円、2本とも駄目なら、3万円は、加算しておいた方が良い。 そうなると、スタート価格が、5万円台でも、ポンポンと、8万円台になってしまいます。 一方、スタート価格、7・8万円台の物件だからといって、タイヤの残り溝が、必ず、充分にあるとは限らないので、一つ一つ、チェックした方がいいです。

  10万円を超える物件を見ていると、いっそ、新車を買った方がいいのではないかと思う事があります。 新車でも、20万円ちょいくらいでしょう? タイヤ、パッド、シューなどが、新品なのが分かっているだけ、どれだけ、安心できる事か。 だけど、ケチな性分の私は、20万円超と聞くと、途端に、買う気がなくなり、また、5万円台の中古に戻ってしまうんですわ。




  長くなったので、ここまでにします。 さて、次週までに、私のバイク熱は、冷めているでしょうか? バイク生活復活計画そのものを諦めてしまえば、気が楽になるんですがねえ。