2016/05/29

錆との戦い⑮ 【母自編】

  軽快車のレストア、最後は、母自です。 母自は、電動アシスト車ですが、基本部分は、軽快車でして、やはり、同じような所が錆びて来ます。 当初、馬蹄錠だけ、やるつもりでいたんですが、二台、レストアした後だと、否が応でも、錆が目に入ってしまうもので、結局、目立つ所を一通り、錆取りする事にしました。

  日記は、三日分しかないので、アフター写真まで、一遍に出してしまいます。




≪2016/02/21 (日)≫
  最後の一台、母自の錆取りを開始。 だけど、母自は、我が家にある自転車の中では、最も新しく、錆びている箇所も多くはないので、旧母自や父自のように、全面解体はしません。 具体的に挙げると、外したのは、「馬蹄錠」、「シート・ポスト・アジャスター」だけ。 「前籠ステー」、「ヘッド・セットのワン」、「スタンド」は、車体に付けたままで、作業しました。

  母自で厄介な事があるとしたら、毎日、母が買い物に使っているから、そのつど、乗れる状態まで戻さなければならず、続けて作業ができない事ですが、それでも、明日には終わる予定です。 今日は、他に、布団干しや部屋掃除、亀の水換えなどもやったので、かなり疲れました。 引退しているというのに、なんで、こんなに疲れる日があるのか・・・。



≪2016/02/22 (月)≫
  終日、曇り。 昨日、錆取りして、カラーサビどめを塗った母自の部品を取り付け、前籠ステーを、シルバーで上塗り。 今日は、母が買い物に行かないというので、シルバーをもう一日乾かす事にし、全てが終わるのは、明日に繰り延べになりました。 と言っても、残るは、前籠の底のブラケットを締め付けるだけですから、ドライバー一本あれば済む事でして、他の道具は、片付けました。 プレハブの中が、一ヵ月半ぶりに、すっきりしました。

  そちらは、すぐに片付いたので、午後は、旧母自で出かけ、100円ショップで、細々した日用品を買って来ました。 ようやく、普通の生活に戻れるのが、嬉しいような、寂しいような・・・。



≪2016/02/23 (火)≫
  朝一、母自の前籠ステーと前籠を、ブラケットで固定し、ついでに、556で磨いてやって、自転車の錆取り計画は、全て、終了しました。 苦節1ヵ月半・・・、ようやく、終わったか。 めでたい。 とにかく、めでたい。 またすぐに、錆びるかも知れないけど、とりあえず、終わったのが嬉しいです。




  日記は、以上です。 ほとんど、解体せずに、錆取りしたから、そんなに何日もかからなかったんですな。 続いて、アフター写真を出します。 なぜ、アフターだけなのかというと、ビフォーを撮り忘れたからに外なりません。 「それがなにか?」などと、開き直るつもりはありません。 同じ失敗を何度も繰り返すのは、未熟というより、もはや、老化のせいでしょうなあ。





≪母自 前籠ステー≫
  前籠ステーは、 元はクローム・メッキで、一番、錆が目立っていた部分です。 ところが、左側の車軸ナットを覆っている、プラスチック・カバーのボルトを、どうしても外す事ができず、ステーを車体に付けたまま、カラーサビ・グレーと、トタン・シルバーを塗らなければなりませんでした。 前籠の底を止めているボルトは外して、前籠を浮かせて、作業しました。

  それにしても、前輪を外せないというのは、些か、不安ですな。 前輪はもちがいいから、タイヤを交換するような事はないと思いますが・・・。 何なんでしょうねえ、左側のカバーは? 電動アシスト車だから、ダイナモが大きいのか、もしかしたら、前輪にモーターが付いていて、アシスト分を前で引っ張っているのか・・・? 自分の自転車ではないので、興味が湧かず、未だに調べていません。




≪母自 ヘッド・セット≫
  母自のヘッド・セットのワンですが、べったりと濃い茶色になっていて、てっきり、錆かと思っていたんですが、元より、分解する気がないので、ペイント薄め液と、コンパウンドで、ゴシゴシやったら、綺麗になりました。 錆というより、グリスに埃が着いていたような感じ。 綺麗にした後、クリヤーを塗っておきました。

  前籠ステーは、クローム・メッキですが、全く錆びていませんでした。 前ブレーキ・ユニットは、アルミ製で、白錆は浮いていたものの、大して目立たないので、手をつけませんでした。 カバーがかかっていますが、前籠は、元からプラスチック製で、錆とは無縁です。 ちなみに、このカバーは、私がダイソーで纏め買いして来たもの。 サイズがぴったりというのが、なかなかないのです。




≪母自 馬蹄錠≫
  そもそも、母自の錆取りを、ついでにやるきっかけになったのは、この馬蹄錠でした。 他の部品と比べて、とりわけ、錆がひどく、グレーの塗装が半分くらい剥がれていました。 スクレイパーで、残った塗装を掻き落とし、紙やすり、金ブラシで錆を取れるだけ取ってから、カラーサビ・グレーを直か塗りしました。

  操作ラベルは、シールというより、薄い金属板でした。 剥がして、裏側の粘着部分を掻き落とし、ビニール・ボンドで接着。 「SANYO」とあるのは、自転車自体が、サンヨー製品だからです。 電動アシスト車を作っていたんですな。 サンヨーの電動アシスト車部門は、現在、パナソニックに吸収されていて、交換バッテリーも、パナソニックで扱っています。




≪母自 シート・ピン≫
  母自のシート・ピンですが、そこそこ錆びていたので、ざっと、錆を落とし、カラーサビ・グレーで塗ってしまいました。 ナットもボルトも、べた塗り。 金属光沢に拘らないなら、カラーサビ・グレーで仕上げてしまうのが、一番、簡単ですな。 父自も、そうすれば良かった。

  母自の場合、サドルの金具は、元々、グレーで塗られていまして、錆は僅かだったので、手をつけませんでした。 ペンキで塗ってあった方が、メッキなんかより、ずっと、錆に強いです。 作っている方でも、メッキしたサドル金具の錆の激しさに顔を顰めた人がいて、ペンキに変える決断をしたんでしょうが、とっくにそうするべきだったと思います。




≪母自 スタンド≫
  母自のスタンドは、薄い錆が浮いている程度でした。 分解せずに、自転車に付けたまま、コンパウンドで錆を落とし、上から、クリヤーだけを吹いて、終わりにしました。 スプリングは、奇跡的にも、全く錆が出ておらず、これも、クリヤーをスプレーしただけで、おしまい。




  母自で、錆取りをした部分は、以上です。 これで、家にある自転車の内、錆びていない折自を除き、三台のレストアが終わりました。 今年の正月明けから始めて、2月の下旬まで続きましたから、えらい長い戦いでした。 さすがに、うんざりしたので、今後、また錆びて来ても、一年くらいは、放っておこうと思います。

  いやあ、どうせ、また、錆びて来るんですよ。 軽快車でも、スポ自でも、レストアをした人は、二度と錆びて来ない事を期待しているものですが、金輪際、そんな願いは叶いません。 「神懸けて、必ず、また錆びる!」と、机を叩いて断言します。 前にも書きましたが、工場でプロの作業員が、本格的な設備を使って施している防錆処置でさえ、年月が経てば、錆びて来るのです。 況や、素人が、ホーム・センターや100円ショップで買い集めた材料や道具で、不器用に仕上げた錆対策が、何年ももつはずがないではありませんか。


  とにかく、大きな怪我をせずに終われて、良かったです。 錆取りは、破傷風になる恐れがあるから怖い。 ビニール手袋や、マスクは、必需品ですな。 グラインダーを使う時には、万一に備えて、ゴーグルもしておいた方がいいと思います。 私は、勤めていた頃、北海道の工場に応援に行った時に支給されたゴーグルがあり、それを使っています。 スキー用なんですが、大きくて、メガネの上から着けられるので、大変、重宝している次第。

  ビニール手袋は、紙鑢を使う時など、指先に力を入れる作業をしていると、破れ易いです。 厚手の物なら、もちはいいですが、その代わり、硬くて、指がうまく動かず、細かい作業には不向き。 もちろん、薄過ぎると、いとも容易に破れます。 私が使ったのは、ホーム・センターで、110円で売っていた、普通の厚さの物で、破れないように、ビニール手袋の上から、軍手を着けて、作業しました。 それでも、レストア中、二回、買い換えなければなりませんでしたけど。

2016/05/22

錆との戦い⑭ 【父自B&A 後編】

  父自レストアの写真、後編です。 父自のレストア記事も、ようやく、今回で終わりです。 寂しいような・・・、嬉しいような・・・、いや、実は、寂しくも嬉しくもありません。 なぜなら、父自が終わっても、まだ、母自のレストア記事が続くからです。 年初から、まるまる2ヵ月も、レストア作業を続けていたわけですから、書くネタは、いくらでもあるのです。 書きたいかどうかは、また、別の話ですけど。





≪父自 馬蹄錠≫
  父自の馬蹄錠。 上段がビフォー、下段がアフターです。 改めて、ビフォー写真を見ると、かなり、錆びてますねえ。 満遍なく錆が行き渡っている感じ。 もし、鉄部品を錆びさせる技を持つ職人がいたら、「いい仕事してますねえ」と褒めちぎりたいところ。 これだけ、錆が出ていると、塗料は、錆の上に乗っているような状態になっていますから、スクレイパーでこすれば、面白いように、パリパリ剥がれて行きます。

  部品の基本色が、メッキ系の軽快車の場合、馬蹄錠は、グレーに塗装されています。 グレーというと、旧母自の本体部分を塗った、「カラーサビ鉄用 グレー」を持っているので、父自の馬蹄錠は、最初から、それで塗るつもりでいました。 スクレイパーと紙鑢で、錆を落とした後、脱脂だけして、「カラーサビ鉄用 グレー」を直接塗りました。 実に綺麗になった。 満足満足。

  裏側は、クローム・メッキでしたが、金ブラシで錆を落とし、透明錆どめとクリヤーを塗っておきました。 だけど、馬蹄錠の裏側は、普通の姿勢では見えませんから、全部、グレーで塗ってしまってもいいと思います。 モデラーではないのですから、あんまり、律儀に塗り分けても、見えない所では、意味がありません。

  操作ラベルは、この時点では、まだ、ビニール・ボンドを買ってなかったので、透明錆どめで貼り付けました。 今のところは、くっついていますが、透明錆どめは、雨に弱いですから、その内、剥がれてしまうかも知れません。 だけど、父も、私と同じで、雨の日に自転車で出かける事はなく、あまり、心配はしていません。

  ちなみに、父自の馬蹄錠のツマミは、楕円筒形で、手前に回転させてから、押し下ろさないとかかりません。 慣れないと、操作が難しいです。 盗まれないように、解錠し難くするのなら分かりますが、施錠し難くして、誰が得をするのか、不明。 そういや、ネットを調べると、このツマミの事を、「レバー」と書いている人がいますが、「レバー」というのは、「梃子」の事でして、この場合は不適当です。 「ボタン」の方が、まだ近い。 もちろん、「スイッチ」ではありません。 全部、ごっちゃにしている人は、多そうですけど。

  も一つ、ちなみに、馬蹄錠は、ボルト2本で留まっているだけですから、解錠状態なら、外してしまうのは、プラスのドライバー一本で、わけなくできます。 ただし、施錠状態だと、馬蹄錠を、シート・ステーから外しても、車輪から外せませんから、無意味です。 取り付ける時には、荷台を着ける前に、馬蹄錠を着けておく方がいいです。 後からだと、荷台と泥除けの隙間が狭くて、入らない場合があります。 自転車にもよりますけど。




≪父自 シート・ピン≫
  父自のシート・ピン。 上段がビフォー、下段がアフターです。 これも、ビフォーの方は、錆びまくってますなあ。 こんな部品こそ、プラスチックでコートしてしまえばいいのに。 薄いと、割れるから、駄目かな? シート・ピンは、酸に浸けて、錆を落とし、透明錆どめと、トタン・シルバーを塗って仕上げました。 今にして思えば、グレーのカラーサビ鉄用だけ塗っても良かったと思います。

  父自のシート・ピンは、ボルト側に、回り止めの部品が付いておらず、ボルトの頭のすぐ下に、突起があって、それが、荷台の共締め孔に切られた溝に入って、回り止めになるという仕組みでした。 要は、ボルトが回らなければいいわけで、部品点数が少なくできるのなら、その方が良いと思います。 荷台の孔は、それ用に加工しなければなりませんが、たぶん、機械で打ち抜いていると思うので、大きな手間ではないでしょう。

  軽快車の荷台には、父自のように、前側の端をシート・ピンに共締めするタイプと、旧母自のように、シート・ステーに締め付けるタイプがあり、前者の方が、部品点数も、加工工数も少なくなります。 ホーム・センターで、交換部品として売っている荷台も、大抵は、共締めタイプです。 だけど、自転車全体のデザインを見ると、シート・ステーに締め付けるタイプの方が、締まりがあって、見栄えがいいと思います。




≪父自 前籠ブラケット≫
  父自の前籠ブラケット。 上段がビフォー、下段がアフターです。 ビフォーは、鉄の上に、シルバー塗装でした。 錆びてますなあ。 この部品、信号待ちで停まった時などに、ふと下を見ると、真っ先に目に入って来るのですよ。 それが錆びていると、気になって、気になって。 もっとも、父自は、父の自転車であって、私は、滅多に乗らないんですけど。

  ヘッド・セットの分解はしなかったのですが、プラスチック・カバーと、一番上のナットだけ外し、前籠ブラケットを抜いて、酸に浸けました。 前籠を留めるナットも、酸浸け。 錆を落として、透明錆どめを塗り、トタン・シルバーで仕上げました。 ナットやボルトを塗装すると、締め付ける時に、ペンキが剥がれてしまうので、締めた後で、塗り足して、補修しなければなりません。

  前籠は新しいのに交換したのですが、ボルト・ナットは、別売りなので、前から付いていた物を使いました。 ボルトの先の、ナットから食み出した部分に、ゴムのキャップが被さっていたのですが、これのおかげで、ボルトの先は、錆びていませんでした。 ちなみに、父自前籠の後ろ側ボルトは、左右一体の組み部品になってました。 それは、前籠の中を写した写真で見せます。

  ブレーキ・ワイヤーと、シフト・ワイヤーが通っているプラスチックのガイドは、前籠ブラケットに被せてあるもので、ワイヤーを捌くのに役に立っているようなので、そのまま、新しい前籠でも使いました。 前後ブレーキ・ワイヤーだけなら、別に要らないと思うのですが、シフト・ワイヤーまであると、ガイドがあった方が、何となく、安心できます。

  写っているので、ついでに触れますと、旧母自のステムは、ステンレスでしたが、父自は、鉄で、この錆びよう。 これは、大き過ぎて、酸に浸けられないので、スクレイパー、紙鑢、コンパウンドで錆を落とし、透明錆どめとクリヤーを塗りました。




≪父自 サドル≫
  父自のサドル。 上段がビフォー、下段がアフターです。 ビフォーは、見事に錆びています。 だけど、旧母自に比べると、侵蝕が浅く、同じやり方をすれば、楽勝だと思っていました。 ところが、こちらのサドルは、スプリングと、V字棒が、外れなかったんですわ。 スプリングは、根元の方のナットを回すと、ボルトも一緒に回ってしまい、V字棒は、一番前の部分が、どうしても、外せませんでした。

  やむなく、横棒と、スプリング下側のボルト・ナットだけ、酸に浸けて錆を落とし、スプリングとV字棒は、サドルに付けたまま、金ブラシと紙鑢で、ざっと錆を落とし、脱脂して、カラーサビ鉄用グレーだけを塗りました。 組み直してから、スパナが当たってカラーサビが剥がれた所を補修して、出来上がり。 ヤグラの方は、錆びていなかったので、そのまま組み直しました。

  色は、トタン・シルバーでも良かったんですが、それだと、下に錆どめを塗らなければならず、面倒なので、一回塗りで済む、カラーサビ・グレーにしました。 昨今の、軽快車用サドルは、錆びないように、というか、錆びても、見えないように、プラスチックでコートされている物があり、外見的には、それと、ほぼ同じなので、グレーに塗ってしまっても、別に、おかしいとは思われないでしょう。

  シート・ポストは、元から付いていた物で、長さは、25センチです。 錆がほとんど出ていないところを見ると、ステンレスなんでしょうなあ。 思い起こせば、2010年の秋、私が、父自を借りて、沼津の外港から、富士川河口まで往復していた時には、市販品の30センチ・シート・ポストを買って来て、サドルを高くしていましたが、それでも低かったです。 その後、元のに戻して、今に至ります。




≪父自 クランクとチェーン・カバー≫
  父自のクランク。 一番上が、左側のビフォー、二番目が、左側のアフター、三番目が、右側のアフターです。 父自のクランクは、クローム・メッキでしたが、左右とも、仏像の螺髪ような、棘棘した錆が、びっしり出ていて、どうせ、これは、表面を削らなければなるまいと思い、酸に浸けるのは端折って、いきなり、グラインダーをかけました。

  鉄肌を出してから、透明錆どめを塗り、その上から、トタン・シルバーで仕上げました。 これも、近づいて見れば、ペンキを塗ってある事が分かりますが、普通の距離なら、気づかないと思います。 右側は、ギアの表裏も、周縁部だけ残して、トタン・シルバーで塗ってあります。 そのせいで、ポリッシュ仕上げにした旧母自より、綺麗になりました。

  父自のチェーン・カバーは、右側から見ると、チェーン・ケースのように見えるのですが、車体側がオープンになった、チェーン・カバーです。 ビフォーでは、裏側まで錆びていたので、表裏とも、スクレイパーと紙鑢で錆を落とし、本体と同じ、カラーサビ鉄用黒を塗りました。 ボトム・ブラケットに共締めしてある、チェーン・カバー・ブラケットは、酸に浸け、鉄肌を出し、透明錆どめとトタン・シルバーを塗ってあります。

  ペダルは、何もしていません。 他が綺麗になると、ボロが目立ちますなあ。 だけど、機能的に何の問題もないので、新品に交換する理由がなく、そのままになりました。 新品にしても、どうせまた、すぐに、ボロくなるでしょうし。




≪父自 前籠ボルト≫
  父自の前籠ボルト。 上段二枚がビフォー、下段がアフターです。 父自の元の籠は、鉄のメッシュに、グレーの塗装をしたものでしたが、錆びて塗装が浮き、ボロボロと剥がれ落ちている状態だったので、プラスチック製の新品に交換しました。 取り付け用のボルト・ナットは別売りで、わざわざ買うのは馬鹿馬鹿しいと思い、元から付いていた物を使う事にしました。

  上側、つまり、籠の後ろ側を、前籠ブラケットに固定する側は、2本のボルトの頭が、プラスチックで一体化された、組み部品になっていたのですが、新品のプラ籠とは、プラスチック部分の形状が合わなくて、やむなく、鑢で削って、強引に合わせました。 ちなみに、2本のボルトの間隔は、どの籠でも、共通のようです。

  アフター写真を見ると、プラスチックの左右に隙間が空いてしまっていますが、これは、削る幅を決めた時、締め付け位置の高さを間違えて、下の方で測ってしまったからです。 ちゃんと、分解する前に、新しい籠を載せてみて、締め付け位置を確認したんですが、メモを取らず、記憶だけに頼ったせいで、間違えてしまった模様。 締め付ける段になって、ようやく気づいて、地団駄踏みましたが、後悔先に立ちませんでした。

  下側、つまり、籠の底を、前籠ステーに固定する側は、ボルトのベースごと、そのまま使えました。 裏側に付くナットは、前籠ステーを挟み込むような形に成形された、長方形の金属板に、二つのネジ孔が切られているタイプで、旧母自にも同じような物がついていました。 なぜ、普通のナットを使ってないのか、理由は不明です。





≪父自 後ろ泥除けステー≫
  父自の泥除けステー。 ちょっと、撮影角度が違いますが、上段がビフォー、下段がアフターです。 前輪の泥除けステーに関しては、≪前輪周辺≫の時に、少し触れましたが、そちらでは、写真が遠かったので、後輪側の写真で、はっきり見せます。 前側も後ろ側も、錆の程度は同じくらいでした。 真っ茶色になっていて、まるで、その色で塗装されているかのようです。 ここまで、錆びると、却って気持ちが・・・、いや、気持ちいいってこたーないか。

  元は、鉄にクローム・メッキでして、外して、酸に浸け、錆を落としたものの、侵蝕がひどくて、表面が凹凹になっていました。 まず、透明錆どめを塗ったのですが、この頃にはもう、透明錆どめだけでは、雨で溶けてしまうと分かっていたので、トタン・シルバーを上から塗りました。 アフターの写真を見ての通り、細い部品だと、ペンキで塗ってある事が、ほとんど分かりません。 よほど、泥除けステーの表面処理に興味津々な人でない限り、亜鉛メッキだと思う事でしょう。

  ステーを泥除けに留めているボルトと、そのベースの金属板(コバン)、そして、裏側の、コバン・ナットは、ステンレス製で、錆びていませんでした。 いっそ、ステーそのものも、ステンレスにしてくれれば良かったんですがねえ。 コストなんて、数百円も変わらないと思うのですが、なぜ、ケチる?

  ちなみに、ネットで、ステンレス製のステーが、400円くらいで売っていたのですが、とりあえず、錆取りをして、塗るだけ塗ってみようと思い、やってみたら、割と綺麗に仕上がったから、買うのはやめた次第。 自転車の部品は、新品に換えようと思えば、ほとんどが手に入りますが、調子に乗って買ってばかりいると、自転車本体より高くなってしまいます。

  ところで、泥除けステーは、前用と後ろ用があるのですが、車輪の直径は同じなのに、なぜ、異なるのかというと、車軸の径が前後で違うから、車軸に嵌める部分の孔の大きさが違って来るんですな。 そのおかげで、前後同時にバラしても、どっちがどっちか分からなくなる事はありませんでした。




  ビフォー・アフターの後編は、以上です。 個々の部品や作業に関しては、もはや、これ以上、付け加える事もありません。

  父自のレストアを総括しますと、二台目だったので、経験済みの作業が多く、期間も、旧母自の3分の2くらいで、終わりました。 部品に関しては、旧母自より、錆が少なかったので、その分、楽だった事もあります。 フレーム・フォーク・泥除け・チェーン・カバーは、旧母自より錆がひどかったですが、それらは、錆取りを程々で済ませ、カラーサビで、ベタ塗りしてしまったので、手間的には、変わりませんでした。

  そうそう、色を黒にしたせいで、レストア前の、シルバーの時には起こらなかった問題が、一つ出て来ました。 塗装面に埃が着き易くなったのです。 いや、着く埃の量は同じかもしれませんが、黒地なものだから、それが目立つようになったと言うべきか。 まあ、時々、濡れ雑巾で拭いてしまえば、綺麗になるから、大した問題ではないですけど。

  分解と組み立てに関しては、変速機がある父自の方が、作りは複雑なのですが、内装3段なので、それほど、難しいというわけでもなく、タイヤ交換した時に、後輪を外した経験があったから、どうという事はなかったです。 だけど、部分部分の分解経験がない人の場合、いきなり、全解体して、レストアするのは、かなりの冒険になってしまうかも知れませんな。 もっとも、軽快車をレストアする人は、ほとんどいないから、そんなのは、いらぬ心配か。

2016/05/15

錆との戦い⑬ 【父自B&A 前編】

  父自レストアの写真です。 サブタイトルの、「B&A」というのは、「ビフォー・アフター」の意味。 もーう、13回目ともなると、サブ・タイトルに、気の利いた言葉を並べようなんて野心が、かけらもなくなるものですな。

  前後編の二回で終わらせるつもりですが、組み写真の数は、三回に分けた旧母自と同じくらいあるので、一回の枚数が多くなります。 例によって、解説文の中に、今までに出した文章と重複している内容が出て来るかもしれませんが、気にせず、読み飛ばして下さい。





≪父自レストア 全体≫
  これは、全体の写真。 上段がビフォー、下段がアフターです。 後ろから撮った写真もあるのですが、本体の色が違うだけで、あまり差が際立たないので、前から撮った写真だけにしました。

  前から見た時の、一番の変化点は、前籠が新しくなった事ですかね。 前籠の錆取りは、かなり早い段階で諦めて、父の了解を得た上で、プラスチックの新品を買っておいたので、それに付け替えたわけです。 やはり、新品は、気持ちいいですな。

  フレーム、フォーク、前後泥除け、チェーン・カバーを、シルバーから、黒に塗り替えたのも、大きな違いです。 錆びた所を掻き落とし、全体に紙鑢をかけてから、アサヒペンの、「カラーサビ鉄用 黒」を塗ったもの。 黒は、旧母自に塗ったグレーより、何となく塗り難くて、乾いた後で、ムラが出来てしまいました。 だけど、これは、カラーサビの薄め方の違いや、塗装面の紙鑢がけの丁寧さの違いが関わって来るので、何が主原因だったかは、分かりません。

  他に、見た目では分かりませんが、前輪タイヤが新品になり、前後輪のチューブも、それまで米式だったのを、英式に変えた新品になっています。 父自のレストアにかかった金額は、

前籠 1100円
カラーサビ 820円
前輪タイヤ 907円
チューブ前後 648円

  で、計 3475円になりますが、その内、父から貰ったのは、前籠の代金1100円と、それ以外をひっくるめた、1000円だけでした。 私としては、1375円の赤字ですが、レストアは、父に頼まれたわけではなく、私が暇潰しでやった事なので、この程度の出費は、致し方ありません。




≪父自 荷台≫
  父自の荷台。 上段がビフォー、下段がアフターです。 旧母自は、部品を少しずつ外して、錆取りして行ったのですが、父自では、経験値が高くなったお陰で、要領が良くなり、初日に、全部バラバラにしてから、部品の錆取りを始めました。 荷台は、大物なので、一番始めに取り組んだ口。

  ビフォー写真を見ても、どこが錆びているのが、分かり難いと思います。 旧母自の荷台ほど、真茶色になっていたわけではないので、比較的、楽に作業できました。 スクレイパー、金ブラシ、紙鑢の順で使って行きました。 最終的に、クローム・メッキが残っている所と、鉄肌が出てしまった所の混合になりましたが、まあ、錆が見えなくなれば、良しとします。

  寒くて、部屋の中で作業したのですが、水が零れたり、撥ねたりするのを避ける為、全く水を使わないでやったところ、マスクが錆色に染まるという、ぞっとするような体験をしました。 危ない危ない、呼吸器系の方から、破傷風になってしまうよ。

  錆を取った後、透明錆どめを塗り、更に、その上から、クリヤーを塗って、仕上げました。 クリヤーが水を弾くので、透明錆どめが溶ける事はないのですが、湿度が高いと、クリヤーの下で白化してしまいます。 しかし、メッキ面や鉄肌を見えるようにするには、透明錆どめ+クリヤー以外、処置方法がないのです。




≪父自 スタンド≫
  父自のスタンド。 上段がビフォー、下段がアフターです。 撮影した日の天気と時間帯が違うので、雰囲気が変わってしまっていますが、まあ、大雑把な目で見てください。 荷台同様、スタンドも、父自は、旧母自ほど、錆がひどくなくて、錆取り自体は、割と簡単でした。 水を使わなかったせいで、マスクが錆色になってしまったのも、同じ。

  ビフォーとアフターで、決定的に違うのは、やはり、スプリングですな。 スプリングの錆が、いかに自転車をボロく見せるか、よくよく分かりました。 スプリングは、外して、酸に着け、錆が落ちた後、スタンドに戻して、それから、スタンド全体に、透明錆どめと、クリヤーを塗りました。 クリヤーですが、スプリングだけは、スプレーして、中まで吹き込みました。

  父自のスタンドの錆取りをしていた時に、はっきり気づいたんですが、クローム・メッキは、メッキ面が露出しているわけではなく、もう一層、クリヤーのようなものが塗られているようです。 それは、荷台も同じでしたし、旧母自のクローム・メッキ部品でも、それらしいものが観察できました。

  たぶん、クローム・メッキだけだと、錆が出る早いので、クリヤーでコートしてあるのだと思います。 問題は、それだけ重ねても、やはり、錆びて来るのを防げないという事でして、鉄というのは、とことん、表面処理が厄介な代物なのだと思いましたっけ。




≪父自 前輪周辺≫
  二台目の事ですし、あまり、細々と部品別に写真を出していると、まどろっこしいので、前輪周辺に写っているものを、全部、説明してしまいます。 上段がビフォー、下段がアフターです。

【前輪スポーク】
  父自の前輪スポークは、旧母自以上に錆がひどくて、最初から、シルバーで塗ってしまうつもりでいました。 一応、錆を落としたものの、案の定、赤錆色を落としきれず、そのままでは、問題外の有様。 で、透明錆どめを塗ってから、家にあった、油性トタン・シルバーを塗ったら、見違えるように綺麗になりました。 スポークは腐蝕が進んで、凹凹なので、近づくと、塗ってある事がバレバレなのですが、ちょっと離れていれば、まず、分かりません。

【前泥除けステー】
  旧母自は、なぜか、泥除けステーがステンレスで、錆びていませんでした。 一方、父自は、鉄にクローム・メッキで、ボロ錆び状態。 酸に浸け、鉄肌を出してから、透明錆どめと、トタン・シルバーを塗りました。 どうせ、上から塗ってしまうので、錆どめは、透明でなくてもよかったのですが、普通の錆どめを持っていなかったので、透明錆どめを使わざるを得なかった次第。 だけど、これから、レストアをやるという人には、透明錆どめは、水や湿度に弱いので、お薦めしません。

【前籠ステー】
  父自の前籠ステーは、ビフォー写真を見ての通り、真っ赤に錆びていました。 酸に浸けて、錆を落とし、鉄の地肌を出しても、凹凹で、金属光沢は期待できません。 そこで、これも、透明錆どめの上から、トタン・シルバーを塗りました。 元がひどかっただけに、綺麗になって、清々しました。 ペンキの貧乏臭さなど、どうという事はありませんな。

【ライト】
  父自は、ハブ・ダイナモのオート・ライトで、これは、変わっていません。 ハブ・ダイナモ車でも、前輪の取り外しは簡単で、車軸の近くにあるコネクターを抜くだけです。 リード線を留めるクリップが、上下に付いているので、それを外せば、リード線も解く事ができます。 組み直す時に、コネクターの向きや、クリップの位置を間違えないように、写真を撮ってから、バラしました。

【タイヤ】
  前輪のタイヤも、新品になっています。 ビフォー写真のタイヤも、まだ使えたのですが、この前輪は、もう一年以上、少しずつ空気が減る症状に悩まされていて、今回、チューブを米式のから英式のに交換したついでに、タイヤも新しくしたというわけ。 前輪は、溝の減りが遅いですから、今後、換える事は、もうないと思います。




≪父自 前ブレーキ≫
  父自の、前ブレーキです。 左右から撮影しました。 上段がビフォー、下段がアフターです。 元は、クローム・メッキで、不思議と、前面は、あまり錆びておらず、裏側やボルト・ナット類が、ひどく錆びていました。 旧母自では、前ブレーキは、バラバラに分解したのですが、組み直した後、調整に苦労したので、父自では、分解せずに、そのまま、酸に浸けました。 形が立体的で、大きさもありましたから、少しずつ動かしながら、部分部分を浸しました。

  錆は落ちたのですが、クローム・メッキの下から、銅メッキが出て来てしまいました。 またかよ! 透明錆どめとクリヤーの組み合わせでは、赤っぽくなって、なんだか、錆びているように見えてしまいます。 そこで、透明錆どめの上から、トタン・シルバーを塗って、隠してしまいました。

  綺麗にはなったのですが、このトタン・シルバーが、可動部分に入り込んで、動きが悪くなり、組み直す時に、またぞろ、調整に苦労する羽目になりました。 前ブレーキは、組み立ての難所だったんですなあ。 結局、片効き気味なままとなりましたが、まあ、ちゃんと、制動できるので、良しとしました。


  ヘッド・セットのワンも写っていますから、ついでに触れておきますと、父自では、フォークを抜かずに、本体を塗り替えたので、ヘッド・セットの分解もしませんでした。 上側は、プラスチックのカバーが被さっていて、錆びていませんでしたし、写真に写っている下側も、汚れを取ったら、ほとんど錆がでいませんでした。 下側だけ、透明錆どめとクリヤーを塗っておきました。




≪父自 ブレーキ・レバー周辺≫
  ブレーキ・レバー周辺。 上段がビフォー、下段がアフターです。 同じ角度で撮った写真がなくて恐縮です。 父自のブレーキ・レバーは、レバーはもちろん、取り付け基部まで、プラスチックで覆われていたので、それ自体は、何もしていません。 ただ、ハンドルに締め付ける為の六角ボルトが、かなり錆びていたので、それだけは、酸に浸けました。

  透明錆どめを塗った後、シルバーで仕上げたのですが、六角レンチを挿し込んで、締め付けたら、せっかく塗ったシルバーの塗料が剥がれてしまい、締め付けた後で、また、中だけ塗り直しました。 写っていませんが、ハンドルをステムに締め付けている六角ボルトも、同様に処置しました。 今後も、六角レンチを挿すたびに、剥がれてしまうわけですが、たぶん、もう、何度も、そんな機会はないと思います。

  プラスチックで覆われているとはいえ、ブレーキ・レバーですから、中には、金属芯が入っていると思われます。 しかし、こういう風に、プラスチックで覆えるのなら、鉄製部品は、みんなそうしてしまった方が、錆が分からなくていいのではと、思わないでもなし。 いや、全部やったのでは、重くなり過ぎるのかな?


  父自は、内装三段ギアで、そのシフト・レバーが、ハンドル右側に付いています。 それをハンドルに締め付けている金属のバンド部分が錆びていたので、紙鑢でざっと削り、やはり、透明錆どめとシルバーの塗料を塗っておきました。 内装ギアの場合、シフト・レバーも、後輪車軸に共締めされているシフター部品も、割と簡単に、取り外しや取り付けが可能です。 車軸に挿さっているピンさえなくさなければ、の話ですけど。


  ハンドルそのものは、ステンレスなので、錆びていません。 全く以て、ステンレスは、凄い発明だと思います。 自転車ほど、鉄、ステンレス、アルミの、防錆能力の違いが、はっきり観察できる機械もありますまい。 更に、クローム・メッキ、亜鉛メッキ、ペイント塗装の違いまで分かるのだから、さながら、「防錆特性の見本市」の様相を呈していると言えます。




≪父自 後ろブレーキ≫
  父自の後ろブレーキ。 上段がビフォー、下段がアフターです。 旧母自は、バンド・ブレーキですが、父自は、ローラー・ブレーキで、サイズがコンパクトです。 外殻は、クローム・メッキでしたが、さほどの錆ではなく、コンパウンドで磨いただけで、落ちました。 透明錆どめと、クリヤーで、コートしてあります。

  旧母自同様、この付近は、一際、綺麗になったのですが、荷台ステーや、スタンド、泥除けステーなどの赤錆色が落ちた事が効いているんでしょうなあ。 いろんな部品が集中している場所なので、全体をレストアすると、綺麗さも、集中するわけだ。

  ちらっと写っていますが、左側のチェーン引きのナットも錆びていたので、酸に浸け、透明錆どめとシルバーを塗りました。 ちなみに、父自のチェーン引きには、左右で形状の違いがあり、逆には付けられないようになっていました。 ただし、それぞれを裏返しに付ける事はできるので、間違えないように気をつけなければなりません。




  ビフォー・アフターの前編は、以上です。 旧母自の時には、一部、ビフォー写真を撮り忘れるという、ポカをやりましたが、父自に関しては、一応、全部、揃っています。 その代わりと言ってはなんですが、作業中の写真は、一枚も撮りませんでした。 二台目の事とて、旧母自よりも、作業の進捗が速かったから、尚更、写真を撮っている暇がなかったんですな。


  全体写真を見ると分りますが、レストア前と後とでは、印象がガラリと変わってしまいました。 本体の色が、明から暗に、正反対になったのと、前籠がプラスチックの新品に変わったのが、大いに利いたものと思われます。 別に、自慢するわけではありませんが、ちょっと離れて見ると、新品の自転車にしか見えません。 錆の色が見えなくなるというのは、凄い効果があるんですなあ。 天晴れ天晴れ! ・・・、「天晴れ」は、死語か。 死語を通り越して、化石語かな?

  ただし、少し近づけば、プラスチック部品の劣化具合で、古い自転車である事が分かります。 更に、へばりついて、じーっと観察すれば、あちこち塗り直した、とんだボロである事が分かります。 だけど、そんな物好きは、一万人に一人もいやしないでしょう。 新品だと思って、盗んで行く奴がいたら、後で、びっくりするでしょうねえ。

2016/05/08

錆との戦い⑫ 【父自 後編】

  父自レストア記事の後編です。 忘れもしない、2月13日の夜から、翌14日の昼前にかけて、沼津市近辺は、台風並みの暴風雨に見舞われまして、レストア中の父自は、バラバラで、プレハブ離屋や、物置に入れてあったから、被害がなかったんですが、先にレストアを済ませ、カー・ポート下の自転車置場に置いてあった旧母自の方が、横殴りの雨風で、ずぶ濡れになりました。 そのせいで・・・、いや、続きは、以下の日記でお読みください。




≪2016/02/14 (日)≫
  夜来、暴風雨。 午前中一杯、荒れ狂いました。 外に出られないので、自室で、前籠部品のプラスチックを削る作業していましたが、説明がややこしくなるので、詳しい事は、割愛。 いずれ、写真で、説明します。

  雨は、昼頃に上がって、晴れて来たので、旧母自を見に行ったら、なんと、透明錆どめを塗った所が、錆びたり、白化したりしているじゃありませんか! 驚くべき事に、この透明錆どめは、防水ではなかったのです。 横殴りの雨で、溶けてしまったのです。

  これは、とんでもない大椿事にして、青天の霹靂でして、私の錆取り計画は、この透明錆どめが上塗りにもなるという事を前提に組まれていたので、目論見の半分は、無残に瓦解してしまった事になります。 こんな恐ろしい落とし穴を、嘗て経験しただろうか? いいや、経験したはずがない。 一ヵ月に及ぶ、錆との戦いは、戦線の半分が崩壊したも同然です。

  旧母自は、私が使っている自転車だから、まあ、おいおい、対策を考えるとして、組み立て寸前になっている父自の方を、そのまま組むわけには行かなくなりました。 とりあえず、シルバーで塗ってもおかしくない部品は、油性シルバーで上塗りし、荷台やスタンドといった、金属光沢が必要な所は、透明錆どめの上から、油性のクリヤーを塗って、様子を見てみようと考えています。

  それでも、錆びるようなら、もう、諦めるか、スタンドと荷台だけ買い換えるしかありません。 買い換えても、自転車の置き場所が変わらない限り、また、錆びて来るわけですけど・・・。 それにしても、透明錆どめが非防水とは、おったまげた。 室内専用なんすかね? そんなのアリか?

  午後、犬の墓参りに行った帰りに、近所のホーム・センターに寄り、車用のクリヤーを買って来ました。



≪2016/02/15 (月)≫
  透明錆どめが、雨で溶けてしまう事が判明したせいで、予定が狂い、今日一日かけて、父自の部品を、油性のペンキやクリヤーで、上塗りしていました。 クリヤーの方は、透明錆どめの上に、透明なクリヤーを塗ったわけで、見えないので、塗り残しがある恐れがありますが、今後、錆びて来たら、そこを直すという方式で対応しようと思います。

  クリヤーは、缶スプレー・タイプしか売っていないのですが、スプレーすると、すぐに使い切ってしまうので、器に少しずつ吹き出して、筆で塗りました。 120ml入りですから、手塗りすれば、かなりの面積を塗れるはず。 スプレーだからと言って、吹き付けなければいけないという決まりはないわけですな。

  家にあったペンキ、「トタン・シルバー」は、塗ると、亜鉛メッキ風に見えるので、大変、好都合なのですが、乾きが遅いのが、難点。 とても、今日の明日で組み立てはできないので、明日一日乾かして、明後日、組み立てようと思っています。

  ダイソーで買って来てあった、新しい英式バルブのチューブを開封し、後輪のチューブを、交換しました。 前輪側は、新しいチューブと、12日に届いた新しいタイヤを着けました。 前から付いていた古いタイヤは、ホイールよりも、僅かながら径が大きいようで、簡単に外れました。 取り付けも割とスムーズに行き、シルバーに塗ったばかりのスポークには触らずにできました。



≪2016/02/16 (火)≫
  今日は、父自の本体と部品を、外に出して、乾燥させただけ。 布団も、13日ぶりに干しました。 朝から、昼過ぎまで、穏やかな晴れで、物を干すには、うってつけの天気でした。 午後3時頃から、風が出て来たので、プレハブ離屋に取り込み。 

  トタン・シルバーは、ようやく、手で触っても、つかない程度に乾きましたが、下地の透明錆どめが、硬化しきれないせいもあるのか、なんとなく、ぶよぶよしています。 しかし、いつまでも、待っていられないので、明日には、組み立てるつもり。

  計算してみたら、今年の年初から、今現在までに、旧母自と父自のレストアに、8400円くらい使っている事が分かり、少なからず、たじろぎました。 円高時代なら、新品の自転車が一台買える金額ではありませんか。 二台直したわけだから、損はしていませんが、何となく、無駄遣いをしているだけのような気もします。


  明日、父自が終わったら、旧母自の透明錆どめの防水処置をするのに、三日間くらい。 それも、今週中には、片付くでしょう。 自転車のレストアが終わってしまうと、また、やる事がなくなります。 登山ダイエットの生活に戻るのか・・・。 その内、暖かくなって来るでしょうから、そうなればまた、別の過ごし方が出てくると思いますが。

  引退生活というのは、自分の手も見分けられない、濃い霧の中を歩いているような、危うさがあります。 



≪2016/02/17 (水)≫
  一日かけて、父自の組み立てを行ないました。 朝から風が強くて、とても、屋外で作業する気にならなかったので、プレハブ離屋の中を片付けて、空間を捻り出し、中でやりました。

  ついこないだ、旧母自を組み立てたばかりなので、手順は大体、承知しています。 まず、後ろ泥除けなんですよ。 なぜというに、それだけは、本体を上下引っ繰り返さないと、ボルトを締められないからです。 次に、後輪を入れ、後輪車軸に共締めする部品を着けて行き、スタンドが機能する程度に車軸ボルトを締め付ければ、自転車が自立するので、作業が楽になります。

  前輪と、前輪車軸に共締めする部品を着け、前ブレーキ・ユニットを調整しながら締め、チェーンとチェーン・カバーを着けるところまでやれば、もう、難しい部品はありません。 ちなみに、クランクは、抜く時には、面倒ですが、着ける時は、簡単です。 ハンドルやサドルを地味に取り着けて行き、ワイヤーを取り回して締めます。

  ところが、思わぬ所に伏兵が・・・。 後ろブレーキの、ワイヤーどめナットが見当たらないのです。 「ダルマ」と呼ばれる部品。 錆どめやペンキを塗った記憶がないので、たぶん、錆びていなかったのだと思うのですが、それならば、後ろブレーキ・ユニットに付けてありそうなものなのに、それがないのです。

  いや、焦った焦った。 プレハブ離屋の中はもちろん、庭の地面まで、後輪を持って歩いた所を、這い蹲って捜し回りました。 断続的に、一時間くらい捜したら、玉砂利の中に落ちていました。 どうして、そこに落ちたのか、全く覚えがありません。 小指の先ほどの大きさですから、見つかったのが奇跡のようです。 いやあ、あって良かった。

  組み終わり、キズが着いてしまった塗装面を修正して、3時半頃、終了。 それが完全に乾くまで、二日くらいかかるので、まだ、父に引渡しはできませんが、とりあえず、父自のレストアは終わりました。 先週の月曜から始めたから、9日かかった事になります。 塗装部分の塗り斑が目立ちますが、まずまず、綺麗になりました。 これで、錆どめの上にクリヤーを塗った所が錆びて来なければ、いいのですがね。



≪2016/02/18(木)≫
  父自の前ブレーキ・ユニットに、556をさし、念の為、荷台とスタンドに、もう一層、クリヤーを塗り重ね、父自の方はおしまい。 父が見に来ましたが、感想はなし。 父自のレストアは、父に頼まれたわけではなく、私がやりたくてやったので、別に、礼を期待する筋合いもないわけだ。

  引き続き、旧母自を、再度解体し、暴風雨で錆びてしまった部品を外しました。 もう、うんざり・・・。 錆びたといっても、うっすら錆色になっただけなので、酸や金ブラシは必要ありません。 コンパウンドで錆を落としてから、透明錆どめを塗り直しました。 明日まで乾燥させたら、その上から、クリヤーを塗る予定です。

  前輪スポークは、トタン・シルバーで塗ってしまおうと思っています。 父自の方で、割と綺麗に仕上がったので、それに味を占めたというわけです。 ボロ隠しに過ぎないといえば、言えるのですが・・・。



≪2016/02/19(金)≫
  昨日、再度解体した旧母自ですが、思ったより早く、錆対策が済んだので、今日の内に、組み立てる事ができました。 透明錆どめで仕上げてあった部分の内、前輪スポークはトタン・シルバーで塗り、他の所は、クリヤーを重ね塗りしました。 明日は雨との予報ですが、シルバーは、とても乾ききらないので、旧母自をプレハブ離屋に入れておきました。

  これで、父自と旧母自は、一通り、レストアが済んだ事になります。 ところが、まだ終わりません。 数日前に、母自の馬蹄錠がひどく錆びているのを、綺麗にするかしないか、母に訊いたら、「やらなくていい」との返事だったので、そのつもりでいたのも束の間、その翌日になったら、「やってくれ」と言い出しました。 で、明日か、明後日、それをやるつもり。 まあ、馬蹄錠だけなら、一日でできると思います。




  日記は以上です。 父自のレストアの後に続けて、暴風雨で錆びてしまった、旧母自の再処理もしたので、日記は、そこまで、出しておきました。 最後に出て来た、母自(電動アシスト車)については、また、記事を改めて書きます。





  いやはや、とにかく、暴風雨と透明錆どめには、やられちまいましたぜ。 顔色真っ青になり、その日の内に、大慌てで買って来たクリヤーが、↓これです。


  SOFT99の「ペイント ボデーペン チビ缶 クリアー」という製品。 製品名では、「クリアー」になっていますが、「クリヤー」でも、変わりますまい。 日記にある通り、120ml入りの少量タイプで、スプレーしたら、あっという間に使い切ってしまいますから、器に吹き出して、筆で、透明錆どめの上から、手塗りし、コートしました。 父自と、旧母自の二台分、何とか、これ一本で賄えました。

  一応、水は弾きますが、湿度を遮断する事はできず、雨が続くと、クリヤーのコートの下で、透明錆どめが白化して来ます。 だけど、透明錆どめが溶けない限り、錆が出て来る事はないようです。 なんだか、危なっかしい対策でして、我が家の自転車の場合、雨の日は乗らないから、問題ないのですが、通勤や通学に使っていて、雨の中でも乗らなければならない人には、お薦めできません。 そもそも、このクリヤーは、車のメタリック塗装に艶を出す為のもので、錆どめのコートは、完全に用途外ですし。

  値段は、近所のホーム・センターで、598円でしたが、後でアマゾンで調べたら、458円で売っていて、愕然! 追い討ちをかけるように、近所の100円ショップで、108円のクリヤーを発見し、目眩で倒れそうになりました。 もっとも、それは、水性でしたから、雨でどうなるかは、使ってみないと分かりませんけど。


  ダイソーで買って来た、英式バルブのチューブというのは、↓これです。


  サイズは、私が行った店には、26インチ用しかありませんでした。 他の店舗では、27インチ用や24インチ用があるのかも知れませんが、未確認。 324円商品ですが、ホーム・センターだと、一つ980円くらいしますから、こちらの方が、遥かに安いです。

  父自には元々、米式バルブのチューブが付いていたのですが、ここ2年ばかり、ゆっくりと空気が抜ける症状が続いていて、乗る度に空気を入れなければならないとなると、それでなくても出不精になっている父が、ますます家から出なくなってしまうので、どうにかしなければと思っていたのです。

  米式は、空気圧を測れるメリットもありますが、軽快車では、あまり意味がありません。 英式の方が、虫ゴムを交換するだけで、メンテできるから、ずっと扱い易いです。 一つ、324円なら、勿体なさも知れているので、前後とも換える事にし、二つ買いました。


  新しく買った、プラスチックの前籠は、↓これ。


  「OGK まえ用バスケット FB-002 グレー」、アマゾンで、1100円。 自転車の籠は、倒しさえしなければ、プラスチック製の方が、ずっと丈夫です。 それより何より、錆びないところが良い。 旧母自に付いているのと同じのを探したら、これが近かったんですが、届いた現物を見たら、こちらの方が、少し大きめでした。

2016/05/01

錆との戦い⑪ 【父自 前編】

  今回から、ストックしておいた、父自のレストアの記事を出します。 父自の方は、作業期間が短かったので、日記からの移植を、前後編で2回、ビフォー・アフターの写真を、同じく、2回で、ざっと片付ける予定。 同じような作業を、二台繰り返したわけですから、旧母自の記事で書いた文と、内容がダブっているところがあるかもしれませんが、対照してチェックするのが面倒なので、そのまま出します。




≪2016/02/08 (月)≫
  今日から、父自の錆取り作業に取りかかりました。 朝方、色見本をもって、父に、本体の色は何がいいか訊きに行ったら、最初は、「グレー」と答えましたが、2時間くらい経ったら、「黒」に変更して来ました。 黒の場合、新たに、カラー錆どめを買って来なければなりませんが、それはまあ、問題ないです。

  解体する前に、要所要所を撮影しておきます。 これを怠ると、元に戻せないという、最悪の事態が出来しかねません。 バイクや車では、よくある話で、バラしたはいいが、元に戻せず、ディーラーに持って行って、「人がバラしたものなんて、組めないよ」と、思いっきり迷惑がられた上に、工賃をがっぼり取られるという、情けなくも惨めな結末に至るわけです。 まあ、自転車の場合は、よほどの機械音痴でない限り、そこまでひどい事にはなりませんけど。

  午後から、解体に着手。 旧母自の時には、錆取りのペースに合わせて、少しずつ部品を取り外して行ったのですが、父自では、一気にバラバラにしてしまいました。 二台目となると、少しは、効率的に事を進められるというわけです。 今日の内に、錆びている小物部品を集め、酸に浸けました。 自転車の部品というのは、ボルト・ナットのような汎用部品でも、使われている箇所によって、サイズや外観が違うので、組み立てる時に間違える事は、まずないと思います。

  父自には、父自独特の問題箇所があり、それらは、一つ一つ乗り越えていかなければなりませんが、まあ、2週間もあれば、終わるでしょう。



≪2016/02/09 (火)≫
  よく晴れていましたが、風が強かったです。 外は寒いので、自室に新聞紙を敷き、粉塵が広がらないように、ダンボールで三方の囲いを作って、その中で、父自部品の錆取り作業をしました。 一日かけて、荷台、スタンド、後輪、ハンドルと済ませ、前輪をやりかけたところで、時間切れ終了となりました。 やはり、全部バラしてからやると、進捗が速いですな。

  旧母自の時には、水を使いましたが、父自では、基本的に使わない方針。 その方が、布鑢のもちがいいからです。 順序的には、スクレイパーで、浮いた錆を掻き落とし、金ブラシでこすって、それでも落ちない錆は、紙鑢を使うというパターンです。 コンパウンドは、ほとんど使いませんでした。 どうせ、上から、透明錆どめか、錆どめ塗料を塗ってしまうので、あまり意味がないと分かったから。

  経験というのは、やはり、凄い力があるもので、試行錯誤していた旧母自の時よりは、ずっと、迷いが少ないです。 もっとも、金ブラシや布鑢をかけるのが、重労働である事は、変わりがないのですがね。



≪2016/02/10 (水)≫
  穏やかに晴れました。 昨日に引き続き、父自部品の錆取り。 午前中は、自室で、水を使わずにやっていたのですが、錆の細かい粉塵がひどくて、マスクが錆色になってしまい、健康を害する恐れが出て来たので、午後からは、庭に場所を移し、水をつけながら磨きました。 結局、水を使った方が、いいのかな?

  今日やったのは、前輪、サドル、チェーン・カバー、前後泥除け、馬蹄錠、本体。 本体は、フォークがついたまま、やっています。 大物部品の処理が終わったので、かなり気楽になりました。 酸に浸けておいた小物部品は、アルカリ液に移したものの、まだ、先に進めていません。

  前輪スポークは、腐蝕が激しく進んでいて、錆を取りきれませんでした。 透明錆どめを塗るだけでは、汚らしいので、その上から、シルバーの塗料で塗ってしまおうかと思っています。 そういや、サドルのスプリングを外す事ができず、金ブラシで、磨けるだけ磨いたんですが、やはり、錆を落としきれませんでした。 そちらも、透明錆どめの上からシルバーで塗るか、カラーサビ・グレーを塗る事になりそうです。

  今週末は雨だそうで、天気と相談しながら、塗装日を決めなければなりません。 明日、ペンキを買って来て、塗るだけ塗ってしまって、小物の方の処理は、屋内で進めるという算段をしていますが、実際には、どうなる事やら。 旧母自の時の経験から推すと、予定通りには行かないような気がします。



≪2016/02/11 (木)≫
  今日は、小物部品の錆どめ塗りから始めました。 旧母自の時と違って、一点ずつではなく、纏めて塗ったので、乾かす為に吊るす場所がなくて困りました。


  昼前に、旧母自で、図書館へ行こうとしたら、いくらも走らない内に、もまたぞろ、左クランクがぐらつきだし、落下しない内に、引き返しました。 ボトム・ブラケットのシャフトを黒く塗ったのが邪魔をして、クランクが奥まで入っていかないのかも知れません。 今日は、直している暇がないので、そのまま置き、バイクで出直し。

  図書館で、ディクスン・カーの、≪仮面劇場の殺人≫を返し、新たには借りずに出て、ホーム・センターのカーマへ。 父のリクエストに従い、「カラーサビ鉄用」の「黒」を買って来ました。 200ml缶で、税込み、820円。


  この種のペンキ缶は、缶の方は、全色共通で、蓋に貼ったシールだけで、色の違いが分かります。 色に関係なく、値段は同じ。 ちなみに、カラーサビ鉄用にある色は、白、アイボリー、グレー、黒、こげ茶、赤、黄色、ライトグリーン、グリーン、青の、10色でした。

  午後は、ステー類、前ブレーキ・ユニット、前輪スポークの錆を落としつつ、錆どめ塗り。 クランクは、左右とも、錆が手強そうで、金ブラシや紙鑢ではどうにもならないと思われるので、明日、グラインダーを使って削る予定。

  そうそう、昨夜、アマゾンに、父自用の、前輪タイヤを注文しました。 907円。 チューブを米式から英式に換えるついでに、一本だけボロい前輪タイヤを処分してしまおうという算段です。 父自レストアにかけたお金は、前籠まで入れると、すでに、3475円となりました。 恐らく、父に言えば、全部出してくれると思いますが、チューブやタイヤは、私が勝手に換えたがっているだけなので、請求しない事にしようと思います。



≪2016/02/12 (金)≫
  父自の錆取りですが、最後に残った、左右クランクを、グラインダーで削りました。 うるさくて近所迷惑なので、ビクビクしながらの作業です。 本来、こういう電動工具は、大きなガレージか、防音作業室で使うべきものなのでしょう。

  これで、錆取りの方は終わり、透明錆どめ塗りに移行。 予報だと、雨は夕方からとの事だったので、今日中に、本体の塗装もしてしまおうと目論んでいたのですが、昼頃には雨が降り出して、断念せざるを得ませんでした。 全く、天気予報が当たらない。

  アマゾンに注文していた、父自前輪のタイヤが、到着。 旧母自用に買った24インチと同じく、共和の「MILLION」という製品でした。


  こちらは、26インチですが、値段は同じ、907円。 送料込みですから、ホーム・センターで買うより、ずっと安いです。 しかも、アマゾンに在庫があれば、注文した翌日には届くという速さ。 自分で買いに行くのが、馬鹿馬鹿しくなってしまいます。 



≪2016/02/13 (土)≫
  今日から雨のつもりでいたんですが、起きてみたら、まさかの晴れ。 これは天佑とばかりに、塗装に取りかかりました。 塗装は、苦手な作業でして、苦手な作業というのは、精神的な抵抗が大きくて、始めるまでが大変。 しかし、始めてしまえば、単純な事なので、割とスイスイ進みます。

  ところが、それが落とし穴でして、苦手な事をさっさと済ませてしまおうと、急いで塗ると、塗り残しが出たり、筆目が残ってしまったりと、まずい結果になり易いのです。 本来なら、天気が良くて、風のない日に、一日かけて、ゆっくりと取り組みたいものですが、今日は、雨に追いかけられるような、慌しい作業になってしまいました。

  まず、前輪スポークをシルバーに塗りました。 どうしても、錆を取りきれず、透明錆どめだけだと、茶色っぽく見えてしまうので、やむなく、家にあった、トタン・シルバーを塗った次第。 ちなみに、このトタン・シルバーは、父が、かつて、仕事場にしていた、プレハブ離屋の屋根に塗っていた物の、残りです。 屋根の元の色は赤だったんですが、夏場、暑くなるのを防ぐ為に、シルバーにしていたというわけ。

  トタン・シルバーで、スポークを塗るのは、貧乏臭さ的に、どうかと思ったんですが、やってみると、少なくとも、綺麗にはなりました。 「他人が乗っている自転車なんて、誰も見ていない」という真理がありますし、たとえ、見られても、塗ってある事まで気づかないのではないかと思います。 スポークを塗る人って、ほとんどいないと思いますから。

  続いて、チェーン・カバー、前後泥除けの裏側、本体、前後泥除けの表側の順で塗って行きましたが、午後1時半頃、本体を塗っている時に、とうとう雨が降り出しました。 やはり、一日はもたなかったか。 しかし、塗りかけでやめるわけにはいきません。 吹っかけてこない内は、ベランダの下で粘り、吹っかけて来てからは、場所をプレハブの中に移して、続行。 3時過ぎには、一通り、塗り終わりました。

  やれやれ、やっと、大きな作業が終わったか。 明日も雨らしいので、一日、プレハブの中で乾かし、月曜から、乾き具合と相談して、組み立てを始めるつもり。 ここまで来れば、焦る事はありません。




  日記は以上です。 実際に作業をした時から、すでに、2ヵ月近く経っており、記憶が曖昧になっているせいで、補足解説すると、ますます、内容がダブりそうで、怖いから、やらない事にします。 他のブログ用に書いた文章を移植すると、同じ話を繰り返す事になり易いんですわ。

  酒が入ると、同じ話を何度も繰り返す人がいて、非常に嫌がられますが、あれと同じですな。 ブログ記事の場合、同じ話でも、何ヵ月か間が開いていれば、読む方も適度に忘れているから、目立たないんですが、書いている当人に、リピートしている自覚がない場合、やはり、「こいつ、ボケとるんとちゃうか?」と思われてしまいます。

  それを恐れるあまり、「これは、前にも書きましたが・・・」という前置きを連発していると、「くどい奴」と思われて、やはり、信用失墜してしまい、処置なし。 結局、認知不全扱いされたくなかったら、マメにチェックするしかないのか。 面倒だなあ。 ネットで、文章を公開する場合、作者だけでなく、編集者まで、一人でやらなければならないから、手間がかかるんですよ。

  そんなだから、長文を書く人がどんどん減って、猫も杓子も、ツイッターに逃げ込んでしまったわけだ。 ツイッターでも、同じ事ばかり繰り返していたら、もう、重症ですけど。


  ところで、父自の前輪タイヤを、アマゾンで買った件りですが、荷姿は、↓こんな感じで、届けられました。


  ただし、これは、旧母自の前輪タイヤが届いた時の写真。 宛名の大きなシールが貼ってありますが、その裏に、送り状が封入されているので、要注意。 うっかり、シールをそのままにして、ビニールを丸めて捨てたりすると、個人情報が流出しかねません。 自転車のタイヤを買ったのが誰かなんて、誰も知りたがらないかもしれませんが、用心するに越した事はないです。