ブックオフ巡り
夏季連休の間に、ツーリングを兼ねて、ブックオフ巡りの範囲を広げました。 8月12日、14日、16日と、一日おきに、東は神奈川県の逗子市から、西は静岡市、南西は牧之原市まで、全部で、16店舗回りました。
神奈川県の方は、12日の月曜日に出かけました。 三浦半島西岸にある景勝地、≪荒崎≫に行った帰りに、国道1号線に近い、6店舗に寄るつもりでいたのが、ポータブル・カーナビに頼って、下調べを怠ったのが命取り。 順調だったのは、一軒目の逗子久木店までで、次の茅ヶ崎汐見台店に向かう途中、バッテリーが切れ、ブラック・アウトしてしまいました。
デジカメの場合、電源を切って暫く待てば、復活して、あと2・3枚は撮れる事があるのですが、カーナビは、消費電力量が違うのか、全く駄目! うんともすんとも言いません。 こうなると、手がかりになるのは、店の名前しかないのですが、遠くへ来ていて、時間のゆとりも無いのに、地区名だけを頼りに、知らない街をうろつくわけにも行きません。 偶然、見つかれば良し、駄目なら、諦めて帰るしかないと判断し、国道1号を、西へ戻りました。
茅ヶ崎駅北口店をパス、平塚駅西口店もパス。 後は、小田原の2店舗しか残っていません。 途中、本屋があれば、地図で確認する事ができるのですが、驚いた事に、国一沿いには、本屋が一軒もありませんでした。 こんな事ってありゃーすか? 思うに、昔は個人経営の本屋があったのかもしれないが、それらは、みんな潰れてしまった。 一方で、神奈川県中部・西部の国一沿道は、道路に歴史があるために、家がびっしり立ち並んでいて、隙間が無いので、郊外型大型店が進出する事ができず、新しい本屋が出来なかった。 そんな理由ではありますまいか。
理由の見当はついても、地図が見れないという、私の窮地に変わりはありません。 コンビニにも、地図はあるかもしれませんが、コンビニは、店が狭いので、立ち読みだけして出て来るというのが、非常に気まずい。 だから、寄りたくないのです。 「何か、買やあいいだろう」と思うでしょうが、ふふふ、冗談じゃないですよ。 105円の古本を探すために、こんな遠くまで来ているんですぜ。 そんな無駄遣いができるもんですか。 吝嗇道を侮ってもらっては困る。
で、とうとう、小田原に入ってしまいました。 焦りに焦っていると、道路の案内標識に、「→ 鴨宮」の文字が見えました。 小田原鴨宮店は、その付近にあるに違いありません。 慌てて右折して、鴨宮地区へ。 すぐには見つかりませんでしたが、行ったり来たりしているうちに、何とか、辿り着きました。 うーむ、地区名だけでも、見つかる時には、見つかるものなのだなあ。
しかし、小田原にある、もう一つの店、蛍田店は、市街地を、時間の許す限りうろついたにも拘らず、見つける事ができませんでした。 家に帰って、地図を見たら、遥かに北の方にあるじゃないですか。 見つからんわけだわ。 まあ、小田原は、箱根を越えれば、すぐですから、また来る事もあるでしょう。
結局、この日の成果は、逗子久木店で9冊、小田原鴨宮店で一冊の、計10冊でした。 ツーリングのついででなかったら、足が出ていた冊数です。 足が出るとは、つまり、ネットで、一冊251円のを買った方が、ガソリン代を使って、105円の本を買いに行くより、安くついてしまうという意味です。 冊数が多ければ多いほど、得になります。
一日、体を休め、14日の水曜日には、静岡県中部の牧之原市まで行きました。 こちらも、主目的はツーリングです。 目標は、予定段階では、≪勝間田城跡≫のみでしたが、行きがかりの、成り行きの、思いつきの、ついでで、≪富士山静岡空港≫にも、寄る事になりました。
勝間田城は、戦国時代に今川氏によって滅ぼされた、勝間田氏の山城ですが、随分前に、国道150号線を通った時に、案内標識で名前を知り、いつか、見に行きたいと思っていたのです。 行ってみると、石垣が無く、土を掘ったり盛ったりして作った典型的な山城でした。 周囲に茶畑が多いのは、さすが、茶所の牧之原市だけの事はあります。
富士山静岡空港は、2009年に開港した、県内唯一の民間空港。 私自身は、一生、飛行機に乗る気が無い人間なので、縁もゆかりも無いのですが、今回、近くまで行ったら、やたらと、「空港」を指す標識が多くあり、「そんなに近くにあるのなら…」と思って、寄ってみる事にしたのです。 ターミナルの中には入らず、滑走路の近くにある展望デッキに上っただけでしたが、まあ、大体の事は見て来ました。 まだ、4年しか経っていないので、施設全体が新しかったです。
ブックオフは、榛原店、島田店、藤枝店、焼津店、清水店と、5軒回り、収穫は、小松作品8冊、筒井作品9冊の、計17冊でした。 遠くまで行った割には、20冊に届かない結果でしたが、すでに手に入れている本は、見つけても買わないわけで、後ろへ行くほど、成果が上がり難くなるのは、致し方ないところです。
小松作品が8冊も見つかったのは、奇跡的な事。 特に、文春文庫の≪空飛ぶ窓≫の初版があったのには驚きました。 集英社文庫も、≪骨≫、≪コップ一杯の戦争≫、≪まぼろしの二十一世紀≫と、三冊も見つかり、一昨日、逗子久木店で見つけた、≪小松左京のSFセミナー≫、≪読む楽しみ語る楽しみ≫と合わせて、一気に5冊も増えたのも、ほくほく気分を弥が上にも盛り上げてくれるところ。
角川文庫の、≪エスパイ≫と≪継ぐのは誰か?≫が手に入ったのも、大変ありがたい。 この二冊は、ネットで買わざるを得ないと思っていたからです。 ≪継ぐのは誰か?≫は、高校の頃に、図書室にあった文庫を読んで以来、何十年ぶりかの再会。 懐かしいなあ。 話の内容は、ギッチリ覚えているので、すぐに読み返す事はありませんけど。
榛原店だけで、小松作品が6冊もあったのには、驚きです。 この辺に、熱心なファンが住んでいて、その方が、亡くなるとかしたんでしょうかね? いや、そういう事情なら、もっと大量にあるか・・・。
筒井作品では、最後まで見つからないだろうと思っていた、岩波文庫の≪文学部唯野教授≫が手に入りました。 ある所には、あるんですねえ。 うーむ、時間と体力とガソリン代が許せば、全国のブックオフを、全て回ってみたいものです。 テレビ・ゲームの、宝探しの気分。 大量ゲットというのは、ネット購入では味わえませんからねえ。
朝5時半に家を出て、帰って来たのが、午後3時半頃。 思っていたより、早かったです。 この日も、カーナビは持って行ったものの、そちらは、現在地の確認に使うだけに留め、予め、地図で調べて紙に書き出した、手書きのルート図を見ながら走ったので、迷わなかったのが、勝因。 時間的には、静岡市内の店へ行くゆとりがあったんですが、そちらは、下調べして行かなかったので、欲を掻くのはやめておきました。
そして、16日の金曜日に、三度目の出撃で、静岡市と富士宮市へ。 この日は、ツーリングは兼ねずに、ブッオフ巡りだけを目的に出かけました。 開店が10時なので、最初の店に、その頃着くように、家を出たのは、8時半でした。 早起きしないで済むと、精神的に、ぐっと楽です。
静岡市の内、清水区の一軒は、14日に寄ったので、残るは、駿河区2軒と葵区2軒。 それと、富士宮市の1軒の、計5軒を回る予定で出発しました。 カーナビは持って行かずに、紙に書き出したルート図頼りでしたが、ほとんど迷わずに、回る事ができました。 やはり、下調べは大事ですなあ。 道路の番号と、曲がる交差点の名前が分かっていれば、間違えようがないんですよ。
ところが・・・、成果は散々で、なんと、5軒で、たったの2冊しか見つかりませんでした! 5軒中3軒には、私が持っていない本が、一冊もありませんでした。 同じブックオフでも、店舗には大小があるのですが、この5軒は、みんな小型店舗で、店内全体の冊数自体が少ないように見えました。 静岡市は、静岡県最大の都市だというのに、これは、どうした事か・・・。
あまりにも、収穫が少ないので、意地になり、帰途に、7月21日に回った富士市と沼津市西部の店舗、4軒に寄り道したところ、全ての店で、前には無かった本が入っており、10冊をゲット。 静岡市の分と合わせて、12冊になり、辛うじて、ガソリン代の元を取る事に成功しました。 やれやれ。
しかし、なんですな。 7月21日から、8月16日まで、一ヶ月弱しか経っていないのに、新しい本が、結構、供給されるものですな。 これは、遠出なんかしなくても、一ヵ月おきくらいに、近場の店をチェックして回るだけで、案外、数を揃えられるかも知れません。 ネットでの購入を控えて、持久戦方式に切り替えようか・・・。 何も急ぐ計画でもなし。
ここ一ヶ月ばかりの間に、ブックオフの店舗を、22軒も回りました。 漠然と観察したところでは、
≪店の外見には、これといった共通点が無い≫
十店十色でした。 貸しビルの一階である事もあれば、プレハブ構造の店もありました。 大抵は、ワン・フロアで、二階がある場合は、古着など、本以外の物を置いてある場合が多いです。
≪イメージ・カラーは黄色と青である≫
これは、大体、共通でしたが、黄色も青も、色調には、だいぶ幅があって、逗子久木店のように、オレンジと紺の組み合わせもありました。 店を見つける時に、目印になるのは、店の色よりも、独立した看板の、「本」の字でした。
≪立地は、大抵、郊外で、車で来る客に対応している≫
駐車場は、多い所で、30台、少なくても、7・8台は置けます。
≪駐輪場は、独立して確保されている≫
近所の人が自転車で来るからでしょうけど、これは、バイク客にもありがたかったです。
≪店によって、セールの時期や内容が異なる≫
たぶん、店長の裁量権が大きい経営システムなのでしょう。 小田原鴨宮店では、ちょど、2割引セールの日で、105円の本が、84円で買えましたが、そんな店に限って、一冊しか見つからなかったのは、残念至極!
≪接客対応には、共通する点と、そうでない点ある≫
支払い前の、携帯電話登録の勧誘と、支払い後の「読み終わった本があったら、お売り下さい」のセリフは、どこの店でも、共通でした。 ブックオフの栞を入れるかどうか、訊かれた店が一軒ありましたが、これは、共通化されていないようで、何も言わずに入れてくれる所や、何も言わずに入れてくれない所と、バラバラ。 「レジ袋に入れますか?」の質問も、店によって違いました。
栞は、どうでもいいですが、レジ袋は、本の場合、あった方がいいでしょう。 直截、鞄に入れたりしたら、傷ついてしまうではありませんか。 「レジ袋に入れますか?」と、そのつど訊かれると、「入れて下さい」と答えるのが、何だか、反エコみたいで、嫌な感じがします。
≪店員の接客態度は、概ね、丁寧である≫
これは、チェーン店なら、珍しくないですな。 個人商店と、決定的に違う所です。 教育の効果、恐るべし。 古本屋の場合、売りに行くと、あまりにも安かったり、買取拒否される本があったりして、嫌な思いをする場合がありますが、買うのであれば、ほとんど、問題は起こりません。
≪どの店にも、小太りで、眼鏡をかけた女性店員が一人ずついる≫
いや・・・、だから、どうだって事はないのですがね・・・。 なぜか、どの店にも、同じタイプの人がいるんですよ。 ただし、あくまで、小太りであり、「デブ」と言うには、ちと動きが軽快過ぎる人達です。 なぜか、みんな、眼鏡をかけています。
一店に一人、配分されているように見えるのですが、採用の際、「小太り・眼鏡女性枠」というのがあるんですかね? こういうタイプの人が店にいると、客が安心するとか? いや、私は別に、何も感じないのですが・・・。
とまあ、そんなところでしょうか。 なんで、ブックオフばかり行くのかと言うと、理由は、「105円本があるから」に尽きます。 あちこち、バイクで走っていると、ブックオフ以外にも、古本の看板を出している店が目に入り、試しに入ってみる事もあるのですが、昔ながらの古本屋ではない、チェーンで地域展開しているような店でも、105円本があるとは限りません。
多いのは、「定価の半額」という店でして、こういうのが困る。 今の文庫本は高いですから、半額でも250円以上します。 105円以下になるためには、定価が210円以下でなければなりませんが、40年前の本でも、210円というのは、なかなか無いでしょう。
ブックオフには、105円本だけでなく、250円から、450円くらいまで、たぶん、定価の半額と思われる本も置いてあり、むしろ、そちらがメインなわけですが、私は今まで、そちらの本を買った事がありません。 最も安い250円であっても、ネットの251円より、1円安いだけですから、あまり、ありがたみを感じないのです。
ブックオフの本には、裏表紙に値段ラベルを貼られてしまうという、見過ごせない問題点があるので、1円程度の差なら、ネットで買った方が、綺麗な本が手に入ります。 あの、ラベルは、甘く見れません。 洒落にならん。 貼られてから時間が経っていると、ラベルを剥がしても、糊の痕が残ってしまい、その処理に失敗すると、どえらい事になります。
消しゴムは有効ですが、いきなり、消しゴムをかけると、逆に、糊を広げてしまう場合があります。 ネット情報を調べたところ、「ラベルの紙部分を剥がした後、ティッシュで擦れば、糊が纏まって、うまく取れる」とあり、その方法で、95パーセントくらいは、うまく行くようになりましたが、依然として、駄目な場合もあります。 ティッシュと消しゴムを併用して、ケース・バイ・ケースで、少しずつ進めて行くしかありません。
同じ文庫カバーでも、表面がビニール・コートされているタイプは、難無く取れるのです。 徳間、中公、集英社などは、昔から、そうなっていますし、文春や岩波も、新しいものは、そうです。 角川は、ビニール・コートされていませんが、表面処理が特殊なのか、ティッシュを使えば、割と綺麗に取れます。 問題は、新潮でして、一貫して、コート無しの、ただの光沢紙を使っており、これにべったり、ラベルの糊が着くと、およそ、取れません。 頭に来るくらい。
新潮相手に、消しゴムは禁じ手でして、特に、バーコードが印刷してある上に、ラベルの糊痕がついていたら、絶対に、消しゴムを使ってはなりません。 患部を広げるだけです。 まず、ティッシュで、少し強く擦って、糊を纏め取り、あとは、ティッシュで、加減しながら擦って、べたつきを除去するしかありません。 べたつきが残ったまま、本棚に入れると、隣の本の表紙にくっついて、もっと悲惨な結果になります。
ブックオフもブックオフで、どうして、こんな、商品価値を落とすようなラベルを貼るのか、大いに解せないところ。 何でも、店内で、安いラベルと貼り変える不届き者がいるので、わざと剥がし難いラベルにしているという説があるようですが、それが本当だとしたら、真面目な客に、皺寄せをしているわけで、商売のやり方として、方向性を間違えているとしか思えません。 せめて、新潮だけでも、昔ながらの古本屋のように、最終ページの余白に鉛筆で書き込むようにしてもらえないものか。
神奈川県の方は、12日の月曜日に出かけました。 三浦半島西岸にある景勝地、≪荒崎≫に行った帰りに、国道1号線に近い、6店舗に寄るつもりでいたのが、ポータブル・カーナビに頼って、下調べを怠ったのが命取り。 順調だったのは、一軒目の逗子久木店までで、次の茅ヶ崎汐見台店に向かう途中、バッテリーが切れ、ブラック・アウトしてしまいました。
デジカメの場合、電源を切って暫く待てば、復活して、あと2・3枚は撮れる事があるのですが、カーナビは、消費電力量が違うのか、全く駄目! うんともすんとも言いません。 こうなると、手がかりになるのは、店の名前しかないのですが、遠くへ来ていて、時間のゆとりも無いのに、地区名だけを頼りに、知らない街をうろつくわけにも行きません。 偶然、見つかれば良し、駄目なら、諦めて帰るしかないと判断し、国道1号を、西へ戻りました。
茅ヶ崎駅北口店をパス、平塚駅西口店もパス。 後は、小田原の2店舗しか残っていません。 途中、本屋があれば、地図で確認する事ができるのですが、驚いた事に、国一沿いには、本屋が一軒もありませんでした。 こんな事ってありゃーすか? 思うに、昔は個人経営の本屋があったのかもしれないが、それらは、みんな潰れてしまった。 一方で、神奈川県中部・西部の国一沿道は、道路に歴史があるために、家がびっしり立ち並んでいて、隙間が無いので、郊外型大型店が進出する事ができず、新しい本屋が出来なかった。 そんな理由ではありますまいか。
理由の見当はついても、地図が見れないという、私の窮地に変わりはありません。 コンビニにも、地図はあるかもしれませんが、コンビニは、店が狭いので、立ち読みだけして出て来るというのが、非常に気まずい。 だから、寄りたくないのです。 「何か、買やあいいだろう」と思うでしょうが、ふふふ、冗談じゃないですよ。 105円の古本を探すために、こんな遠くまで来ているんですぜ。 そんな無駄遣いができるもんですか。 吝嗇道を侮ってもらっては困る。
で、とうとう、小田原に入ってしまいました。 焦りに焦っていると、道路の案内標識に、「→ 鴨宮」の文字が見えました。 小田原鴨宮店は、その付近にあるに違いありません。 慌てて右折して、鴨宮地区へ。 すぐには見つかりませんでしたが、行ったり来たりしているうちに、何とか、辿り着きました。 うーむ、地区名だけでも、見つかる時には、見つかるものなのだなあ。
しかし、小田原にある、もう一つの店、蛍田店は、市街地を、時間の許す限りうろついたにも拘らず、見つける事ができませんでした。 家に帰って、地図を見たら、遥かに北の方にあるじゃないですか。 見つからんわけだわ。 まあ、小田原は、箱根を越えれば、すぐですから、また来る事もあるでしょう。
結局、この日の成果は、逗子久木店で9冊、小田原鴨宮店で一冊の、計10冊でした。 ツーリングのついででなかったら、足が出ていた冊数です。 足が出るとは、つまり、ネットで、一冊251円のを買った方が、ガソリン代を使って、105円の本を買いに行くより、安くついてしまうという意味です。 冊数が多ければ多いほど、得になります。
一日、体を休め、14日の水曜日には、静岡県中部の牧之原市まで行きました。 こちらも、主目的はツーリングです。 目標は、予定段階では、≪勝間田城跡≫のみでしたが、行きがかりの、成り行きの、思いつきの、ついでで、≪富士山静岡空港≫にも、寄る事になりました。
勝間田城は、戦国時代に今川氏によって滅ぼされた、勝間田氏の山城ですが、随分前に、国道150号線を通った時に、案内標識で名前を知り、いつか、見に行きたいと思っていたのです。 行ってみると、石垣が無く、土を掘ったり盛ったりして作った典型的な山城でした。 周囲に茶畑が多いのは、さすが、茶所の牧之原市だけの事はあります。
富士山静岡空港は、2009年に開港した、県内唯一の民間空港。 私自身は、一生、飛行機に乗る気が無い人間なので、縁もゆかりも無いのですが、今回、近くまで行ったら、やたらと、「空港」を指す標識が多くあり、「そんなに近くにあるのなら…」と思って、寄ってみる事にしたのです。 ターミナルの中には入らず、滑走路の近くにある展望デッキに上っただけでしたが、まあ、大体の事は見て来ました。 まだ、4年しか経っていないので、施設全体が新しかったです。
ブックオフは、榛原店、島田店、藤枝店、焼津店、清水店と、5軒回り、収穫は、小松作品8冊、筒井作品9冊の、計17冊でした。 遠くまで行った割には、20冊に届かない結果でしたが、すでに手に入れている本は、見つけても買わないわけで、後ろへ行くほど、成果が上がり難くなるのは、致し方ないところです。
小松作品が8冊も見つかったのは、奇跡的な事。 特に、文春文庫の≪空飛ぶ窓≫の初版があったのには驚きました。 集英社文庫も、≪骨≫、≪コップ一杯の戦争≫、≪まぼろしの二十一世紀≫と、三冊も見つかり、一昨日、逗子久木店で見つけた、≪小松左京のSFセミナー≫、≪読む楽しみ語る楽しみ≫と合わせて、一気に5冊も増えたのも、ほくほく気分を弥が上にも盛り上げてくれるところ。
角川文庫の、≪エスパイ≫と≪継ぐのは誰か?≫が手に入ったのも、大変ありがたい。 この二冊は、ネットで買わざるを得ないと思っていたからです。 ≪継ぐのは誰か?≫は、高校の頃に、図書室にあった文庫を読んで以来、何十年ぶりかの再会。 懐かしいなあ。 話の内容は、ギッチリ覚えているので、すぐに読み返す事はありませんけど。
榛原店だけで、小松作品が6冊もあったのには、驚きです。 この辺に、熱心なファンが住んでいて、その方が、亡くなるとかしたんでしょうかね? いや、そういう事情なら、もっと大量にあるか・・・。
筒井作品では、最後まで見つからないだろうと思っていた、岩波文庫の≪文学部唯野教授≫が手に入りました。 ある所には、あるんですねえ。 うーむ、時間と体力とガソリン代が許せば、全国のブックオフを、全て回ってみたいものです。 テレビ・ゲームの、宝探しの気分。 大量ゲットというのは、ネット購入では味わえませんからねえ。
朝5時半に家を出て、帰って来たのが、午後3時半頃。 思っていたより、早かったです。 この日も、カーナビは持って行ったものの、そちらは、現在地の確認に使うだけに留め、予め、地図で調べて紙に書き出した、手書きのルート図を見ながら走ったので、迷わなかったのが、勝因。 時間的には、静岡市内の店へ行くゆとりがあったんですが、そちらは、下調べして行かなかったので、欲を掻くのはやめておきました。
そして、16日の金曜日に、三度目の出撃で、静岡市と富士宮市へ。 この日は、ツーリングは兼ねずに、ブッオフ巡りだけを目的に出かけました。 開店が10時なので、最初の店に、その頃着くように、家を出たのは、8時半でした。 早起きしないで済むと、精神的に、ぐっと楽です。
静岡市の内、清水区の一軒は、14日に寄ったので、残るは、駿河区2軒と葵区2軒。 それと、富士宮市の1軒の、計5軒を回る予定で出発しました。 カーナビは持って行かずに、紙に書き出したルート図頼りでしたが、ほとんど迷わずに、回る事ができました。 やはり、下調べは大事ですなあ。 道路の番号と、曲がる交差点の名前が分かっていれば、間違えようがないんですよ。
ところが・・・、成果は散々で、なんと、5軒で、たったの2冊しか見つかりませんでした! 5軒中3軒には、私が持っていない本が、一冊もありませんでした。 同じブックオフでも、店舗には大小があるのですが、この5軒は、みんな小型店舗で、店内全体の冊数自体が少ないように見えました。 静岡市は、静岡県最大の都市だというのに、これは、どうした事か・・・。
あまりにも、収穫が少ないので、意地になり、帰途に、7月21日に回った富士市と沼津市西部の店舗、4軒に寄り道したところ、全ての店で、前には無かった本が入っており、10冊をゲット。 静岡市の分と合わせて、12冊になり、辛うじて、ガソリン代の元を取る事に成功しました。 やれやれ。
しかし、なんですな。 7月21日から、8月16日まで、一ヶ月弱しか経っていないのに、新しい本が、結構、供給されるものですな。 これは、遠出なんかしなくても、一ヵ月おきくらいに、近場の店をチェックして回るだけで、案外、数を揃えられるかも知れません。 ネットでの購入を控えて、持久戦方式に切り替えようか・・・。 何も急ぐ計画でもなし。
ここ一ヶ月ばかりの間に、ブックオフの店舗を、22軒も回りました。 漠然と観察したところでは、
≪店の外見には、これといった共通点が無い≫
十店十色でした。 貸しビルの一階である事もあれば、プレハブ構造の店もありました。 大抵は、ワン・フロアで、二階がある場合は、古着など、本以外の物を置いてある場合が多いです。
≪イメージ・カラーは黄色と青である≫
これは、大体、共通でしたが、黄色も青も、色調には、だいぶ幅があって、逗子久木店のように、オレンジと紺の組み合わせもありました。 店を見つける時に、目印になるのは、店の色よりも、独立した看板の、「本」の字でした。
≪立地は、大抵、郊外で、車で来る客に対応している≫
駐車場は、多い所で、30台、少なくても、7・8台は置けます。
≪駐輪場は、独立して確保されている≫
近所の人が自転車で来るからでしょうけど、これは、バイク客にもありがたかったです。
≪店によって、セールの時期や内容が異なる≫
たぶん、店長の裁量権が大きい経営システムなのでしょう。 小田原鴨宮店では、ちょど、2割引セールの日で、105円の本が、84円で買えましたが、そんな店に限って、一冊しか見つからなかったのは、残念至極!
≪接客対応には、共通する点と、そうでない点ある≫
支払い前の、携帯電話登録の勧誘と、支払い後の「読み終わった本があったら、お売り下さい」のセリフは、どこの店でも、共通でした。 ブックオフの栞を入れるかどうか、訊かれた店が一軒ありましたが、これは、共通化されていないようで、何も言わずに入れてくれる所や、何も言わずに入れてくれない所と、バラバラ。 「レジ袋に入れますか?」の質問も、店によって違いました。
栞は、どうでもいいですが、レジ袋は、本の場合、あった方がいいでしょう。 直截、鞄に入れたりしたら、傷ついてしまうではありませんか。 「レジ袋に入れますか?」と、そのつど訊かれると、「入れて下さい」と答えるのが、何だか、反エコみたいで、嫌な感じがします。
≪店員の接客態度は、概ね、丁寧である≫
これは、チェーン店なら、珍しくないですな。 個人商店と、決定的に違う所です。 教育の効果、恐るべし。 古本屋の場合、売りに行くと、あまりにも安かったり、買取拒否される本があったりして、嫌な思いをする場合がありますが、買うのであれば、ほとんど、問題は起こりません。
≪どの店にも、小太りで、眼鏡をかけた女性店員が一人ずついる≫
いや・・・、だから、どうだって事はないのですがね・・・。 なぜか、どの店にも、同じタイプの人がいるんですよ。 ただし、あくまで、小太りであり、「デブ」と言うには、ちと動きが軽快過ぎる人達です。 なぜか、みんな、眼鏡をかけています。
一店に一人、配分されているように見えるのですが、採用の際、「小太り・眼鏡女性枠」というのがあるんですかね? こういうタイプの人が店にいると、客が安心するとか? いや、私は別に、何も感じないのですが・・・。
とまあ、そんなところでしょうか。 なんで、ブックオフばかり行くのかと言うと、理由は、「105円本があるから」に尽きます。 あちこち、バイクで走っていると、ブックオフ以外にも、古本の看板を出している店が目に入り、試しに入ってみる事もあるのですが、昔ながらの古本屋ではない、チェーンで地域展開しているような店でも、105円本があるとは限りません。
多いのは、「定価の半額」という店でして、こういうのが困る。 今の文庫本は高いですから、半額でも250円以上します。 105円以下になるためには、定価が210円以下でなければなりませんが、40年前の本でも、210円というのは、なかなか無いでしょう。
ブックオフには、105円本だけでなく、250円から、450円くらいまで、たぶん、定価の半額と思われる本も置いてあり、むしろ、そちらがメインなわけですが、私は今まで、そちらの本を買った事がありません。 最も安い250円であっても、ネットの251円より、1円安いだけですから、あまり、ありがたみを感じないのです。
ブックオフの本には、裏表紙に値段ラベルを貼られてしまうという、見過ごせない問題点があるので、1円程度の差なら、ネットで買った方が、綺麗な本が手に入ります。 あの、ラベルは、甘く見れません。 洒落にならん。 貼られてから時間が経っていると、ラベルを剥がしても、糊の痕が残ってしまい、その処理に失敗すると、どえらい事になります。
消しゴムは有効ですが、いきなり、消しゴムをかけると、逆に、糊を広げてしまう場合があります。 ネット情報を調べたところ、「ラベルの紙部分を剥がした後、ティッシュで擦れば、糊が纏まって、うまく取れる」とあり、その方法で、95パーセントくらいは、うまく行くようになりましたが、依然として、駄目な場合もあります。 ティッシュと消しゴムを併用して、ケース・バイ・ケースで、少しずつ進めて行くしかありません。
同じ文庫カバーでも、表面がビニール・コートされているタイプは、難無く取れるのです。 徳間、中公、集英社などは、昔から、そうなっていますし、文春や岩波も、新しいものは、そうです。 角川は、ビニール・コートされていませんが、表面処理が特殊なのか、ティッシュを使えば、割と綺麗に取れます。 問題は、新潮でして、一貫して、コート無しの、ただの光沢紙を使っており、これにべったり、ラベルの糊が着くと、およそ、取れません。 頭に来るくらい。
新潮相手に、消しゴムは禁じ手でして、特に、バーコードが印刷してある上に、ラベルの糊痕がついていたら、絶対に、消しゴムを使ってはなりません。 患部を広げるだけです。 まず、ティッシュで、少し強く擦って、糊を纏め取り、あとは、ティッシュで、加減しながら擦って、べたつきを除去するしかありません。 べたつきが残ったまま、本棚に入れると、隣の本の表紙にくっついて、もっと悲惨な結果になります。
ブックオフもブックオフで、どうして、こんな、商品価値を落とすようなラベルを貼るのか、大いに解せないところ。 何でも、店内で、安いラベルと貼り変える不届き者がいるので、わざと剥がし難いラベルにしているという説があるようですが、それが本当だとしたら、真面目な客に、皺寄せをしているわけで、商売のやり方として、方向性を間違えているとしか思えません。 せめて、新潮だけでも、昔ながらの古本屋のように、最終ページの余白に鉛筆で書き込むようにしてもらえないものか。