無い金は使えない
なに! ドバイの政府系企業の信用不安で、バブル崩壊の予兆、世界不況二番底の恐れあり? まあ、本当に二番底に落ち込むかどうかは別として、ドバイが紛う方なきバブル景気だったのは、あの有様を見れば、誰でも分かる事だったのではないでしょうか。 砂漠と海以外に何もなかった所に、ほんの数年で超高層ビルが林立するなど、空母の甲板にメタセコイアが生えてくるのと同じくらい、不自然な現象と言えるでしょう。
ヨーロッパ系の金融機関は、ドバイに莫大な投資を続けていたらしいですが、バブルである事に気付かなかったんでしょうかねえ? 気付かなかったんでしょうねえ。 バブルと分かっていて、金を注ぎ込む馬鹿はいませんからねえ。 アメリカは世界恐慌の震源地だったので、最大級のバブル崩壊を経験していますし、日本も90年代初頭にバブル崩壊の煮え湯を飲んでいますが、ヨーロッパでは、人々の記憶に残っている範囲の過去に、大きなバブル崩壊が起こらなかったために、バブル経済というのがどんな現象なのか、実感として分かっていなかったのかもしれません。
「買っておけば、どんどん値上がりするのに、今買わないのは馬鹿だ」とか何とか、利いた風なセリフを抜かして、ドカドカと不動産を買いまくっていたんでしょうなあ。 わはは! 馬鹿はおまえだっつーのよ。 このセリフ、日本のバブル全盛期に、うちの親父の所へ株を売りに来た証券マンが口にしたものですが、バブルに踊らされている者どもは、世界中どこでも、いつの時代でも、必ずこの考えに取り付かれるようです。 ほんと、馬鹿だねー! そんなうまい話がこの世にあるわけないじゃないのさ!
大体、ドバイに不動産買って、どうするつもりだったんですかね? たとえば、リゾート開発された土地に住宅を買ったとして、それをどうするのよ? 住むの? 住まないでしょう? だって、ヨーロッパ人は、ヨーロッパが生活拠点だものね。 ドバイに移住したら、仕事ができないじゃん。 別荘にするの? あのねえ、別荘というのは、季節限定であっても、本宅より気候がいい所に持つものなのよ。 ドバイの気候がいいと思うかね? 砂漠だっせ。 木も生えないような所ですぜ。
「暑い所、イコール、リゾート地になる」と判断したのなら、物の見方が単純過ぎます。 ハワイ、ありますよね。 暑いです。 先住民は、上半身裸で暮らしていました。 裸で暮らせる程度の暑さだったから、裸で暮らしていたわけです。 一方、ドバイですが、現地の人達は、裸で暮らしていますか? いないでしょう? 暑過ぎて、裸でいたら、熱射病になってしまうからです。 裸どころか、あーた、直射日光を避けるために、布で全身を覆って、体を乾燥から守っているような所なんですよ。 そんな気候の土地が、リゾート地になるわきゃありませんわな。 住宅を買ったとしても、エアコン年中無休で、部屋に篭りきりになるのが関の山なんじゃないですかね。 そんな生活なら、何も飛行機に乗って、ドバイまで行かなくても、ヨーロッパの自宅にいても、同じじゃありませんか。
「転売目的で買ったのだ。 自分が住むわけじゃない」と言いますか? じゃ、一体、誰を住まわせるつもりなんですか? あなたが住みたくないと思う所なら、他の人も住みたくないと思うと思いますぜ。 ドバイの人達は、故郷ですから、住みたいと思うでしょうが、彼らは当然、既に自宅を持っており、同じ街の中に、幾つも家を欲しいとは望んでいないでしょう。 さあ、それでは、最終的に買うのは誰だ? ほーら、いないではありませんか! いないんですよ、そんな人。 存在しない最終オーナーを空想して、その影に踊らされていたんですよ。
いや、私の言う事が嘘だと思ったら、ドバイの、あの有名な椰子の木形の人工島に住宅を買って、その庭で、海パン一丁になって、日光浴して御覧なさいな。 一日、いや、半日で手放す気になるから。 寛げるレベルの暑さじゃないんだって。 日々温暖化してると思うと、ますます暑かろうて。
もう、典型的なバブル経済のモデルですな。 まるで、人工的に壮大な実験でもしたかのような、模範的バブルです。 投資者の誰もが、「買っておけば、どんどん値上がりする」と信じて買い争い、架空の価値だけが上昇して、物件価格が吊り上がり、そして、自然の成り行きとして、「あれ? これ以上、値上がりしないのかな・・・」と、期待感が天井を打った途端、誰もが先を争って売り飛ばし始め、見事バブルが崩壊したわけだ。 バブルは必ず、はじけるんですよ。 ねずみ講が必ず行き詰るのと同じでね。
ヨーロッパの金融機関の顔面蒼白ぶりはさておき、いまだに円高になるのは奇妙な現象ですな。 つまりその、ユーロやドルへの不安が高まるために、「他の通貨に替えておこう」と考えるわけですが、なんで、避難先が日本円なのかが解せません。 欧米の投資家というのは、日本経済がどういう健康状態なのか、分かってないんじゃないですかねえ?
たまに、新聞に、ヨーロッパの経済学者へのインタビュー記事が出ますが、欧米の経済事情には詳しいのに、こと日本や中国など、東アジアの経済について訊ねられると、皮相な観察を並べたり、頓珍漢な分析を展開したり、素人同然の無知ぶりを曝け出します。 距離が遠すぎて、興味が湧かないため、そもそも研究対象にしていないんでしょう、きっと。 そりゃ、研究していなきゃ、素人レベルから上がらないわなあ。
でねー、彼らは、日本経済が、専ら政府の巨額借金のために、危篤状態に陥っている事に気付いていないんじゃないかと思うのですよ。 日本に比べれば、韓国・中国の方が遥かに健全財政ですし、借金が少ないです。 何より成長率が高い。 当然、ウォンや人民元の方が信用が置けると思うのですが、なぜか円を買いたがる。 アホちゃうか? 借金魔を信用して、金を貸しているのと同じなのが分からぬか?
いや、円高が進んでくれれば、風が吹けば桶屋が儲かる原理で、回り回って、私の勤め先の仕事が減り、残業時間は短くなり、休日出勤もなくなるので、私個人としては、万々歳の大歓迎なんですがね。 まったく、冗談じゃないよ。 毎日3時間も残業なんてやってられるかっていうのよ。 しかも、週に6日も! 江戸時代の佐渡金山でも、これほどひどくはなかったでしょう。 残業が本来、労動基準法違反だという事が分かってるのかね? 特例で認められているだけなんだよ。 特例を日常化しててどうする? これでは、≪農奴≫ならぬ、≪工奴≫ではないか! 厚生労働省は、一体、何をやっとるんじゃい!
おっと断線しました。 個人的な怒りはさておき、日本政府の借金、つまり、国債ですが、来年度も凄い金額になるようですな。 政権交代して、「無駄を無くして、マニフェストで約束した新事業の財源にする」と言うので、今までやって来た事をドーンと減らして、新しい事をちょっと増やすのかと思っていたら、まるで逆。 国債発行額は、今年度より増えるというじゃないですか。 一体全体、減らすつもり、あるのかね? 来年度でもできなきゃ、省庁の役人と馴れ合いになるそれ以後は、もっとできなくなると思いますが。
はっきり言ってしまって、日本には金が無いんですよ! いい加減、それを理解しなさいよ。 もう、とうの昔から、経済大国でも何でもないんだよ。 個人でも、借金を借金で返していると、雪ダルマ式に借金総額が増えて行きますが、国の場合でも全く同じなんですねえ。 減らすためには、血を吐くような倹約を実行するしかありませんが、民主的選挙で選ばれる政権である限り、有権者を敵に回すような支出の切り詰めは金輪際不可能ですから、上杉鷹山がやったようには、到底うまく行きますまい。
そうそう、私、不覚にも、ごく最近気付いたんですが、日本の国債というのは、結局のところ、国民が買っているんですな。 「個人向けは、ほんの少しで、大部分は国内の金融機関が買っている」という説明はよく聞きますが、考えてみれば、金融機関の資産は、一般の預金者から集めた預金ですから、つまる所、一般預金者の金で、国債が買われているわけだ。 おったまげたね。 その気も無いのに、いつのまにか、国債の買い手にされていたんですなあ。 いや、私だけじゃなく、あんたも、あんたも、そこのあんたも、金融機関に預金している人は全員だよ。 日本政府という多重債務者に、金を貸している状態なんですよ。
何だか、腹を空かせたヘビが、自分の尻尾を食っている図を連想しますな。 このまま借金を借金で返していたのでは、金額が増える一方ですから、どこかで一気に無くさなければなりません。 借金を無くす方法は二つあります。 一つは踏み倒す事です。 これをやると、国内の金融機関は、全部倒産します。 預金保険機構なんぞ機能不全必至ですから、預金者は預金していた分、丸々失ってしまい、一家離散、一家心中等、一家活動が大流行する事になります。 もう一つは、大増税で返す事です。 しかし、800兆円を超える借金を税金で返すとなると、国民一人当たり、1000万円弱を納税しなければならず、破産して首を括る者が、日本中の林という林を埋め尽くすでしょう。 どっちも、地獄絵図だねえ。
だけどねー、これ、否定のしようが無い現実なんですよ。 インフラだ、福祉だ、最新兵器だ、宇宙ロケットだ、と、ありもしない金を湯水のように使い続けてきた当然の報いなんですな。 「なんで、こんな事になってしまったのか・・・?」と、今更らしく愕然とした方は、経済の基本を思い出さなければいけません。 「借りた金は返さなければならない」、引っ繰り返して言えば、「金が無いのなら、借りてまで使おうとしてはいけない」、というわけだ。 ごくごく単純な事ですよ。
考えてみれば、ほんの十数世帯しか住んでいない集落へ続く道に、何億円もする橋が架かっている風景が異常だったのです。 その集落の人間が鼻血が出るほど金を出し合ったって、とてもじゃないが、建設費の十分の一も賄えますまい。 本来なら、そんなインフラ整備ができるはずがないのですよ。 離島の空港なんて、問題外ですな。 住民の自費だったら、空港どころか、漁港も作れますまい。 木で桟橋作るのがやっとでしょう。
金勘定すれば、明らかにおかしいんですよ、日本の風景は、ことごとく。 一体、どこから、そんなお金を持って来たのか? 空から降って湧いたのか? 馬鹿おっしゃい。 みんな、借金だったのですよ。 一人一人が自分や家族の将来を考えて、せっせと貯金して来たお金を、政府がどんどん使ってしまっていたんですな。 だけど、その事に関して、国民が政府に対して怒る資格があるかどうかは疑問です。 だって、今の今まで、道路ができた! 新幹線が通った! 空港ができた!と言って、社会の豊かさを謳歌して来たのは、その国民だものね。 まさか、自分達の預金が使われているとも知らんと、能天気に。
ヨーロッパ系の金融機関は、ドバイに莫大な投資を続けていたらしいですが、バブルである事に気付かなかったんでしょうかねえ? 気付かなかったんでしょうねえ。 バブルと分かっていて、金を注ぎ込む馬鹿はいませんからねえ。 アメリカは世界恐慌の震源地だったので、最大級のバブル崩壊を経験していますし、日本も90年代初頭にバブル崩壊の煮え湯を飲んでいますが、ヨーロッパでは、人々の記憶に残っている範囲の過去に、大きなバブル崩壊が起こらなかったために、バブル経済というのがどんな現象なのか、実感として分かっていなかったのかもしれません。
「買っておけば、どんどん値上がりするのに、今買わないのは馬鹿だ」とか何とか、利いた風なセリフを抜かして、ドカドカと不動産を買いまくっていたんでしょうなあ。 わはは! 馬鹿はおまえだっつーのよ。 このセリフ、日本のバブル全盛期に、うちの親父の所へ株を売りに来た証券マンが口にしたものですが、バブルに踊らされている者どもは、世界中どこでも、いつの時代でも、必ずこの考えに取り付かれるようです。 ほんと、馬鹿だねー! そんなうまい話がこの世にあるわけないじゃないのさ!
大体、ドバイに不動産買って、どうするつもりだったんですかね? たとえば、リゾート開発された土地に住宅を買ったとして、それをどうするのよ? 住むの? 住まないでしょう? だって、ヨーロッパ人は、ヨーロッパが生活拠点だものね。 ドバイに移住したら、仕事ができないじゃん。 別荘にするの? あのねえ、別荘というのは、季節限定であっても、本宅より気候がいい所に持つものなのよ。 ドバイの気候がいいと思うかね? 砂漠だっせ。 木も生えないような所ですぜ。
「暑い所、イコール、リゾート地になる」と判断したのなら、物の見方が単純過ぎます。 ハワイ、ありますよね。 暑いです。 先住民は、上半身裸で暮らしていました。 裸で暮らせる程度の暑さだったから、裸で暮らしていたわけです。 一方、ドバイですが、現地の人達は、裸で暮らしていますか? いないでしょう? 暑過ぎて、裸でいたら、熱射病になってしまうからです。 裸どころか、あーた、直射日光を避けるために、布で全身を覆って、体を乾燥から守っているような所なんですよ。 そんな気候の土地が、リゾート地になるわきゃありませんわな。 住宅を買ったとしても、エアコン年中無休で、部屋に篭りきりになるのが関の山なんじゃないですかね。 そんな生活なら、何も飛行機に乗って、ドバイまで行かなくても、ヨーロッパの自宅にいても、同じじゃありませんか。
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いや、私の言う事が嘘だと思ったら、ドバイの、あの有名な椰子の木形の人工島に住宅を買って、その庭で、海パン一丁になって、日光浴して御覧なさいな。 一日、いや、半日で手放す気になるから。 寛げるレベルの暑さじゃないんだって。 日々温暖化してると思うと、ますます暑かろうて。
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ヨーロッパの金融機関の顔面蒼白ぶりはさておき、いまだに円高になるのは奇妙な現象ですな。 つまりその、ユーロやドルへの不安が高まるために、「他の通貨に替えておこう」と考えるわけですが、なんで、避難先が日本円なのかが解せません。 欧米の投資家というのは、日本経済がどういう健康状態なのか、分かってないんじゃないですかねえ?
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そうそう、私、不覚にも、ごく最近気付いたんですが、日本の国債というのは、結局のところ、国民が買っているんですな。 「個人向けは、ほんの少しで、大部分は国内の金融機関が買っている」という説明はよく聞きますが、考えてみれば、金融機関の資産は、一般の預金者から集めた預金ですから、つまる所、一般預金者の金で、国債が買われているわけだ。 おったまげたね。 その気も無いのに、いつのまにか、国債の買い手にされていたんですなあ。 いや、私だけじゃなく、あんたも、あんたも、そこのあんたも、金融機関に預金している人は全員だよ。 日本政府という多重債務者に、金を貸している状態なんですよ。
何だか、腹を空かせたヘビが、自分の尻尾を食っている図を連想しますな。 このまま借金を借金で返していたのでは、金額が増える一方ですから、どこかで一気に無くさなければなりません。 借金を無くす方法は二つあります。 一つは踏み倒す事です。 これをやると、国内の金融機関は、全部倒産します。 預金保険機構なんぞ機能不全必至ですから、預金者は預金していた分、丸々失ってしまい、一家離散、一家心中等、一家活動が大流行する事になります。 もう一つは、大増税で返す事です。 しかし、800兆円を超える借金を税金で返すとなると、国民一人当たり、1000万円弱を納税しなければならず、破産して首を括る者が、日本中の林という林を埋め尽くすでしょう。 どっちも、地獄絵図だねえ。
だけどねー、これ、否定のしようが無い現実なんですよ。 インフラだ、福祉だ、最新兵器だ、宇宙ロケットだ、と、ありもしない金を湯水のように使い続けてきた当然の報いなんですな。 「なんで、こんな事になってしまったのか・・・?」と、今更らしく愕然とした方は、経済の基本を思い出さなければいけません。 「借りた金は返さなければならない」、引っ繰り返して言えば、「金が無いのなら、借りてまで使おうとしてはいけない」、というわけだ。 ごくごく単純な事ですよ。
考えてみれば、ほんの十数世帯しか住んでいない集落へ続く道に、何億円もする橋が架かっている風景が異常だったのです。 その集落の人間が鼻血が出るほど金を出し合ったって、とてもじゃないが、建設費の十分の一も賄えますまい。 本来なら、そんなインフラ整備ができるはずがないのですよ。 離島の空港なんて、問題外ですな。 住民の自費だったら、空港どころか、漁港も作れますまい。 木で桟橋作るのがやっとでしょう。
金勘定すれば、明らかにおかしいんですよ、日本の風景は、ことごとく。 一体、どこから、そんなお金を持って来たのか? 空から降って湧いたのか? 馬鹿おっしゃい。 みんな、借金だったのですよ。 一人一人が自分や家族の将来を考えて、せっせと貯金して来たお金を、政府がどんどん使ってしまっていたんですな。 だけど、その事に関して、国民が政府に対して怒る資格があるかどうかは疑問です。 だって、今の今まで、道路ができた! 新幹線が通った! 空港ができた!と言って、社会の豊かさを謳歌して来たのは、その国民だものね。 まさか、自分達の預金が使われているとも知らんと、能天気に。