2017/11/26

廃チューブで靴底修理

  前回の続きになります。 どうも、運動の話なのか、靴の話なのか、テーマが分散してしまっていますが、今回は、専ら、靴の延命の話です。 部分的に、前回と内容が重複していますが、日記ブログから移植した記事を元にしているので、御容赦下さい。




  まずは、2017年4月22日に書いた、写真記事。

  3月14日に、ケーヨーデイツー函南店で買って来た、安全スニーカーです。 税込み、1280円。 登山靴を履いていて、その硬さが何かに似ていると思ったら、かつて、仕事で履いていた安全スニーカーと、そっくりでした。 安全スニーカーは、爪先の上の部分に、プラスチックの覆いが入っていて、長距離を歩くのには適さないのですが、登山靴も硬さでは似たようなものなので、たぶん、流用できるだろうと踏んだのです。

  それ以来、一ヵ月くらい履いていますが、今のところ、これといって、問題はありません。 靴底が、登山靴より、平らなので、滑るのには気をつけなければなりませんけど。

  あとは、どのくらい、もつかですな。 安全靴の底は、ゴムの肉抜きをしていないので、少なくとも、踵に穴が開くには、かなりの時間がかかると思います。



  次に、2017年9月5日に書いた、写真記事。

≪写真上左≫
  今年の3月14日に、1280円で買い、登山靴代わりに履いていた安全スニーカーですが、靴底の前の方が擦り切れて、穴が開いてしまいました。 今年の春から夏は、ほとんど、毎日、山に登っていましたから、無理もないです。

  底に穴が開いているだけで、他の部分には損傷がないので、捨てるのは勿体ない。 穴を塞ぐ為に、自転車のパンク修理パッチを貼ってみたんですが、それは、すぐに剥がれてしまいました。

≪写真上右≫
  で、8月9日に、近所のダイソーで買って来たのが、これ。 「靴底修理用ボンド」。 108円。 

≪写真下≫
  自転車の古いチューブを切って、六角形の当てゴムを作りました。 当てゴムと靴底の両面に布鑢をかけ、ボンドを塗って、15分ほど乾かしてから、貼り合わせ、履いて、体重をかけ、圧着しました。 その後、一晩置いてから、登山に履いて出たところ、剥がれませんでした。 よしよし。 これで、かなり、延命できそうです。

  分かり難い写真で恐縮ですが、六角形のゴムが貼ってある所が、修理箇所です。 履いている時に、人から見える事はありませんし、見えたとしても、他にも黒い部分があるので、分からないでしょう。



  日記の記事は以上です。 補足しますと、パンク修理パッチを貼ったのが、8月8日で、翌9日には、剥がれてしまいました。 今にして思うと、パッチが悪かったのではなく、ゴム糊が劣化していたのが原因かもしれません。 で、その日の内に、ボンドを買って来て、廃チューブを切った当てゴムを貼り直しました。 これは、簡単には剥がれませんでした。 

  その後、11月に入ってから、左右共に、当てゴムの後ろ半分が、めくれてしまいました。 しばらく、見ないフリをして、ごまかしていたものの、11月13日になって、不安が限界に達し、新しい当てゴムを貼り直しました。 古いのを剥がしてから、靴底を洗い、布鑢をかけ直して、新しいのを、ボンドで貼った、という手順です。


  自転車チューブのゴムなんか、ペラッペラに薄いですから、靴底に使えば、あっという間に、磨り減ると思っていたんですが、実際には、そんな事はなくて、3ヵ月も、もつ事が分かりました。 そう考えると、元々、靴底に使われているゴムは、減りが早過ぎる。 同じゴムでも、全然、質が違うんでしょうなあ。

  ダイソーの「靴底修理用ボンド」ですが、これ、もしかしたら、ゴム糊の代わりに、パンク修理にも使えるんじゃないでしょうか? もし、イケるとしたら、20ml入りですから、普通のゴム糊チューブ(8ml)より、ずっと割安です。 おっと、これは、頭で考えただけの事なので、保証はしませんけど。


  それはさておき、登山やウォーキングに使う靴は、消耗が早く、必ず、靴底に穴が開くところから壊れて行きますから、それを、廃チューブとボンドで直せるのならば、寿命を相当、伸ばせる事になります。 当てゴムが擦り切れたり、剥がれたりしたら、また、布鑢をかけて、新たに貼り直せばいいわけだ。 いっそ、靴を買って来たらすぐに、穴が開きそうな所に、当てゴムを貼ってしまえば、靴本体の消耗を防げるのでは? 次に、靴を買い換えたら、やってみる事にします。


  と、その前に、今、履いている安全スニーカーを、何とか、一年間、もたせられないもんでしょうかねえ。 値段的には、登山靴の半額ですから、半年もてば、同じくらいのコスト・パフォーマンスと言えるんですが、ここまで、8ヵ月もったとなると、何とか、切りのいいところで、一年もたせられないものかと、欲が出るわけです。

  来年の3月半ばに、また、同じ店に、同じ靴を買いに行く事を想像すると、不思議なロマンを感じます。 今の靴を買った時には、旧母自を漕いで行ったのですが、来年もまた、それがやりたいわけです。 帰りに、不慣れな道を急いで渡ろうとして、左右確認を怠り、車にはねられそうになりましたが、それは、再現しなくても宜しい。

2017/11/19

運動登山と靴

  数年前の話から説き起こさねばならないので、恐縮ですが・・・。




  引退した2014年の秋から、2015年の秋まで、約一年間、自転車で、運動を続けていたのですが、体重の増加は抑えられていたものの、腹が凹みませんでした。 夏の間は、イージー半ズボンで、ごまかして来ましたが、秋になって、長ズボンを穿こうとしたら、ウエストがしまらない始末。 「これは、まずい・・・」と、こめかみに脂汗を垂らしました。

  「毎日、山に登れば、昔のズボンが穿けるようになる」という、母の体験談を頼りに、自転車での運動をひとまず中止し、近所にある、標高200メートル弱の山に、せっせと登り始めました。 2ヵ月半、続けて、体重は、4キロほど減りましたが、ウエストの方も、少しは細くなりました。

  一日に、1時間15分くらいなので、登山自体は、別に、苦痛ではないのですが、靴が壊れるのには参りました。 それまで履いていたスニーカーは、半月くらいで、底に穴が開いてしまい、次に買ったスニーカーも、一ヵ月半で、穴は開くわ、中底は踏み抜くわで、記録的短命に終わりました。 やむなく、ネットで、3450円出し、トレッキング・シューズ(登山靴)を買いました。 それが、2015年の、11月26日の話。


  高い靴でも、安い靴でも、結局、靴底(ソール)は、ゴム製なので、ゴムが擦り切れれば、履けなくなってしまうのですよ。 また、ネット通販のレビューが、靴に限っては、ほとんど、当てにならないと来たもんだ。 当たり前の事ですが、足の形は、十人十色、千人千色でして、「履き心地はソフトで、靴ずれもできません」なんて書いてあっても、「そ~りゃ、おまえの足に合っているというだけの事じゃろがい!」と、ツッコミを入れたくなります。

  「本格登山に履いて行った」というレビューが、まーた、参考になりません。 本格登山をする人というのは、大抵、月に一回とか、年に数回とか、たまーにしか、登山靴を履かないのでして、実際の歩数は知れたものです。 引退者が運動で履く場合、毎日毎日、5000~10000歩くらいは歩きますから、遥かに、靴にかかる負荷が大きい。 むしろ、本格登山者の方が、より、ハードな使い方をしている運動引退者のレビューを参考にすべきなのです。

  履く人の体重の違いも、靴の耐久性に大きく関わって来ます。 50キロの人と、80キロの人では、同じ銘柄の靴でも、傷みの早さの違いは、歴然と出るんじゃないでしょうか。 軽い登山靴は、要注意でして、踵のゴムが、格子状、もしくは、洗濯板状に、肉抜きしてある場合があり、体重が軽い人なら、何でもないのですが、重い人だと、中底を踏み抜いて、格子や洗濯板が露出してしまう事があります。


  靴に比べると、自転車のタイヤは、もちがいいですなあ。 同じゴムなのに・・・、更に一歩踏み込んで言えば、同じ、廉価品のゴムなのに、なんで、靴の方は、自転車のタイヤより、あんなに減りが速いんでしょう? 路面と摩擦している点は、同じなわけですが、人が足で歩くのと、自転車の車輪が回転するのとでは、摩擦の仕方が違うんでしょうか? 他に、理由が考えられませんな。 回転の方が、何かしら、効率がいいんでしょうねえ。

  「そりゃ、舗装道路と、山道の違いだろう?」と思うかもしれませんが、いやいやいや、それは、却って、舗装道路の方が、ゴムを減らし易いと思うのですよ。 土が露出した山道は、アスファルト舗装の道路より柔らかいですから、摩擦は少ないと思います。 石や岩の上に足を着く事も多いですが、その場合、傷つくダメージはあっても、接触している部分が少ないので、やはり、摩擦で減る事は少ないと思います。


  私が買った登山靴ですが、やはり、靴底の踵の部分が、格子状に肉抜きしてありまして、半年くらいしたら、穴が開き、小石を食い込んで、中底まで突き破って来ました。 3450円も出したのに、半年で買い換えたのでは、とても、元が取れないと思い、自転車のタイヤの・チューブを、みじん切りにして、G17ボンドで和え、格子状になった部分に練り込みました。 更に、踵部分にだけ、厚紙を何枚か貼り合わせて入れ、沈まないようにした上で、100円ショップで買って来た中敷きを敷いて、延命しました。

  それをやった直後に、父が倒れ、あれよあれよと言う間に他界するや、葬式、法事、遺品の片付けと、大忙しになり、運動登山どころではなくなってしまいました。 2016年の夏から、2017年の春まで、そんな状態が続き、私の腹は、じわじわと、リバウンドして、ズボンのウエストは、パンパンになってしまいました。 またまた、「これは、まずい・・・」。

  危機感に追い立てられ、今年、2017年の3月半ばに、靴を買い換え、毎日の運動登山を、再開しました。 その靴に関しては、次回、写真を出して、説明します。

  以来、約8ヵ月、何とか続いています。 腹はかなり凹み、食べた直後でなければ、働いていた頃のズボンを穿いても、そんなに苦しくはありません。 もっとも、今年の春まで穿いていた長ズボンは、布地が駄目になってしまい、秋口に、新しいのに買い換えたんですけど。 少し、ウエストが大きい物に。



  2015年10月9日に、靴の量販店で、税込み、1069円で買ってきた、スニーカー。 毎日、山に登っていたら、一ヵ月半で、底に穴が開きました。 そもそも、普通のスニーカーですから、登山に使うには無理があったんですな。 また、マジック・テープ式は、足の甲の部分が、硬くなってしまうので、長距離の歩行には向かない事が分かりました。


  ネットで注文して、2015年11月26日に届いた、送料込み、3450円のトレッキング・シューズ。 登山靴は、一段大きいサイズを買い、厚手の靴下を穿いて履けば、靴ずれを防止できるというので、それに従い、0.5センチ大きいのを買いました。 メーカー名やブランド名はおろか、商品名さえ分からない、見事なまでの、ノー・ブランド商品です。

  厚手の靴下は、ダイソーで、「男の防寒シリーズ」を買って来ましたが、3ヵ月しない内に、スケスケに薄くなって、履けなくなってしまいました。 しかし、本来の用途とは違う使い方をしたのだから、文句を言う気はありません。 靴底を直して以降は、中敷きを入れたおかげで、普通の靴下でも、履けるようになりました。 もっとも、普通の靴下も、運動登山に穿いていると、3ヵ月もちませんけど。

2017/11/12

君よ憤怒の河流れ

  いささか、旧聞で恐縮ですが・・・。 6月に起こった東名高速の事故(事件)で、10月になって、逮捕者が出たニュース。 パーキング・エリアでの悶着で恨みを買い、本線上で追いかけられて、前に回り込まれ、追い越し車線で停止させられたところへ、後ろから来たトラックが突っ込んで、夫婦二人が死んでしまったという一件です。

  このニュースが妙に気になるという人は、車を運転していて、似たような思いをした事があるのだと思います。 私もあります。 一方、車を使う生活をした事がない人は、ピンと来ないかもしれません。 車社会では、赤の他人を相手に、激怒してしまって、抑えが利かなくなる人というのは、全然、珍しくないです。 「赤の他人なのに」ではなく、「赤の他人だから」だと思いますが。

  逮捕容疑の一つが、「過失運転致死傷」だったのが、今月になって、「危険運転致死傷」に変更になり、「そーりゃ、そーだろうよ!」と、深く頷いた人も多かろうと思いますが、結果的に死者が出ているものの、「殺人」ではないので、期待しているような重い罰にはならないのではないでしょうか。 有罪になっても、執行猶予が付く可能性があります。

  「高速道路の追い越し車線で車を停めさせたら、どうなるかくらいは、誰でも分かる事だから、最低限、『未必の故意』の殺意があったに違いない」と思うところですが、逮捕された人物は、自分の方が先に車から下りており、未必の故意の殺意があったとすると、それ以前に、自殺の意思まであった事になって、何とも、変な話になってしまいます。

  つまりその、逮捕された人物は、追い越し車線で車を停めたらどうなるか判断できないほどの愚か者か、はたまた、「邪魔」と言われた怒りで、頭に血が昇り、一時的に、正常な判断力を失っていたかの、どちらかという事になります。 そして、どちらの場合でも、殺意があった事にはなりません。

  逮捕後は、容疑を認めているそうですが、おそらく、大した罰にならない事を知った上で、罪を認めてしまった方が有利と判断したんじゃないでしょうか。 ネット上で吊るし上げている人達はともかく、当人と、現実世界で関わりがある人達は、無際限な批判は、控えておいた方がいいかもしれませんなあ。 服役どころか、免許取り消しにすらならない恐れがあります。


  ちょっと、脱線しますが、自分の周囲にいる、喧嘩っ早い奴、凶暴な奴、粗暴な奴、口より先に手が出る奴.etcが、何か犯罪をやらかして逮捕されると、「それ見た事か! いつか、こうなると思ってたぜ!」と、鬼の首でも獲ったかのように、はしゃぎまくって、有頂天。 テレビ局のインタビューに、「あんな奴、捕まって、当然だよ!」と答えている人を、割と良く見ますが、まあ、ちょっと、落ち着きなさい。

  逮捕されたからといって、必ず、起訴されるわけではありませんし、起訴されたからといって、必ず、有罪になるわけではありません。 有罪になったからと言って、必ず、服役するわけではありませんし、服役したとしても、刑期終了後、また、元の職場や、元の家に戻ってくるケースもあります。 そうなった時に、「あの人、あんたが逮捕された時に、大喜びして、ボロクソに言ってたよ」と告げ口する人間は、必ずいます。 そこまで先を読んでから、態度や言動を決めた方がいいと思います。


  話を戻します。 後ろから突っ込んだトラックの運転手の方が、罪が重くなるような事を、ワイド・ショーで専門家が言っていましたが、それは、あまりにも理不尽というもの。 追い越し車線で停車している車があるなど、常識的には考えられないのですから、気づくのが遅れたり、避けられなかったりするのは、当然の事でして、罪に問う事自体、おかしいのではないでしょうか。


  法律上は、ともかくとして、一般市民感覚で見ると、大変、恐ろしい事件でして、「そういう事をする人間が、野放しになっていると思うだけでも、身震いがする」という人が、大半だと思います。 しかし、一般論としても、車に乗っていると、赤の他人に激怒して、攻撃衝動を抑えられなくなっている人は、割とよく目にします。 怒りで、頭に血が昇ってしまい、正常な判断力が働かなくなるのでしょう。

  ニュース番組やワイド・ショーで、「車を運転していて、怖い思いをさせられた事はありますか?」という質問をされた人達が、「よくぞ訊いてくれた!」と言わんばかりに、興奮しながら、自分の経験を語っていましたが、同じ人達に、「名前も顔も出しませんから、正直に答えて欲しいのですが、自分が他の車に、怖い思いをさせた事はありますか?」と訊けば、かなりの人が、「ある」と答えたんじゃないでしょうか。

  「自分が、他の車から、怖い思いをさせられたのが、腹が立ってならず、その後、全然、別の車を追いかけて、鬱憤を晴らした」という、「江戸の仇を長崎で」パターンで、いつしか、「走る凶人」になってしまった人も、少なくないはず。 基本にある感情は、猿のマウンティングと同じでして、他者をやっつけたくて、仕方がないわけだ。 人間なんて、高等動物とは言い条、社会性のレベルは、蜂や蟻にも遠く及ばないんですな。 


  相手が、赤の他人だから、無茶な事をしても構わないと思うのかもしれませんが、それは、危険な思い違いです。 車社会では、周囲に、赤の他人しかいませんから、喧嘩になったら、止めてくれる人がいないわけで、学校や、職場、地域社会に比べて、容易に、傷害や殺人に発展し易いのです。

  この事件から汲み取るべき教訓は、命を失ったり、一生を棒に振ったりするのが嫌なら、赤の他人を相手に、怒りを感じる事があっても、やり返そうとか、決着をつけようとか、そういう考えに走るのは、厳に戒めるべきだ、という事でしょう。 赤の他人との諍いほど、恐ろしいものはないです。

  自分の方を抑えた上で、もし、相手側が収まらないようなら、暴力沙汰になる前に、警察を呼ぶのが、面倒で、厄介で、億劫ではあるけれど、最善の策だと思います。 自分が殺されたり、相手を殺してしまったりするよりは、ずっと、マシ。 車社会になってから、半世紀くらい経つわけですが、これまでに、赤の他人との、ささいな諍いが元で、死んだ人は、どれだけの数になるんですかねえ。


  以上は、車の話ですが、自転車の世界でも、同じ事は起こりえます。 前方から、右側通行して来る自転車を見ると、「左を走れっ!」と、怒鳴りつける人がいるらしいですが、そんな馬鹿な事をしていたら、命がいくつあっても足りません。 自転車だから、方向が逆でも、すぐに、向きを変えて、追いかけて来れるわけで、その点、車より、暴力沙汰になる危険は大きいです。

  一度、相手を怒らせてしまえば、「どちらの主張が正しいか」なんて事は、すっ飛んでしまうのであって、相手に胸倉を掴れてから、「右側を走って来る方が悪いんだろうがーっ! 警察に行くかーっ!」などと、怒鳴りつけても、怒った相手の拳を止める事はできますまい。 殴られるくらいで済めばいいですが、刃物や棒状凶器を持ち出されたら、命すら失いかねません。 その後、相手が逮捕されても、自分の命は戻って来ないわけだ。

  私も、スポ自ブームたけなわの頃、川の土手を、ゆっくり走っていたら、前を、同じくらいの速度で進んでいた小径車の青年が、前方から、猛スピードでやって来た、ロード乗りの中年オヤジから、「前を見ろっ!」と怒鳴りつけられたのを、目撃した事があります。 怒鳴られたのは私ではなかったのですが、私も、景色を見ながら走っていたので、ビックリしました。

  アホか? 公道ならいざ知らず、土手道で、そんなイチャモンをつけられたのではたまらんわ。 自転車専用道でもない所を、爆走して来る、お前の方が、よっぽど、重大問題人間だわ。 大方、日常的に、そんな風に、赤の他人に罵詈雑言を浴びせながら、走っているんでしょう。 赤の他人を怒らせたら、生死に関わる争いに発展しかねないという事が、分かっていないのです。

  「相手が、ロードでなければ、怒らせたとしても、逃げきれる」と踏んだ上で、怒鳴っているのは、まず間違いないところですが、そういう考え方自体が、社会性を著しく欠いており、子供の発想と謗られても仕方ありません。 誤解がないように断っておきますと、ロード乗り全員が、こういう事をするわけではなく、むしろ、一般自転車には、関わりたがらない人の方が多いです。 といっても、理性的な人間が多いという意味ではなく、ロードと一般自転車を、同じ乗り物と見る意識がないのだと思います。

2017/11/05

こびりついた虫ゴム

  旧母自の後輪タイヤを、新品に交換したのは、7月24日の事ですが、実は、それから、しばらくの間、「ゆっくり空気抜け」に悩まされました。 虫ゴムを何度換えても、すぐに擦り切れてしまい、処置なし。 虫も交換してみたのですが、やはり、駄目。 「ゆっくり空気抜け」なので、 虫ゴムを新しくして、空気を入れれば、その時は使えるのですが、もって、二日。 三日目になると、もう、空気が半分くらいになっています。

  買い置きしてある虫ゴムが、劣化したのではないかとも思ったのですが、買った時期が明らかに異なる、どの虫ゴムを入れても、すぐに擦り切れるのは、どう考えても、おかしいです。 ダイソーで買った、切って使う生ゴムのも、父がホーム・センターで買った、黒いのも駄目。 使っていない父自のタイヤから、虫ごとそっくり移しても、やはり、抜けます。

  超常現象ですわ。 X-ファイルでんがな。 バルブでなければ、チューブ本体という事になりますが、7月24日に、タイヤ交換した時には、ちゃんと、後輪を外した上で、レバーを使わず、手だけでやったから、穴なんて、開くわけがないのです。 大体、チューブに穴が開いたら、空気を入れるたびに、穴が大きくなるから、いつまでも、「ゆっくり空気抜け」が繰り返される事はなく、すぐに抜けてしまうようになるはず。 旧母自の後輪チューブは、パンク修理をした事が一度もないので、パッチの隙間から抜ける事もありえません。


  で、9月13日。 いよいよ、乗る度に虫ゴムを交換して、空気を入れ直すのにもうんざりして、本格的に直そうと決心した次第。 最悪の場合、チューブの交換まで、覚悟していました。 いや、新品のチューブはあるんですよ。 タイヤとセットで買ったのが、2本分も。 だけど、交換となると、後輪を外さなければならず、大仕事になってしまいます。  

  とりあえず、チューブに穴が開いてないか見てみようと、チューブを引っ張り出しました。 空気を入れ直し、水に浸ける前に、ふと、バルブの筒の中を覗き込んでみたら、あらやだ、虫ゴムが接触する部分に、何か、こびりついているじゃありませんか。 何か、じゃない。 これは、タイヤ交換した時に、一緒に換えた、古い虫ゴムの一部に違いないです。 変質して固着した、カスなのです。

  これですよ、これ! 空気が漏れる原因は! このカスがあったせいで、新しい虫ゴムとの間に隙間が出来て、そこから空気が漏れると同時に、新しい虫ゴムに食い込んで、擦り切れさせていたのです。 なぜ、タイヤ交換前に、空気抜けが起こらなかったかというと、それまでは、固着した部分が、虫ゴムの他の部分と一体化していたから、隙間が出来なかったのでしょう。

  こびりついた物を、千枚通しで、掻き落としましたが、金属で擦ったら、キズがついてしまいそうだったので、綿棒を持って来て、ゴシゴシ、擦りました。 これで、もう、空気漏れは起こらないでしょう。 いやあ、苦しめられる事、1ヵ月と20日間・・・、長い戦いだった。


  その後は、空気は抜けてません。 やはり、あのカスが原因だったんでしょうなあ。 嫌な思いをしましたが、お陰で、一つ、経験値が上がりました。 これからは、ゆっくり空気抜けが起こったら、バルブの筒の内側も調べて見る事にします。 いや、いっその事、虫ゴムを交換する時には、必ず、綿棒で掃除した方が、確実かも知れません。

  実は、ゆっくり空気抜けが繰り返されている間、「バルブの筒の中に、何か、あるんじゃないかなあ?」と思わなかったわけではないのです。 だけど、チューブがホイールに付いた状態だと、角度的に、中を清々と覗き込む事ができないと思い、億劫で、確認しなかったのですよ。 9月13日には、チューブを引っ張り出して、真上からバルブの筒の中を見れるようになったから、カスがついているのが分かったのです。

  チューブを出さなくても、空気を抜き、根元ナットをいっぱいに緩めて、バルブの筒を斜めにすれば、中が見えるかもしれません。 いやいや、それより、とにかく、綿棒でゴシゴシしてしまった方が早いか。 綿棒は、濡らすと、より洗浄効果が高くなりますが、穂が崩れやすくなるので、痛し痒しです。


  小学生も驚く、サイテー・レベルのイラストで恐縮至極ですが、バルブの筒の断面図です。 黄色いのが、固まって、こびりついた、虫ゴムのカス。 虫の形状に合わせて、筒の内壁にも斜めになった部分があり、そこに、虫ゴムを挟む事によって、空気漏れを防ぐ仕組みです。 押し付けられるので、カスが固着し易いと言えば言えます。

  改めて見てみると、英式バルブというのは、極めてシンプルで、よく考えられていますなあ。 虫ゴムこそ交換が必要ですが、それ以外の部品は一生ものですから、維持費の安さは、これ以下がないくらいです。 更に、虫ゴムは、ど素人でも、子供でも、病人でも、工具なしで交換できると来たもんだ。 虫がイカれたら、専用工具を使って、虫ごと交換しなければならない米式とは、大違いですな。