地デジ・カルテル
アナログ地上波停止まで、あと4年という事で、テレビでは盛んに地デジ対応機器の購入を勧めています。 が、今進行中のこの状況、ここ半世紀中で最も大規模、且つ、最も悪質なカルテルなんじゃないでしょうか。 「ないでしょうか?」というより、こういうのをカルテルというのです。
まず、地上波のデジタル化自体が、視聴者の誰に得があるのかさっぱり分かりません。 アナログだろうがデジタルだろうが、テレビなんぞ写ればいいのであって、「デジタル化がどうしても必要」という人間がいるとは思えません。 ケーブル・テレビや衛星放送の契約者の中には、混乱してしまって、地デジにすれば、見られる局数が増えると勘違いしている人もいますが、そんな事はないのであって、地デジにしても、見られる局はアナログの時と全く同じです。
地上波デジタルが導入された頃、盛んにいわれた宣伝文句が、≪高画質≫と≪双方向性≫の二つですが、この内、≪双方向性≫については、その後綺麗さっぱり口にする者がいなくなりました。 理由は単純、おっよそ使えない機能である事が、実感として分かったからです。 「これだけネットが普及した時代に、テレビのような単純な機械で、面倒臭い操作をしてまで、わざわざテレビ局とお話をしようなどという閑人はいないだろう」と思ってはいましたが、宣伝側でさえ話題にしなくなったという事は、本当に使う人がいないんでしょう。
この地デジの双方向機能という奴、以前NTTがやっていた、≪テレッセ≫や≪Lモード≫といったサービスに似ています。 パソコンに恐怖心やアレルギーがある人に、手軽にネットを利用してもらおうという狙いで作られた、≪簡易ネット接続機器≫ですが、まーあ、全っ然普及しませんでした。 今となっては、浅野ゆう子さんのCMが痛々しい。 なんで当たらなかったかというと、≪簡易≫という割には操作が難しく、それでいてネットの利用には制約がある為、パソコンと比べて利点が少なすぎたからです。 地デジの双方向機能も全く同じですな。 イギリスでは遙か昔から地デジ化していて、双方向機能もそこそこ使われていましたが、それはネットが普及する以前の話です。 環境が変わってしまっているのですから、昔イギリスで取れた泥鰌が、今の日本でも取れると思う方がおかしいです。
次に≪高画質≫ですが、こちらは今でも宣伝文句に使われていますな。 というか、高画質しか売りがなくなってしまったから、それを繰り返すしかないんですな。 だけどねえ、これも胡散臭いんですよ。 ブラウン管テレビのまま地デジ化して高画質になったというなら、確かに≪進化≫ですが、家電メーカーは、地デジ化と平面テレビ化を同時進行しようとしているでしょう。 液晶でもプラズマでも、平面テレビというのは、ただ本体を薄くする為だけに開発された技術で、画質はむしろ犠牲にしている方ですから、平面テレビに地デジを掛け合わせも、高画質になるわきゃないんですよ。 これねえ、現在、家にブラウン管テレビを持っている人達は、比較ができますから、家電量販店に行って、自分の家のブラウン管テレビと、最新の平面テレビと、どっちが写りがいいか、比べてみると宜しい。 「最新製品で、値段が高いテレビの方が写りがいいに決まっている」という先入観を捨て、「平面テレビは画質を犠牲にしているはずだ」という知識を頭に入れた上で、見比べてみれば、もうブラウン管テレビが圧勝するはずです。 相手にならないくらいブラウン管の方が映像が優れています。
店頭に並んでいる平面テレビを見ると、大抵ギラギラとドギツい色合いに調整されていますが、あれは、本来、色の再現性が低いのをごまかす為に、輝度を上げているんですな。 ところが、技術の技の字も知らず、先入観にどっぷり浸かった馬鹿な客に、それが見抜けるはずも無く、いとも容易く騙されて、「やっぱりプラズマは、鮮やかさが違うねえ」などと言いながら、ホイホイ喜んで買っていくわけです。 馬鹿言いなさんな。 あんな蛍光塗料をぶちまけたような輝度のまま、普段テレビが見れるもんですか。 結局、ギラギラに耐え切れずに輝度を落せば、「こりゃ、市川昆の秘術、≪銀落とし≫か?」ってな、くすんだ色でそれから何年かテレビを見続ける羽目になるのです。 馬鹿だねえ。
それにしても、先入観に騙される人間の多いことよ。 液晶テレビが動きのある映像についていけない事は、現物を一目見れば誰にでも分かるはずなんですが、「ワールド・カップを液晶で見たいから」などと言って、大枚はたいて購入した変な連中がうじゃうじゃいたんですな。 目は大丈夫か? いや、頭の方を心配した方がいいか? サッカーなどは典型的ですが、動きの速いスポーツを液晶テレビで見るなど、サングラスをかけて美術館を見て回るようなものです。 残像だらけなのが分からぬか? 自分の目で見て、自分の頭で判断せにゃあかんで。 年端の行かない子供じゃないんだから。
なぜ、地デジ化と平面テレビ化を同時に進めようとしているのか? 言わずと知れたこと、家電メーカーが儲ける為です。 「せっかく地デジ化で買い替え需要を掘り起こしたのだから、どうせなら、とびっきり高い物を売りつけてやれ」と企んだんですな。 ブラウン管テレビに地デジ・チューナーを付ければ、29型でも5万円以下で売れるものを、わざわざ平面テレビだけに限定して、20万円以上で売りつけているのですから、オレオレ詐欺も真っ青の悪質商法ですな。 これまた、技術の技の字も知らない人達が勘違いしている事ですが、「地デジ・チューナーは平面テレビにしか付けられない」と信じ込んでいるケースがうじゃらうじゃらあります。 そんな事あるわけないでしょうが。 付くよ、ブラウン管テレビに、簡単に。 儲けたいから、わざと作らないだけです。
家電メーカーの儲け根性には際限がありません。 地デジ化と平面テレビ化を抱き合わせるだけでは飽き足らず、録画機まで選べる範囲を限定しようとしています。 地デジ化の暗黒時代を安価に乗り越えようとすると、テレビを買い替えず、地デジ・チューナーが付いた録画機を接続するのが最善ですが、現在、地デジ・チューナーがついた録画機というと、HDD付きDVD・レコーダーしか選べません。 これが、どんなに安くても5万円を割らないから頭に来る。 技術的には、地デジ・チューナー付きビデオ・レコーダーが3万円以下で簡単に出来るはずですが、一種類も売られていません。
この事を家電量販店の店員に訊くと、「もう、ビデオの時代じゃありませんから」などと、へらへら笑うわけですが、馬鹿か、お前は? じゃあ、今のDVDの時代がいつまで続くっていうんだよ! もう次世代DVDが出ているじゃないか! デッキが次世代に移行してしまえば、今せっせと録画しているDVDなんて、再生できなくなるんだぜ。 メーカーがいつまで律儀に旧世代機を作ってくれるんだ? まだ10年も経っていないから、≪レーザー・ディスク≫がどんな末路を辿ったか知らないわけではあるまい? 一時期、レコード店の売り場を半分近く占領していたレーザー・ディスクが、今では中古ソフト店でゴミの山になっている始末。 再生できるデッキが売られていないから、一枚10円でも買う人なんていやしない。 DVDも全く同じです。 映画やテレビ・シリーズのDVDをコレクションしている人はたくさんいると思いますが、手持ちのデッキが壊れたら、もう見れなくなる事が分かってるんですかね? しかも、ご丁寧にコピー・ガードがかかっているもんだから、他の録画システムに移し変える事も出来ない。 デッキが売られている間だけの命なのです。
なんで、こんなに不便な状態になっているかといえば、ひとえに家電メーカーが儲けたいからです。 次世代DVDを必要としているのは消費者ではなく、買い換え需要を掘り起こしたい家電メーカーです。 特に日本の家電メーカーは悪質で、1980年代に世界市場を寡占して、自分達で規格を決められるようになってから、やりたい放題がはじまりました。 そりゃ、新しい規格をどんどん作っていけば、消費者は買い替えざるを得ないから、メーカーは儲かりますわな。 DVDなんて、そんなに容量があったってしょうがないでしょうが。 映画が一本入れば充分なんですよ。 映画二本が一枚に入ってたって、それで安くなるわけじゃないんだから。 ブルーレイのように、現行機と互換性が無いなど、言語道断。 どういうつもりでそんなクズ規格を思いついた? 本当に詐欺師か?
私は、地デジ化が始まってから、「日本メーカーは信用できないから、外国メーカーが、安い地デジ・チューナー付きビデオを売ってくれないだろうか」と願っていたのですが、今に至るまでその兆候なし。 思うに、外国メーカーまで巻き込んで大カルテルを組み上げているようです。 ろっくでもない。 これが自由競争社会か? ≪付和雷同、右倣え≫を金科玉条として生きる消費者が気付かないのは仕方がないとしても、マスコミまで何の指摘もしないのはなぜでしょう? カルテルの概念がないわけでもあるまいに。 文系だから、技術のごまかしを見抜けないのか? いや、充分ありそうだから怖い。
それにしても、≪ブラウン管から平面テレビへ≫、≪ビデオからDVDへ≫といった、実質的な≪技術の退歩≫が目の前で繰り広げられているのは、驚嘆すべき現実ですな。 ≪ビデオからDVDへ≫は、一見進歩のようですが、その実、DVDの使い勝手の悪さには堪忍袋の緒が切れるものがあります。 録画も再生も、不便極まりなし。 私はいつも思うんですが、あの≪チャプター≫で再生開始場所を選ぶのが、まどろっこしくて仕方ありません。 ビデオなら、カウンターを見ていれば、好きな所から簡単に出せるのに。 チャプター画面の前にショート映像が入る物が多いですが、あれを繰り返し見せられていると、イライラして病気になりそうです。 作っている奴らも奴らで、自分で見てて鶏冠に来ないか?
「DVDの方が映像が綺麗」なんて、程度が知れています。 ビデオに録画した映画を見た後、「この映画はいい作品だから、DVDを買おう」と思って買った人は結構いると思いますが、画質の違いで再感動しましたか? しないでしょ。 画質なんて、作品の内容に比べたら、二次的な要素に過ぎないからです。 二次的要素の為に、使い勝手を悪くして、≪進歩≫だと言っているわけですが、そんなの本末転倒でしょうが。
とどめに、最も許し難いのは、DVDという奴、どこを持てばいいか分からない事です。 あれを指紋をつけずにひょいひょい扱える人間なんてこの世にいるんでしょうか? 四苦八苦して端っこを抓んでいると、自分が原始人に戻ったような錯覚に落ち込みます。 CDも同じですが、本当にどこの知恵足らずが、こんな出来損ないの道具を考えたんでしょうか。 ビデオよりDVDの方が進んでいると思っている方は、DVDを抓んでいる自分の姿を鏡に写して、奇妙な物体を拾った原始人に見えないかどうか、とくと眺めてみて下さい。
まず、地上波のデジタル化自体が、視聴者の誰に得があるのかさっぱり分かりません。 アナログだろうがデジタルだろうが、テレビなんぞ写ればいいのであって、「デジタル化がどうしても必要」という人間がいるとは思えません。 ケーブル・テレビや衛星放送の契約者の中には、混乱してしまって、地デジにすれば、見られる局数が増えると勘違いしている人もいますが、そんな事はないのであって、地デジにしても、見られる局はアナログの時と全く同じです。
地上波デジタルが導入された頃、盛んにいわれた宣伝文句が、≪高画質≫と≪双方向性≫の二つですが、この内、≪双方向性≫については、その後綺麗さっぱり口にする者がいなくなりました。 理由は単純、おっよそ使えない機能である事が、実感として分かったからです。 「これだけネットが普及した時代に、テレビのような単純な機械で、面倒臭い操作をしてまで、わざわざテレビ局とお話をしようなどという閑人はいないだろう」と思ってはいましたが、宣伝側でさえ話題にしなくなったという事は、本当に使う人がいないんでしょう。
この地デジの双方向機能という奴、以前NTTがやっていた、≪テレッセ≫や≪Lモード≫といったサービスに似ています。 パソコンに恐怖心やアレルギーがある人に、手軽にネットを利用してもらおうという狙いで作られた、≪簡易ネット接続機器≫ですが、まーあ、全っ然普及しませんでした。 今となっては、浅野ゆう子さんのCMが痛々しい。 なんで当たらなかったかというと、≪簡易≫という割には操作が難しく、それでいてネットの利用には制約がある為、パソコンと比べて利点が少なすぎたからです。 地デジの双方向機能も全く同じですな。 イギリスでは遙か昔から地デジ化していて、双方向機能もそこそこ使われていましたが、それはネットが普及する以前の話です。 環境が変わってしまっているのですから、昔イギリスで取れた泥鰌が、今の日本でも取れると思う方がおかしいです。
次に≪高画質≫ですが、こちらは今でも宣伝文句に使われていますな。 というか、高画質しか売りがなくなってしまったから、それを繰り返すしかないんですな。 だけどねえ、これも胡散臭いんですよ。 ブラウン管テレビのまま地デジ化して高画質になったというなら、確かに≪進化≫ですが、家電メーカーは、地デジ化と平面テレビ化を同時進行しようとしているでしょう。 液晶でもプラズマでも、平面テレビというのは、ただ本体を薄くする為だけに開発された技術で、画質はむしろ犠牲にしている方ですから、平面テレビに地デジを掛け合わせも、高画質になるわきゃないんですよ。 これねえ、現在、家にブラウン管テレビを持っている人達は、比較ができますから、家電量販店に行って、自分の家のブラウン管テレビと、最新の平面テレビと、どっちが写りがいいか、比べてみると宜しい。 「最新製品で、値段が高いテレビの方が写りがいいに決まっている」という先入観を捨て、「平面テレビは画質を犠牲にしているはずだ」という知識を頭に入れた上で、見比べてみれば、もうブラウン管テレビが圧勝するはずです。 相手にならないくらいブラウン管の方が映像が優れています。
店頭に並んでいる平面テレビを見ると、大抵ギラギラとドギツい色合いに調整されていますが、あれは、本来、色の再現性が低いのをごまかす為に、輝度を上げているんですな。 ところが、技術の技の字も知らず、先入観にどっぷり浸かった馬鹿な客に、それが見抜けるはずも無く、いとも容易く騙されて、「やっぱりプラズマは、鮮やかさが違うねえ」などと言いながら、ホイホイ喜んで買っていくわけです。 馬鹿言いなさんな。 あんな蛍光塗料をぶちまけたような輝度のまま、普段テレビが見れるもんですか。 結局、ギラギラに耐え切れずに輝度を落せば、「こりゃ、市川昆の秘術、≪銀落とし≫か?」ってな、くすんだ色でそれから何年かテレビを見続ける羽目になるのです。 馬鹿だねえ。
それにしても、先入観に騙される人間の多いことよ。 液晶テレビが動きのある映像についていけない事は、現物を一目見れば誰にでも分かるはずなんですが、「ワールド・カップを液晶で見たいから」などと言って、大枚はたいて購入した変な連中がうじゃうじゃいたんですな。 目は大丈夫か? いや、頭の方を心配した方がいいか? サッカーなどは典型的ですが、動きの速いスポーツを液晶テレビで見るなど、サングラスをかけて美術館を見て回るようなものです。 残像だらけなのが分からぬか? 自分の目で見て、自分の頭で判断せにゃあかんで。 年端の行かない子供じゃないんだから。
なぜ、地デジ化と平面テレビ化を同時に進めようとしているのか? 言わずと知れたこと、家電メーカーが儲ける為です。 「せっかく地デジ化で買い替え需要を掘り起こしたのだから、どうせなら、とびっきり高い物を売りつけてやれ」と企んだんですな。 ブラウン管テレビに地デジ・チューナーを付ければ、29型でも5万円以下で売れるものを、わざわざ平面テレビだけに限定して、20万円以上で売りつけているのですから、オレオレ詐欺も真っ青の悪質商法ですな。 これまた、技術の技の字も知らない人達が勘違いしている事ですが、「地デジ・チューナーは平面テレビにしか付けられない」と信じ込んでいるケースがうじゃらうじゃらあります。 そんな事あるわけないでしょうが。 付くよ、ブラウン管テレビに、簡単に。 儲けたいから、わざと作らないだけです。
家電メーカーの儲け根性には際限がありません。 地デジ化と平面テレビ化を抱き合わせるだけでは飽き足らず、録画機まで選べる範囲を限定しようとしています。 地デジ化の暗黒時代を安価に乗り越えようとすると、テレビを買い替えず、地デジ・チューナーが付いた録画機を接続するのが最善ですが、現在、地デジ・チューナーがついた録画機というと、HDD付きDVD・レコーダーしか選べません。 これが、どんなに安くても5万円を割らないから頭に来る。 技術的には、地デジ・チューナー付きビデオ・レコーダーが3万円以下で簡単に出来るはずですが、一種類も売られていません。
この事を家電量販店の店員に訊くと、「もう、ビデオの時代じゃありませんから」などと、へらへら笑うわけですが、馬鹿か、お前は? じゃあ、今のDVDの時代がいつまで続くっていうんだよ! もう次世代DVDが出ているじゃないか! デッキが次世代に移行してしまえば、今せっせと録画しているDVDなんて、再生できなくなるんだぜ。 メーカーがいつまで律儀に旧世代機を作ってくれるんだ? まだ10年も経っていないから、≪レーザー・ディスク≫がどんな末路を辿ったか知らないわけではあるまい? 一時期、レコード店の売り場を半分近く占領していたレーザー・ディスクが、今では中古ソフト店でゴミの山になっている始末。 再生できるデッキが売られていないから、一枚10円でも買う人なんていやしない。 DVDも全く同じです。 映画やテレビ・シリーズのDVDをコレクションしている人はたくさんいると思いますが、手持ちのデッキが壊れたら、もう見れなくなる事が分かってるんですかね? しかも、ご丁寧にコピー・ガードがかかっているもんだから、他の録画システムに移し変える事も出来ない。 デッキが売られている間だけの命なのです。
なんで、こんなに不便な状態になっているかといえば、ひとえに家電メーカーが儲けたいからです。 次世代DVDを必要としているのは消費者ではなく、買い換え需要を掘り起こしたい家電メーカーです。 特に日本の家電メーカーは悪質で、1980年代に世界市場を寡占して、自分達で規格を決められるようになってから、やりたい放題がはじまりました。 そりゃ、新しい規格をどんどん作っていけば、消費者は買い替えざるを得ないから、メーカーは儲かりますわな。 DVDなんて、そんなに容量があったってしょうがないでしょうが。 映画が一本入れば充分なんですよ。 映画二本が一枚に入ってたって、それで安くなるわけじゃないんだから。 ブルーレイのように、現行機と互換性が無いなど、言語道断。 どういうつもりでそんなクズ規格を思いついた? 本当に詐欺師か?
私は、地デジ化が始まってから、「日本メーカーは信用できないから、外国メーカーが、安い地デジ・チューナー付きビデオを売ってくれないだろうか」と願っていたのですが、今に至るまでその兆候なし。 思うに、外国メーカーまで巻き込んで大カルテルを組み上げているようです。 ろっくでもない。 これが自由競争社会か? ≪付和雷同、右倣え≫を金科玉条として生きる消費者が気付かないのは仕方がないとしても、マスコミまで何の指摘もしないのはなぜでしょう? カルテルの概念がないわけでもあるまいに。 文系だから、技術のごまかしを見抜けないのか? いや、充分ありそうだから怖い。
それにしても、≪ブラウン管から平面テレビへ≫、≪ビデオからDVDへ≫といった、実質的な≪技術の退歩≫が目の前で繰り広げられているのは、驚嘆すべき現実ですな。 ≪ビデオからDVDへ≫は、一見進歩のようですが、その実、DVDの使い勝手の悪さには堪忍袋の緒が切れるものがあります。 録画も再生も、不便極まりなし。 私はいつも思うんですが、あの≪チャプター≫で再生開始場所を選ぶのが、まどろっこしくて仕方ありません。 ビデオなら、カウンターを見ていれば、好きな所から簡単に出せるのに。 チャプター画面の前にショート映像が入る物が多いですが、あれを繰り返し見せられていると、イライラして病気になりそうです。 作っている奴らも奴らで、自分で見てて鶏冠に来ないか?
「DVDの方が映像が綺麗」なんて、程度が知れています。 ビデオに録画した映画を見た後、「この映画はいい作品だから、DVDを買おう」と思って買った人は結構いると思いますが、画質の違いで再感動しましたか? しないでしょ。 画質なんて、作品の内容に比べたら、二次的な要素に過ぎないからです。 二次的要素の為に、使い勝手を悪くして、≪進歩≫だと言っているわけですが、そんなの本末転倒でしょうが。
とどめに、最も許し難いのは、DVDという奴、どこを持てばいいか分からない事です。 あれを指紋をつけずにひょいひょい扱える人間なんてこの世にいるんでしょうか? 四苦八苦して端っこを抓んでいると、自分が原始人に戻ったような錯覚に落ち込みます。 CDも同じですが、本当にどこの知恵足らずが、こんな出来損ないの道具を考えたんでしょうか。 ビデオよりDVDの方が進んでいると思っている方は、DVDを抓んでいる自分の姿を鏡に写して、奇妙な物体を拾った原始人に見えないかどうか、とくと眺めてみて下さい。