借金ループ
げっ! GM倒産? そーりゃ、どえらりゃー、まずいでなも! これ以上、アメリカの経済に傾かれると、資本主義世界が転覆してしまいますぞ。 最も大きなダメージを受けるのはアメリカ自身ですが、次は間違いなく日本です。 輸出産業の国内生産は、本当に全滅しかねません。
「輸出先はアメリカだけではないのだから、どうにかなるだろう」と思う人もいるでしょうが、日本国内で作った製品は、人件費が高いために生産コストが嵩み、アメリカか中東でしか価格競争力がありません。 それ以外の地域へ持って行っても、高過ぎて売れないのです。 日本メーカー自身は、海外にも工場を持っていますから、国内工場を縮小すれば生き残れますが、それはもはや日本経済とは関係の無い企業単独の生き残り戦略であり、日本社会に外貨という利益を齎す事はありません。
オバマ政権は、クライスラーやGMを会社更生法で再建させるつもりのようですが、それは、アメリカ市場の自動車販売が健全な状態で、クライスラーやGMだけが経営方法に問題があって倒産してしまった場合にのみ有効な対策です。 現在、外国メーカーもひっくるめて、≪総崩れ≫の状態にあるアメリカ自動車市場では、国営になったからといって、確実に再建させられる保証などありません。 車が売れなければ、どこまで公的資金を注いでも業績が上向かない、≪ブラックホール企業≫になってしまいます。
オバマ政権の経済政策について、非常に不安を感じるのは、彼らが、資本主義の歴史上、未曾有の危機に直面している事に気付いておらず、「ニューディール政策を真似ていれば、やがて回復するだろう」程度に軽く捉えている恐れがある事です。 オバマ氏は名演説家で、民衆の心を掴む術に長けていますが、決して経済専門家というわけではなく、むしろ、経済に関する知識は素人並と見るべきでしょう。 そして、政策スタッフにも、経済専門家の層は薄いです。 アメリカのエコノミストは現状を分析する事が出来ず、責任を負わされる事を嫌って、政策への関与から逃げようとしている傾向が見られます。
「財政出動で政府がバンバン金を使えば、否が応でも経済は活性化する」というのは、かなり危険な考え方で、政府が使う金は、ほとんどが国債によって賄われますから、使えば使うほど、莫大な金額の借金を背負い込むことになります。 経済が成長途上にある場合、景気が良くなれば借金の返済が可能ですが、すでに成長しきってしまっている社会の場合、借金を借金で返す、≪借金ループ≫に嵌まり込み、債務が増えることはあっても減る事はありません。 現在のアメリカや日本が、正にその状態ですな。
≪借金ループ≫は、債権者が、「確実に、回収可能だ」と思っている間は回り続けますが、ひとたび、「こいつ、もしかしたら、返せないんじゃないか?」という疑いが生じると、「すぐ返せ!」&「もう二度と貸さない!」という反応を呼び起こし、どどっと破綻します。 個人の場合でも、国家の場合でも原理は同じで、国債に対する信用が失われれば、国家が破産する事になります。 国家には、≪自己破産≫などという甘い制度はないですから、誰も救済などしてくれません。
国家が債務を処理する方法は、二つあります。 一つは、国民に借金返済目的の税金を課す事。 至って、真っ当な手段ですな。 ただし、これは、成長が止まった社会で実行された例がありません。 偶然かどうか、成長が止まった社会は、みんな民主主義制度を取ってますが、税金を増やせば、政府の人気が下がって、次の選挙で勝てなくなるので、やりたがらないのです。 経済の信用が保てている間は、新たな借金が簡単に出来るので、増税して人気を落すより、国債を発行して破産を先送りする方を選ぶという寸法。
もう一つの方法は、言わずと知れた、踏み倒しです。 「国家が、借金の踏み倒しなんて、出来るんけー!」と思うでしょうが、大丈夫、出来ます。 ≪踏み倒し≫と言うから聞こえが悪いのであって、≪債務の削減≫という言葉なら、どこかで聞いた事があるでしょう? 90年代前半まで、対外債務に苦しんでいた南米諸国が、債権を持った外国の銀行と交渉して、返済額を減らしてしまったのは有名な話。 ≪債務の削減≫と言えば聞こえはいいですが、まあ平たく言うと、踏み倒したわけですな。 そーゆー、アクロバティックな事が、現実に出来るのですよ。 呆れた事にね。
経営学を学んだ人なら、「借金自体は悪い事ではなく、事業を大きくする為に、外部から資金を借りるのは、常識的な手段だ」と思っているでしょう。 車や住宅のローンを組んでいる人も、「ローンを組まなければ買える金額ではないのだから、仕方がないではないか」と思っているでしょう。 でもねえ、どこの常識だろうと、いかなる学説だろうと、やむにやまれぬ事情だろうと、「借金をしたら、返さなければならない」という真理は曲げられないんですよ。 それが人間社会のルールなのです。
アメリカや日本の国債を買っている人達は、それぞれの国の経済を信用しているから、金を出す気になったのだと思いますが、私に言わせれば、血迷っているとしか思えません。 身近な例に置き換えてみれば分かる事です。 あちこちから金を借りて、借金を借金で返している状態の知人がいたとしましょう。 そいつから借金を申し込まれて、あなた、貸しますか? そいつは、あなたから借りた金を、他から工面して、一旦は返してくれるかもしれません。 でも、そんな綱渡りのようなループが、いつまでも回るものではない事は、あなたの人生経験に照らしてみれば、簡単に想像できる事でしょう。 もう一度、借金を申し込まれたら、「悪いけれど、もう貸せません。 付き合いは、これっきりにしてくれませんか」というセリフを口にすると思います。
何でも、日本政府は、莫大な金額の国債を発行している事に対して、「国債を買っているのは、国内の金融機関や個人なので、家族に借りているようなものだ」という認識を持っているそうです。 いやはや、とんだ錯綜家族ですな。 早速、身近な例に置き換えてみましょう。 政府は家業を持った父親、国民は既に成人して外で稼いでいる子供という事にしますか。 父親は家業を切り盛りする為に、子供に借金をしています。 期限が来れば返してくれますが、慢性的に赤字なので、返すとすぐにまた借りて、しかも、徐々に金額が増えて行きます。 これが、現在の状況ですな。
子供側からすれば、利子をつけて返してくれるので、その点、文句は無いわけですが、金額が増えて行くに連れ、徐々に不安が募って来ます。 収入のほとんどを父親への貸し金に取られてしまうため、大きな買物も出来ません。 しかし、貸すのをやめてしまえば、家業の資金繰りが行き詰ってしまうのが分かっているので、破産して貸した金が戻らなくなるのを避ける為に、貸さないわけにも行かないと来たもんだ。 本来、貸し手は借り手よりも上位の立場にあるものですが、実際には、「俺に貸し続けないと、返してやれなくなるぞ」と、脅迫されているのと変わりません。
「なあ、親父。 このまま金額が増えて行ったんじゃ恐ろしいから、借金の額を減らして行って、最終的には、借金しなくても事業が回るようにしたらどうだ?」と持ち掛けたとしましょう。 すると、父親は応えます。 「それも一理あるな。 しかし、お前への借金を減らす為には、俺の収入を増やさなければならない。 そこで、お前が家に入れている生活費を値上げする事にしよう」 とまあ、これが、国家で言えば、増税による債務処理に当たります。 子供にすれば、父親が自分に金を返せるように、今までより多くの生活費を父親に渡す事になります。 結局、自分で自分に金を払っているわけです。 実に馬鹿馬鹿しい。
もし、国債を買う事によって得られる利子が、国債返済の為の増税額より多ければ、損にはなりませんが、それは、微妙な所でしょう。 そして、少なければ、確実に損をします。 個人の場合、「銀行の預金よりは、ずっと利子が多い」とか、「株式投資よりは、ずっとリスクが小さい」とか、そういう理由で国債を選んでいるのだと思いますが、まあ、冷えピタでも貼って、よく考えて御覧なさいな。 銀行の利子がいくら少ないと言っても、銀行は、その利子を払う為に、あなたから税金を取ったりしませんよ。 また、株式投資のリスクがいくら大きいと言っても、それは、そういうルールだと承知の上での事でしょう? 一方、「国債を返す為に増税する」なんていうのは、国債を買った時点では存在しなかったルールであって、あなたは、自分が貸した金を、自分が払う税金で返して貰う事になろうとは、夢にも思っていなかったわけだ。 得しているか、損しているか、よーーく考えるべきだと思いますぜ。
でねー、私としては、国債なんて買ってる奴は、金勘定の出来ないアホだと思っているわけですが、困った事に、うちの親父が、国債持ちなんですよ。 金額こそ僅かですが、親戚のオッサンから、「国債が一番信用できる」と吹き込まれて、それを鵜呑みにしてしまったのです。 無知ほど怖いものはない。 父親というのは、息子の言う事など、すべて世迷言だと思ってますから、何度説明しても、国債信仰を捨てようとしません。 もはや、隠れキリシタンだね。 恐らく、自分の部屋の押入れに祭壇を拵えて、夜な夜な、≪国債観音≫を拝んでいるに違いない。 馬鹿だねー。 たとえ増税でふんだくられなくても、国債の利子なんて知れたものです。 純金かプラチナでも買っておけば、ひと財産作れたものを。
話を国家レベルに戻しますが、アメリカや日本のように、莫大な借金を抱えている国が、国際機関や外国にあれこれと資金援助をしている光景は、実に奇妙なものです。 もし、個人だったら、借金で首の回らない駄目人間が、他人に金を貸したりしますか? しかも、その金は、他から借りているわけだ。 信じられませんな。 いや、ありえませんな。 他人に貸す金があるのなら、まず自分が借りている金を返せよ。 どういうつもりやねん、えーおい、ああん?
アメリカが、≪世界の警察≫ぶって、戦争し続けているのも奇妙だよねえ。 個人で言えば、借金だらけのロクデナシ野郎が、自分の思い通りにならない奴がいると気に喰わなくて、しょっちゅう喧嘩ばかり吹っ掛けて、入院費だの裁判費用だのと、ますます借金増やしているわけだ。 なんなんじゃ、おのれは? 腐ったミカンか? 正真正銘、人間のクズか? 喧嘩なんかしてる閑があったら、働いて借金返さんかい! えーおい、わりゃ。
アメリカや日本は、「借金ループは、いつまでも回し続ける事が出来る」と信じているから、こういう事をしているんでしょう。 でもねえ、いつかコケると思うんですよ。 今回の金融危機は、その一端が顕われたのだと思うのです。 借金ループは、無限ではないのです。 「殺人を正当化できないのと同じ理屈で、戦争も正当化できない」とは、よく言われますが、同じパターンが、「≪個人の借金≫が自慢できないのと同じ理屈で、≪国家の借金≫も自慢できる事ではない」と言う場合にも通用すると思うのです。 自慢できないどころの話ではなく、ズバリ言って、破滅への坂道ではありますまいか? 増税と踏み倒し以外に、借金を減らす方法があるのか、経済官僚の面々に、真顔で質問してみたいものです。
「輸出先はアメリカだけではないのだから、どうにかなるだろう」と思う人もいるでしょうが、日本国内で作った製品は、人件費が高いために生産コストが嵩み、アメリカか中東でしか価格競争力がありません。 それ以外の地域へ持って行っても、高過ぎて売れないのです。 日本メーカー自身は、海外にも工場を持っていますから、国内工場を縮小すれば生き残れますが、それはもはや日本経済とは関係の無い企業単独の生き残り戦略であり、日本社会に外貨という利益を齎す事はありません。
オバマ政権は、クライスラーやGMを会社更生法で再建させるつもりのようですが、それは、アメリカ市場の自動車販売が健全な状態で、クライスラーやGMだけが経営方法に問題があって倒産してしまった場合にのみ有効な対策です。 現在、外国メーカーもひっくるめて、≪総崩れ≫の状態にあるアメリカ自動車市場では、国営になったからといって、確実に再建させられる保証などありません。 車が売れなければ、どこまで公的資金を注いでも業績が上向かない、≪ブラックホール企業≫になってしまいます。
オバマ政権の経済政策について、非常に不安を感じるのは、彼らが、資本主義の歴史上、未曾有の危機に直面している事に気付いておらず、「ニューディール政策を真似ていれば、やがて回復するだろう」程度に軽く捉えている恐れがある事です。 オバマ氏は名演説家で、民衆の心を掴む術に長けていますが、決して経済専門家というわけではなく、むしろ、経済に関する知識は素人並と見るべきでしょう。 そして、政策スタッフにも、経済専門家の層は薄いです。 アメリカのエコノミストは現状を分析する事が出来ず、責任を負わされる事を嫌って、政策への関与から逃げようとしている傾向が見られます。
「財政出動で政府がバンバン金を使えば、否が応でも経済は活性化する」というのは、かなり危険な考え方で、政府が使う金は、ほとんどが国債によって賄われますから、使えば使うほど、莫大な金額の借金を背負い込むことになります。 経済が成長途上にある場合、景気が良くなれば借金の返済が可能ですが、すでに成長しきってしまっている社会の場合、借金を借金で返す、≪借金ループ≫に嵌まり込み、債務が増えることはあっても減る事はありません。 現在のアメリカや日本が、正にその状態ですな。
≪借金ループ≫は、債権者が、「確実に、回収可能だ」と思っている間は回り続けますが、ひとたび、「こいつ、もしかしたら、返せないんじゃないか?」という疑いが生じると、「すぐ返せ!」&「もう二度と貸さない!」という反応を呼び起こし、どどっと破綻します。 個人の場合でも、国家の場合でも原理は同じで、国債に対する信用が失われれば、国家が破産する事になります。 国家には、≪自己破産≫などという甘い制度はないですから、誰も救済などしてくれません。
国家が債務を処理する方法は、二つあります。 一つは、国民に借金返済目的の税金を課す事。 至って、真っ当な手段ですな。 ただし、これは、成長が止まった社会で実行された例がありません。 偶然かどうか、成長が止まった社会は、みんな民主主義制度を取ってますが、税金を増やせば、政府の人気が下がって、次の選挙で勝てなくなるので、やりたがらないのです。 経済の信用が保てている間は、新たな借金が簡単に出来るので、増税して人気を落すより、国債を発行して破産を先送りする方を選ぶという寸法。
もう一つの方法は、言わずと知れた、踏み倒しです。 「国家が、借金の踏み倒しなんて、出来るんけー!」と思うでしょうが、大丈夫、出来ます。 ≪踏み倒し≫と言うから聞こえが悪いのであって、≪債務の削減≫という言葉なら、どこかで聞いた事があるでしょう? 90年代前半まで、対外債務に苦しんでいた南米諸国が、債権を持った外国の銀行と交渉して、返済額を減らしてしまったのは有名な話。 ≪債務の削減≫と言えば聞こえはいいですが、まあ平たく言うと、踏み倒したわけですな。 そーゆー、アクロバティックな事が、現実に出来るのですよ。 呆れた事にね。
経営学を学んだ人なら、「借金自体は悪い事ではなく、事業を大きくする為に、外部から資金を借りるのは、常識的な手段だ」と思っているでしょう。 車や住宅のローンを組んでいる人も、「ローンを組まなければ買える金額ではないのだから、仕方がないではないか」と思っているでしょう。 でもねえ、どこの常識だろうと、いかなる学説だろうと、やむにやまれぬ事情だろうと、「借金をしたら、返さなければならない」という真理は曲げられないんですよ。 それが人間社会のルールなのです。
アメリカや日本の国債を買っている人達は、それぞれの国の経済を信用しているから、金を出す気になったのだと思いますが、私に言わせれば、血迷っているとしか思えません。 身近な例に置き換えてみれば分かる事です。 あちこちから金を借りて、借金を借金で返している状態の知人がいたとしましょう。 そいつから借金を申し込まれて、あなた、貸しますか? そいつは、あなたから借りた金を、他から工面して、一旦は返してくれるかもしれません。 でも、そんな綱渡りのようなループが、いつまでも回るものではない事は、あなたの人生経験に照らしてみれば、簡単に想像できる事でしょう。 もう一度、借金を申し込まれたら、「悪いけれど、もう貸せません。 付き合いは、これっきりにしてくれませんか」というセリフを口にすると思います。
何でも、日本政府は、莫大な金額の国債を発行している事に対して、「国債を買っているのは、国内の金融機関や個人なので、家族に借りているようなものだ」という認識を持っているそうです。 いやはや、とんだ錯綜家族ですな。 早速、身近な例に置き換えてみましょう。 政府は家業を持った父親、国民は既に成人して外で稼いでいる子供という事にしますか。 父親は家業を切り盛りする為に、子供に借金をしています。 期限が来れば返してくれますが、慢性的に赤字なので、返すとすぐにまた借りて、しかも、徐々に金額が増えて行きます。 これが、現在の状況ですな。
子供側からすれば、利子をつけて返してくれるので、その点、文句は無いわけですが、金額が増えて行くに連れ、徐々に不安が募って来ます。 収入のほとんどを父親への貸し金に取られてしまうため、大きな買物も出来ません。 しかし、貸すのをやめてしまえば、家業の資金繰りが行き詰ってしまうのが分かっているので、破産して貸した金が戻らなくなるのを避ける為に、貸さないわけにも行かないと来たもんだ。 本来、貸し手は借り手よりも上位の立場にあるものですが、実際には、「俺に貸し続けないと、返してやれなくなるぞ」と、脅迫されているのと変わりません。
「なあ、親父。 このまま金額が増えて行ったんじゃ恐ろしいから、借金の額を減らして行って、最終的には、借金しなくても事業が回るようにしたらどうだ?」と持ち掛けたとしましょう。 すると、父親は応えます。 「それも一理あるな。 しかし、お前への借金を減らす為には、俺の収入を増やさなければならない。 そこで、お前が家に入れている生活費を値上げする事にしよう」 とまあ、これが、国家で言えば、増税による債務処理に当たります。 子供にすれば、父親が自分に金を返せるように、今までより多くの生活費を父親に渡す事になります。 結局、自分で自分に金を払っているわけです。 実に馬鹿馬鹿しい。
もし、国債を買う事によって得られる利子が、国債返済の為の増税額より多ければ、損にはなりませんが、それは、微妙な所でしょう。 そして、少なければ、確実に損をします。 個人の場合、「銀行の預金よりは、ずっと利子が多い」とか、「株式投資よりは、ずっとリスクが小さい」とか、そういう理由で国債を選んでいるのだと思いますが、まあ、冷えピタでも貼って、よく考えて御覧なさいな。 銀行の利子がいくら少ないと言っても、銀行は、その利子を払う為に、あなたから税金を取ったりしませんよ。 また、株式投資のリスクがいくら大きいと言っても、それは、そういうルールだと承知の上での事でしょう? 一方、「国債を返す為に増税する」なんていうのは、国債を買った時点では存在しなかったルールであって、あなたは、自分が貸した金を、自分が払う税金で返して貰う事になろうとは、夢にも思っていなかったわけだ。 得しているか、損しているか、よーーく考えるべきだと思いますぜ。
でねー、私としては、国債なんて買ってる奴は、金勘定の出来ないアホだと思っているわけですが、困った事に、うちの親父が、国債持ちなんですよ。 金額こそ僅かですが、親戚のオッサンから、「国債が一番信用できる」と吹き込まれて、それを鵜呑みにしてしまったのです。 無知ほど怖いものはない。 父親というのは、息子の言う事など、すべて世迷言だと思ってますから、何度説明しても、国債信仰を捨てようとしません。 もはや、隠れキリシタンだね。 恐らく、自分の部屋の押入れに祭壇を拵えて、夜な夜な、≪国債観音≫を拝んでいるに違いない。 馬鹿だねー。 たとえ増税でふんだくられなくても、国債の利子なんて知れたものです。 純金かプラチナでも買っておけば、ひと財産作れたものを。
話を国家レベルに戻しますが、アメリカや日本のように、莫大な借金を抱えている国が、国際機関や外国にあれこれと資金援助をしている光景は、実に奇妙なものです。 もし、個人だったら、借金で首の回らない駄目人間が、他人に金を貸したりしますか? しかも、その金は、他から借りているわけだ。 信じられませんな。 いや、ありえませんな。 他人に貸す金があるのなら、まず自分が借りている金を返せよ。 どういうつもりやねん、えーおい、ああん?
アメリカが、≪世界の警察≫ぶって、戦争し続けているのも奇妙だよねえ。 個人で言えば、借金だらけのロクデナシ野郎が、自分の思い通りにならない奴がいると気に喰わなくて、しょっちゅう喧嘩ばかり吹っ掛けて、入院費だの裁判費用だのと、ますます借金増やしているわけだ。 なんなんじゃ、おのれは? 腐ったミカンか? 正真正銘、人間のクズか? 喧嘩なんかしてる閑があったら、働いて借金返さんかい! えーおい、わりゃ。
アメリカや日本は、「借金ループは、いつまでも回し続ける事が出来る」と信じているから、こういう事をしているんでしょう。 でもねえ、いつかコケると思うんですよ。 今回の金融危機は、その一端が顕われたのだと思うのです。 借金ループは、無限ではないのです。 「殺人を正当化できないのと同じ理屈で、戦争も正当化できない」とは、よく言われますが、同じパターンが、「≪個人の借金≫が自慢できないのと同じ理屈で、≪国家の借金≫も自慢できる事ではない」と言う場合にも通用すると思うのです。 自慢できないどころの話ではなく、ズバリ言って、破滅への坂道ではありますまいか? 増税と踏み倒し以外に、借金を減らす方法があるのか、経済官僚の面々に、真顔で質問してみたいものです。