2018/08/26

セルボ・モード補修 ⑬

  車の修理・整備記録のシリーズ。 今回からしばらく、車検前の不様な足掻きを、お見せします。 私は、20代の頃に所有していた、初代ミラでしか、車検の経験がなく、「ディーラーに車を渡せば、向こうで勝手に、やってくれるもの」くらいに、超簡単に考えていました。 ところが、いざ、車検が近づいて来てから、様々な問題点が浮かび上がり、俄かに、凄まじい不安に襲われて、バタバタと対策を取った次第。 不様な・・・。




【発炎筒 / 非常信号灯】

  車検に備えて、期限が切れた発炎筒の代わりに、非常信号灯を買って来ました。

≪写真左≫
  車に付いていた発炎筒。 「製造年月 2005年12月 / 有効年月 2009年11月」という、あっと驚く古い物でした。 もっとも、車の方は、1997年製ですから、過去の所有者が、少なくとも一回は、発炎筒を買い換えたわけだ。

  調べたら、発炎筒は、装備さえされていれば、車検は通るらしく、有効期限切れでも問題ないようなのですが、分かっていて、そのままにしておくというのは、何となく、嫌な感じがします。

  二つ目の「0」を「1」に書き換えてしまおうかとも思ったんですが、現物を見ると、結構、綺麗に印刷してあって、手書きでは、バレそうなので、やめました。 それに、後ろめたい事をやって、ヒヤヒヤするのは、精神衛生に宜しくないですし。

≪写真右≫
  で、6月12日にホームセンターで買って来たのが、この非常信号灯です。 エーモン社製で、998円。 アマゾンだと、600円台なのですが、2000円以上買い合わせ対象品なので、致し方なし。

  スイッチを入れると、赤いランプが、チカチカ点滅します。 かなり、強力な光です。 単4電池2本使用。 発炎筒には、細いのと太いのがあり、この製品は、透明の筒を着脱する事によって、どちらのタイプのホルダーにも対応しています。 端に磁石がついていて、車のボディーに、くっつけられるようになっています。

  ディーラーに車を持って行く直前に取り付けたのですが、発炎筒より長くて、ホルダーにキッチリ入らず、斜めになってしまいました。 発炎筒の方が、見た目がいいので、車検の時だけ、非常信号灯を付け、済んだら、発炎筒に戻しました。 発炎筒を使ってしまったら、これに換えるつもりでいましたが、収まりが悪いのでは、そうも行きません。 その時は、新しい発炎筒を買う事になるかも。



【ヤフオクで灰皿】

  2016年の7月末に、中古車店で、車を買って来た時、灰皿が欠品していました。 すぐに、ベニヤ板と合成皮革で、ダミーの蓋を作り、貼り付けて、その状態で、約2年間、乗って来ました。

  どうせ、煙草を吸わないので、それでいいと思っていたのですが、車検が近づいて、気が変わり、ヤフオクに出ていた灰皿を落札して、取り付けました。

≪写真1≫
  これが、2年間つけていた、ダミーの蓋です。 よく見れば、すぐに、ダミーだと分かりますが、使わないので、気にする事がありませんでした。

≪写真2左≫
  6月24日に、スタート価格で落札。 25日に、支払い・発送。 27日に届いた、レターパック。 出品者は、和歌山県の那智勝浦の人でした。 落札額、324円に、送料が、510円で、合計、834円。 2年前、最初に見つけた時には、スタート価格500円でしたが、その後、値下げされたもの。

≪写真2右≫
  セルボ・モード5型用の、中古灰皿です。 厄介な事に、同じセルボ・モードでも、型によって、内装色が違うのです。 実は、この灰皿を、ヤフオクで最初に見つけたのは、車を買ってきた翌日なのですが、それからずっと、入札者がなくて、結局、2年後に、私が買う事になりました。

  車検が近づいて、他の部品を買う事になり、その為に、いろいろと調べていたら、5型の車台番号が、何番から何番までと分かって、この灰皿が、5型から外されたものである事が判明したのです。 随分、長くかかったものです。

≪写真3左≫
  送られて来た時には、元の車から外したままの姿で、灰と汚れがついていました。 中性洗剤で洗ったら、だいぶ、綺麗になりました。 特に、中は、新品同様に。 車の灰皿の内面塗装は、熱で膨れ上がって、ボコボコになってしまう事があるのですが、この灰皿は、損傷軽微でした。

≪写真3右≫
  灰皿ステー。 これは、私の車に付いていました。 ダミーの蓋を貼り付けるのに邪魔なので、外して、押入れにしまってあったのを、2年ぶりに出して来ました。

  3本のビスで、インパネ側の板ナットに締め付けるのですが、2本しかなかったので、1本は、新しく買いました。 右端の、メッキのが、それ。 54円。 ビス、ボルト、クリップなどは、今売られている車でも使われている物が多いからか、安いです。

≪写真4≫
  ステーを取り付けたところ。 2年ぶりに、この状態に戻りました。

≪写真5≫
  ヤフオクで買った灰皿を、取り付けたところ。 写真では分かり難いですが、肉眼で見ると、色が若干、違います。 同じ型であっても、インパネと灰皿前面とでは、材質が異なるので、経年変化で、色に違いが出るようです。

  それよりも、気になるのは、灰皿前面の部分的な変質ですな。 火が点いた煙草が触れたりすると、焼けるので、そこだけ、変質してしまうのです。 シリコン・スプレーを吹いて、磨いたのですが、この程度にしかなりませんでした。

  見た目がさっぱりしているという点では、ダミー蓋の方が綺麗だと思うものの、もう、戻すつもりはありません。 インパネの他の部分も、結構、傷んでいるので、灰皿だけ目立つ事はないです。


  それにしても、この車に元々ついていた灰皿は、いつ、誰が、外したんでしょうね? この車自体は、禁煙車だったのに。 もしかしたら、人手を渡り歩いている合間に、部品取りされてしまったのかも知れません。 他に考えられないからです。

  ちなみに、ネット上で、セルボ・モードや、セルボ・クラシックの中古車を検索すると、灰皿がなくなっている車が、やたらと多いです。 部品取りされてしまったのでしょう。 それでいて、ヤフオクに出ている灰皿は、ほんの僅かだから、誰が何に使う為に、部品取りしているのか、不思議なところ。

  初代ワゴンRの灰皿が、同じ物らしく、そちらは、ヤフオクでかなりの数が出ているので、もしかしたら、初代ワゴンRの所有者が欲しがっているのかも知れません。 初代ワゴンRの方が人気が高かったものの、生産・販売していた年数は、セルボ・モードの方が長いです。 それぞれの台数が、どれだけ作られたかは不詳ですが、現在の残存数は、初代ワゴンRの方が多いと思います。




  今回はここまで。 出し惜しみしているわけではなく、組み写真が長いので、読む側の負担が大きいと思われ、少しずつ出そうと思うのです。 ぶっちゃけて言ってしまえば、私が、私の車を、どう弄ったかなど、他人様から見れば、どーでもいーこってして、あまり、読むのに手間がかかると、読んでもらえなくなる恐れがあり、それでは、ブログにアップする意味がなくなってしまうからです。

2018/08/19

時代を語る車達 ⑧

  出かけた先で撮影した車の写真に、個人の感想的な解説を付けたシリーズです。 とりあえず、車の写真の在庫がなくなったので、今回でおしまいです。





  トヨタの、バン専用車、プロボックスです。 前から撮った写真は、手前が後期型で、奥が前期型です。 後ろから撮った写真は、その逆。 前期型は、2002年から、2014年まで。 後期型は、2014年から、現行。

  ちなみに、ほとんど同じ外見で、サクシードという別の車種があるのですが、前期型に関しては、全長が違っていて、サクシードの方が大きかったようです。 理由は、プロボックスが、カローラ・バンの後継車だったのに対し、サクシードは、1クラス大きい、カルディナ・バンの後継車だったから。 後期型では、同じ車体に統一されたとの事。

  バンで、デザインが記憶に残っているというと、日産の初代ADバンと、7代目カローラのバンくらいのものですが、このプロボックスのパッケージングは、明らかに、初代ADバンの系統ですな。 会社が違うのに。 だけど、その企画の判断は、正しかったとしか言いようがありません。 初代ADバンが、大変、完成度が高かったので、それを真似れば、やはり、完成度が高くなるわけだ。 ちなみに、コンセプトは戴いているものの、形だけを見れば、パクリというほど、似てはいないです。

  特に、前期型は、つまらないと思うくらいに、特徴を殺したデザインで、人によっては、デザイン・レスを感じるかもしれません。 しかし、よく見ると、「窓の切り方」、「リヤ・コンの形」、「前バンパーの三分割」、「さりげないブリスター・フェンダー」など、高度なデザイン・センスが窺われ、わざと、おとなしいイメージにしているのだという事が分かります。

  後期型では、前側のグラフィックが変わり、ガンダム・デザインっぽくなりました。 ちと、前期型のコンセプトから逸脱してしまった気味はありますが、前にも書いた通り、私は、こういうグラフィックは、嫌いではないです。 素直に、「カッコよくなった」と感じる人も多い事でしょう。

  日産・ADバンの方は、その後、モデル・チェンジを重ねるごとに、初代のコンセプトを失って行きましたが、ライバルである、トヨタの方で受け継いだ格好になったのは、面白いですな。 現行のADバンは、目を背けたくなるようなデザインになっているので、日産の販売店と長いつきあいがあるのでもない限り、普通に選べば、プロボックス/サクシードの方を購入すると思いますねえ。

  これだけ出来がいいと、「セダンを作っては、どう?」と、提案したくなるところですが、80年代ならともかく、今ではもう、そういう遊びに乗ってくる人は少ないでしょう。 そもそも、セダンが売れない時代になっていますから。



  ダイハツの、ムーヴ・コンテ。 2008年から、2017年まで、生産販売していた車。 生瀬勝久さんが声を担当した、「カクカクシカジカ」のテレビCMは、まだ、記憶に新しいです。 足掛け、10年もやっていたのだから、記憶に焼きついているのでしょう。

  CMは、はっきり覚えているのに、車の方は、印象が薄いです スペース重視のトール・ワゴンで、デザインは、「まあ、こんなとこだろう」と、テキトーにやっつけた感があります。 しかし、醜さを感じないという事は、デザイナーの造形センスが、しっかりしていたんでしょうなあ。

  まだ、販売終了してから間がない事もあり、道路上で、いくらでも見る事ができます。 買った人は、同じメーカーのトール・ワゴンなのに、どういう理由で、ムーヴではなく、コンテを選んだんでしょう? デザインに、カッコつけたところがない点に、逆に、渋い価値を感じたんでしょうか。 単に、CMの影響だとしたら、それはそれで、CM業界的に、凄い成果と言えます。



  スズキの、4代目ワゴンR。 2008年から、2012年まで、生産販売されていました。 今までにも、何度か触れていますが、デザイン・レスとしか言いようがなかった3代目から、劇的に変身して、素晴らしいデザインになった型です。

  こっれねえ・・・、もはや、芸術品ですな。 一体、誰が、デザインしたんでしょうねえ。 チームでやったのではないのは、疑いない。 だって、こういうデザインを、一人の頭で思いつく事はできても、他人に言葉で伝える事ができないでしょう。 絵でも伝え難い。 フォルムだけでなく、各部のグラフィック、細部の質感に至るまで、ケチのつけようがありません。

  私の兄嫁が、これの、スティングレーに乗っています。 父の入退院や、葬式・法事の時に、何度か乗せて貰いましたが、乗り心地は、前席・後席ともに、良かったです。



  スズキ初の軽ハイト・ワゴン、パレット。 2008年から、2013年まで、生産販売されていた車。 パレットの名前は、一代限りで終わり、その後は、スペーシアという名前に変わりました。 後ろ姿が台形に近い、という点で、スペーシアとの区別ができます。

  ハイト・ワゴンは、ダイハツの初代タント(2003年-2007年)が嚆矢で、それが売れているのを横目に見て、類似品を作ったのが、このパレットという事になります。 デビュー年に、5年も開きがあるところをみると、すぐに追いかけたわけではなく、初代タントが出てから、しばらくの間は、売れるか売れないか、様子を見ていたんじゃないかと思います。

  中身の事は分かりませんが、デザインだけ見ると、初代タントにも、2代目タント(2007年-2013年)にも、全然、敵いません。 スズキは、ハイト・ワゴンに関しては、あらゆる面で、ダイハツの後手に回ったんですな。 デザイナーが、ハイト・ワゴンのコンセプトについて、よく把握しないまま、デザインをしてしまった感が濃厚です。



  とある整備工場で、セルボ・モードを見つけました。 後期型で、5ドア。 もし、5型なら、色が黒ですから、最高グレードの、Xタイプという事になります。 「キーレス・エントリー」や、「オート・エアコン」、「電動リモコン・ドア・ミラー」が、標準装備。 エア・バッグも、オプションで付けられたらしいです。

  ちなみに、私のは、Mセレクションなので、それらの装備は、付いていません。 要りませんけど。 いや、負け惜しみではなく、ほんとに、なくても、問題ありません。 エア・バッグなんて、どこぞの部品メーカーのせいで、付いていると、却って、危険ですし。

  この車ですが、ホイールが前後で違っていて、後ろはアルミ、前は鉄で、ホイール・カバーが付いていません。 どちらかで揃えれば、ぐんと見た目が良くなるんですがねえ。 今となっては、同じデザインのアルミを見つけるのは、厳しいかな。 鉄ホイールにホイール・カバーなら、割と安く、揃えられると思います。

  この車、数日後に行った時には、もう、ありませんでした。 修理が終わって、持ち主に返されたのではないかと思います。 今も、どこかを、走っているんでしょうねえ。




  今回は、以上、5台まで。

  セルボ・モードですが、私が買った2年前には、沼津市内に、存在を把握しているのが、6台くらいあったのに、今では、2台になってしまいました。 やはり、20年の壁は越え難いんでしょうか。  私は、割とあっさり越えましたけど。 13年を過ぎてしまえば、税金は、それ以上、上がらないから、車検さえ乗り切ればいいわけで、積極的に手放す理由はないと思うんですがね。 よっぽど、重篤な故障でも起こしたのなら、別ですが。

2018/08/12

時代を語る車達 ⑦

  出かけた先で撮影した車の写真に、個人の感想的な解説を付けたシリーズです。 それにしても、勤めている間は、車なんか、全然、見向きもしなかったのに、まさか、引退してから、興味が復活するとは思いませんでした。 ただ、私の場合、バイクでもそうだったように、「車、命!」というような熱心さはなくて、どこか、覚めたところがあります。




  トヨタの、初代ラクティス。 2005年から、2010年まで、生産販売されていた型。 あまり、印象がありません。 ファンカーゴ(1999年-2005年)の後継車として登場して来たのですが、ファンカーゴのコンセプトが、大変はっきりしていたのに比べて、この初代ラクティスは、わざと、コンセプトを殺して、普通の車に近づけたもので、ヴィッツなどとの違いが目立たなくなってしまいました。

  「ファンカーゴと同じような使い方もできますよ。 その上で、普通の車に近いデザインだから、目立ち過ぎる事もないですよ」というコンセプトだったのだろうと思いますが、車に限らず、「何にでも使えます」という汎用製品は、「これは、こういう目的に使ってください」という専門製品に、敵わないものです。

  そういや、テレビCMがまた、どういう人達を購買対象にしているのか良く分からない、ただ、「新車が出ましたよ」という情報量しかないものでした。 ファンカーゴのテレビCMは、コンセプトを直接売り込んでいて、時代を代表するほど、印象に残っているのですが、ラクティスのCMは、車を買った人以外、覚えていないのではないでしょうか。 

  デザインだけを見るなら、決して、悪い形ではなく、よく纏まっているし、特徴もあると思うのですがね。



  トヨタの、2代目VOXY。 カタカナで書くと、「ヴォクシー」ですが、なんだか、くどい感じがするので、VOXYで通します。 2007年から、2014年まで、生産販売されていた型。 ちなみに、「ノア」は、販売店系列が違う兄弟車で、デザインが一部異なっています。

  2010年の10月から、12月まで、岩手工場へ応援に行っていた時に、その数年前に異動して、岩手に住んでいた先輩と同じ職場に配属されました。 その先輩が、VOXYに乗っていて、何回か、寮や駅まで送ってもらいました。 ただし、先輩の車が、初代(2001年-2007年)だったのか、2代目だったのかは、不明。 一枚も写真を撮らなかったのです。 それでなくても、初代と2代目のデザインは、キープ・コンセプトで、大変よく似ており、所有者でもない限り、見分けがつきません。

  元は、タウンエースやライトエースで、ワン・ボックス・カーから来ているのですが、この形だと、もはや、ワン・ボックスとは言い難い。 ボンネットがあるものねえ。 もっとも、この車のエンジンが、どこにあるかも、私は知らないのですが・・・。 強いて、カテゴライズするなら、ミニ・バンの一種という事になるんでしょうか。

  1990年代の後半、「セダンの時代は終わり、これからのファミリー・カーは、ミニ・バンになる」と言われたものですが、確かに、セダンの時代は終わったものの、ミニ・バンは、予想されていたほど振るわず、むしろ、軽ハイト・ワゴンの時代になったように見受けられます。

  それ以前の問題として、車の時代そのものが、終わってしまった感じが、濃厚。 実際には、まだまだ、車に乗っている人は多いわけですが、車の事ばかり夢中で喋る人がいると、みんな逃げて行く時代になってしまいましたなあ。 わははは!



  ホンダの5代目ライフ。 2008年から、2014年まで、生産・販売されていた最終型です。 確か、上野樹里さんが、CMをやっていたような記憶があるのですが、自信がありません。 牧瀬里穂さんとゴッチャになっていて・・・。 牧瀬さんは、確か、2代目トゥデイ(1993-98年)のイメ・キャラだったような・・・、いや、そちらも、自信がありません。

  私、この車の存在をすっかり忘れていまして、ほんの数ヵ月前、見かけて、「なんだ、これは?」と首を傾げ、調べてみたら、5代目ライフだと分かった次第。 他の会社の軽トール・ワゴンと区別がつきにくいです。 「ホンダのマークがついていて、割と新しいのに、ザッツでも、ゼストでも、N-WGNでもないから、ライフとしか考えられない」という消去法で、何とか判断できるという、分かり難さ。

  デザインですが、細部の処理を見ると、いかにも、21世紀に入ってからの車という感じがするものの、全体の形を見ると、これと言って特徴のない、トール・ワゴンですねえ。 ホンダの軽で限定すると、この車か、ゼストしか選べなかった時期があり、「ゼストよりはいい」という消去法で選んだ人も多かったのでは?

  うちには、母の二台目の車で、4代目ライフがあったのですが、2008年に、母が免許を返したので、私が任意保険代を払って、一年間だけ乗り、車検が切れた2009年に売ってしまいました。 買い取り価格が、2008年の時点では、30万円だったのが、2009年には、15万円にガタ落ちしたのが、不思議だったのですが、ごく最近になって、その理由が分かりました。 つまり、モデル・チェンジして、この5代目が出たから、先代モデルの価値が落ちたんですな。

  その一年間に、4代目ライフで、柴犬シュンを、週に一回、全部で、50回くらい、海に連れて行ったので、15万円が惜しかったとは思っていませんが、もし、ディーラーの人間が、モデル・チェンジの事を教えてくれていたら、一年早く売ったかも知れませんねえ。



  トヨタの、8代目カローラ。 1995年から、2002年まで、生産・販売されていた型。 世紀を跨いだモデルだったんですな。 この型の事も、すっかり忘れていました。 9代目は、まだ、よく見ますが、この8代目は、見かけなくなりましたねえ。 私が注意していないだけかもしれませんが。

  先代の7代目は、トーラス・デザインの系統でしたが、その高い完成度を、いかに崩すかに腐心したら、こうなったわけだ。 一貫したデザイン・コンセプトが感じられず、どうにもこうにも、誉める所が見つかりません。 さりとて、6代目のように、醜さを感じるほどでもないです。 「ただの車」という言い方が最も適当ですが、「車なんか、ただの道具だから、走れば充分」という割り切りがある人には、逆に、良く似合うと思います。 別に、皮肉ではなく。

  ちなみに、販売店系列が異なる兄弟車、スプリンターが存在したのが、この型の時までです。 なんで、ここで、それを書くかというと、今後、私が、その最終型スプリンターに遭遇する可能性が非常に低くて、ここで書かなければ、もう書く機会がないかもしれないからです。



  トヨタの、「小さな高級車」、プログレ。 1998年から、2007年まで、生産販売された車。 足掛け10年間も売っていたのだから、それなりに人気があったのだと思いますが、一代限りで終わりました。

  売っていた当時は、未来を向いていないコンセプトを評価する気にならなかったんですが、今になって見ると、いいですなあ、これ。 つまりその、「車の進化は、もう終わった」という認識をベースにして見ると、こういう浮ついたところがないデザインで、高密度な雰囲気がある車に、価値が感じられて来るのです。 後ろ向きなデザインだけど、レトロではないところが、また良い。

  惜しむらく、車体は、5ナンバー・サイズなのに、エンジンが、2500ccと、3000ccというのは、大き過ぎでして、2000ccで充分だったと思います。 「高級車=大排気量」という固定観念から逃れられなかったわけですな。 排気量が大きいと、燃費に響いて来るので、そのせいで、早く手放すオーナーが出て来るかも知れません。




  今回は、以上、5台まで。

  運動登山で、週に三日は登っている、うちの近所の山に、ゴルフ練習場があります。 いわゆる、打ちっ放しですな。 今回の写真は、全部、そこの駐車場で撮ったものです。

  ところが、先頃、その練習場が営業終了してしまいまして、駐車車両が、ほぼ、ゼロになりました。 山へ行くから、カメラを持って行って、ついでに車の撮影をしていたのですが、わざわざ、車を撮影する為だけに、カメラを持って出たりしないので、今後、このシリーズは、先細りになると思います。

2018/08/05

時代を語る車達 ⑥

  出かけた先で撮影した車の写真に、個人の感想的な解説を付けたシリーズです。 本体の写真と解説文は、写真ブログで出した物を移植し、前文と後文は、書き下ろしているわけですが、同じシリーズが続くと、書く事がなくなって、困ってしまいます。 というわけで、前文は、この程度で・・・。




  写真が、はっきりしなくて恐縮ですが・・・。

  向かって、左側の白い車は、ホンダの、ザッツ。 ロゴは、「That's」で、かなり、変わった名前です。 2002年から、2007年まで、生産・販売されていた車種ですが、一代限りで終わりました。 3代目ライフをベースにして作られた模様。

  私は、こういう車種があった事を、ごく最近まで、全く知りませんでした。 実質的な後継車の、ゼストも知らず、去年、そちらを調べていたら、ザッツも引っ掛かってきて、初めて知った次第。 ホンダのトール・ワゴンと言ったら、ライフしか、頭に入れてなかったんですな。

  ライフよりも、強い個性を欲しがる顧客向けに作られたのだと思いますが、これは、車のデザインと言うより、古い冷蔵庫のデザインですな。 ただし、この車を見て、古いという感じは、全然しません。 むしろ、未来的ですが、些か、チープな未来っぽさでしょうか。 ダイハツの、ムーヴ・コンテ(2008-2017年)は、このザッツのデザインを戴いたのでは? もっとも、ムーヴ・コンテには、未来っぽさはないから、印象は、だいぶ違いますが。


  向かって右側は、スズキの、5代目ワゴンR・スティングレー。 ワゴンRは、基本型の4代目と5代目の区別が難しいのですが、スティングレーになると、もっと、難しいです。 グリルの辺りを、しげしげ眺めて、ようやく、5代目だと分かった次第。

  デザインだけで言えば、5代目ワゴンRは、基本型でも、充分、魅力的で、スティングレーに、全く負けていません。 それは、4代目でも、同じ事が言えます。


  ダイハツの、6代目ムーヴ。 2014年から、現在も販売中の現行車。 おっと、現行車の写真を撮ってきたのは、これが、初めてですな。 まあ、それはどうでもいいとして。

  初代ムーヴは、初代ワゴンRの対抗馬として出て来たわけですが、2年も遅れて登場したにも拘らず、モデル・チェンジのペースは、ライバルよりずっと早くて、追い抜いてしまい、6代目が出たのは、2014年。 ワゴンRの6代目は、3年も遅れて、2017年に出ました。 ダイハツは、トヨタ・グループなので、開発資金が、スズキより、潤沢なのかもしれません。

  例によって、私は、デザインしか見ていないのですが、この6代目は、ベタにカッコいい線を狙っていますな。 「ガンダム・デザイン」という、誉めているのか、馬鹿にしているのか分からない、微妙な言葉がありますが、それに、かなり近いです。 特に、後ろ姿が。 だけど、私は、こういうのが、嫌いではないです。 デザインに特徴があるお陰で、背の高さを感じさせないのは、良いと思います。 この車を上から押し潰すと、2代目ミラ・イースになるわけだ。

  ガンダム・デザインというのは、素人にも、「こういうデザインなら、自分にもできそうだ」と思わせるレベルの難易度でして、少し、気恥ずかしい感じがするのは、素人っぽいからでしょう。 素人っぽいから、応援したくなるという心理もあります。 一方、ワゴンRの4代目・5代目のデザインとなると、素人レベルでは、思いつきもしません。 応援などおこがましくて、ただただ、感嘆するのみ。

  それにしても、ガンダム・デザインの車が、普通に走っていて、特に目立ち過ぎる事もないというのは、70年代・80年代を知っている者にとっては、ちょっと不思議です。 時代が変わって、車に対する視線が、冷めたんでしょうか。 車のデザインを見る日本人のセンスが、段階的に洗練されて来たのは確かなのですが、それを上回るスピードで、車に対する興味が冷めてしまったというのが、実情です。



  こちらは、ダイハツの、ネイキッド。 1999年から、2004年まで生産販売されていた車。 一代限りで終わったようです。 いわゆる、「変り種グルマ」でして、そういう車種は、一代で終わる事が多いです。 すでに、生産が終わってから、14年も経っているのですが、かなりの数が出回ったようで、今でも、見つけるのに、苦労しません。

  ドアのヒンジが外に出ていたり、バンパーを留めているボルトが見えていたりと、大変、特徴があるデザインで、車に対する興味がなくなっていた私でも、この車が出て来た時には、面白いと思いました。 このデザインを、オフロード車のカテゴリーで捉えた人も多いと思うのですが、本来のターゲットは、むしろ、機械弄りが好きで、自宅にガレージを持っているような人達だったんじゃないでしょうか。

  2002年に、マイナー・チェンジで、ヘッド・ライトが、規格丸灯から、異形角灯に変わりますが、この写真の車は、その後期型ではないかと思います。 前に回って確認しなかったから、自信はありませんが。



  スズキの、2代目MRワゴン。 2006年から、2011年まで、生産・販売されていた型。 MRワゴンは、初代は、ワン・ボックス・フォルムで、分かり易かったんですが、2代目になったら、風変わりな方向に行ってしまい、個性が強いというか、こういう形が好きな人しか分からないというか、何とも言いようがないデザインになりました。



  こちらは、2代目MRワゴンの相手先ブランド供給車、日産の、2代目モコです。 フロント・グリルが異なっているらしいのですが、この写真では分かりませんな。 他は、ほとんど同じ。 私個人的には、モコの方が、目にする機会が多いような気がします。

  MRワゴンとモコの、初代と2代目に、何か共通点がないかと考えてみたのですが、どちらも、雰囲気が、チョコボールの「キョロちゃん」に似ていますな。 いや、あくまで、何となくのレベルですけど。




  今回は、以上、6台まで。

  写真を撮って来たはいいが、さほど、気にかけていなかった車の場合、解説文を書く段になって、はたと窮する事があります。 私の場合、興味の対象がデザインなので、書こうと思えば、あそこが悪い、ここが気に入らないと、何かしら、書けるわけですが、それでも、厳しい。

  ましてや、車をデザイン中心に見ていない人は、こういうシリーズは、そもそも、やる気にもならないでしょうねえ。 機能・性能なんて、所有してみなければ、運転してみなければ、最低限、乗せてもらわなければ、分かりませんものねえ。